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屋外植栽周辺のSLAM計測で葉の揺れによるノイズを除く5対策

屋外でSLAM計測を行うとき、建物の壁や舗装面だけでなく、樹木、低木、生け垣、植栽帯などが計測範囲に入ることがあります。こうした場所で注意したいのが、風によって葉や細い枝が動くことで生じる点群の乱れです。静止している構造物を前提に位置関係を推定するSLAMでは、計測中に対象物が動くと、同じ場所を見ているはずなのに形状が一致しない状態が発生します。その結果、植栽表面が厚く見える、葉の周囲に点が散る、往路と復路で植栽の輪郭が重ならないといった現象につながることがあります。

ただし、屋外植栽周辺のSLAM計測で発生する問題を、すべて「葉が揺れたから」と判断するのは適切ではありません。移動速度、計測距離、計測経路、周囲の固定物の量、計測機器の姿勢、遮蔽、日照条件など、複数の要因が重なっている場合があります。特に植栽が視野の大部分を占める場所では、動く葉を避けるだけではなく、建物、縁石、擁壁、柱、舗装端部などの静止した形状をどのように継続して捉えるかが重要です。

本記事では「SLAM 計測」で屋外の樹木や植栽帯を扱う実務担当者に向けて、葉の揺れによるノイズを抑えながら安定した点群を取得するための5つの対策を解説します。単純に後処理で点を削除するのではなく、計測前の判断、経路設計、機器の向き、再計測、点群確認までを一つの流れとして考えることがポイントです。

屋外植栽周辺でSLAM計測のノイズが発生する理由

SLAMは、移動しながら周囲の形状や画像などの情報を取得し、それらの特徴を対応させながら自己位置と周辺形状を推定していく技術です。利用するセンサーや処理方式によって仕組みは異なりますが、一般的には計測中に周囲の環境が大きく変化しない方が、連続した対応関係を得やすくなります。

屋外の植栽は、この「環境が変化しない」という条件から外れやすい対象です。同じ樹木であっても、風が吹けば数秒前とは葉の向きが変わります。枝先が数センチ動けば、その枝についている多数の葉も同時に移動します。計測機器から見れば、直前のフレームに存在した面や輪郭が次の瞬間には別の位置へ移動している状態になります。

点群を見ると、こうした動きは葉の表面が一枚の薄い面として表現されず、複数の位置に広がった厚い帯のように見えることがあります。低木の周囲に霧のような点が発生したり、枝先から外側へ点が飛び出したように見えたりする場合もあります。計測中の風向きが変われば、同じ植栽でも往路と復路で外形が異なることがあります。

重要なのは、植栽ノイズそのものと、SLAMによる位置ずれを区別することです。葉だけが散らばっていて、近くの建物壁面や縁石、柱などがきれいに重なっているのであれば、主な問題は植栽の動きである可能性があります。一方で、植栽だけでなく固定構造物まで二重に見える場合には、移動物だけではなく、経路全体の推定や計測条件も確認する必要があります。

また、植栽帯の内部はレーザーや画像から見える形状が複雑です。手前の葉が奥の枝や地面を遮るため、見る方向が変わるだけでも取得される点が大きく変化します。これは風がない場合にも発生します。そのため「葉の揺れによる動的な変化」と「植栽そのものが持つ複雑な遮蔽」を分けて考えることが、適切な対策につながります。

対策1 風が弱い時間帯を選んで動く葉を減らす

最初に検討したい対策は、計測中に葉が大きく動かない条件を選ぶことです。点群生成後に大量の植栽ノイズを除去するより、計測段階で動く対象を減らした方が、後工程を簡素化できる可能性があります。

屋外では風の状態が一定ではありません。現場到着時にはほとんど風がなくても、計測開始後に風が強くなる場合があります。反対に、強い風が短時間で弱まることもあります。そのため、単に天候区分だけで判断するのではなく、実際の植栽の動きを現場で確認してから計測を開始することが大切です。

確認するときは、樹木全体が大きく揺れているかだけでなく、葉先や細い枝の動きにも注目します。高木の幹がほとんど動いていなくても、細い枝や葉が絶えず動いている場合があります。SLAM計測では大量の小さな形状が連続的に変化することも影響要因になり得るため、「幹が動いていないから問題ない」と判断するのではなく、実際に計測対象として見えている部分を確認します。

植栽帯を主対象にしていない場合には、風が一時的に弱まった時間に植栽付近を先に計測し、その後で建物内部や風の影響を受けにくい部分へ移る方法も考えられます。広い現場を一つの順序で機械的に回るのではなく、環境条件によって計測順序を変更するという考え方です。

ただし、風が完全になくなるまで待つことを前提にすると、工程上の制約が大きくなる場合があります。また、屋外では局所的な気流もあり、気象条件だけから植栽の揺れを正確に予測することは困難です。そのため、実務では「葉が完全に静止していること」を条件にするのではなく、固定物との対応関係を維持できる程度の環境かどうかを現場で判断することが現実的です。

さらに、雨上がりなどでは葉の状態や路面の状態も変化します。濡れた葉、水滴、強い明暗差などが計測結果に影響する可能性もあるため、単純に風速だけを条件にしないことが重要です。風、照明、路面、遮蔽、人や車両の動きなどをまとめて確認し、その中で安定した時間帯を選びます。

対策2 建物や縁石など静止物を含む計測経路にする

植栽周辺のSLAM計測では、動く葉を視野から完全に排除することが難しい場面があります。その場合に重要になるのが、葉だけを見ながら移動しないことです。周囲にある建物壁面、擁壁、縁石、舗装端、階段、柱、フェンス支柱など、位置が変化しない対象を計測経路の中へ継続的に含めます。

たとえば、道路沿いに長い生け垣があり、その生け垣のすぐ横を移動するとします。計測方向の大部分が葉で占められ、反対側にも特徴の少ない路面しかない場合、連続する区間で安定した形状を得にくくなる可能性があります。そこで少し経路を変更し、縁石や建物外壁、照明柱などの静止物が見える位置から移動することで、周辺形状との対応を維持しやすくします。

ここで重要なのは、静止物を一点だけ見ることではありません。計測経路の途中で固定物が長時間見えなくならないようにします。スタート地点では建物が見えていても、途中から植栽に囲まれてしまい、その後に再び建物が現れる経路では、中間区間の状態を慎重に確認する必要があります。

また、同じ形が連続する環境にも注意が必要です。一定間隔で同じ樹木が並ぶ並木や、同じ形状の植栽桝が連続する場所では、見た目が似た区間が続きます。SLAM方式によって影響の現れ方は異なりますが、特徴の少ない環境や繰り返し形状が多い環境では、経路設計をより慎重に行う方が安全です。

そのため、現場を歩く前に「ここからここまでは建物が見える」「この角では縁石と擁壁を同時に取得できる」「この区間は植栽しか見えなくなる」といった形で、静止物が途切れる場所を把握します。植栽周辺を計測することだけを目的に経路を決めるのではなく、SLAMが周辺環境を連続して捉えやすい経路を優先します。

高木が並ぶ公園、緑道、外構、庭園などでは、地面や樹木しか見えない場所もあります。この場合には、幹のように比較的動きの少ない部分、園路の端部、縁石、構造物の角などをなるべく連続して含めます。葉の揺れそのものを停止させられなくても、動かない形状を十分に確保することで、計測条件を改善できる可能性があります。

対策3 植栽に近づきすぎず計測距離と向きを安定させる

植栽を詳細に取得しようとして、枝葉のすぐ近くまで計測機器を近づけると、視野の大部分が動く葉で占められることがあります。特に生け垣や低木の横を狭い距離で通過すると、手前の葉による遮蔽が大きくなり、少し移動しただけでも見える部分が大きく変化します。

このような環境では、必要な解像度とのバランスを考えながら、植栽からある程度距離を取ることを検討します。距離を取ることで、植栽だけではなく周辺の舗装面、縁石、外壁などが同じ視野へ入りやすくなります。また、葉一枚の小さな動きが画面や計測範囲全体を大きく占める状態も避けやすくなります。

ただし、単純に遠ざかればよいわけではありません。距離が大きくなると取得できる形状の細かさや点の状態が変わることがあります。使用する計測方式や対象物によって適切な距離は異なるため、必要な成果物から逆算して判断します。

計測機器の向きも重要です。歩行方向に対して計測機器を頻繁に左右へ振ると、植栽との距離や入射方向が短時間で大きく変化します。その結果、同じ植栽でも取得される表面が次々に変わります。狭い場所で枝を避けながら計測するときには特に姿勢が乱れやすいため、可能な範囲で一定の姿勢と速度を維持します。

高さについても同様です。機器を上下させながら移動すると、葉の上側、下側、枝の隙間など異なる部分が連続して見えるため、点群の状態が複雑になることがあります。障害物を避けるための姿勢変更が必要な場所では、無理に一続きで計測するより、安全な場所で区間を分けることも選択肢です。

さらに、植栽へ近づきすぎると、枝との接触を避けるために計測者自身の動きが急になりやすくなります。急な旋回、機器の大きな傾き、歩行速度の変化などが重なると、葉の揺れ以外の要因も加わります。屋外SLAM計測では点群だけでなく計測者の安全確保も優先し、安定して歩ける経路を選ぶことが重要です。

計測前に短い区間を試しに取得し、植栽との距離を変えて結果を比較する方法も有効です。現場条件に合った距離を事前に確認しておけば、広い範囲を取得した後で大量のノイズに気付くリスクを減らせます。

対策4 重複区間を設けて往路と復路のずれを確認する

植栽が多い屋外では、一度通過しただけでは計測結果の良否を判断しにくいことがあります。そこで、同じ固定構造物を再び取得できる重複区間を意識して設けます。

たとえば建物外周を計測する場合、開始位置と終了位置を離れた場所にするのではなく、最後に開始地点付近へ戻る経路にしておくと、同じ壁面や角部、縁石などを再取得できます。往路と復路で静止構造物がどの程度一致しているかを見ることで、植栽表面だけの変化なのか、経路全体に位置の不整合が生じているのかを確認しやすくなります。

植栽そのものは往路と復路で形が変わる可能性があります。そのため、葉の重なりだけを基準に判断しないことが重要です。確認に使うのは、地面に固定された縁石、構造物の角、壁、柱、舗装の境界などです。

たとえば、往路と復路で生け垣の葉だけが異なる位置に存在していても、背後の擁壁が一致していれば、葉の動きによる差が主な要因と考えられます。一方、擁壁や縁石まで二重化している場合には、葉の揺れだけでは説明できない可能性があります。その場合は、経路、速度、姿勢、周辺の特徴量なども含めて計測条件を見直します。

重複区間は長ければよいというものではありません。重要なのは、照合しやすい静止物を複数含めることです。平坦な舗装面だけを重複させるより、壁の角、段差、柱、縁石の曲がりなど、形状を識別しやすい部分を含めた方が確認しやすくなります。

また、長い植栽帯を一方向へ延々と計測するより、適切な場所で固定構造物へ戻る区間を設ける方が、途中経過を確認しやすくなります。広い公園や外構では、建物角や園路交差部などを確認地点として利用し、計測経路を複数の区間として管理する方法も考えられます。

計測後には全体を眺めるだけでなく、重複区間を拡大して確認します。壁面の厚み、縁石の二重化、柱の輪郭、路面との境界などを見ると、植栽ノイズ以外の位置ずれにも気付きやすくなります。

対策5 点群処理では植栽ノイズと必要形状を分けて確認する

計測段階で対策しても、風で動いた葉の点を完全に避けられるとは限りません。そのため、取得後の点群処理では、どの点を不要なノイズとして扱い、どの点を成果物として残すのかを最初に決めておく必要があります。

ここで注意したいのが、植栽を一括して強く削除しないことです。植栽帯の内部には葉だけでなく、幹、太い枝、根元、縁石、植栽桝、支柱、柵などが存在する場合があります。強いフィルタを適用すると、不要な浮遊点と一緒に必要な形状まで削除される可能性があります。

特に樹木の幹位置を管理したい場合や、植栽桝の外形を図面化したい場合には注意が必要です。目的が「建物外周の点群を作ること」であれば葉の点を大きく除外できる場合がありますが、「樹木位置を記録すること」が目的なら、幹周辺を残す必要があります。同じ点群でも、利用目的によって必要な処理が異なります。

点群を確認するときは、まず葉が揺れた方向に広がる点と、固定構造物の点を区別します。植栽周辺だけ局所的に点が厚くなっているのか、現場全体の面が二重化しているのかを確認します。前者なら局所的な動体ノイズの可能性がありますが、後者なら計測経路全体の状態も見直す必要があります。

さらに、平面表示だけでは判断しにくい場合があります。植栽の外周が横方向に広がって見えていても、高さ方向の断面を見ると、特定の高さに葉の点が集中していることがあります。反対に、幹や支柱は比較的連続した形状として現れる場合があります。複数方向から確認することで、必要な形状を残しながら不要点を整理しやすくなります。

自動的なノイズ除去機能を利用する場合も、処理後の点群を必ず確認します。処理前後を比較し、建物角、縁石、支柱、樹木の幹など、残したい対象が欠落していないかを見ます。設定を強くした結果、見た目だけはきれいでも、本来必要だった細い構造物まで消えている状態は避けなければなりません。

つまり、葉の揺れ対策は「ノイズをすべて消す作業」ではありません。成果物に不要な動的な点を識別し、必要な静止形状を残す作業です。その判断をしやすくするためにも、計測前に何を成果として使うのかを明確にしておくことが重要です。

植栽周辺のSLAM計測で避けたい失敗パターン

屋外植栽周辺では、計測そのものは問題なく完了したように見えても、後から点群を確認すると修正が必要になるケースがあります。典型的なのが、風の強い状態で広い範囲を一気に取得し、計測終了後まで結果を確認しない進め方です。

現場が広いほど、一度の計測失敗による再作業は大きくなります。特に植栽帯が長い敷地では、途中で葉の揺れが激しくなっても、そのまま最後まで進んでしまいがちです。短い区間ごとに結果を確認できる運用にしておけば、条件が悪化した場所だけ再計測する判断ができます。

もう一つの失敗は、植栽の形状を固定構造物と同じ感覚で比較することです。葉は風がなくてもわずかに位置や向きが変わります。また、見る方向が異なれば手前の葉による遮蔽も変わります。往路と復路で葉の輪郭が完全に一致しないからといって、ただちにSLAM計測全体が失敗しているとは限りません。

逆に、葉の揺れを理由にして固定構造物のずれまで見逃すことにも注意します。建物壁面、縁石、支柱、舗装境界など、動かない対象がずれている場合には別の要因を調べる必要があります。

また、「後処理で消せるから」と考えて植栽へ極端に近づく方法も避けたいところです。葉が視野の大部分を占める環境では、問題が単なる不要点の増加だけにとどまらない可能性があります。後で削除すればよい対象と、計測中の位置推定に影響し得る環境条件は分けて考える必要があります。

植栽の裏側にある構造物を一方向だけから測ることも欠測につながります。葉や枝による遮蔽は点群処理では復元できません。必要な壁面、縁石、配管、支柱などが植栽の裏にある場合には、別方向から取得できる動線を検討します。

現場で実践しやすいSLAM計測の進め方

植栽の多い現場では、計測前に現場全体を短時間歩いて、植栽の位置と静止構造物の位置を確認します。いきなり計測を開始するのではなく、どこで葉が視野を占めやすいか、どこなら建物や縁石を継続して見られるかを把握します。

次に、計測開始地点と確認地点を決めます。開始地点には、なるべく形状を識別しやすい固定構造物がある場所を選びます。単純な平面だけではなく、壁の角、段差、縁石の曲がり、柱などがあると、後から同じ場所を確認しやすくなります。

計測を開始したら、植栽へ近づく前に機器の姿勢と移動速度を安定させます。枝を避けるために急に機器を振ったり、極端に上下させたりしないよう、通行できる経路を事前に確認します。

植栽帯に入った後も、できる限り静止物を連続して捉えます。生け垣の正面だけを見続けるのではなく、周囲の縁石、路面端、壁、柱などを含められる位置を選択します。長い区間で固定物がなくなる場合には、途中で確認地点へ戻る動線を設けます。

一定区間を取得したら、可能であれば点群を確認します。植栽の葉だけが散っているのか、固定物まで二重になっているのかを見ることで、その後の判断が変わります。条件が悪ければ、その場で経路や距離を変更して再取得します。

現場終了前には開始地点や既知の固定構造物付近へ戻り、重複区間を取得します。帰社後に初めて異常へ気付くのではなく、現場にいるうちに再計測の必要性を判断できる状態を作ることが重要です。

植栽の形を測る場合と周辺構造物を測る場合を分ける

屋外植栽周辺のSLAM計測では、何を測りたいのかによって適切な考え方が大きく変わります。

たとえば建物外周や舗装、縁石を測ることが目的で、植栽は単なる遮蔽物である場合には、葉の点を成果物として残す必要はあまりありません。この場合は、葉を避けて構造物を取得できる経路を優先し、後処理でも植栽領域を整理しやすくします。

一方で、植栽管理のために樹木の位置や樹冠の概形を把握したい場合には、葉を単純なノイズとして削除することはできません。葉の動きを抑えられる環境条件を選び、必要に応じて複数方向から取得し、どの程度の形状表現が必要なのかを決める必要があります。

さらに、幹位置を管理したいのか、樹冠外形を見たいのかでも条件は異なります。幹位置が目的であれば、葉の外形よりも根元付近を安定して取得できる経路が重要です。樹冠のボリュームを把握することが目的なら、上部の遮蔽や風による変化をより慎重に扱う必要があります。

このように、植栽は「測る対象」にも「測定を妨げる対象」にもなります。現場に入る前に成果物の目的を明確にしておけば、計測距離、経路、後処理の判断が一貫します。

屋外SLAM計測では位置記録も同時に残す

屋外のSLAM計測では、点群そのものだけでなく、どこを計測したのか、どの場所で条件が悪かったのかといった現場記録も重要です。特に植栽周辺では、風の状態や遮蔽状況によって一部だけ再計測が必要になる場合があります。

計測区間ごとに位置や写真を残しておけば、「この生け垣付近では風が強かった」「この樹木の裏側は欠測した」「この場所から再計測を開始した」といった情報を後から照合しやすくなります。点群ファイルだけを見て現場位置を特定するより、位置情報を含む記録と組み合わせた方が確認作業を進めやすくなります。

屋外で衛星測位を利用できる場所では、LRTK Phoneを活用して現場の位置記録を残す方法も考えられます。たとえばSLAM計測の開始位置、終了位置、植栽による遮蔽が大きかった地点、再計測した地点などを現場記録として整理しておけば、点群確認時に現地との対応を把握しやすくなります。

植栽が多い場所では、樹木そのものや周辺建物によって衛星からの信号を受けにくくなる場合があるため、測位状態を確認しながら使用する必要があります。SLAM計測と衛星測位にはそれぞれ異なる特徴があるため、一方だけですべてを解決しようとするのではなく、用途に応じて使い分けることが重要です。

現場のどこで何を取得したのかを明確に残しておくことは、再計測だけでなく、後日ほかの担当者がデータを確認するときにも役立ちます。点群、写真、位置、時刻などを関連付けて整理することで、屋外SLAM計測の成果を現場管理へつなげやすくなります。

まとめ

屋外植栽周辺のSLAM計測では、風で葉や細い枝が動くことで、植栽表面に散乱した点や厚みのある点群が生じる場合があります。ただし、植栽周辺で見られる乱れがすべて葉の揺れによるものとは限りません。計測経路、姿勢、速度、遮蔽、周囲の固定物、計測距離なども含めて確認する必要があります。

対策の基本は、計測後に大量の点を削除することではなく、計測時点から動く対象の影響を小さくすることです。風が比較的弱い条件を選び、葉だけではなく建物や縁石などの静止物を継続して取得し、植栽へ近づきすぎず、安定した姿勢と経路で移動します。さらに、重複区間を設けて固定構造物の一致を確認すれば、植栽の動きと経路全体のずれを区別しやすくなります。

取得後の点群処理では、植栽だからという理由だけで一括削除せず、成果物として必要な幹、植栽桝、縁石、支柱などが残っているかを確認します。SLAM計測で重要なのは、見た目だけをきれいにすることではなく、利用目的に必要な形状を適切に残すことです。

また、広い屋外現場では計測データだけでなく、開始地点、終了地点、再計測地点、植栽による遮蔽が大きかった場所などの位置記録を残しておくと、後工程で現地との対応を整理しやすくなります。屋外で測位条件を確保できる場所では、LRTK Phoneを使ってこうした現場位置や記録を残し、SLAM計測の点群とあわせて管理する運用も検討できます。

植栽の多い現場ほど、計測機器だけに頼るのではなく、風、経路、固定物、重複区間、現場記録を組み合わせることが重要です。SLAM計測の結果を現場で確実に活用するためにも、点群取得と同時に位置や現場状況を残せるLRTK Phoneを取り入れ、再確認しやすい計測記録へつなげていくことができます。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

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