LRTKレフィクシア株式会社

NETIS技術を仮設工事へ適用する前に確認したい5つの判断基準

NETIS技術を仮設工事へ適用するときに最初に整理したいこと

NETISを検索している実務担当者の中には、施工現場の省力化、安全性向上、施工時間短縮、品質確保などを目的として、新しい技術を仮設工事へ導入できないか検討している方も多いでしょう。仮設道路、仮設ヤード、足場、作業構台、仮囲い、仮排水、仮設電源、仮設計測設備など、仮設工事にはさまざまな種類があります。完成後に残る本体構造物とは異なり、施工期間中だけ必要になる設備や構造物が多いため、「短期間で設置できるか」「本体工事を邪魔しないか」「条件変更に対応できるか」「安全に撤去できるか」といった視点が特に重要になります。

NETISは、公共工事等で新技術の情報を提供し、現場での活用や評価につなげていく仕組みです。発注者や施工者が登録技術を調べ、現場条件に適した技術を検討することが想定されています。また、活用方法や案件の条件によっては、活用計画や活用後の効果確認などが関係する場合があります。したがって、NETISに掲載されているという理由だけで、その技術をそのまま現場へ持ち込むのではなく、工事ごとの条件と照らし合わせて判断する必要があります。

特に仮設工事では、施工条件の変化が本体工事以上に起こりやすいことがあります。工事用車両の動線が変わる、資材置場が移動する、工程の進捗によって作業可能範囲が狭くなる、降雨によって地盤状態が変化する、周辺工事との調整によって設置期間が短縮されるといった変化です。計画段階では適用可能に見えた技術でも、実際の施工時には条件が変わり、当初想定した効果が得られない場合があります。

そのため、仮設工事にNETIS技術を適用する際は、「登録されているかどうか」ではなく、「今回の現場に適用できるか」を判断することが基本です。技術の適用条件、安全性、施工性、工程、記録方法という複数の要素を確認し、現場側の条件と照合する必要があります。

また、新技術の導入では、従来方法より性能が高いかどうかだけで判断しないことも重要です。例えば単独作業では時間を短縮できる技術でも、その前後に大掛かりな準備や調整が必要であれば、工事全体では効率化につながらないことがあります。反対に、一つの作業だけを見ると効果が小さくても、測定、確認、記録、共有まで一連の作業を短縮できるのであれば、現場全体では大きな改善になる場合があります。

仮設工事への適用判断では、こうした現場全体の流れを見る必要があります。ここからは、NETIS技術を仮設工事へ適用する前に確認しておきたい5つの判断基準を、実務上の注意点と合わせて詳しく解説します。

判断基準1|技術の適用範囲が仮設工事の施工条件と一致しているか

最初に確認したいのは、検討している技術の適用範囲と、実際の仮設工事の施工条件が一致しているかという点です。新技術には、それぞれ想定されている施工条件があります。対象工種、使用環境、施工規模、設置場所、地盤条件、気象条件、必要な作業空間などを整理し、今回の現場がその範囲に入っているかを確認します。

仮設工事では、完成構造物を施工する場所だけでなく、その周辺環境が技術の使いやすさに大きく影響します。例えば、仮設設備を設置できるスペースが十分にある現場と、道路交通を確保しながら狭い範囲で施工する現場では、同じ技術でも適用しやすさが異なります。必要な機器や資材を配置できなければ、技術そのものが成立していても現場運用が困難になる可能性があります。

地盤条件についても確認が必要です。仮設道路や作業ヤード、設備基礎などでは、降雨による軟弱化や施工車両の走行によるわだち、局所的な沈下などが発生する可能性があります。新技術が安定した支持条件を前提としている場合、現場条件との差が大きければ追加対策が必要になります。設置後の状態だけではなく、施工期間中に条件がどのように変化するかまで考えておくことが重要です。

計測機器や位置情報を利用する技術では、周辺環境も確認します。高い構造物、山間部、橋梁下、建物周辺などでは、衛星測位を利用する技術の測位状態が変化する場合があります。無線通信を必要とする技術では、通信環境や使用場所による接続状態の違いにも注意が必要です。現場で利用する情報通信技術は、机上で動作することと現場で安定して使えることを分けて考える必要があります。

適用範囲を確認するときに重要なのは、「使用できる」と「期待する効果を安定して得られる」を同じ意味として扱わないことです。動作自体は可能でも、施工速度、精度、安全性、作業性などが期待値に達しない場合があります。そのため、適用範囲の確認では、技術が動く条件だけでなく、効果を得るために必要な条件まで確認します。

さらに、仮設工事では設置時と供用中、撤去時で条件が変わります。設置時には広いスペースを確保できても、工事が進むにつれて資材や施工機械が増え、撤去時には十分な作業空間が確保できなくなる場合があります。導入判断を行う際は、使用開始時点だけではなく、仮設物を撤去する段階まで想定する必要があります。

こうした条件を整理するには、施工計画図だけを見るのではなく、現地で実際の作業場所を確認することが有効です。図面上では十分な空間があるように見えても、既設設備、架空線、周辺交通、傾斜、排水設備などによって実際に利用できる範囲が制限されることがあります。NETIS技術を検討するときは、登録情報と施工計画、現地条件の三つを照合することが重要です。

判断基準2|安全性を確保したまま新技術を運用できるか

仮設工事への新技術導入では、安全性の確認を最優先に考える必要があります。作業時間を短縮できる技術や省人化できる技術であっても、導入によって新しい危険要因が生じるのであれば、その対策を事前に検討しなければなりません。

新技術には、従来作業では使用していなかった機器、センサー、電源、通信設備、支持部材などが加わることがあります。それによって作業員の動線が変わったり、機器への接触や転倒の危険が生まれたり、施工機械との離隔確保が必要になったりする可能性があります。技術そのものの安全性だけではなく、現場へ追加される物や作業が既存の安全管理にどのような影響を与えるかを確認します。

特に仮設工事は、施工機械、人、資材が狭い範囲に集中しやすい作業です。新しい機器を設置するときには、車両通行帯、作業員通路、資材搬入経路、重機旋回範囲、避難経路などとの位置関係を確認する必要があります。便利だからという理由で作業場所の近くに機器を置くと、かえって安全な動線を阻害する場合があります。

また、自動化や遠隔化に対応した技術を使用する場合には、人が直接操作しない時間帯や範囲についても安全ルールを決めておくことが大切です。自動で計測する設備でも、周辺で別の作業が行われる可能性があります。機器が正常に動作していることだけを確認するのではなく、その機器が存在する状態で他の作業を安全に実施できるかを考えます。

電源を使用する技術では、配線方法、雨水対策、接続部の保護、仮設電源停止時の挙動なども確認対象になります。充電式機器であっても、電池切れによって施工途中で機能が停止すると、安全確認や作業管理に影響する可能性があります。機器が停止しても危険な状態にならないように、代替手段や復旧方法を決めておくことが重要です。

安全性の判断では、正常時だけを考えないこともポイントです。通信が切断された場合、測位状態が悪化した場合、機器が故障した場合、電源が失われた場合、作業員が誤操作した場合などを想定します。その際に施工を停止するのか、従来方法へ切り替えるのか、責任者へ連絡するのかを決めておけば、異常発生時にも判断がぶれにくくなります。

また、新技術を使用する担当者だけでなく、周辺で作業する人にも運用方法を共有する必要があります。現場では、技術を操作する担当者だけが仕組みを理解していても十分とはいえません。どこに機器が設置されているのか、近づいてはいけない範囲があるのか、移動してよい機器なのか、異常を発見したら誰へ伝えるのかなど、必要な情報を関係者へ伝えておくことが大切です。

NETIS技術の導入によって安全性向上が期待できる場合でも、導入初期には操作に慣れていないことによるリスクがあります。そのため、導入直後から最大速度で施工するのではなく、操作確認と安全確認を行いながら段階的に使用範囲を広げる方法が有効です。

判断基準3|従来方法と比べて現場全体の施工性が改善するか

三つ目の判断基準は、NETIS技術を導入することで現場全体の施工性が改善するかどうかです。ここでは単純な作業速度だけでなく、準備、施工、確認、記録、片付けまでを含めて考えることが重要です。

新技術を検討するときは、特定の工程だけに注目しがちです。例えば測定時間が短縮できる、作業員数を減らせる、施工状況を自動的に記録できるといった特徴があれば、その部分だけを見ると導入効果が大きく感じられます。しかし実際の現場では、その技術を使用するために事前設定、機器搬入、位置合わせ、通信確認、データ準備などが必要になる場合があります。

仮設工事は施工期間が短いケースも多いため、準備に長い時間が必要な技術では、十分な効果を得る前に作業が終了してしまう可能性があります。そのため、技術導入の効果を判断するときは、一日当たりの作業効率だけではなく、導入準備を含めた総作業時間で比較する必要があります。

一方で、単純な施工時間だけでは評価できない技術もあります。例えば現場で取得した位置情報や施工記録をその場で確認できれば、事務所へ戻った後の整理作業を減らせる可能性があります。現場作業が数分しか短縮されなくても、その後のデータ整理や関係者への共有時間が大幅に減れば、全体として高い効果が得られることがあります。

施工性を比較するときは、人員配置も重要です。従来は複数人で行っていた確認作業を少人数で実施できれば、人員を別作業へ配置できる可能性があります。ただし、単純に人数を減らせばよいわけではありません。安全監視が必要な作業や、複数人による確認が必要な工程では、技術を導入しても一定の人員が必要です。

作業員の習熟時間も評価対象に含めます。操作方法が複雑な技術では、担当者によって作業速度や結果が大きく変わる場合があります。特定の熟練者しか使用できない状態では、その担当者が不在になっただけで施工が止まる可能性があります。仮設工事では工程変更が頻繁に発生することもあるため、複数の担当者が基本操作を理解できる体制が望まれます。

また、施工性の評価では、本体工事への影響も考えなければなりません。仮設作業だけを短縮できても、その作業のために本体工事を長時間停止する必要があれば、全体工程では不利になる可能性があります。反対に、仮設作業を短時間で完了でき、本体工事を止める時間を減らせる技術であれば、直接の作業時間以上の効果が生まれることがあります。

現場全体の施工性を判断するためには、「この作業が何分短くなるか」ではなく、「工事全体のどこが変わるか」を確認することが大切です。準備時間、作業人数、施工時間、確認時間、記録時間、手戻りの可能性などを整理すると、新技術を導入する意味を判断しやすくなります。

判断基準4|設置から撤去までを含めた工程に無理がないか

仮設工事では、設置だけでなく撤去までが施工計画に含まれます。そのため、NETIS技術の導入判断でも、技術を使用し始めるまでの工程と、使用終了後の撤去工程の両方を確認する必要があります。

新技術を利用するために専用設備や基準位置、電源、通信環境などの準備が必要な場合、それらをいつ設置するかを施工工程へ組み込みます。本体工事開始直前になってから準備を始めると、設定や確認に時間がかかり、予定どおり運用を開始できない可能性があります。

特に注意したいのが、他工種との工程調整です。仮設工事は単独で進むのではなく、土工、構造物工、設備工など複数の作業と並行して行われることがあります。新技術の機器を設置する場所が、後工程の施工範囲と重なっていないかを確認しておく必要があります。

例えば計測設備を長期間設置する場合、当初は問題のない位置でも、工程が進むと施工機械の通路になる可能性があります。そのたびに移設すると、再設定や再確認が必要になり、計測結果の連続性に影響する場合があります。最初から工程全体を見て設置場所を選ぶことが重要です。

仮設設備の移設を前提とする場合には、移設に必要な時間と手順を確認します。簡単に移動できるように見える設備でも、位置の再確認や設定、動作確認まで含めると一定の時間が必要になることがあります。施工計画には、物理的な移動時間だけではなく、再使用できる状態まで戻す時間を含める必要があります。

撤去時の条件も見落としやすいポイントです。設置時は大型機械が入れる状態でも、工事終盤には構造物や設備が完成し、同じ経路を使用できなくなることがあります。仮設設備をどの順序で撤去するのか、撤去作業に必要な作業空間を最後まで確保できるのかを導入前に確認しておきます。

短期間の仮設工事では、導入準備と撤去に必要な時間の割合が大きくなります。その場合、新技術の使用期間が短すぎて、導入による効果が準備時間を上回らない可能性もあります。反対に、繰り返し同じ作業を行う仮設工事では、初期設定に時間がかかっても、その後の作業効率化によって効果を得やすくなります。

したがって工程面では、使用期間だけではなく使用回数も重要です。一回しか使用しない技術なのか、毎日使用する技術なのかによって、導入判断は変わります。何回利用すれば準備の負担を上回る効果が得られるかという視点で考えると、判断しやすくなります。

また、工程変更への対応力も確認します。公共工事では、天候、関係機関との調整、周辺工事、資材搬入状況などによって工程が変更されることがあります。新技術が特定の日程や条件でしか使用できない場合、工程変更によって利用できなくなる可能性があります。設置日や利用日の変更に柔軟に対応できるかも事前に確認しておきたい項目です。

判断基準5|施工記録と効果を客観的に確認できるか

五つ目の判断基準は、新技術を使用した結果を記録し、その効果を客観的に確認できるかという点です。

新しい技術を導入すると、現場では「使いやすかった」「速くなった」「安全になった」といった感覚的な評価が生まれます。しかし、その感覚だけでは次の工事で同じ技術を採用する判断材料として十分とはいえません。施工時間、作業人数、作業範囲、施工条件、確認結果などをできるだけ記録し、従来方法と比較できるようにしておくことが重要です。

NETISに関連する新技術の活用では、活用形態や工事条件によって、活用計画や活用後の効果確認が関係することがあります。現行の国土交通省の案内でも、新技術活用に関する計画や効果調査の運用資料が公開されています。このため、実際の工事では契約図書、特記仕様書、発注者の運用などを確認し、その案件で必要となる記録や手続きを事前に整理することが大切です。

仮設工事では、完成後に撤去されてしまう部分が多いため、施工中の記録が特に重要になります。本体構造物であれば完成後に現地確認できる事項でも、仮設物は撤去すると確認できなくなります。そのため、設置時、使用中、撤去前の必要なタイミングで写真や測定結果を残しておくことが有効です。

写真を記録するときは、撮影した事実だけではなく、何を確認するための写真なのかが後から分かるようにしておきます。同じ場所を複数回撮影する場合には、撮影位置や方向が分からなくなることもあります。写真と位置情報、日時、作業内容などを関連付けて管理すると、後から施工状況を追いやすくなります。

新技術の効果を確認する場合には、比較条件をできるだけそろえることも重要です。異なる作業条件で施工時間だけを比べると、技術の違いではなく現場条件の違いが結果へ影響する可能性があります。作業範囲、人数、天候、地盤状態、施工機械など、結果に影響しそうな条件を記録しておくと評価しやすくなります。

安全性向上を目的に導入した場合も、事故が発生しなかったという結果だけで判断するのではなく、危険箇所への立入り回数が減った、確認作業を離れた場所から行えるようになった、重機周辺での作業時間が短縮されたなど、運用上の変化を記録することが重要です。

また、施工記録は現場内だけで完結させないことも大切です。新技術を使用した担当者が個人でデータを保管していると、担当者の異動や現場終了後に情報を確認できなくなる可能性があります。写真、位置情報、施工記録、測定結果などを現場単位で整理し、関係者が確認できる状態にしておくことで、次の施工判断にも活用しやすくなります。

NETIS登録情報だけで判断しないことが重要

NETIS技術を検討するときに注意したいのは、登録情報だけを見て導入を決めないことです。登録されている技術の情報は、技術の概要や適用条件、特徴を理解するための重要な材料ですが、実際の工事現場には個別の施工条件があります。

同じ工種でも、施工場所の広さ、周辺環境、作業時間帯、施工機械、作業人数、気象条件などは異なります。ある現場で大きな効果があった技術が、別の現場でも同じ結果になるとは限りません。

特に仮設工事では現場ごとの差が大きくなりやすいため、登録情報を入口として、施工計画と現地条件を照合する必要があります。適用範囲の境界に近い条件で使用する場合には、技術提供者への確認や、発注者との協議なども含めて慎重に進めることが重要です。

また、登録情報を確認するときは、技術の長所だけでなく、適用できない条件や注意事項を見ることが大切です。現場導入の可否を判断するうえでは、「何ができるか」と同じくらい「どのような場合には使いにくいか」が重要な情報になります。

従来方法と比較するときも、新技術だけに有利な条件で判断しないことが必要です。従来方法の施工時間、新技術の準備時間、操作に必要な人員、記録整理時間などを同じ範囲で比較すると、現場全体への効果を判断しやすくなります。

仮設工事では本体工事との取り合いを確認する

仮設工事にNETIS技術を適用するときは、仮設部分だけを見るのではなく、本体工事との取り合いを確認します。

仮設道路を設置する位置が本体構造物の施工範囲と重なる、仮設設備の配線が資材搬入経路を横断する、計測設備が施工機械の旋回範囲に入るなど、仮設物と本体工事が干渉するケースは少なくありません。

新技術の設備を追加すると、これまで存在しなかった干渉が発生する可能性があります。そのため、施工図や工程表に新技術の設備位置や使用範囲を反映し、他作業との関係を確認しておくことが重要です。

特に、複数の施工班が同時に作業する現場では、情報共有が欠かせません。ある班が新技術の設備を設置したことを別の班が知らず、資材を置いてしまったり、設備を移動してしまったりすると、施工記録や計測結果へ影響する可能性があります。

設備の位置だけでなく、「移動してよいか」「電源を切ってよいか」「何時まで使用するか」といった運用ルールを共有すると、現場内のトラブルを減らしやすくなります。

また、本体工事の進捗に伴って仮設計画が変更される場合があります。当初の計画では問題なく使用できた技術でも、施工範囲や車両動線が変わることで運用条件を満たさなくなる可能性があります。工程会議などのタイミングで、新技術の使用条件についても定期的に確認する仕組みを作っておくことが有効です。

導入前に小規模な試行を行う意味

仮設工事へ新技術を導入する場合、本格運用の前に可能な範囲で試行することは有効です。

資料だけでは、現場での操作性や準備時間を正確に把握できないことがあります。実際に使用すると、機器を置く場所が意外に狭い、画面を確認しにくい、作業用手袋を着用した状態では操作方法を工夫する必要がある、通信状態が場所によって違うといった現場特有の課題が見つかることがあります。

試行では、本番と完全に同じ条件を再現する必要はありません。重要なのは、本格運用を始める前に「現場で困りそうな点」を発見することです。

例えば、設置から使用開始までに何分かかるのか、誰が設定を担当するのか、異常が起きたときに復旧できるのか、記録データをどのように保存するのかを実際に確認します。この段階で手順を整理しておけば、本番施工で担当者ごとに操作方法が変わることを防ぎやすくなります。

複数の担当者が使用する技術では、試行時に担当者を一人へ限定しないことも有効です。操作に詳しい人だけが問題なく使える状態では、現場運用として十分とはいえません。基本的な操作手順を共有し、別の担当者でも同じ流れで作業できるかを確認します。

試行によって不具合や使いにくさが見つかった場合、それだけで技術が不適切とは限りません。機器配置、作業順序、担当分担などを変更することで改善できることがあります。本格導入前に改善できれば、新技術の効果を引き出しやすくなります。

現場条件が変化したときの再判断ルールを決める

仮設工事は、施工開始時の条件が最後まで続くとは限りません。天候、本体工事の進捗、施工機械の配置、作業員数、資材置場、交通規制などが変わることで、新技術の適用条件も変化します。

そのため、導入時に一度判断しただけで終わらせず、どのような条件が変わったら再確認するかを決めておくことが重要です。

例えば機器の設置場所を変更した場合、測位や通信環境が変化する可能性があります。仮設道路の位置を変更した場合には、周辺の安全動線も変わります。施工時間帯が昼間から夜間へ変われば、照明条件や作業員間の視認性なども再確認が必要になります。

異常が発生したときの判断基準も明確にします。測定結果が通常と大きく異なる場合にそのまま施工を続けるのか、再測定するのか、別の方法で確認するのかを事前に決めます。

新技術は、正常に動いているときほど便利に感じるものです。しかし、現場運用では異常時にどのように行動できるかが重要になります。従来方法へ戻せるようにしておく、別の確認手段を用意する、責任者による判断が必要な条件を決めるなど、代替手段を準備しておくことで施工停止のリスクを抑えやすくなります。

施工条件が変化したときには、「今まで使えていたから大丈夫」と考えず、その変化が技術の前提条件へ影響していないかを見ることが重要です。

NETIS技術を仮設工事で有効活用するためのまとめ

NETIS技術を仮設工事へ適用するときは、登録されているという理由だけで導入を決定するのではなく、現場条件との適合性を一つずつ確認することが重要です。

最初に確認したいのは、技術の適用範囲が実際の施工条件と一致しているかという点です。施工場所、地盤、作業空間、通信環境、使用期間などを確認し、技術が期待どおり機能できる条件が確保されているかを判断します。

次に、新技術を導入した状態で安全な施工を継続できるかを確認します。機器や配線の追加によって作業動線が変わらないか、施工機械との干渉が発生しないか、故障や通信切断が発生した場合にも安全を確保できるかを事前に考えておく必要があります。

施工性については、一つの作業だけではなく、準備、施工、確認、記録、片付けまで含めて比較します。新技術によって現場作業そのものを短縮できなくても、記録整理や情報共有を効率化できるのであれば、工事全体では大きな効果につながる場合があります。

工程については、設置から撤去までを一つの流れとして考えます。本体工事の進捗によって設備位置が問題にならないか、移設が必要になった場合に再設定できるか、工事終盤でも安全に撤去できるかまで確認しておくことが重要です。

そして、新技術を使用した結果を記録し、効果を客観的に確認できる仕組みを作ります。仮設物は最終的に撤去されることが多いため、施工時の写真や位置情報、測定結果、作業条件などの記録が、後から状況を確認する重要な材料になります。

NETIS技術の導入を成功させるために必要なのは、新しい技術を使うこと自体を目的にしないことです。現場が抱えている課題を明確にし、その課題を解決する手段として技術を選ぶことが基本になります。

例えば、仮設物の設置位置を現場で正確に確認したい、施工前後の状況を位置情報付きで記録したい、離れた関係者と現場情報を共有したいといった課題であれば、位置情報と現場記録を一体的に扱える仕組みを検討する意味があります。

LRTK Phoneは、現場写真、位置情報、施工記録を管理し、現地で取得した情報を後から確認しやすい形で整理するために活用できる自社プロダクトです。仮設設備の設置位置確認や施工状況の記録など、現場で「どこで、何を確認したのか」を残したい場面では、位置情報を伴う記録が施工管理の効率化につながります。

仮設工事は工事の進行とともに形が変わり、最後には撤去されるものも少なくありません。だからこそ、施工中の位置と状態を確実に記録し、関係者が確認できる状態にしておくことが重要です。NETIS技術を検討する際にも、技術単体の性能だけではなく、現場確認、施工、安全管理、記録、共有までを含めた一連の業務を見直し、その中でLRTK Phoneのような現場情報管理の仕組みを組み合わせることで、仮設工事の施工管理をより確実で効率的なものにしていけます。

現場を3Dで残して、あとから測る。
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