LRTKレフィクシア株式会社

ストックヤード残量を管理|受入超過を防ぐ土量管理ツール5機能

ストックヤードの残量管理が難しい理由

建設工事や造成工事、道路工事、土地改良工事などでは、掘削によって発生した土砂や再利用する土砂を一時的にストックヤードへ保管することがあります。ストックヤードには日々土砂が搬入される一方、別の施工箇所への流用や場外搬出によって土砂が減るため、残量は常に変化します。

現場で問題になりやすいのは、ストックヤードに現在どれだけの土砂があるのか、あとどれだけ受け入れられるのかをリアルタイムに近い状態で把握できないことです。

搬入車両の台数を数えていても、その数字だけでは現在のストック量を正確に表しているとは限りません。車両ごとに積載状態が異なる場合があり、土砂の種類や含水状態によっても見かけの体積は変化します。荷下ろしされた後に重機で押し広げたり締めたりすれば、同じ土砂でもストックヤード上で占める体積が変わる可能性があります。

さらに、ストックヤードは単純な直方体ではありません。ヤード内には車両通路、重機の旋回場所、排水設備、仮設物、法面、安全上確保しておきたい余裕などがあり、敷地全体を土砂保管に利用できるわけではありません。

そのため、敷地面積と高さだけを掛け合わせて受入可能量を決めると、実際に運用できる容量との差が生じることがあります。

現場で必要なのは、ヤードの物理的な最大容積ではなく、施工計画や安全上の条件を考慮して設定した管理上の受入上限です。そして、その管理上限に対して現在土量がどこまで達しているのかを確認し、残容量を判断する必要があります。

たとえば管理上の受入上限を10,000立方メートルと設定し、現在の土量が7,000立方メートルであれば、単純計算では残容量は3,000立方メートルです。

しかし、翌日に1,500立方メートル、その翌日に2,000立方メートルの搬入が予定されていれば、現在は余裕があるように見えても、予定どおり搬入すると受入上限に近づくことが分かります。

このようにストックヤード管理では、「現在何立方メートルあるか」だけでは不十分です。「残り何立方メートル入るか」「これから何立方メートル入ってくるか」「何立方メートル搬出されるか」まで一体的に把握する必要があります。

こうした情報を整理しやすくするのが土量管理ツールです。

運搬土量を管理するツールが必要になる場面

運搬土量の管理が単純な現場であれば、日報や伝票だけでも対応できる場合があります。しかし、搬入と搬出が同時進行し、複数の車両や施工班が関係する現場では、情報量が増えるにつれて手作業だけでの管理が難しくなります。

典型的なのが、現場担当者と事務所で把握している数字が異なるケースです。

現場担当者は当日の搬入台数まで把握しているものの、事務所側の集計は前日分までということがあります。その状態で翌日の搬入計画を組むと、実際よりも多くの残容量があると判断してしまう可能性があります。

反対に、搬出量が集計へ反映されておらず、帳簿上ではヤードがほぼ満杯でも、現地ではすでに空きができている場合もあります。

ストックヤード管理では最新情報を誰が持っているのかが分からない状態を避けることが重要です。

運搬土量の管理ツールを活用する目的は、単なる帳票のデジタル化ではありません。搬入、搬出、現在土量、残容量、今後の予定といった情報をつなぎ、現場の意思決定に利用できる状態をつくることにあります。

また、車両台数や運搬記録から求めた数量だけを管理するのではなく、一定のタイミングで現地を計測し、ストックされている土砂の実際の形状から体積を確認することも重要です。

帳簿上の推定量と現況計測による数量を照合できれば、記録漏れや換算条件の違いに気付くきっかけになります。

土量管理ツールを選ぶ際には、一つの機能だけを見るのではなく、ストックヤード管理の一連の流れを支援できるかを確認するとよいでしょう。

具体的には、現在量と残容量の把握、搬入・搬出記録、現況土量の確認、将来予測、履歴共有という5つの機能が重要になります。

機能1|現在土量と残容量を見える化する

最初に確認したい機能は、現在のストック土量と残容量を分かりやすく確認できる機能です。

ストックヤードを安全かつ計画的に利用するには、まず管理上の受入上限を決めます。そのうえで現在土量との差を求めれば、残容量を把握できます。

考え方そのものは単純ですが、実務では受入上限と現在量の定義をそろえることが重要です。

たとえば受入上限がヤード内の特定区域のみを対象としているのに、現在量では別区画の土砂まで含めてしまえば比較条件が一致しません。反対に、現在量の計測範囲が一部だけ欠けていれば、実際よりも残容量が大きく表示される可能性があります。

そのため、ストックヤードごとに管理範囲を明確にしておく必要があります。

管理上の受入上限についても、単純に敷地いっぱいまで土砂を置けるという考え方は避けます。車両動線、重機作業空間、法面、排水、安全確保など、現場ごとの条件を考慮して管理値を設定することが基本です。

土量管理ツールでは、管理上限、現在土量、残容量が一つの流れで確認できると便利です。

たとえば現在土量だけが表示される仕組みでは、担当者は毎回受入上限との差を計算しなければなりません。残容量まで自動的に整理されれば、「現在何立方メートルあるか」から「あとどれだけ受け入れられるか」へ判断を進めやすくなります。

さらに、受入上限に達する直前ではなく、それより手前に管理上の注意ラインを設定しておくことも有効です。

受入余裕が少なくなった段階で確認できれば、翌日以降の車両手配を変更したり、搬出を増やしたり、別のヤードへの振り分けを検討したりできます。

ここで注意したいのは、残容量を絶対的な保証値として扱わないことです。

現況計測の誤差、運搬記録の更新タイミング、土砂の状態、ヤード形状などによって管理値には一定の不確かさがあります。そのため、受入上限ぎりぎりまで利用するのではなく、現場条件に応じた管理上の余裕を設けることが重要です。

土量管理ツールに求められる第一歩は、単に数字を保存することではなく、現在量と残容量を同じ基準で見える化し、受入判断へつなげられることです。

機能2|搬入・搬出実績を記録して残量を更新する

ストックヤードの残量は一度計測すれば終わりではありません。搬入と搬出のたびに変化します。

そこで必要になるのが、日々の搬入・搬出量を記録し、推定残量を継続的に更新できる機能です。

たとえば月曜日の朝に現況計測を行い、ストック量が4,000立方メートルだったとします。その日に700立方メートルを搬入し、200立方メートルを搬出した場合、記録上の推定量は4,500立方メートルになります。

翌日に500立方メートルを搬入し、300立方メートルを搬出すれば、推定量は4,700立方メートルになります。

このように基準となる現況量へ日々の増減を加えることで、毎日全面的な現況計測を行わなくても、残量の目安を継続して管理できます。

ただし、この方法では搬入記録と搬出記録の漏れを防ぐことが重要です。

搬入量だけが正確でも、搬出量が登録されていなければ、帳簿上のストック量は実際より増えていきます。反対に、搬入記録が漏れていれば、残容量を実際より大きく見積もる可能性があります。

記録時には、必要に応じて日時、対象ヤード、土砂区分、数量、搬入または搬出の別などを関連付けます。

複数のストックヤードがある場合は、どのヤードへの入出庫なのかを明確にすることが特に重要です。

ヤードAに運んだ土砂を誤ってヤードBへ登録すると、Aでは実際より残容量が大きく見え、Bでは実際より残容量が小さく見えます。この状態が数日続けば、帳簿と現況の差が大きくなります。

また、ヤード間で土砂を移動する場合にも注意が必要です。

ヤードAからヤードBへ土砂を移した場合、Aにとっては搬出、Bにとっては搬入です。どちらか一方の記録だけでは現場全体の管理が崩れてしまいます。

土量管理ツールでは、こうした増減履歴を追跡できることが望まれます。

誰がいつどの数量を登録したのか、後から確認できる状態であれば、現況との不一致が発生した際にも原因を追いやすくなります。

さらに、数字を入力する基準も統一しておく必要があります。

車両台数から換算した数量なのか、伝票などで管理されている数量なのか、別途計測した数量なのかによって意味が異なります。異なる基準の数量を同じ列へ混在させると、後から比較する際に分からなくなります。

日々の増減を追えることは、ストックヤード残量管理の中心となる機能です。

機能3|点群から現況土量を計算して帳簿と照合する

日々の搬入・搬出記録を積み上げれば推定在庫量を管理できますが、その数字だけを長期間使い続けると現況との差が蓄積することがあります。

そこで重要になるのが、ストックヤードを定期的に計測し、実際の堆積形状から土量を確認することです。

三次元計測によって土砂表面を点群として取得し、基準となる地盤面との差を計算すれば、対象範囲の体積を確認できます。

ストックヤードに積まれた土砂は、整った箱型になることはほとんどありません。中央だけ高い山型になったり、一方へ偏って堆積したり、複数の山が連続した形になったりします。

このような不規則な形状では、長さ、幅、高さだけから単純計算する方法よりも、表面形状を面的に取得する方法のほうが現況を把握しやすい場合があります。

ただし、点群を取得すれば自動的に正しい体積が得られるわけではありません。

最も重要な条件の一つが基準面です。

体積計算では、土砂表面とその下側に設定した基準面との差を利用します。ストックヤードへ土砂を置く前の地盤面を計測できるのであれば、その状態を基準として保存しておくと比較しやすくなります。

すでに土砂が積まれている状態から計測を開始する場合は、既存の測量結果や設計情報など、利用できる情報から基準面を設定することになります。

この場合、見えない地盤部分をどのように扱ったかによって計算結果が変わる可能性があるため、基準面の設定条件を記録しておくことが大切です。

対象範囲も統一します。

前回はヤード全体を計測したのに、今回は山の中央だけを計算すれば、増減比較の意味が変わります。定期計測では可能な範囲で同じ外周、同じ基準面、同じ座標と高さの基準を利用します。

また、点群には土砂以外のものが含まれることがあります。

計測時に重機や車両、仮設物、資材が置かれていれば、それらの形状が点群へ含まれる可能性があります。そのまま土砂として計算すれば体積へ影響するため、計測時の状況確認や不要データの処理が重要です。

急な法面や山の裏側などでは、計測位置によって欠測が生じることもあります。

点群画面を上から見ただけでは十分に取得できているように見えても、側面に大きな欠測があることがあります。体積だけを確認するのではなく、三次元形状や断面なども確認し、必要な範囲が取得できているかを確認します。

こうして求めた現況土量を、運搬記録から算出した推定量と照合します。

たとえば帳簿上では6,200立方メートル、現況計測では5,800立方メートルだったとします。

この400立方メートルの差だけを見て、直ちに記録ミスと判断するのは適切ではありません。搬入・搬出記録、換算方法、土砂の状態変化、計測範囲、基準面、不要点、欠測など複数の要因を確認します。

運搬数量とストックヤード上の体積は、そもそも同じ方法で求められた値ではない場合があります。大切なのは、差が生じたときに確認できる仕組みを持つことです。

定期的な現況計測は、帳簿を置き換えるものではなく、帳簿上の推定値を補正・検証するための重要な手段になります。

機能4|今後の搬入予定から受入超過を予測する

受入超過を防ぐためには、現在の残容量を確認するだけでは足りません。

現場でより重要なのは、数日後の残容量を予測することです。

たとえばストックヤードの管理上限が10,000立方メートルで、現在土量が7,500立方メートルであれば、現在の残容量は2,500立方メートルです。

数字だけを見ると、まだ余裕があるように感じるかもしれません。

しかし翌日に1,000立方メートル、その翌日に1,200立方メートル、3日後に800立方メートルの搬入が予定されており、搬出予定がなければ、計画どおり進めた場合には管理上限を超える可能性があります。

この状況を搬入当日になって知っても、すでに車両が手配され、掘削工程も進んでいる場合があります。

搬入を急に停止すれば、車両待機や施工工程への影響が生じる可能性があります。

だからこそ、現在量に将来の予定を重ねた予測が必要です。

土量管理ツールでは、実績値と予定値を分けて扱えると便利です。

現在土量を起点として、予定搬入量を加え、予定搬出量を差し引けば、各日終了時点の予測残量を確認できます。

予定値は確定値ではありません。天候、工程変更、運搬状況、掘削進捗などによって変化します。そのため、最新の実績が確定するたびに予測を更新する運用が重要です。

管理上限に達する日の予測だけでなく、注意が必要になる段階を事前に決めておくことも有効です。

たとえば一定の残容量を下回ったら翌週の運搬計画を再確認し、さらに残容量が少なくなったら搬入先変更を検討する、といった運用です。

具体的な数値は現場条件によって異なるため、一律の割合で決める必要はありません。

日々の搬入量が大きく変動する現場では、余裕を大きく確保する必要がある場合があります。一方、搬入量が安定しており、近隣に代替ヤードがある現場では別の管理方法が適する場合もあります。

重要なのは、「満杯になったら止める」のではなく、「満杯になる前に調整する」という考え方です。

予測機能によって数日前から受入上限への接近が把握できれば、別ヤードへの振り分け、搬出計画の前倒し、車両数の変更、施工工程の調整などを検討する時間を確保できます。

機能5|土量履歴と現場記録を共有して判断を統一する

ストックヤード管理では、最新の数字だけでなく、これまでどのように土量が増減してきたかを残しておくことも重要です。

履歴がなければ、現在土量が多いことは分かっても、いつから急激に増えたのか、どの日の搬入量が大きかったのか、どの時点で搬出が行われたのかを確認しにくくなります。

土量管理ツールで日付ごとの推移を追える状態にしておけば、現場の傾向を把握しやすくなります。

たとえば月初に3,500立方メートルだった土量が、1週間後に4,600立方メートル、2週間後に6,200立方メートルまで増加していれば、どの程度のペースで残容量が減っているかを確認できます。

途中で増加量が急に大きくなった日があれば、その日の運搬記録を確認できます。

現況写真と数字を関連付けておくことも有効です。

数字だけでは、ストックヤード内でどのように土砂が堆積しているのかまでは分かりません。

同じ6,000立方メートルでも、ヤード全体へ低く広がっている状態と、一部に高く集積している状態では、車両動線や今後の盛り方が異なります。

定期的にヤード全景や重要箇所を撮影し、撮影日や位置とともに保存しておけば、過去の状況を振り返りやすくなります。

情報共有も重要です。

現場担当者だけが最新数字を持っている状態では、運搬計画を担当する人が古い情報をもとに車両を手配する可能性があります。

反対に、事務所だけが最新集計を持ち、現場側が更新内容を把握していなければ、現地判断と帳簿にずれが生じます。

関係者が同じデータを確認できるようにすることで、「どの数字が最新なのか」という混乱を減らせます。

また、過去の記録が残っていれば、担当者交代時の引き継ぎにも役立ちます。

なぜ管理上限を変更したのか、なぜある時期から搬入量を抑えたのか、現況計測でどの程度の差が確認されたのかを履歴から追えると、運用の背景を共有しやすくなります。

土量管理では、数字を出すことと同じくらい、その数字がいつ、どの条件で得られたのかを残すことが大切です。

トラック台数だけで残量を管理するときの注意点

運搬土量の管理で最も分かりやすい方法の一つが、搬入したトラックの台数を数えることです。

現場の作業実績を把握するうえで、車両台数は重要な情報です。

一方で、ストックヤードの残量管理を車両台数だけに頼る場合には注意が必要です。

同じ種類の車両であっても、毎回まったく同じ量の土砂を積載しているとは限りません。土砂の種類、含水状態、積み込み状況などによって違いが生じる可能性があります。

また、運搬時の体積とストックヤード上の堆積体積を単純に同一視できない場合があります。

掘削された土砂はほぐれた状態になり、その後ストックヤードで重機によって押し広げたり締めたりすることで状態が変化します。

このため、「1台を一定の立方メートルとして換算し、台数を掛ければヤード内の体積が分かる」と単純化すると、時間の経過とともに現況との差が広がることがあります。

車両台数による管理を使わないという意味ではありません。

台数管理は、日々の物流量や作業量を把握するためには便利です。重要なのは、台数から求めた推定値と現況計測から求めた値の役割を分けることです。

日々は車両記録によって残量を更新し、一定の頻度で現況を計測して推定値を確認する方法なら、それぞれの長所を活用できます。

たとえば前回計測時の土量が5,000立方メートルで、その後の搬入・搬出記録から現在量を6,500立方メートルと推定していたとします。

再計測した結果が6,200立方メートルだった場合には、300立方メートルの差がなぜ生じたのかを確認します。

換算条件、記録漏れ、土砂の状態、計測条件などを確認し、必要に応じて現在の管理値を補正します。

このような定期照合を行うことで、台数管理だけよりも現況に近いストック量を把握しやすくなります。

複数ストックヤードを一元管理するポイント

大規模な土工事では、一つではなく複数のストックヤードを使用する場合があります。

複数ヤードを管理するときに注意したいのは、現場全体の合計残容量だけを見ないことです。

たとえばヤードAの残容量が300立方メートル、ヤードBが2,000立方メートル、ヤードCが1,500立方メートルであれば、全体では3,800立方メートルの余裕があります。

しかし、特定の土砂をヤードAにしか置けない運用になっている場合、その土砂について利用可能な容量は300立方メートルです。

全体合計では余裕があっても、運搬先として指定されているヤードが満杯になれば搬入できません。

そのため、土量管理ツールではヤード単位で現在量、管理上限、残容量を確認できることが重要です。

土砂の種類によって置き場を分ける場合には、さらに区画単位で管理する方法もあります。

たとえば再利用する土砂、場外搬出予定の土砂、品質確認が必要な土砂などを分けて管理している場合、単純に全体土量だけを把握しても施工管理には十分ではありません。

現地の名称と管理ツール上の名称を統一することも大切です。

現地看板では「北ヤード」、日報では「A置場」、管理データでは「ストック1」といったように名称が異なると、入力間違いの原因になります。

現場、帳票、管理ツールで可能な限り同じ名称を利用すれば、情報を照合しやすくなります。

複数ヤード間で土砂を移動させる場合には、移動元と移動先の両方へ数量を反映させます。

AからBへ移動した数量をAの搬出としてしか登録しなければ、Bの在庫量が増えません。Bへの搬入だけを登録すれば、Aの数量が減りません。

ヤード間移動を関連した記録として管理できれば、二重入力や片側の入力漏れを減らしやすくなります。

土量管理ツール導入前に決めておきたい運用ルール

土量管理ツールは、導入しただけで管理を自動的に正しくしてくれるものではありません。

運用ルールが曖昧なままデジタル化すると、紙や表計算で発生していた認識違いがそのまま管理画面へ移る可能性があります。

まず決めたいのが、数量の定義です。

搬入量として何を入力するのか、搬出量を何に基づいて記録するのか、現況計測の数量をどのように扱うのかを明確にします。

次に更新頻度を決めます。

一日の最後にまとめて登録する方法でも十分な現場がある一方、1日に多数の車両が出入りする現場では、終業後まで更新されないと日中の受入判断に利用できません。

現場規模や搬入頻度に応じて、継続できる範囲で更新タイミングを決めます。

現況計測の頻度も検討します。

毎日詳細に計測する必要があるとは限りません。土量変化が少ない時期は間隔を空け、搬入量が増える期間や受入上限へ近づいた期間だけ計測頻度を上げる運用も考えられます。

重要なのは、いつ計測するかを担当者の感覚だけに任せないことです。

たとえば一定期間ごと、一定量の搬入後、管理上の残容量が一定範囲へ入ったときなど、現場に適した条件を決めておけば計測漏れを防ぎやすくなります。

受入上限の根拠も記録します。

単に管理画面へ「上限10,000立方メートル」と入力するだけではなく、どの範囲を対象としているのか、どのような施工条件に基づいた数値なのかを関係者が確認できるようにしておきます。

担当者が変わった際にも、数字の背景を理解できる状態が望まれます。

ストックヤードの計測精度を安定させる考え方

点群などによるストックヤード計測を継続的に利用する場合、毎回できるだけ同じ条件で取得・計算することが重要です。

一度だけ土量を求めるのであれば、その時点の条件を確認すればよいですが、残量管理では前回と今回の差を比較する場面が多くなります。

条件が変わると、実際の搬入・搬出とは無関係な差が計算結果へ含まれる可能性があります。

まず確認したいのが座標と高さの基準です。

前回と今回で異なる基準を使えば、点群全体に位置ずれや高さずれが生じ、差分計算へ影響します。

既知点など確認可能な基準がある場合は、計測前後に整合を確認し、同じ基準で処理できる状態をつくります。

基準面の管理も重要です。

同じストックヤードを継続的に計測する場合、比較の基礎となる地盤面データを適切に保存しておきます。

途中で別の基準面へ切り替える必要が生じた場合には、いつ、なぜ変更したのかを記録しておくと、過去データとの比較条件を把握しやすくなります。

対象外周も統一します。

ストックヤードの裾部分が毎回異なる範囲で切り取られると、土砂が同じでも計算体積が変わる可能性があります。

管理区域を明確にし、可能な限り同じ境界条件で計算します。

不要物にも注意します。

計測中に重機や車両が存在していれば、それらが点群へ含まれる可能性があります。大型の障害物が土砂表面として扱われれば、土量結果へ影響します。

計測前に現況を確認し、必要に応じて不要データを除外します。

一方で、データを過度に削除すると本来の土砂表面まで失う可能性があります。

単に体積値だけを見るのではなく、三次元表示や断面を確認しながら処理することが重要です。

土量管理の目的は、毎回完全に同じ数字を出すことではありません。

同じ条件で継続的に計測し、現場判断に利用できる再現性を高めることが重要です。

LRTK Phoneを使って現況把握と土量管理を効率化する

ストックヤードの残量を実態に近い形で把握するには、日々の搬入・搬出記録に加えて現地の形状を確認することが重要です。

そこで現場計測の選択肢として活用できるのがLRTK Phoneです。

LRTK Phoneを活用して現地の位置情報を扱いながら記録や計測を行うことで、ストックヤードのどこを確認したのか整理しやすくなります。

ストックされた土砂を三次元的に取得できれば、不規則な堆積形状を点群として確認し、基準面との関係から土量を把握する運用につなげられます。

従来、ストックヤードの残量を目視や代表的な高さだけで判断していた現場では、土砂の偏りによって残量を読み違える可能性があります。

正面から見ると高い山になっていても、反対側には空きが残っている場合があります。逆に、手前側では余裕があるように見えても、奥側まで土砂が広がっていることもあります。

三次元的に現況を記録できれば、こうした形状を面的に把握しやすくなります。

LRTK Phoneを活用するときも、土量計算の基本条件は変わりません。

どの範囲を計測対象とするのか、どの地盤面を基準にするのか、座標と高さの基準をどう統一するのかを事前に決めます。

また、車両や重機などの不要物が含まれていないか、山の裏側や急斜面に欠測がないかを確認することも大切です。

現地写真と位置情報を組み合わせた記録にも活用できます。

たとえば定期計測時にストックヤードの全景写真を残し、どの位置から撮影したかを確認できるようにしておけば、土量だけでは分からない現場状況を振り返りやすくなります。

受入上限へ近づいた時点の写真を残しておけば、その後の施工計画を検討する際の参考資料としても利用できます。

特に複数のストックヤードを管理している場合、位置と記録を結び付けることは有効です。

どのヤードの点群なのか、どこで撮影した写真なのか、どの区画の現況なのかを整理しやすくなれば、似た名称のヤード間でデータを取り違えるリスクを抑えやすくなります。

現場で取得した点群や位置情報、写真と、日々の搬入・搬出記録を組み合わせることで、「帳簿ではこれだけあるはず」という管理から、「現地でもこの程度あることを確認した」という管理へ近づけられます。

重要なのは、LRTK Phoneによる計測結果だけで受入可否を機械的に決めることではありません。

ストックヤードの管理上限は、施工計画、安全条件、ヤード形状、運用方法などを踏まえて設定する必要があります。計測値は、その管理判断を支えるための現況情報として利用します。

運搬記録、現況計測、写真、位置情報を一つの管理の流れとして扱うことで、残量確認の属人化を抑え、関係者間で同じ状況を共有しやすくなります。

まとめ|残量と予定量を見える化して受入超過を防ぐ

ストックヤードで受入超過を防ぐには、これまで何立方メートル搬入したかを集計するだけでは十分ではありません。

現在どれだけの土砂があり、管理上あとどれだけ受け入れられるのかを把握し、その数字へ今後の搬入予定と搬出予定を重ねて判断する必要があります。

そのために土量管理ツールで確認したいのが、現在土量と残容量の見える化、搬入・搬出実績による残量更新、点群による現況土量確認、将来の受入超過予測、履歴と現場記録の共有という5つの機能です。

これらはそれぞれ独立した機能ではありません。

現況計測で現在土量を確認し、そこへ日々の搬入・搬出量を反映し、残容量を更新します。その残容量へ今後の予定を重ねれば、受入上限へ近づく時期を予測できます。さらに、その判断過程を履歴として残せば、現場と事務所、運搬担当者などが共通の情報をもとに調整しやすくなります。

トラック台数による管理も重要ですが、台数は運搬実績を示す指標であり、ストックヤード上の現在体積そのものとは異なる場合があります。

したがって、車両記録だけに依存するのではなく、一定のタイミングで現況を計測し、推定量との違いを確認することが重要です。

差が生じた場合には、すぐにどちらかを誤りと決めるのではなく、搬入・搬出記録、換算条件、基準面、対象範囲、土砂状態、不要点、欠測などを確認します。

複数ストックヤードを利用する場合には、現場全体の総量だけでなく、ヤードごとの残容量を確認します。土砂区分がある場合は区画単位で管理し、現地と管理データで名称を統一すると取り違えを防ぎやすくなります。

また、土量管理ツールを導入するときは、数量の定義、更新タイミング、現況計測の頻度、受入上限の根拠、基準面、管理区域などをあらかじめ決めておくことが重要です。

デジタル化の目的は、入力する数字を増やすことではありません。

必要な情報を同じ基準で整理し、ストックヤードが満杯になる前に判断できる状態をつくることです。

「現在はまだ入る」という判断から、「現在はどれだけ空いていて、この予定ならいつ管理上限へ近づくのか」という判断へ変えることで、搬入先変更、搬出計画、車両手配、施工工程の調整を早い段階で検討できます。

ストックヤードの受入超過を防ぐためには、満杯になった後の対応より、満杯になる前の見える化が重要です。

運搬土量の実績管理と三次元的な現況確認を組み合わせ、現在量、残容量、将来予定を一続きで管理することが、安定したストックヤード運用につながります。

現場での点群取得や位置情報付きの記録まで含めて土量管理を効率化したい場合は、LRTK Phoneを活用し、ストックヤードの現況確認から記録、比較までをつなげる運用を検討するとよいでしょう。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る