LRTKレフィクシア株式会社

現場で土量管理の仮設電柱建替え穴掘削土を残す4確認

仮設電柱の建替えでは、新しい柱を設置するための穴掘削、既設柱の撤去、旧柱穴の埋戻し、舗装や路盤の復旧が短時間に連続します。作業範囲は小さく見えても、掘削土の発生、仮置き、現場内流用、置換材の投入、場外搬出が同時に進むため、現場で土量管理を行う担当者にとって数量差が生じやすい工種です。

注意したいのは、掘削量と最終的な搬出量がそのまま一致するとは限らない点です。新設柱や承認された地中部材が占める体積、旧柱穴への流用、埋戻し材への置換、土の状態変化などを分けて整理しなければ、どこで土が増減したように見えるのか説明できません。

一方で、土量管理のために施工方法を独自に決めてよいわけではありません。電柱の建込み、撤去、支線施工、建柱車の使用、停電や防護、埋設物への対応は、電柱所有者、発注者、設計図書、施工計画、安全管理手順、関係法令に従う必要があります。本記事は土量記録の考え方を扱うものであり、電気工事や建柱作業の施工指示を代替するものではありません。建柱車を用いる作業では、作業場所の事前調査、作業計画、定格荷重の順守、必要資格の確認が重要であることが厚生労働省の災害事例でも示されています。([職場のあんぜんサイト][1])

また、土砂、舗装片、コンクリート片、木片、金属片、泥状物を一括して「残土」と呼ぶと、数量だけでなく搬出区分も不明確になります。建設工事から搬出される通常の土砂である建設発生土と、コンクリート塊やアスファルト・コンクリート塊、木くずなどの建設廃棄物は、同じ扱いとは限りません。現場では契約条件と関係法令に沿って分別し、名称と数量を分けて記録する必要があります。([国土交通省][2])

本記事では、仮設電柱建替え穴から発生する掘削土を適切に記録するため、実務上の4つの確認を中心に解説します。設計数量だけで完結させず、施工前の状態、実際の掘削範囲、流用と置換の実績、仮置き量、搬出記録までを一つの収支として管理することがポイントです。

仮設電柱建替えで土量差が生じる理由

仮設電柱の建替えで扱う穴は、一般的な基礎掘削より小規模なことがあります。しかし、少量の土を複数箇所で扱う工事では、一箇所ごとの未計上や二重計上が累積し、工事全体の数量差につながります。穴掘削と埋戻しが同日中に終わることも多く、後日になってから寸法や土の移動を再確認しにくい点も管理を難しくします。

新設柱の施工では、地盤を掘削した後、承認された方法で柱を建て込み、必要な部材や材料を配置して周囲を埋め戻します。完成後の穴には柱の地中部分などが残るため、その占有分だけ原地盤土を戻せる空間は小さくなります。ただし、占有体積をそのまま余剰土量と断定することはできません。側壁崩壊、土の締固め、置換材の使用、旧柱穴への流用なども同時に影響するためです。

既設柱を引き抜いた場合は、旧柱の地中部分があった箇所に空間が生じます。新設穴から出た掘削土を旧柱穴へ流用できるかどうかは、土質、含水状態、異物混入、設計図書、発注者や所有者の指示、埋戻し品質の条件によって判断します。現場判断だけで流用を決めず、使用可否と使用量の根拠を残すことが必要です。

既設柱の地中部を残置する計画がある場合も、施工者が独自に決めるのではなく、所有者や発注者の承認、設計条件、撤去範囲、将来支障、関係法令を確認します。残置の有無によって旧柱穴の空間や埋戻し量が変わるため、計画と実績を区別して記録します。

掘削土が埋戻しに適さない場合は、場外搬出や改良、選別、承認された材料への置換が必要になることがあります。水分の多い土、腐植を多く含む土、舗装片や木片などが混じる土を、外観だけで使用可能と判断するのは安全ではありません。使用可否は設計図書や施工管理基準、発注者の指示に従い、必要な試験や確認を行います。

現場で土量管理を行うときは、掘削量、現場内流用量、埋戻し量、置換材使用量、建設発生土の搬出量、分別した建設廃棄物の量を別々に扱います。最初から「残土量」だけを求めると、途中の移動や区分が見えず、後日の検査や精算で根拠を追えません。

土の体積は、地山状態、掘削後のほぐした状態、締固め後の状態で同じとは限りません。国土交通省の積算資料でも、これらの状態を区別して換算する考え方が示されています。したがって、異なる状態の数量をそのまま引き算せず、設計図書で採用する基準状態と換算方法を確認する必要があります。([国土交通省][3])

確認1 新設穴と撤去穴の掘削範囲を分ける

最初の確認は、新設柱を建てる穴と、既設柱を撤去した後の穴を明確に分けて管理することです。建替えでは新旧の柱が近接することが多く、写真だけではどの穴から発生した土か分からなくなることがあります。新設穴、旧柱穴、支線や支柱の穴、試掘箇所、位置変更前の穴には、それぞれ識別番号を付けます。

新設穴については、掘削前の地盤面、平面位置、開口部の寸法、代表的な深さ、穴の形状を記録します。設計上は円形や一定断面でも、実際には掘削機の形状、礫、既設埋戻し、湧水、側壁の崩れなどにより不整形になることがあります。設計寸法を基準に数量を整理する場合も、実際の施工が設計形状から外れた箇所は別に確認します。

穴の形状を円柱、円すい台、直方体などで近似する場合は、採用した形状と寸法を計算書に明記します。国土交通省の数量計算資料でも、円や台形などの基本形状を用いた算出方法が示されていますが、現場の不整形部分をどこまで近似できるかは、契約条件と測定精度に応じて判断します。

軟弱地盤や礫混じり地盤では、側面が崩れたり、障害物を避けるために開口が広がったりする場合があります。追加掘削が施工上必要になったときは、通常掘削へ埋没させず、理由、位置、寸法、確認者、写真を残します。数量変更の対象となるかは契約や発注者協議によるため、発生した事実の記録と精算上の認定を混同しないことが重要です。

既設柱の撤去穴は、新設穴とは性質が異なります。柱を引き抜いた場合でも、空洞の体積が柱の外形体積と完全に一致するとは限りません。引抜き時に周囲の土が付着して持ち上がることもあれば、穴の縁が崩れて空間が広がることもあります。旧柱穴の埋戻し前に、見える範囲の状態と代表寸法を記録します。

既設柱周辺に舗装や路盤がある場合は、舗装材、路盤材、原地盤土を分けて記録します。これらを同じ土山へ混ぜると、流用可否と搬出区分が不明確になります。特にコンクリート片やアスファルト・コンクリート片は、通常の建設発生土と同じ区分とは限らないため、発生時点から分別管理します。([国土交通省][4])

新旧の穴を管理する際は、位置番号を写真、日報、計測記録、材料使用記録、搬出記録で共通使用します。例えば同じ柱位置でも、新設穴をN、旧柱穴をO、支線穴をG、試掘をTなどと区別すれば、土がどこで発生し、どこへ移動したかを追いやすくなります。記号の方式自体より、全帳票で一貫していることが大切です。

土量計算では、新設穴からの発生量と、旧柱穴で必要となった埋戻し量を別々に整理します。そのうえで、新設穴の掘削土を旧柱穴へ使用した場合は、現場内移動として一度だけ計上します。同じ土を発生量と流用先の発生量の両方に入れると二重計上になります。

穴の掘削から埋戻しまでが短時間で完了する場合でも、掘削完了時、柱建込み後、埋戻し前、復旧完了時の節目を決めて記録します。完成後は穴の実寸を確認できないため、後日まとめて推定するより、施工中の記録を優先します。

確認2 柱や地中部材が占める体積を整理する

二つ目の確認は、完成後に穴の中を占める柱や承認済みの地中部材、別材料の体積を整理することです。掘削量から埋戻し量を考える際、穴全体が土で満たされると仮定すると、余剰土量を見誤る可能性があります。

新設柱の地中部分は、柱の外形、根入れ長、先端形状によって占有体積が変わります。柱が一定径でない場合は、実際の形状に近い近似を選びます。ただし、土量管理のために現場で勝手な寸法を設定せず、図面、承認図、製品資料、実測値のどれを使用したかを明示します。

柱の形状がテーパー状であれば、上端径と下端径から円すい台として近似する方法があります。複雑な形状で厳密計算が難しい場合は、発注者と合意した簡略方法を使い、計算誤差が数量全体へ与える影響を確認します。小さな体積でも多数の柱を扱う現場では累積するため、途中計算の丸め過ぎを避けます。

柱以外に根かせ、支持材、固定部材、保護管、承認された基礎材などを設置する場合は、それぞれの有無と使用箇所を記録します。ただし、これらの部材が常に必要とは限りません。工法や所有者仕様によって異なるため、設計図書にない部材を土量計算上だけ想定して加えることはできません。

支線や支柱を設ける場合は、それぞれを独立した施工箇所として扱います。電柱穴だけを計上し、支線用の穴やアンカー周辺の掘削を含め忘れると、発生土量と搬出量が合いません。位置変更や追加施工があった場合は、当初計画と変更分を分けます。

穴へ砕石、砂、改良土、流動性材料などを使用する場合は、材料名、承認根拠、搬入量、実使用量、使用箇所を記録します。受入伝票の数量がそのまま一つの電柱穴へ入った量とは限りません。他工種と共用した材料は、配分根拠を残します。

埋戻し可能な空間を計算するときは、掘削穴の容積から、完成後に残る柱や地中部材、承認された別材料の占有分を控除する考え方が基本になります。ただし、掘削穴の体積が地山状態、仮置き土がほぐし状態、埋戻し後が締固め状態である場合、そのまま同じ単位の数量として比較できません。

したがって、計算表には数量だけでなく、地山、ほぐし、締固め後などの状態区分を併記します。変化率は土質や条件により異なるため、一般的な値を無条件で流用せず、設計図書、積算条件、試験結果、発注者の指示に従います。国土交通省資料でも、変化率は土の種類などによって異なるものとして整理されています。([国土交通省CGR][5])

既設柱についても、完全撤去、一部撤去、承認された残置のいずれかで必要な埋戻し量が変わります。撤去方法が計画から変わったときは、その時点で土量収支を更新します。施工後に地中状態を推定するのではなく、撤去直後の記録を根拠にします。

確認3 埋戻しへの流用量と置換量を記録する

三つ目の確認は、掘削土のうち実際に埋戻しへ流用した量と、承認された別材料へ置き換えた量を記録することです。残土量を把握するには、掘った量だけでなく、現場内で再使用した量を追う必要があります。

掘削土を新設穴の埋戻しに使う場合は、使用可否を確認したうえで、施工計画や仕様に沿って投入し締め固めます。土量管理の記録では、使用した土の発生場所、使用先、使用時点、置換材の有無を残します。締固めの施工方法や品質確認は設計図書によって異なるため、記事中の一般論だけで層厚や機械を決めてはいけません。

新設穴で余った土を旧柱穴へ移す場合は、発生元と流用先を同じ記録で結び付けます。仮置き場からどの穴へ運んだのか不明なまま合算すると、同じ土を複数回計上するおそれがあります。移動量は新たな発生土ではなく、既に発生した土の使用実績として扱います。

旧柱穴では、引抜きによる周囲の崩れや、承認された残置物の有無により、当初想定と必要量が変わる場合があります。埋戻し前の穴の状態を記録し、計画量との差が出た理由を残します。必要量が増えたときも、直ちに掘削量が増えたとは限らず、追加材の投入や別箇所からの流用で補うことがあります。

掘削土の流用可否は、土質、含水状態、異物混入、締固め性、周辺施設への影響などを考慮し、設計図書や発注者の基準で判断します。見た目だけで使用可能と断定せず、必要に応じて試験結果や承認記録を残します。

降雨後や湧水のある箇所では、掘削土が高含水となり、施工しにくくなることがあります。その場合は、排水、仮置き、乾燥、選別、改良、置換など、承認された対応の実績を記録します。水分を含んだことだけを理由に一律で廃棄物扱いにするのではなく、土の性状と関係法令、処理区分を確認します。

舗装片、コンクリート片、木片、金属片などが混じった場合は、土砂と分けて管理します。通常の建設発生土は廃棄物処理法上の廃棄物に該当しない一方、コンクリート塊やアスファルト・コンクリート塊、木くずなどは別の取扱いとなり得ます。現場で都合よく全量を土量へ換算せず、区分ごとの単位と処理記録をそろえます。([国土交通省][2])

置換材を搬入した場合は、搬入量と実使用量を分けます。搬入材の全量が電柱穴に使われるとは限らず、路盤復旧や他の掘削箇所と共用されることがあります。受入伝票、施工日報、残量、使用場所を照合し、電柱建替え分の配分根拠を明確にします。

掘削土を仮置きしてから再使用する場合は、仮置き前後で土山の外形が変わります。乾燥、降雨、踏圧、土塊の崩れにより、見かけの体積が変化するためです。流用量は、埋戻し空間の計算、仮置き土の減少量、材料投入記録、写真など複数の情報で照合します。

埋戻し後に不足が生じ、追加材を使った場合は、当初計画と追加実績を分けて記録します。側壁崩壊、旧柱穴の拡大、掘削土の不適合、締固め後の補足など、現場で確認できた理由を残します。理由を推測で断定せず、確認できた事実と推定を区別します。

反対に、想定より多くの余剰土が生じた場合は、掘削範囲の拡大、試掘の追加、位置変更前の穴、別工種の混入、状態区分の違いを確認します。計算値へ無理に合わせるのではなく、土の収支がどこで変わったかを追うことが重要です。

確認4 最終的な残土量を実測と記録で確定する

四つ目の確認は、最終的な搬出対象量を、計算値だけでなく仮置き実測と搬出記録で照合することです。ここでいう確定とは、測定誤差を無視して一つの数字へ合わせることではありません。採用した測定方法、数量状態、差異理由を説明できる形にまとめることを指します。

まず、発生量を原因別に整理します。新設穴、既設柱周辺、支線穴、試掘、位置変更前の穴、障害物撤去に伴う追加掘削などを分けます。次に、新設穴への埋戻し、旧柱穴への流用、他箇所への現場内利用、置換による搬出を整理します。

概念上は、同じ状態基準へ換算した発生土量から現場内利用量を控除すると、建設発生土として残る数量を検討できます。ただし、舗装片や木片などの異物、別工種の土、購入材の残りを混ぜてはいけません。区分の異なるものは別々に集計します。

仮置き土が一定の形状にまとまっている場合は、長さ、幅、高さ、複数断面を測って概算体積を求めます。不整形な土山を一つの直方体とみなすと過大評価しやすいため、複数の区間に分ける、断面を増やす、施工前後の地表面データを使うなど、現場に合う方法を選びます。

仮置き場所に傾斜や凹凸がある場合は、土山の基準面が分かりにくくなります。掘削土を置く前に地盤面を写真や測点で記録しておけば、仮置き後との差を把握しやすくなります。計測範囲には、隣接する別工種の土を含めないよう境界を明示します。

車両で搬出する場合、台数だけで体積を断定しないことが重要です。同じ車両でも積載状態、土質、含水状態、荷姿によって一台当たりの体積や重量は変わります。台数記録は有効な照合資料ですが、積載量の根拠、計量票、受領書、仮置き量などと組み合わせます。

搬出記録には、搬出日、発生箇所、区分、車両、積込回数、数量根拠、搬出先、受領確認を残します。一定規模以上の工事など制度の対象となる場合は、再生資源利用促進計画、搬出先の確認、受領書、保存などの手続が関係します。適用範囲や例外があるため、すべての小規模作業へ一律に当てはめず、元請業者、発注者、制度資料で対象を確認します。([国土交通省][6])

複数工種の土を同じ車両へ混載する場合は、混載前に電柱建替え分を計測し、写真と数量を残します。混載後の総重量や総体積だけでは、仮設電柱建替え分を分離できません。可能な範囲で仮置き区画や搬出便を分けると、照合しやすくなります。

計算数量、仮置き実測、搬出実績は、完全一致を目的にするのではなく、差の理由を確認するために使います。差が大きい場合は、未記録の流用、追加掘削、別工種の混入、測定時点の違い、地山とほぐし状態の混在、計測範囲のずれを調べます。

差異が残るときは、数字を後から調整して一致させず、確認できた原因、測定誤差の可能性、未確認事項を記録します。説明可能な記録を残すことが、最終数量の信頼性を高めます。

掘削前に基準となる地盤状態を残す

仮設電柱建替えの土量管理では、掘削後だけでなく掘削前の状態を残すことが欠かせません。施工前の地盤面、舗装面、路肩形状、周辺勾配が分からなければ、穴の深さや復旧量を同じ基準で比較できません。

施工前には、柱位置を中心に、舗装、砕石、土、植生などの表面区分を記録します。既に沈下、盛上がり、洗掘、既設埋戻し跡がある場合は、施工による変化と混同しないよう写真と測点を残します。

斜面や路肩では、高い側と低い側で地盤高が異なります。穴の深さをどこから測ったかを明確にし、柱中心、代表地盤面、基準点など、現場で採用する基準を統一します。測定者によって基準面が変わると、同じ穴でも深さが異なって記録されます。

舗装を撤去してから地盤を掘削する場合は、舗装厚、路盤厚、土砂部分を区別します。舗装撤去量を土量へ混ぜると、建設発生土と建設廃棄物の区分が曖昧になります。復旧材料の数量も、掘削土の埋戻し量とは別に管理します。

施工前の記録は、施工後の復旧確認にも使用できます。ただし、施工後の地盤高が施工前と同じであることだけで、締固め品質や将来沈下が保証されるわけではありません。高さ、材料、施工記録、必要な品質確認を組み合わせます。

土質と含水状態による数量変化を見落とさない

土量は、同じ土でも地山、ほぐし、締固め後の状態で見かけの体積が変わります。掘削穴の容積、仮置き土山の外形、埋戻し後の数量を一つの基準にそろえず比較すると、余剰土を過大または過小に見積もる可能性があります。([国土交通省][3])

掘削直後は土がほぐれ、空隙が増えることがあります。そのため、仮置き土の外形体積が掘削穴の地山体積より大きく見えても、その差がすべて余剰土とは限りません。逆に、大きな土塊や空洞を含む土山では、外形体積が実質的な土量を正確に示さない場合があります。

含水状態は、重量と施工性に影響します。雨水を含んだ土を重量で管理する場合、乾燥時と同じ換算を使うと差が出ることがあります。体積についても、土質や排水、踏圧の状態により変化するため、単純な一律補正は避けます。

数量記録には、計測日時、掘削直後、仮置き中、搬出前などの時点、降雨や湧水の有無、土の状態を併記します。数値だけを残すより、どの条件で測った値かを明確にした方が後日の照合に役立ちます。

埋戻しは設計図書や施工計画に従って行い、使用した土と材料の実績を残します。土量管理担当者は、計画値をそのまま実使用量とせず、施工記録、残量、追加材、現場内流用の実績から数量を更新します。

仮置き中の混合や散逸を防ぐ

掘削土を適切に記録するには、仮置き方法も重要です。少量だからといって他工種の土とまとめると、発生場所、土質、流用可否、搬出区分を後から分けられなくなります。

仮設電柱穴の掘削土は、現場条件が許す範囲で位置番号ごと、または同じ性状のまとまりごとに区画します。区画には柱位置、掘削日、土の区分を表示し、写真にも識別表示が写るようにします。

舗装片、コンクリート片、路盤材、原地盤土、木片や金属片を含むものは分けます。混ぜた後に選別するより、発生時点で分けた方が数量と処理経路を追いやすくなります。分別方法と保管方法は、廃棄物の種類や現場条件に応じて適正に定めます。([環境省][7])

仮置き場所は、雨水が集中しにくく、車両や歩行者の動線を妨げず、周辺へ流出しにくい場所とします。排水経路上へ置くと、土の流出や周辺汚損の原因になります。必要な養生や流出防止は、現場の環境対策と施工計画に従います。

土山の上を車両が通過したり、資材を置いたりすると、外形と締まり具合が変わります。仮置き後に実測する予定がある場合は、計測前に形状が変わらないよう区画を保全します。

複数箇所の土を集約する場合は、集約前の数量と集約後の総量を残します。集約後だけを測ると、各柱位置の設計数量や流用量と照合できません。

地下埋設物や障害物が見つかった場合の管理

仮設電柱の新設位置では、地下埋設物や地中障害物により、計画どおりに掘削できないことがあります。位置変更、試掘追加、穴の拡大、施工方法の変更が生じると、発生土量と埋戻し量も変わります。

地下埋設物への対応は、土量より安全確認を優先します。埋設物や周辺構造物の損壊による危険がある場合は、必要な防護、補強、移設などの措置を講じた後に作業することが労働安全衛生規則で定められています。また、地下工作物を損壊するおそれがある場合には、掘削機械などの使用が制限されます。([厚生労働省][8])

埋設物確認のために試掘した場合は、その発生土を新設柱穴の掘削土へ無条件に含めません。試掘位置、寸法、埋戻し先、流用先、搬出の有無を記録します。

既設基礎、コンクリート片、石、廃材などが見つかった場合は、土砂と障害物を分けて記録します。障害物撤去で生じた空間へ追加材料を入れた場合は、掘削土量、撤去物量、追加材量を別項目にします。

柱位置を変更した場合は、当初位置で掘った穴の埋戻しと、新位置での掘削が発生します。位置変更前の穴を記録から消すと、実際に発生した土量が合わなくなります。変更前後の位置、理由、承認、寸法、写真を一つの変更記録にまとめます。

湧水や降雨後の掘削では、側壁の状態や地山の含水変化を確認します。労働安全衛生規則では、明り掘削において作業開始前や大雨後などに地山の状態を点検する規定があります。土量管理上も、崩壊による追加掘削や泥状化した部分を通常掘削と分けて記録することが重要です。([厚生労働省][8])

写真と計測記録を土量計算に結び付ける

写真は現場状況を示す有効な資料ですが、撮影するだけでは数量の根拠になりません。写真、位置番号、寸法、時点、計算書を対応させる必要があります。

撮影時には、柱位置の識別番号が分かる表示を入れます。施工前全景、掘削完了、穴の開口部、深さ、柱建込み後、地中部材、埋戻し前、仮置き土、搬出前、復旧完了の順に残すと、土の流れを追いやすくなります。

寸法を示す写真では、測定器具の目盛りと測定方向が分かるようにします。ただし、斜め写真から後日寸法を読み取る方法には誤差があるため、記録表へ数値を直接記入します。

穴の深さは、どの地盤面を基準にしたかを明記します。舗装面、舗装撤去後の路盤面、原地盤面のどれを基準にするかで値が変わります。

平面寸法は、一方向だけでなく直交方向も確認します。不整形な場合は複数箇所を測り、採用した代表寸法と近似方法を計算書に残します。

仮置き土を計測する場合は、土山全体、境界、基準面、寸法測定箇所が分かる写真を組み合わせます。スマートフォンや測量機器で位置付き写真、点群、標高データを取得する場合も、計測範囲、基準点、欠測、遮蔽、精度確認を記録します。

デジタル計測を使っても、土の発生元、流用先、建設発生土と建設廃棄物の区分、施工変更理由までは自動で確定しません。写真と計測結果を、日報、材料記録、搬出記録に結び付けて初めて説明可能な資料になります。

日報と数量集計表を一致させる

日報に作業内容が書かれていても、掘削、仮置き、流用、置換、搬出のつながりが示されていなければ、土量収支は追えません。工程が別日になる場合は、位置番号を共通キーとして記録をつなぎます。

掘削日には発生場所と掘削実績を記録し、埋戻し日には流用元、使用量、置換材を記録し、搬出日には対象土、数量根拠、搬出先、受領確認を記録します。各日報の数量を数量集計表へ反映し、変更があれば更新日と理由を残します。

数量集計表では、当初数量、変更見込み、施工実績、精算対象を区別します。現場で実際に掘った数量と、契約上認定される数量が必ず同じとは限らないため、事実記録と契約数量を混在させないことが重要です。

掘削量だけでなく、現場内利用量、置換材使用量、建設発生土搬出量、分別した廃棄物量を並べて確認します。収支が合わない場合は、未記録の移動や混入、状態換算の不一致がないかを調べます。

担当者が交代する現場では、口頭説明に頼らず、記録だけで土の流れを追えるようにします。少量工事ほど省略されやすいため、位置番号、状態区分、流用先、数量根拠を共通記入項目にします。

単位も統一します。体積、重量、車両台数、袋数を同じ列へ混ぜず、元の単位と換算根拠を残します。換算できないものを無理に立方メートルへ直さず、区分別に管理します。

仮設電柱建替えの土量管理で起こりやすい失敗

よくある失敗は、設計上の穴寸法だけで実績掘削量を確定することです。側壁崩壊、障害物回避、位置変更、試掘追加があれば、施工実績との差を確認する必要があります。

次に、新設穴から出た土と旧柱穴へ移した土を、それぞれ別の発生土として計上する失敗があります。現場内移動は一度だけ発生量へ計上し、使用先では流用量として扱います。

柱や承認済み地中部材の占有体積を無視し、掘削穴全体へ同量の土を戻せると考えるのも誤りです。ただし、占有体積をそのまま余剰土と決めるのも危険で、状態換算や側壁崩壊、置換材を合わせて確認します。

仮置き土の外形体積を、掘削時の地山量と同じとして扱う失敗もあります。土の状態が異なるため、地山、ほぐし、締固め後の区分をそろえます。

舗装片、コンクリート片、木片、金属片を掘削土へ混ぜると、建設発生土と建設廃棄物の区分が不明確になります。発生時点で分別し、処理経路も分けます。

旧柱穴への埋戻し量を記録しないと、新設穴から出た土の使用先が分からなくなります。旧柱穴の状態、流用量、追加材を施工中に残します。

搬出台数だけで体積を確定するのも避けます。車両ごとの積載状態が一定とは限らないため、計量票、積載根拠、仮置き実測、受領書と照合します。

写真に位置番号、基準面、寸法が写っていない場合、後日見ても数量根拠に結び付きません。写真番号と数量計算書を対応させます。

追加掘削を通常分へ含め、理由を残さないことも精算上の問題になります。地下障害物、湧水、位置変更などは、事実、承認、数量を分けて記録します。

施工完了後に記憶だけで数量をまとめると、穴も土山もなく確認できません。作業の節目ごとに記録を確定します。

検査や精算に備えた記録のまとめ方

検査や精算で重要なのは、最終数量だけでなく、その数量がどの現場条件、測定、計算、土の移動から導かれたかを説明できることです。

記録は、施工位置、施工前状況、計画寸法、実績寸法、柱や地中部材、埋戻し、流用、置換、仮置き、搬出の順に並べます。時系列に整理すると、土の収支を追いやすくなります。

数量計算書には、使用寸法、近似形状、数量状態、換算方法、丸め方法を記載します。円柱、円すい台、直方体など、どの形状を採用したかを明らかにします。不整形部分は測点や断面を増やし、過度に単純化しないようにします。

施工変更があった場合は、変更理由、承認状況、変更前後の位置、追加または減少数量を対応させます。口頭指示だけで終わらせず、現場の契約手続に沿って記録します。

写真は計算書の番号と対応させます。何を確認する写真か、どの寸法を示すか、どの時点かを簡潔に記録します。

搬出記録は、建設発生土と建設廃棄物を区分し、仮置き実測や発生土計算と照合します。制度の対象工事では搬出先確認や受領書などが必要になる場合があるため、最新の制度資料と発注者の運用を確認します。([国土交通省][6])

数量の丸め方は統一します。計算途中で過度に丸めると、小規模な穴を多数施工した場合に累積差が出ます。途中は必要な桁を保持し、最終集計時に契約や社内基準に沿って丸めます。

現場で土量管理を安定させる運用

仮設電柱建替えの土量管理を安定させるには、担当者の経験だけに頼らず、施工手順の中へ記録時点を組み込みます。

施工前には、位置番号、計画寸法、撤去範囲、埋戻し材料、流用予定、舗装復旧、埋設物情報を確認します。掘削後には、実績寸法、土質、含水状態、障害物、側壁崩壊の有無を記録します。

柱建込み後には、完成後に残る柱や地中部材の状態を確認します。埋戻し中には、使用した掘削土、置換材、使用先を記録します。完了後には、仮置き量、搬出対象の区分、搬出実績を照合します。

複数箇所を施工する場合は、完了した位置から順次数量を締めます。全箇所が終わってからまとめて計算すると、写真、土山、流用先の対応が分からなくなります。

位置情報付き写真、点群、測量データを利用できる環境では、掘削前後や仮置き前後の形状記録を補助に使えます。不整形な穴や土山では、複数断面や面データによって手計測の不足を補える場合があります。

ただし、デジタル計測の精度は、使用機器、基準点、測定距離、遮蔽、地表面の識別、解析範囲に左右されます。機器が算出した数値を無条件で正解とせず、既知点確認、範囲確認、写真、手計測、搬出記録と照合します。

現場観察、日報、写真、計測結果、材料記録、搬出記録を一つの位置番号でつなぐと、土の収支を説明しやすくなります。記録様式は簡潔でも、誰が見ても同じ流れを追えることが重要です。

まとめ

仮設電柱建替え穴の掘削土を適切に記録するには、掘削量だけを残すのでは不十分です。新設穴と旧柱穴を分け、柱や承認された地中部材の占有分を確認し、埋戻しへの流用量と置換材使用量を記録し、最終的な搬出対象量を仮置き実測と搬出記録で照合する必要があります。

第一の確認は、新設穴、旧柱穴、支線穴、試掘、位置変更前の穴を識別し、発生場所ごとの掘削量を分けることです。第二の確認は、完成後に穴を占める柱、地中部材、別材料を整理し、数量の状態区分をそろえることです。

第三の確認は、掘削土をどの穴へどれだけ流用し、どれだけ承認材へ置換したかを記録することです。第四の確認は、計算値、仮置き実測、搬出実績を照合し、差異の理由まで残すことです。

また、通常の建設発生土と、舗装片、コンクリート片、木片、金属片などを一括して扱わないことが重要です。区分が異なるものは発生時点から分別し、それぞれの数量、保管、搬出、処理経路を記録します。

土量差の多くは、一度の大きな計算ミスだけでなく、少量の追加掘削、流用記録の漏れ、仮置き中の混合、地山とほぐし状態の混在、位置変更前の穴の未計上などが重なって生じます。作業の節目ごとに寸法、写真、使用量、搬出量を残せば、施工完了後にも数量の根拠を追えます。

現場で土量管理を効率化するには、携帯端末や測量機器を活用し、位置情報、写真、計測結果を同じ施工記録へまとめる方法が役立ちます。ただし、機器の数値だけで土の区分や流用先は決まりません。設計図書、施工計画、安全手順、現場観察、日報、搬出記録を組み合わせ、説明可能な土量管理へ整えることが大切です。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る