LRTKレフィクシア株式会社

製品開発の協力会社に環境試験を任せる5つの確認項目|温度・振動・防水を評価

製品開発では、試作品が完成した段階で外観や基本機能を確認するだけでは十分ではありません。実際の使用環境では、高温や低温、温度変化、輸送中の振動、落下、水滴、雨、粉じんなど、設計段階では再現しにくい負荷が製品に加わります。室内で正常に動作していた製品でも、屋外や車両、工場、建設現場などへ持ち出すと、筐体の変形、コネクタの接触不良、ねじの緩み、内部への浸水、電子部品の停止などが発生することがあります。

こうした問題を量産後に発見すると、設計変更、部品変更、在庫の再加工、出荷停止などにつながる可能性があります。そのため、試作から量産へ進む前に環境試験を行い、想定する使用環境に対して製品がどの程度耐えられるかを確認することが重要です。

一方で、自社に恒温槽や振動試験装置、防水試験設備などをそろえるのが難しく、製品開発の協力会社へ試験を依頼するケースも少なくありません。このとき注意したいのは、単に「温度試験ができます」「振動試験設備があります」という回答だけで委託先を決めないことです。

重要なのは、製品の用途を理解したうえで試験条件を決められるか、試験設備と製品サイズが合っているか、試験中の動作確認をどこまで行えるか、不具合発生時に原因を追えるか、そして量産設計へ結果を戻せるかという点です。

この記事では、「製品開発 協力会社」で検索している設計、開発、品質保証、調達などの実務担当者に向けて、環境試験を協力会社へ任せる際に確認したい5つの項目を解説します。温度、振動、防水といった代表的な試験を中心に、依頼前に整理しておきたい条件や、試験結果を製品改善につなげる考え方まで確認していきます。

製品開発で環境試験を行う目的を整理する

環境試験を計画するとき、最初に整理したいのは「何のために試験するのか」です。試験項目を増やすこと自体が目的ではありません。実際の使用環境で発生すると困る故障を想定し、それを量産前に発見することが本来の目的です。

例えば、屋外で使用する電子機器であれば、夏季の日射による高温、冬季の低温、朝夕の温度差、雨水、結露などが考えられます。車両へ搭載する機器であれば、連続的な振動や衝撃が加わります。持ち運ぶ製品であれば、輸送中の振動に加えて、設置や運搬時の落下も想定する必要があります。

同じ製品でも、利用場所によって必要な試験は変わります。室内の机上で使用する装置と、工事現場で持ち歩く装置では、求められる耐環境性が異なるからです。そのため、製品開発の協力会社へ「一般的な環境試験をお願いします」と依頼するだけでは、必要以上に厳しい条件になったり、反対に実使用で問題となる条件が抜けたりする可能性があります。

試験条件を決める前には、製品の使用地域、設置場所、保管場所、輸送方法、使用時間、屋内外の区分、想定寿命などを整理します。また、試験後に何を確認するかも重要です。

外観にひび割れがないことだけを確認するのか、電源が入れば合格とするのか、通信や計測など主要機能まで確認するのかによって、試験の意味は変わります。製品によっては、試験中に連続動作させなければ発見できない問題もあります。

例えば高温環境で内部温度が上昇すると、通常温度では発生しない処理停止やセンサー出力の変化が現れる場合があります。振動中だけコネクタ接触が不安定になる場合もあります。防水試験直後には動作していても、内部に少量の水分が入り、時間の経過とともに腐食や絶縁低下につながる可能性もあります。

このため、環境試験を協力会社へ任せる場合は、設備の有無だけではなく、試験目的と合否判定まで一緒に整理できるかを確認する必要があります。

確認項目1|使用環境から試験条件を設定できるか

最初の確認項目は、協力会社が製品の使用環境を理解し、そこから試験条件を組み立てられるかという点です。

環境試験では、温度、湿度、振動、衝撃、水、粉じんなど多くの条件を設定できます。しかし、条件を厳しくすれば品質が高まるとは限りません。実際には発生しない過剰な負荷を与えると、本来必要のない構造変更や部品変更につながり、製品の重量、サイズ、開発期間などに影響する可能性があります。

反対に、試験条件が緩すぎる場合も問題です。試験では合格したものの、実際の使用環境では故障するという状態になれば、環境試験を行った意味が薄れてしまいます。

協力会社へ相談するときは、最初から試験温度や振動条件だけを伝えるのではなく、製品がどこで、誰に、どのように使われるのかを共有するとよいでしょう。

例えば、屋外で作業者が携帯する製品であれば、使用中の気温だけでなく、夏季に車内へ保管される可能性や、冬季に低温状態から暖かい室内へ移動する可能性も考えられます。単純な高温試験と低温試験だけでなく、温度変化や結露の影響まで検討対象になることがあります。

また、輸送条件についても確認が必要です。完成品を個別包装して輸送するのか、複数台をまとめて箱へ収納するのかによって、製品へ伝わる振動や衝撃は変わります。製品単体の耐振動性を見る試験と、梱包状態を含めた輸送耐久性を見る試験では、評価対象が異なります。

協力会社がこうした違いを確認せず、過去に使用した試験条件をそのまま提案してくる場合には注意が必要です。もちろん、類似製品の実績をもとに条件を提案すること自体は有効ですが、その条件が今回の製品にも適用できる理由を説明できることが重要です。

試験条件を決める際には、正常使用時だけでなく、保管時や輸送時も分けて考えます。使用中には発生しない温度でも、倉庫や車内では到達することがあります。使用中には大きな振動がなくても、輸送中には長時間振動が加わることがあります。

環境試験を依頼できる協力会社を探す場合は、「設備を持っている会社」だけではなく、「製品の使われ方から試験条件を考えられる会社」であるかを確認することが大切です。

確認項目2|温度試験の条件と評価方法を具体化できるか

温度試験では、高温状態や低温状態に製品を置き、外観や機能への影響を確認します。比較的イメージしやすい環境試験ですが、実際には温度だけ決めればよいわけではありません。

まず確認したいのは、試験中に製品を動作させるのか、電源を切った状態で保管するのかという違いです。

高温環境で電源を切った製品を一定時間保管する試験では、材料、接着剤、表示、筐体などへの影響を確認できます。一方、動作状態で高温試験を行う場合は、製品内部で発生する熱も加わります。そのため、電子部品や電源回路、通信機能などの動作確認につながります。

低温についても同様です。低温状態で保管した後、常温へ戻して動作を確認するのか、低温状態のまま起動させるのかによって試験の意味が変わります。

試験時間についても整理が必要です。設定温度へ試験槽が到達した時点から時間を数えるのか、製品内部まで十分に温度が変化した後から保持時間を数えるのかで負荷が異なります。筐体が厚い製品や熱容量の大きい製品では、槽内温度と内部温度に差が生じることがあります。

このため、重要な試験では製品内部や筐体付近へ温度センサーを設置し、実際の温度変化を記録する方法も考えられます。

温度変化試験では、最高温度と最低温度だけでなく、温度をどの程度の速さで変化させるかも重要です。急激な温度変化では、異なる材料の熱膨張差によって接合部分へ応力が生じます。筐体、基板、コネクタ、接着部分、シール部分などでは、この影響が故障原因になることがあります。

また、湿度を組み合わせる場合は、結露への注意も必要です。低温状態の製品を高温多湿環境へ移すと、表面や内部に水分が付着することがあります。この現象が実使用でも発生する製品であれば、単純な温度試験だけでは評価しきれない可能性があります。

協力会社へ温度試験を任せる際には、試験槽の設定可能範囲だけではなく、製品サイズに対して十分な空間があるか、配線を外部へ引き出して動作確認できるか、電源供給や通信確認ができるかといった点まで確認するとよいでしょう。

合否判定も事前に決めます。電源が入ることだけを確認するのではなく、必要に応じて測定精度、通信状態、消費電力、センサー値、表示状態、筐体の変形などを確認します。

試験前と試験後で同じ項目を測定しておけば、完全な故障だけではなく、性能が徐々に変化している兆候を発見しやすくなります。

確認項目3|振動試験を実際の搭載・輸送条件に合わせられるか

振動試験では、製品へ繰り返し振動を与え、機械的な耐久性や接続部分への影響を確認します。車両搭載機器、産業機器、現場用機器だけでなく、輸送されるほぼすべての製品で検討する価値があります。

振動による故障として考えられるのは、ねじの緩み、コネクタの抜け、配線の断線、基板の損傷、はんだ接合部への負荷、筐体の割れ、内部部品の移動などです。

ただし、振動試験で特に重要なのは、製品をどのように固定するかです。

実際には取付金具で固定して使用する製品を、試験台へ筐体底面だけで直接固定すると、実使用とは振動の伝わり方が変わります。反対に、通常は固定されない製品を強固に締結して試験すれば、実際の状態を再現できない可能性があります。

したがって、協力会社には試験装置だけでなく、取付治具の設計や製作についても相談できることが望ましいでしょう。

治具は単に製品を固定できればよいものではありません。治具自体が大きく変形したり共振したりすると、設定した振動と製品へ加わる振動が異なることがあります。重量のある製品や特殊形状の製品では、治具設計が試験結果へ与える影響が大きくなります。

また、振動方向も確認します。製品が実使用時に複数方向から振動を受けるのであれば、一方向だけの試験では十分ではない場合があります。縦方向、横方向、前後方向など、製品の取付姿勢を基準に評価方向を定めます。

振動中に製品を動作させるかどうかも重要です。

電源を切った状態で振動させれば、機械的な損傷は確認できます。しかし、コネクタが一瞬だけ接触不良になる現象や、電源が瞬断する現象などは、動作状態で監視しなければ発見できない可能性があります。

そのため、重要な機器では振動試験中に電源や通信状態を監視し、瞬間的な異常も記録できるようにします。

輸送評価の場合には、製品単体の振動試験だけでなく、梱包状態を含めた評価も検討します。緩衝材の厚さ、製品の向き、箱内部の隙間などによって、輸送中に製品へ伝わる振動や衝撃は変化します。

量産品では、製品設計と梱包設計を別々に考えるのではなく、出荷状態まで含めて評価すると問題を発見しやすくなります。

協力会社へ振動試験を依頼する際には、試験可能な重量やサイズ、振動方向、治具の製作可否、動作監視方法、試験中の異常記録方法まで確認しておくと、単なる設備利用ではなく製品評価として有効な試験を行いやすくなります。

確認項目4|防水試験の要求レベルと製品構造を整理できるか

屋外機器や現場用機器では、防水性能が重要になることがあります。ただし、「防水」という言葉だけでは要求内容を明確にできません。

少量の水滴がかかる可能性がある製品と、雨天で長時間使用する製品では必要な試験が異なります。さらに、一時的に水へ浸かる可能性がある製品では、別の評価が必要になります。

そのため、防水試験を依頼するときには、実際にどの方向から、どの程度の水が、どのくらいの時間かかる可能性があるのかを整理します。

協力会社には、要求する防水レベルに応じた試験設備を持っているかだけでなく、筐体構造を踏まえて弱点を確認できるかも聞いておくとよいでしょう。

水が侵入しやすい部分としては、筐体の合わせ面、操作部、コネクタ周辺、ケーブル引き出し部、ねじ穴、通気部分などが考えられます。シール材を使っていても、圧縮量が不足していたり、組立時にずれていたりすると、設計上想定した性能を得られないことがあります。

特に注意したいのが、試作品と量産品の組立条件の違いです。

試作品では熟練した担当者が慎重に組み立てるため問題が出なくても、量産工程では締付条件やシール材の組付けばらつきによって浸水する可能性があります。したがって、防水試験で一度合格しただけで量産品すべての防水性能が保証されるわけではありません。

環境試験の結果は、製品設計だけでなく、組立工程の管理条件を考える材料として使うことが重要です。

また、防水試験後の確認方法も決めておく必要があります。筐体内部に目視できる水滴がなければ合格とするのか、内部部品への水分付着まで確認するのか、機能試験を実施するのかによって判定は変わります。

少量の水分は試験直後に故障を起こさなくても、時間が経過してから腐食などの原因になる場合があります。必要に応じて、試験直後だけでなく一定時間後にも動作確認を行います。

温度変化と防水を別々に考えすぎないことも大切です。筐体内部と外気に温度差がある状態では、内部圧力が変化します。その影響で、通常状態では入りにくい水分がシール部分から侵入する可能性があります。

製品の用途によっては、温度試験と防水試験を組み合わせた評価を検討すると、実際の使用環境に近い問題を見つけやすくなります。

防水試験を任せる協力会社を比較するときは、「防水試験ができるか」という一問だけで終わらせず、どの条件を再現できるか、どの部分を観察するか、不具合時に侵入経路を調べられるかまで確認することが重要です。

確認項目5|試験結果を原因分析と設計改善につなげられるか

環境試験では、合格することだけを目的にしないことが重要です。開発段階では、不具合が発生したこと自体が設計改善につながる貴重な情報になります。

そのため、協力会社を選ぶ際には、試験設備だけでなく、不具合発生後の分析や設計へのフィードバックに対応できるかを確認します。

例えば振動試験後に電源が入らなくなった場合、「振動試験で故障した」という結果だけでは改善策を決められません。

コネクタが抜けたのか、配線が断線したのか、基板が損傷したのか、電池接点が一時的に離れたのかによって対策は変わります。

原因部位を確認し、どの段階で異常が発生したのかを整理する必要があります。

温度試験についても同じです。高温時に通信が停止した場合、電子部品自体の温度特性だけでなく、筐体内部の熱のこもり方、電源回路、ソフトウェア処理など複数の要因が考えられます。

防水試験で水分が侵入した場合も、筐体合わせ面だけでなく、コネクタ、ねじ、通気部分など侵入経路を特定する必要があります。

協力会社が機構、電気、組立など複数の視点から結果を整理できれば、次の試作へ反映しやすくなります。

試験記録の内容も確認しておきます。

最低限、試験条件、試験日時、試験サンプル、試験前の状態、試験中の異常、試験後の確認結果が追える状態にします。温度や振動などの設定値だけでなく、実測した値を残しておくと、後から別の試作機や量産品と比較しやすくなります。

写真記録も有効です。試験前の筐体状態、固定状態、配線状態、試験後の変形や浸水位置などを撮影しておけば、関係者が同じ情報を共有しやすくなります。

不具合が発生した際には、発生箇所だけではなく、その後どの対策を実施し、再試験で結果がどう変わったかまで追えるようにしておくことが大切です。

環境試験を繰り返していると、試作1号機、2号機、3号機で筐体、シール、基板、固定方法などが少しずつ変わります。変更履歴と試験結果が紐付いていないと、最終的にどの対策が有効だったのか分からなくなる可能性があります。

協力会社へ試験を任せる際には、合否判定だけを返してもらうのではなく、設計変更につなげられる記録を残せるかを確認しておくとよいでしょう。

環境試験を依頼する前に試験計画書を固める

環境試験を効率よく進めるには、試験開始前に条件を文書化しておくことが有効です。

試験計画には、試験対象となる製品、試作品の版、試験目的、試験条件、試験時間、試験姿勢、動作状態、測定項目、合否判定、試験後の確認方法などを含めます。

例えば「高温試験を実施する」という表現だけでは、担当者ごとに解釈が変わる可能性があります。

設定温度、保持時間、通電状態、製品内部の監視箇所、試験後の確認項目まで決めておけば、発注側と協力会社の認識差を減らせます。

複数の環境試験を同じ試作品で実施する場合には、試験順序も重要です。

先に振動試験を実施したことで筐体の締結部がわずかに緩み、その後の防水試験で水が侵入することがあります。この場合、実使用でも同じ順序で負荷が加わる可能性があるなら有意義な結果です。

一方で、それぞれの性能を独立して評価したい場合には、別の試験サンプルを使用した方が原因を判断しやすくなります。

環境試験では、「何台試験するか」についても事前に検討します。

1台だけ合格しても、設計が十分に安定しているとは限りません。反対に開発初期から多数の試作品を用意すると負担が大きくなります。

開発段階ではまず少数で弱点を探し、設計が固まってから複数サンプルで再確認するなど、段階的に進める方法があります。

製品開発の協力会社が試験計画の策定段階から関与できれば、設備制約や試験順序、必要な治具なども事前に把握でき、試作品完成後に試験条件を変更する事態を減らしやすくなります。

試験サンプルと治具の条件をそろえる

環境試験で結果を比較するには、試験サンプルの状態をそろえることが重要です。

外観が同じ試作品でも、内部基板の版、筐体材料、表面処理、シール材、締付条件などが異なれば、試験結果も変わる可能性があります。

試験サンプルには識別番号を付け、どの部品構成で製作された個体なのかを追えるようにします。

量産直前の試験では、可能な限り量産予定の部品、材料、加工方法、組立条件へ近づけることが望ましいでしょう。

試作用の加工方法で製作した筐体と量産用の加工方法で製作した筐体では、寸法精度や材料特性などが異なる場合があります。試作段階の試験結果を、そのまま量産品へ適用できるとは限りません。

治具も同様です。

振動試験で使用した取付治具が実際の設置方法と大きく異なれば、結果の解釈が難しくなります。防水試験でも、ケーブルやコネクタが実際とは異なる状態で接続されていると、製品としての防水性を十分に評価できない可能性があります。

協力会社には、試験設備へ製品を設置する方法を事前に図面や写真で共有してもらうとよいでしょう。

特に大型製品や特殊形状の製品では、試験当日になって固定方法が決まらないと、試験日程へ影響します。

環境試験の準備段階では、試験設備の予約だけでなく、サンプル、治具、配線、電源、監視方法まで一体で確認することが重要です。

不合格時の対応方法まで事前に決める

環境試験で不合格が出た場合、その結果をどう扱うかによって開発の進み方が大きく変わります。

試験終了後に製品を返却し、自社で原因を調べる方法もありますが、不具合内容によっては試験設備のある場所で状態を確認した方がよい場合があります。

例えば振動試験中に異常が発生した場合、どの方向のどの段階で発生したのかを記録できれば原因分析に役立ちます。異常を検知した時点で試験を中止するのか、そのまま最後まで継続するのかも、目的に応じて決めます。

防水試験でも、試験後すぐに筐体を開けるのか、一定時間動作を確認してから開けるのかによって得られる情報が変わります。

温度試験についても、異常発生時の温度や製品内部の測定値を残しておけば、次回の試験条件を検討しやすくなります。

不具合対策後の再試験範囲も事前に考えておきます。

例えばシール構造だけを変更した場合、防水試験のみ再実施すればよいのか、筐体構造が変化したため振動試験も再確認する必要があるのかを判断します。

設計変更の影響範囲を整理せず、問題が発生した試験だけを繰り返していると、別の性能が低下していることを見逃す可能性があります。

協力会社とあらかじめ不合格時の進め方を共有しておけば、問題発生後に担当者間で判断が止まる時間を減らせます。

製品開発の協力会社は試験設備だけで選ばない

環境試験を外部へ依頼するとき、設備一覧から協力会社を探す方法は分かりやすいものです。しかし、製品開発という観点では、設備の種類だけで選ぶと十分な評価ができない場合があります。

確認したいのは、製品用途を理解できるか、試験条件について相談できるか、治具を含めて試験方法を考えられるか、試験中の状態を記録できるか、不具合時に原因分析へ協力できるかという点です。

開発初期では要求仕様が完全に決まっていないこともあります。そのような段階では、仕様書どおりに試験する能力だけでなく、「この使い方であれば、この条件も確認した方がよい」といった技術的な提案ができる協力会社の価値が高くなります。

また、環境試験だけを切り離して考えないことも重要です。

機構設計、基板設計、部品選定、組立方法、梱包方法などは互いに関係しています。振動対策として固定を強化した結果、組立性が悪化することもあります。防水性を高めるために密閉性を上げた結果、内部温度が上昇することもあります。

一つの試験結果だけを見て対策すると、別の問題につながる可能性があります。

そのため、環境試験を担当する協力会社と設計担当者の間で、試験結果だけでなく設計変更内容まで共有することが重要です。

協力会社を比較する際には、設備数の多さだけではなく、試験前の打ち合わせから試験後の改善まで一連の流れを支援できるかを見ると、製品開発全体を進めやすくなります。

まとめ|環境試験を量産前の設計確認に活用する

製品開発の協力会社へ環境試験を任せる際には、温度試験、振動試験、防水試験を実施できるかだけで判断しないことが重要です。

まず実際の使用環境を整理し、どのような故障を防ぎたいのかを明確にします。そのうえで、温度条件や動作状態、振動方向や固定方法、防水条件や確認方法を具体化します。

さらに、試験結果を記録し、不具合原因を分析し、設計変更後の再試験まで追える体制を作ることで、環境試験を単なる合否確認ではなく、製品を改善するための開発工程として活用できます。

特に量産前は、試作品の版、部品構成、治具、試験条件、試験結果、対策内容を紐付けて管理することが重要です。試験回数が増えるほど、「どの試作品にどの変更を加え、どの条件で何が起きたのか」を追える記録が開発判断の基礎になります。

また、製品開発では試験室内の記録だけでなく、実際の現場でどのような状態で使用されていたかを残しておくことも有効です。設置位置、使用環境、作業状況、不具合発生箇所などを現場写真と位置情報に紐付けて残せれば、環境試験で再現すべき条件を検討しやすくなります。

LRTK Phoneは、現場写真・位置情報・施工記録を管理する自社プロダクトです。屋外や施工現場で使用する製品の評価では、試験室で得られた環境試験結果と、実際の現場で記録した位置や写真などの情報を組み合わせることで、どの環境条件を次の設計や評価へ反映すべきか整理しやすくなります。

製品開発の協力会社を選ぶ際には、試験設備そのものだけでなく、使用環境の整理、試験計画、実施、記録、原因分析、設計改善まで連携できる体制を確認し、量産後のトラブルを減らすための環境試験として活用していくことが大切です。

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