LRTKレフィクシア株式会社

ものづくり無料相談で製品内部の結露を防ぐ5つの筐体設計ポイント

電子機器や制御装置、屋外に設置する計測機器などの製品開発では、筐体の強度や寸法、外観だけでなく、内部に水分を発生・滞留させない設計が重要です。外から雨水が入っていないのに基板に水滴が付く、試作時は問題なかったのに冬場の運転で不具合が生じるといった事象は、製品内部の結露が関係している可能性があります。結露は見た目の問題にとどまらず、絶縁抵抗の低下、金属端子の腐食、センサーの誤動作などにつながり、製品の信頼性を損なう要因になります。

一方で、筐体を完全に密閉すれば結露を防げるとは限りません。組立時に取り込んだ湿気が残る場合もあれば、日射や運転発熱に伴う温度変化によって筐体の内外に圧力差が生じ、接合部から湿った空気が出入りする場合もあります。対策を考えるには、防水性だけでなく、温度、湿度、材料、構造、設置方向、保守条件をまとめて検討する必要があります。

ものづくり無料相談を利用する実務担当者にとって大切なのは、初回相談で対策部品の名称だけを尋ねることではありません。製品がどの環境で使われ、どこに水分が集まり、何が故障すると困るのかを伝えることで、必要以上に複雑な構造を避けながら設計上の優先順位を整理しやすくなります。本記事では、製品内部の結露を防ぐために押さえたい五つの筐体設計ポイントと、相談から試作評価までの進め方を解説します。

製品内部で結露が起こる仕組みと設計上のリスク

結露は、湿り気を含んだ空気が冷たい表面に接し、その表面温度が周囲の空気の露点温度を下回ると発生しやすくなる現象です。露点温度は空気に含まれる水蒸気量と関係しており、空気の温度と相対湿度が分かれば概算できます。たとえば暖かく湿った空気が筐体内に存在し、その後に金属製の外壁や固定ねじが急激に冷えると、その周囲の表面に水滴が現れることがあります。外部から液体の水が侵入しなくても起こり得る点が、結露対策を難しくしています。

筐体の内部は均一な温度とは限りません。発熱する電源回路の近くでは空気が温まり、外気に接する金属板や断熱の弱い取付部では温度が下がります。暖かい場所で水蒸気を含んだ空気が冷えた部分に移動すると、局所的に結露することがあります。したがって、平均的な内部温度だけを確認しても、結露が生じる位置を見落とすおそれがあります。配線の根元、ふたの裏側、冷えやすいねじ周辺など、局所的な温度差を意識することが必要です。

結露による不具合は、短時間で電源が落ちるような分かりやすい故障だけではありません。基板表面に水分が残ると漏れ電流や腐食の原因となり、乾燥後に一時的に動作が回復する場合もあります。繰り返しの湿潤と乾燥によって腐食が進行したり、コネクターの接触抵抗が変化したりすると、使用開始から時間がたって症状が表れることもあります。現場で再現しにくい不具合を減らすためにも、筐体設計の段階で温湿度の変動を想定しておく意味があります。

また、防水性能を表す試験で一定の水の侵入を防げたからといって、内部結露まで起こらないことが保証されるわけではありません。液体の水の侵入と、水蒸気の移動や内部に残った湿気による結露は、別の評価項目です。防水に関する要求が厳しい製品ほど、密閉の考え方と結露の考え方を区別し、両者を満たす設計にすることが重要です。ものづくり無料相談でも、まず「雨水が入る問題なのか、内部の湿気が水滴になる問題なのか」を切り分けると、検討の方向性を定めやすくなります。

ポイント1 使用環境と結露条件を具体的にする

最初のポイントは、製品がさらされる温度と湿度を使用場面ごとに整理することです。結露のリスクは、単に高湿度であるかどうかではなく、湿度と温度変化の組み合わせで変わります。屋外に固定する装置なら、昼間の日射で筐体が温まり、夜間に急冷される状況が考えられます。屋内の設備であっても、冷暖房の運転停止、洗浄、扉の開閉、季節ごとの温度差によって環境が大きく変化します。設計条件を一つの室温と湿度だけで表すのではなく、時間の経過に沿って変化を捉えることが出発点です。

使う場所だけでなく、保管、輸送、据付、通電開始の各段階も検討します。低温の倉庫で保管した製品を暖かく湿った場所に運ぶと、筐体表面や内部の冷えた部品が露点以下になることがあります。逆に、湿った環境で組み立てた筐体を低温で使用すれば、封入された水分が結露源になり得ます。稼働中には自己発熱によって内部が乾燥気味になっていても、電源停止後に温度が下がることで水滴が発生する場合があります。運転中だけの測定で安全と判断しないことが大切です。

相談時には、最低温度と最高温度の目安に加え、急な温度変化が起きる頻度、周囲の湿度、結露しやすい時間帯を伝えると有効です。屋外用であれば、直射日光の有無、日陰への移動、降雨後の冷却、積雪や霜、設置面から伝わる温度の影響も考慮します。周囲に蒸気や温水を扱う設備がある場合は、その位置関係も無視できません。数値がそろわない段階でも「早朝に不具合が出やすい」「停止翌日に曇りが残る」といった実際の状況を伝えることで、優先して調べる条件を絞れます。

製品内部に許容できる水分量や不具合の基準も、使用環境と一緒に整理します。光学部品の曇りを避けたいのか、基板の絶縁を維持したいのか、金属端子の腐食を抑えたいのかによって対策の着眼点は異なります。透明窓の曇りが製品の機能に直接影響するなら、窓の内面温度や視野内の水滴が重要です。一方、制御盤では基板や端子台の位置がより重要になる場合があります。「筐体のどこにも絶対に水滴を出さない」という抽象的な要求より、重要部位と許容状態を具体化した方が、試作試験の合否も判断しやすくなります。

さらに、求める使用期間と保守の前提を決めておきます。定期的に開閉して点検する製品と、長期間開けられない屋外機器では、乾燥材の交換や内部清掃に頼れる度合いが違います。保守員が入れる場所なのか、高所など作業が難しい場所なのかによっても対策の選択肢は変わります。使用環境、必要な信頼性、メンテナンスの実現性を同じ資料にまとめることが、無料相談を具体的な設計検討につなげる第一歩です。

ポイント2 密閉構造と圧力調整の方法を選ぶ

二つ目は、筐体をどの程度密閉するか、温度変化による圧力差をどのように扱うかを決めることです。防水・防じんの観点からは、ふたと本体の合わせ面にシール材を配置し、ケーブル引込み部やコネクターの隙間をふさぐ方法が基本になります。ただし、密閉度を上げても、組立時に筐体内へ残った水蒸気まで消えるわけではありません。また、実際の製品では接合面のゆがみ、締結力のばらつき、経年劣化などによって当初の密閉状態が変わる可能性があります。完全密閉を目標とする場合も、製造条件と保守条件まで含めて成立性を検討する必要があります。

ふたのシール設計では、材料の選定だけでなく、押しつぶし量や溝形状、ねじの配置が重要になります。締め付けが不均一だと、局所的にシールが浮いて水や湿った空気の通り道になることがあります。筐体を樹脂で成形する場合は、そりや収縮によって合わせ面に隙間が出ないかを確認します。金属筐体でも、大きな平板部分が変形すると接触圧が変わります。設計図上でシール材が連続していても、実際の組立品で連続的な接触圧を確保できるとは限らないため、試作品での確認が不可欠です。

温度上昇と冷却を繰り返す筐体では、内部の空気が膨張・収縮して内外に圧力差が生じます。この差が大きくなると、弱いシール部に負担がかかる場合があります。そこで検討対象になるのが、液体の水の侵入を抑えつつ通気によって圧力差を緩和する通気部材です。ただし、このような部材は水蒸気の移動そのものを完全に止めるものではなく、結露を自動的に解決する装置でもありません。筐体内の湿度、設置位置、必要な防水条件、通気部の汚れや閉塞の可能性を踏まえて採否を判断します。

通気部を設ける場合は、雨が直接当たりやすい面や水のたまりやすい場所を避けるなど、取付位置の検討が必要です。装置の設置方向によって、水滴が部材に長く付着したり、泥や粉じんが堆積したりすることがあります。屋外で洗浄水を受ける製品や、水圧がかかる製品では、通気部材の適用条件を特に慎重に確認しなければなりません。通気経路を確保することで内部環境が外気の湿度に近づく場合もあるため、「圧力差の緩和」と「内部湿度の低減」を同じ効果として扱わないことが重要です。

ケーブル引込み部も見落とされやすい箇所です。ケーブル外径とシール部品の適合、ケーブルの曲げ方向、固定方法、施工時の締付け状態によって、密閉性能が変わります。外側のケーブルを伝って水が流れる配置なら、引込み口より低い位置でいったんたるませるなど、雨水が直接開口に集まりにくい配線経路も検討します。組立担当者が無理なく再現できる形状にしておくことが、設計上の性能を現物で維持するうえで役立ちます。

ものづくり無料相談では、「密閉したい」「通気したい」のどちらかを最初から結論にせず、何から守るための密閉なのかを整理して伝えるとよいでしょう。雨、粉じん、洗浄水、内部発熱、外気の湿度などの条件を示したうえで、シール設計と圧力調整を一体で検討することが、無理のない構造選択につながります。

ポイント3 温度差と冷たい表面を抑える

三つ目のポイントは、結露が発生しやすい冷たい面を把握し、過度な温度差を生じさせない構造にすることです。金属は一般に熱を伝えやすいため、外気に冷やされた筐体の一部が内部の空気より低温になりやすい場合があります。樹脂製筐体は熱を伝えにくい傾向がありますが、素材を樹脂に変えれば必ず結露しなくなるわけではありません。内部発熱量、肉厚、設置面、金属インサートや固定ねじの有無、外気との接触状態によって温度分布が変わるからです。材質名だけで判断せず、実際の熱の流れを確認する必要があります。

特に注意したいのが、外部の冷えを内部へ伝える熱橋です。金属ブラケットや取付ねじ、接続端子の一部が外壁とつながっていると、その周辺が局所的に冷えることがあります。重要な電子部品をこうした場所の近くに配置すると、水滴の付着や滴下の影響を受けやすくなる可能性があります。部品の位置を変える、熱を伝える経路を見直す、必要な箇所に断熱構造を取り入れるなど、複数の方法を比較します。ただし断熱によって内部の熱が逃げにくくなると、発熱部品の温度が上がるおそれがあるため、冷却設計との両立も必要です。

自己発熱を利用して内部温度を下げにくくする考え方もありますが、発熱量が一定でない製品では過信できません。待機中や停電時には熱源が失われ、外気温まで冷えて結露条件に達することがあります。小型の加熱部材を設ける方法を検討する場合でも、消費電力、異常時の温度上昇、安全性、制御方式、保守のしやすさを併せて評価します。加熱すれば内部の水分が消えるわけではなく、冷えた場所へ水蒸気が移動することもあるため、局所加熱だけで問題を隠していないか確認することが大切です。

電子基板、透明窓、表示部、電池など、温度に敏感な部品が混在する製品では、筐体全体を均一に温める発想が最適とは限りません。たとえば窓の曇りが問題なら、窓の温度と周辺空気の状態に着目する必要があります。一方、基板の故障を防ぐことが目的なら、水滴が落ちる方向や基板表面の温度差が重要です。各部品の許容温度範囲と必要な防結露性能を分けて考えると、対策が必要な領域を絞り込みやすくなります。

検討段階で有効なのが、筐体の温度分布を実測することです。外壁、ふた、基板近傍、コネクター周辺など複数の箇所を測定し、周囲の温湿度と時刻を合わせて記録します。内部温度が高いことだけで安心せず、露点に近い冷たい面が存在しないかを確認します。必要に応じて熱解析を活用することもできますが、材料特性や実装部品の発熱条件が不確かな段階では、計算結果を実測で確かめる姿勢が欠かせません。

ものづくり無料相談には、可能なら内部の部品配置図と発熱源の情報を用意しましょう。筐体を小型化したい場合でも、冷却用の空間と結露のリスク低減を両立できる配置がないか、加工方法や材料選択を含めて検討できます。熱設計と防結露設計を別々に進めず、同じ温度分布を見ながら調整することが重要です。

ポイント4 水がたまらない配置と排水経路を考える

四つ目は、万一水滴が生じた場合にも、重要な部品へ水が届きにくい配置にすることです。結露の発生を抑えることが第一ですが、使用環境の変動を完全に制御できない製品では、残るリスクを構造で小さくする考え方も有効です。水滴は重力によって下方に移動し、表面の形状によっては溝や角に集まります。設置方向が決まっている製品では、どの面が天井になり、どこが底になるかを明確にして、内部の水の流れを想像することが設計の出発点になります。

たとえば、ふたの裏側にできた水滴が真下の基板へ落ちる配置は避けたい構造です。基板を水滴の落下位置からずらす、保護用の仕切りを設ける、コネクターの開口方向を見直すといった対策が考えられます。ただし仕切りを追加すると、空気が滞留して乾燥しにくい場所ができることもあります。水を受ける構造を作る場合は、その水分がどこへ移動し、どのように乾燥するかまで検討しなければなりません。

底面の形状にも注意が必要です。水平な底面や深い袋状の凹部は、水が集まって長く残る場所になりがちです。設置条件に応じて勾配を設けたり、水が電子部品に触れない領域へ集まるようにしたりする方法があります。一方、排水孔を設ければ外部から水や粉じんが入りやすくなる可能性もあるため、防水要求との整合が必要です。排水と密閉は無条件に両立するものではありません。排水構造を選ぶ場合は、液体の侵入リスクと、排水できないことで生じるリスクを比較して決めます。

屋外設置品では、組立時に想定した上下方向が現場で変わることがあります。壁面、支柱、傾斜面などへの取付方法によって、同じ筐体でも水滴の移動方向が変わります。機器の設置姿勢を限定するなら、図面や取扱説明の中で許容方向を明示し、施工時に間違えにくい取付構造にします。複数方向で使用する製品であれば、それぞれの向きで水がたまる場所と通気部の位置を確認する必要があります。

水分の問題は、筐体の内部だけで完結しないこともあります。外側に付いた結露水や雨水がケーブルを伝って接続部に集まり、そこから浸入すると、内部結露と似た症状が現れる場合があります。現地で水滴が見つかったときは、外部侵入と内部結露を混同せず、発生位置や水の通り道を調べます。疑わしい接合部だけをむやみに密閉するのではなく、水の経路を観察して原因に合った処置を行うことが重要です。

点検しやすさも設計に組み込みます。底面の低い位置や配線の陰など、普段見えない場所に水が残ると、初期不具合の発見が遅れます。点検口を開けた際に重要な部位を確認できるか、保守時に水分を拭き取りやすいか、清掃後に正しくシールを再組立できるかを考えます。ものづくり無料相談では、製品の断面図や設置姿勢を示すことで、排水・乾燥・点検をまとめて検討しやすくなります。

ポイント5 材料と乾燥対策を組み合わせる

五つ目のポイントは、筐体と内部部品の材料選定に加え、組立工程で持ち込む水分を減らすことです。樹脂、金属、シール材、接着材にはそれぞれ異なる特性があり、水蒸気の透過、吸湿、温度による変形、長期使用時の劣化の仕方も一様ではありません。初期の防水性に注目するだけでなく、結露の原因となる水分がどこから入り、どこに残り、どこから抜けるのかを材料ごとに考える必要があります。

樹脂部品や内部の吸湿性材料は、保管環境によって水分を含むことがあります。シール材や接着材の選択では、使用温度範囲、対象材料との適合性、圧縮状態の変化、薬品や紫外線への耐久性などを確認します。材料によっては長期の圧縮で復元性が低下し、合わせ面の密閉性に影響する可能性があります。また、接着や封止を増やすほど、修理や分解が難しくなる場合があります。試作段階で成り立つ構造が量産後や保守時にも維持できるかを意識することが必要です。

内部に乾燥材を置く方法は、封入された湿気を低減する手段の一つですが、吸湿できる量には限りがあります。筐体内の空気量、材料から放出される水分、外部からの水蒸気の流入、想定する使用期間によって必要な能力は変わります。乾燥材を入れた直後の状態だけで十分と判断すると、吸湿能力が低下した後に結露が再発するおそれがあります。交換できない製品では寿命の見積もりが重要であり、交換できる製品では保守作業の手順まで用意しておく必要があります。

基板の表面保護や端子の防食処理も補助的な手段になります。ただし、被覆によってすべての水分影響を防げるわけではありません。部品の形状や塗布状態によって保護が不十分な箇所が生じる可能性があり、放熱、検査、再作業への影響もあります。防食処理を採用する場合は、どの故障モードを緩和するための処理なのかを明確にし、結露そのものを減らす対策と役割を分けて評価します。水分の存在を前提とする保護設計と、水分の発生を抑える環境設計を混同しないことが大切です。

組立工程も見逃せません。雨天や高湿度の環境で筐体を開けたまま作業したり、洗浄後の部品が乾き切る前に封止したりすると、内部に水分を閉じ込める可能性があります。部品の保管条件、洗浄後の乾燥、封止までの待ち時間、検査時の開閉回数などを管理すれば、筐体構造を変更しなくてもリスクを低減できる場合があります。密閉する直前の内部状態をどう確認するかは、設計担当者と製造担当者が共有しておきたい事項です。

材料や乾燥対策の選択は、単体の性能だけでなく製品全体の運用条件で決めます。乾燥材を増やすと設置スペースを使い、断熱材を厚くすると放熱や寸法に影響する場合があります。シール材の強化は分解性とトレードオフになることもあります。ものづくり無料相談では、外形寸法、分解の必要性、使用年数、製造数、交換可能な部品などを伝え、保護効果と実装のしやすさを比較することが重要です。

ものづくり無料相談で共有したい情報

結露対策を具体的な設計に落とし込むには、相談先に「結露を防ぎたい」とだけ伝えるのではなく、現状と制約を分かる範囲で整理しておくことが役立ちます。初期構想で図面が未完成でも問題を切り分ける材料は用意できます。たとえば想定用途、設置場所、使用者、運転時間、電源停止の有無、屋外での向き、洗浄の有無などを説明できれば、検討すべき温湿度変化が見えやすくなります。過去に似た装置で故障が起きている場合は、発生日や発生箇所、再現条件も重要です。

図面がある場合は、外形図だけでなく、ふたの合わせ面、シールの位置、ケーブル引込み部、基板の固定位置、発熱部品の配置が分かる資料を準備します。三次元データや断面の概略図があれば、冷たい部分と水滴が落ちる先を検討しやすくなります。ただし、初回から完成度の高い設計図を求められるとは限りません。寸法の入った簡単なスケッチと、変更できない部分・変更可能な部分を分けた説明でも、検討の出発点になります。

特に共有したいのが、絶対に変えられない条件です。既存設備に取り付けるため外形寸法を変更できない、配線の引込み方向を変えられない、内部の発熱量が大きい、定期点検が困難といった制約によって、適した対策は変わります。反対に、材質やふたの分割位置、基板の向き、内部の仕切りを変更できるなら、部品を追加する前に構造全体を見直せる可能性があります。制約を明確にすることが、実現できない提案を避けるためにも役立ちます。

相談時には、結露が心配な理由を故障の形で説明すると伝わりやすくなります。「冬の朝に表示が曇る」「雨上がりの停止後に端子付近が湿る」「試作品のふた裏に水滴が残る」など、現象と発生条件を分けて伝えるのが有効です。写真は撮影日時や設置方向、通電状態とともに残すと、別の原因との区別に役立ちます。水分の発生位置が不明な場合は、まず観察方法を相談し、現物確認や測定の優先順位を決めることもできます。

また、相談で得た対策を採用する前に、誰が設計変更を判断し、誰が試験を行い、どの状態なら合格とするかを整理しておきましょう。無料相談は方向性の整理に役立つ一方、製品固有の安全性や長期信頼性が自動的に保証されるものではありません。実際の使用条件を反映した仕様書と評価計画に落とし込み、必要に応じて設計・製造・品質保証の担当者で確認することが欠かせません。

試作後の評価と量産時の品質管理

対策の妥当性を確かめるには、実際の使用を想定した温湿度変化を試作品に与えることが重要です。一定の高温高湿状態に置く試験だけでは、温度が下がる瞬間に生じる結露を十分に評価できない場合があります。運転中に温まった製品が停止後に冷える状況や、冷えた装置が湿った空気にさらされる状況など、実際に起こりやすい変化を再現することが有効です。試験条件は製品の設置環境と部品の使用範囲に合わせて定め、必要な安全対策を講じます。

評価では、筐体内部の温度と湿度に加え、結露しやすい表面の温度を確認します。空気の測定値だけでは、水滴ができる位置や滞留時間を判断しきれません。透明な試作用の観察窓を設ける、内部の対象箇所を試験前後に撮影する、必要に応じて水分の付着を確認するなど、製品を傷めずに状態を追える方法を考えます。試験機材の配線や観察窓自体が密閉や熱の流れを変える場合もあるため、評価用の改造が結果へ与える影響にも注意が必要です。

機能面の判定も大切です。水滴が目に見えない場合でも、湿度の上昇が絶縁や接触状態に影響する可能性があります。製品に応じて、通電時と停止時の動作確認、絶縁に関する検査、センサー出力の安定性、コネクターや端子の腐食状況を評価します。高い防水性が必要な製品では、水の侵入を確認する試験と結露評価を分けて行い、どちらの条件で問題が生じたかを把握します。試験の合格条件は、設計着手後ではなく試験計画の段階で決めておく方が判断のぶれを減らせます。

一度の試験で異常が出なかった場合も、使用中の繰り返しを考慮することが必要です。温度変化による材料の伸縮、シール材の劣化、結露と乾燥の反復、開閉を伴う保守などによって、初期の状態から変化する可能性があります。試験で水滴が見つかったときは、対策部品を追加する前に、どの表面で最初に発生し、どこへ移動し、いつ乾燥したのかを記録します。原因と発生条件を追える記録が、次の試作での改善判断に役立ちます。

量産への移行時には、試作品の性能を再現できる製造工程が必要です。シール材の取付位置、ねじの締結条件、部品の乾燥状態、通気部材の取扱い、ケーブル引込み部の組立方法などを標準化します。設計変更によって材料や形状が変わった際には、結露評価への影響も確認します。製造検査の合格と実使用での長期安定性は同じではないため、必要に応じて初期ロットの使用状況や不具合情報を追跡し、改善に反映する仕組みも有効です。

まとめ 結露対策を設計と現場運用の両面で進める

製品内部の結露を防ぐには、使用環境を具体的にすること、密閉と圧力調整の関係を整理すること、温度差によって冷える面を減らすこと、水滴が重要部品に届きにくい構造を考えること、材料と乾燥管理を組み合わせることが大切です。これらは独立した対策ではなく、一つを変更すると別の条件が変わる関係にあります。たとえば通気を増やせば圧力差は緩和できても湿度条件が変わり、断熱を強めれば冷たい面を減らせても放熱条件が変わる可能性があります。全体のバランスを見て判断する姿勢が欠かせません。

ものづくり無料相談を利用する際は、対策部材を先に決めるよりも、使用環境、結露の発生位置、守りたい機能、設計上の制約を共有するところから始めましょう。そのうえで試作時の温湿度測定、結露の観察、機能確認を行えば、思い込みによる設計変更を避けやすくなります。製品の設計担当者だけでなく、製造や品質管理、据付を担う担当者も情報を共有することで、現実の運用に合った対策を検討できます。

特に建設現場や屋外設備で使う機器は、図面上の想定と実際の設置場所の条件が異なることがあります。設置向き、周囲の障害物、日射や水のかかり方、施工後の点検状況などを現場で記録することは、結露対策の見直しにもつながります。LRTK Phoneを活用すれば、現場写真・位置情報・施工記録を整理し、設計時の条件と現地の状況を照合するための資料づくりに役立てられます。筐体設計の検討と現場での記録をつなげ、製品の信頼性を継続的に高めていきましょう。

ものづくりの次の一歩を、
相談から始めてみませんか。

加工・製造の外注先や共同開発のパートナー探しに。大田区産業振興協会の受・発注あっせん相談サービスをご利用いただけます。

ものづくり 外注先を探す。公益財団法人大田区産業振興協会の受・発注あっせん相談。無料でプロに相談!公的機関だから安心!
ものづくりの協力先探し大田区産業振興協会無料相談