LRTKレフィクシア株式会社

電線共同溝のハンドホール蓋ががたつく時の5つの調整方法

電線共同溝のハンドホール蓋にがたつきが生じる主な原因

電線共同溝のハンドホール蓋ががたつく状態とは、歩行者や車両の荷重が加わったときに、蓋が受け枠の中で上下方向または水平方向に動く状態です。現場では、蓋を踏んだときに反対側が浮く、車輪が通過するたびに衝撃音がする、蓋の一部だけが沈み込む、蓋が枠の中でわずかに回転するといった症状として確認されます。

がたつきは、蓋が単純に緩んでいるだけとは限りません。蓋と受け枠の接触面に砂、小石、泥、舗装材の破片などが挟まると、蓋が全周で均等に支持されなくなります。一部分だけが支点となり、対角位置を踏んだときに蓋が動くため、異物の挟み込みは最初に確認すべき原因です。

蓋や受け枠の摩耗も代表的な原因です。車両が繰り返し通過する場所では、蓋と受け枠が微小に衝突し続けることで、接触面が局部的に削られることがあります。摩耗によって隙間が広がると、蓋の動きがさらに大きくなり、衝撃が増して摩耗が進むという悪循環が生じます。交通量が多い道路、車輪が集中して通過する位置、交差点付近などでは、外観上の損傷が小さくても接触部の状態を丁寧に確認する必要があります。

蓋のロック機構や緩衝部材に原因がある場合もあります。蓋には、浮き上がりや回転を抑えるための固定機構、掛かり部、締結部、緩衝部材などが設けられていることがあります。これらが摩耗、変形、欠損、位置ずれを起こすと、本来の保持力が得られず、蓋が動きやすくなります。

受け枠の高さや支持状態も重要です。枠の下に充填不足や空洞があると、荷重を受けた際に受け枠自体が沈み込むことがあります。蓋と受け枠の組み合わせに問題がなくても、枠が動けば衝撃音や段差が発生します。受け枠周辺の舗装に亀裂がある、枠を踏むと周囲まで動く、舗装との境界が開いている場合は、蓋だけでなく枠下の支持状態まで確認しなければなりません。

周辺舗装の沈下や盛り上がりによって、蓋との高さ関係が変化していることもあります。ハンドホール蓋の天端が変化していなくても、周辺舗装が沈下すれば蓋が突出した状態になります。反対に、舗装の打換えや重ね施工によって周囲が高くなると、蓋がくぼんだ状態になり、車輪通過時の衝撃が大きくなります。

したがって、がたつきの調整では、音が発生している蓋だけを見るのではなく、蓋、受け枠、固定部、緩衝部材、枠下の支持部、周辺舗装、ハンドホール本体を一つの構造として確認することが重要です。原因を正しく特定しないまま調整材を追加しても、短期間で再発する可能性があります。

調整前に確認すべき安全条件と現況

ハンドホール蓋の調整を始める前に、作業場所の安全条件を確認します。車道上で作業する場合は、道路管理者や発注者の指示、交通規制計画、現場の安全管理手順に従い、作業区域を確保します。カラーコーンなどを置くだけで十分とは限らないため、道路の区分、交通量、見通し、作業時間帯、車両の走行速度などを考慮して規制方法を決めます。

歩道上で作業する場合も、歩行者や自転車が開口部へ接近しないようにします。蓋を取り外している間は、ハンドホールが開口状態になるため、作業者が一時的にその場を離れる場合も含め、転落防止措置を維持しなければなりません。

蓋の持ち上げには、蓋の構造に合った開閉工具や吊り上げ器具を使用します。工具が掛かり部へ十分に入っていることを確認し、蓋が外れた際に作業者の足元へ落下しない位置で操作します。複数人で取り扱う必要がある重量や形状であれば、無理に一人で持ち上げてはいけません。手指の挟まれ、腰部への負担、工具の抜け、蓋の転倒を想定した作業姿勢が必要です。

電線共同溝のハンドホールは、設備管理者の管理区域です。蓋を開放して内部を確認する場合は、管理区分や作業許可の有無を確認します。蓋の調整だけを目的とした作業であっても、内部へ入る必要が生じた場合は、別途、安全な入坑方法、換気、酸素濃度や有害ガスの確認、監視体制、昇降設備などを検討します。蓋を開けたからといって、準備をせずに内部へ立ち入ることは避けます。

現況確認では、最初に蓋を取り外さない状態で動き方を調べます。蓋の中央、四隅、対角位置を順に押し、どこに荷重を加えると動くかを確認します。蓋だけが動いているのか、受け枠も一緒に動いているのかを見分けることが重要です。

蓋だけが対角方向に動く場合は、異物の挟み込み、接触面の摩耗、蓋の変形などが考えられます。受け枠まで動く場合は、枠下の支持不足、充填材の劣化、周辺舗装の破損、ハンドホール本体上部の変状などが疑われます。横方向へずれる場合は、蓋と受け枠の隙間、ロック機構、掛かり部の摩耗を確認します。

周辺舗装については、受け枠との境界に亀裂、隙間、剥離、沈下、浮きがないかを見ます。蓋の周囲に放射状の亀裂がある場合や、車輪が通過する方向に沿って舗装が沈下している場合は、受け枠周辺へ繰り返し荷重が集中している可能性があります。

また、調整前の状態を写真と測定値で記録します。全景、蓋の表面、路面との段差、がたつく位置、周辺舗装の損傷などを撮影します。蓋の天端と周辺路面の高さを測る場合は、測定位置と基準を明確にします。施工前の記録があれば、調整後に状態がどの程度改善したかを客観的に確認できます。

調整方法1 接触面を清掃して蓋を正しく据え直す

最初に行う調整方法は、蓋と受け枠の接触面を清掃し、正しい方向と位置で据え直すことです。軽微ながたつきであれば、接触面に挟まった砂や小石を取り除くだけで改善することがあります。

蓋を取り外したら、受け枠の座面に付着した土砂、泥、さび、舗装材の破片、金属片などを除去します。蓋の裏面や外周部にも異物が付着していないか確認します。特に、受け面の角部や排水用の溝、ロック機構の周囲には汚れが残りやすいため、全周を確認することが大切です。

硬く固着した付着物を除去する場合は、蓋や受け枠の接触面を削りすぎないようにします。接触面へ深い傷を付けると、その傷が新たな隙間や腐食の起点になる可能性があります。塗膜や防食処理が施されている部分についても、必要以上に除去しないよう注意します。

清掃後は、蓋と受け枠の接触痕を観察します。全周が均等に接触していれば、接触面には比較的連続した痕跡が見られます。一部だけが強く光っている、局部的に削れている、特定の角だけが接触している場合は、荷重が偏っている可能性があります。

蓋には、所定の設置方向が定められている場合があります。開放前に方向を記録し、据え直す際は元の向きや指定された向きに合わせます。蓋を回転させることで一時的にがたつきが減ることがあっても、本来の位置関係やロック機構が合わなくなる場合があるため、方向を任意に変更して完了とするのは避けます。

据え直す際は、蓋を受け枠へ静かに納め、全周が正常に入っていることを確認します。蓋が入りにくい場合は、無理に叩き込まず、異物、方向、変形、ロック部の位置を再確認します。

据え直した後は、調整前と同じ位置を押し、上下動や回転が解消しているかを確認します。清掃だけで完全に安定した場合は、不必要な材料を追加せず、清掃内容と確認結果を記録します。一方、清掃後も動きが残る場合は、摩耗、変形、緩衝部材の劣化、受け枠の不陸など、別の原因を調べます。

清掃後しばらくして再発する場合は、異物が繰り返し入り込む経路も確認します。受け枠と舗装の間に隙間がある、周辺舗装が崩れている、土砂が流れ込みやすい勾配になっている場合は、その部分を補修しなければ、清掃を繰り返すことになります。

調整方法2 適合する調整材で接触状態を均一にする

清掃と据え直しを行っても軽微な隙間が残る場合は、蓋と受け枠の構造に適合する調整材を使用して、接触状態を均一にする方法を検討します。

調整材を使用する目的は、単に隙間を埋めることではありません。蓋へ加わる荷重を受け枠へ均等に伝え、局部的な衝突や振動を抑えることが目的です。一箇所だけに厚い材料を挟むと、その部分が新たな支点となり、反対側が浮くことがあります。

使用する材料は、設計図書、管理者の基準、蓋と受け枠の仕様、設置場所の荷重条件に適合するものを選びます。現場にある木片、金属片、ゴム片、テープ、折り畳んだシートなどを挟む方法は避けます。これらは耐荷重性、耐水性、耐候性、厚さの安定性が確認されておらず、荷重によってつぶれたり、移動したり、脱落したりする可能性があります。

調整を行う前に、どの位置に隙間があるかを確認します。蓋を据えた状態で接触部の隙間を調べ、蓋を外した後に接触痕と照合します。隙間が複数箇所にある場合は、一箇所ずつ場当たり的に材料を追加するのではなく、蓋全体が均等に支持される配置を検討します。

調整材を取り付ける部分は、土砂、油分、水分、さびなどを除去し、必要な下地処理を行います。接着や固定が必要な材料では、施工条件や養生方法を守ります。取付位置がずれていると、蓋の開閉時に材料が剥がれたり、ロック機構へ干渉したりするため、所定の位置からはみ出していないことを確認します。

調整後は、中央、外周、対角位置に荷重を加え、どの方向にも蓋が動かないことを確認します。蓋が安定していても、調整材によって蓋の天端が高くなり、周辺舗装との段差が生じていないかを確認します。排水部や開閉用の穴をふさいでいないか、ロックが正常に作動するかも重要です。

調整材を何層も重ねなければ安定しない場合は、接触面の摩耗や変形が許容できる範囲を超えている可能性があります。材料を追加し続けるのではなく、蓋や受け枠の修正、交換へ移行する判断が必要です。調整後に短期間で再発した場合も、同じ場所へ材料を追加するだけではなく、再発原因を調べます。

調整方法3 ロック機構と緩衝部材を点検して調整する

ハンドホール蓋には、蓋の浮き上がり、回転、横ずれを抑えるためのロック機構や掛かり部が設けられている場合があります。また、蓋と受け枠の衝突を抑えるため、緩衝部材が取り付けられていることもあります。これらの部品が正常に機能していない場合は、接触面を清掃してもがたつきが残ります。

ロック機構の点検では、開閉操作を行い、掛かりが確実に作動するかを確認します。異物の噛み込み、部品の変形、摩耗、欠損、腐食、締結部の緩みがないかを見ます。可動部が動きにくい場合は、原因を確認せずに強い力を加えないことが大切です。

締結部がある構造では、ボルトやナットの欠落、緩み、ねじ部の損傷を確認します。ただし、がたつきを止めるために必要以上の力で締め付けてはいけません。過度な締付けは、部品の変形、ねじ部の損傷、蓋の開閉不良につながる可能性があります。締付け条件が指定されている場合は、その条件に従います。

緩衝部材については、硬化、ひび割れ、摩耗、欠損、剥離、位置ずれを確認します。緩衝部材が部分的に欠けると、残った部分だけで蓋を支える状態となり、かえって荷重が偏る場合があります。弾性が失われた部材は、外観が残っていても本来の機能を果たしていない可能性があります。

劣化した緩衝部材を交換する場合は、形状、厚さ、材質、取付位置が構造に適合する部材を使用します。似た形状の材料を現場判断で取り付けると、蓋の高さやロック位置が変わることがあります。交換後は、緩衝部材が均一に接触し、蓋の開閉時にずれないことを確認します。

ロック機構や緩衝部材を調整した後は、閉じた状態の安定性に加え、開閉操作も確認します。蓋を固定できても、次回点検時に解除できない状態では維持管理に支障が生じます。逆に、開閉しやすくてもロックの掛かりが不十分であれば、安全な状態とはいえません。

ロック部の調整後も蓋が対角方向に動く場合は、接触面の摩耗、蓋の反り、受け枠の変形などを確認します。固定部品だけに原因を求めず、蓋全体の支持状態を再評価することが再発防止につながります。

調整方法4 受け枠の高さと周辺舗装を修正する

蓋ではなく受け枠自体が動いている場合や、周辺舗装との段差が大きい場合は、受け枠の高さと支持状態を修正します。この方法は、清掃や部品調整よりも施工範囲が広くなりますが、枠下の支持不足や周辺舗装の沈下が原因であれば、表面的な調整だけでは改善できません。

受け枠の修正前に、蓋の天端、受け枠、周辺路面の高さを測定します。道路や歩道には縦断勾配と横断勾配があるため、受け枠を単純に水平へ設置すればよいとは限りません。周辺路面の計画高さと排水方向を確認し、蓋が局部的に突出したり、くぼんだりしない高さを設定します。

受け枠周辺の舗装を撤去したら、枠下の充填状態を確認します。空洞、ひび割れ、剥離、脆弱部、土砂の混入、既設調整材の劣化などがある場合は、健全な部分まで処理します。脆弱な部分を残したまま表面だけを補修すると、荷重によって再び沈下する可能性があります。

枠下へ使用する材料は、必要な強度、付着性、充填性、耐久性を備え、施工条件に適合するものを選びます。下地の汚れや浮き水を処理し、空隙が残らないように施工します。材料ごとに必要な養生条件が異なるため、交通開放までの時間を現場工程に合わせて確認します。

受け枠の高さを調整するときは、複数箇所で高さを確認し、傾きやねじれが生じないようにします。一部だけを持ち上げると、蓋の接触面が不均一になることがあります。蓋を仮置きして、受け枠との接触状態、周辺路面との高さ、ロック位置を確認しながら調整します。

周辺舗装の補修範囲は、目に見える亀裂だけでなく、浮きや緩みが生じている範囲を考慮します。受け枠のすぐ近くだけを狭く補修すると、既設舗装との境界へ荷重が集中する場合があります。現況の損傷範囲、舗装構成、交通条件、施工性を踏まえて補修範囲を決めます。

仕上げ後は、蓋と舗装の境界に大きな段差や隙間がなく、雨水が不自然に滞留しないことを確認します。受け枠を踏んだときに枠自体が動かないことも確認します。

受け枠を修正しても再び沈下する場合は、ハンドホール本体上部の損傷や周辺地盤の変状が関係している可能性があります。蓋周辺の補修だけを繰り返さず、必要に応じて調査範囲を拡大することが重要です。

調整方法5 蓋と受け枠を組み合わせで交換する

蓋や受け枠の摩耗、変形、欠け、腐食が進んでいる場合は、調整だけで安定した状態を確保することが難しくなります。この場合は、蓋と受け枠を組み合わせで交換する方法を検討します。

蓋だけを交換すればよいように見えても、既設受け枠の接触面が摩耗していると、新しい蓋との形状が合わないことがあります。外形寸法が同じように見える部材でも、接触面の角度、深さ、掛かり部、ロック方式などが異なれば、正常に納まりません。

交換の判断では、蓋の表面だけでなく、裏面、外周、支持部、補強部、掛かり部を確認します。表面に大きな損傷がなくても、蓋が反っている、裏面の一部が変形している、掛かり部が摩耗している場合があります。

受け枠については、座面の摩耗、角部の欠損、変形、腐食、ロック受け部の損傷、枠下の支持状態を確認します。接触面を補修しても必要な形状を回復できない場合や、部材自体の健全性に問題がある場合は交換が必要です。

交換する蓋と受け枠は、設置場所の荷重条件、開口寸法、路面条件、開閉頻度、ロック方法、すべりにくさ、維持管理方法などを考慮して選定します。車道、歩道、敷地内では使用条件が異なるため、外観だけで部材を選ばないようにします。

既設部材を撤去する前に、中心位置、方向、高さ、周辺路面との関係を記録します。撤去後は、ハンドホール上部にひび割れ、欠損、空洞などがないかを確認します。異常がある場合は、新しい受け枠をそのまま載せず、必要な補修を行います。

新しい受け枠は、計画した高さと勾配に合わせ、全周が安定して支持されるように設置します。蓋を仮置きし、接触状態、ロック位置、周辺舗装との段差を確認します。施工後は使用材料を適切に養生し、必要な状態になる前に荷重を加えないよう管理します。

交換完了後は、蓋の中央、周囲、対角位置を押して動きがないことを確認します。ロック機構の作動、開閉性、段差、隙間、排水状態も確認します。部材交換は施工規模が大きくなりますが、摩耗した部材へ応急調整を繰り返すより、長期的な維持管理では適切な場合があります。

調整後に確認する項目

調整作業後は、音が止まったことだけで完了とせず、蓋と周辺構造の状態を総合的に確認します。まず、蓋の中央、外周、四隅、対角位置へ順に荷重を加え、上下動、横ずれ、回転がないかを確認します。

次に、蓋と受け枠の隙間が全周で極端に偏っていないかを見ます。一部だけ隙間が広い場合は、蓋が正しい方向に設置されていない、受け枠が変形している、調整材の厚さが偏っている可能性があります。

ロック機構がある場合は、確実に固定されていることを確認します。同時に、解除と開放が正常にできることも確認します。固定性だけを優先して開閉できない状態にすると、次回点検時の作業へ支障が生じます。

蓋の天端と周辺路面の高さも確認します。周囲より蓋が高い場合は、車輪や歩行者が段差へ乗り上げる状態になります。蓋が低い場合は、車輪通過時の衝撃や雨水の滞留が生じやすくなります。測定結果は位置とともに記録します。

受け枠周辺の舗装については、亀裂、隙間、浮き、剥離が残っていないかを確認します。補修境界が十分に締まっているか、受け枠との間に開きがないかも見ます。施工材料が硬化する前に交通荷重を受けると変形する可能性があるため、交通開放条件を守ります。

車道部では、安全な交通規制のもとで、想定される車輪通過位置へ荷重が加わった場合の音や動きを確認します。歩道部では、蓋を踏んだときの動きだけでなく、歩行者や自転車に影響する段差や隙間がないかを確認します。

作業前後の写真は、なるべく同じ位置と方向から撮影します。全景、蓋の近接、受け枠、接触面、ロック部、周辺舗装を記録すると、補修内容が分かりやすくなります。交換した部材や使用した調整材についても、種類と施工位置を記録します。

がたつきを再発させない維持管理の考え方

ハンドホール蓋のがたつきを再発させないためには、補修直後の確認だけでなく、その後の経過を把握することが重要です。交通量の多い場所や過去に再発した場所は、次回の定期点検を待たず、適切な時期に状態を確認します。

清掃によって改善した箇所では、異物がどこから入り込んだのかを確認します。受け枠周辺の隙間や舗装の崩れが原因であれば、その部分を修正しない限り再発する可能性があります。

調整材を使用した箇所では、材料の位置ずれ、圧縮、剥離、欠損がないかを確認します。複数回にわたって調整材を追加している場合は、部材の摩耗が進んでいる可能性があります。履歴を確認し、交換へ移行する時期を判断します。

受け枠を修正した箇所では、枠周辺の亀裂や沈下が再び発生していないかを見ます。枠だけでなく周辺舗装も同時に沈下している場合は、地盤や埋戻し部の状態が関係している可能性があります。

同一路線で複数の蓋に同じ症状が発生している場合は、個別の施工不良だけでなく、交通荷重、舗装構成、排水条件、設置位置などの共通要因を整理します。車輪の通過位置と蓋の配置が重なる箇所に集中しているのであれば、更新時の配置や構造を検討する資料になります。

維持管理では、音の大きさだけで対応順位を決めないことも大切です。音が小さくても受け枠周辺に亀裂がある場合や、蓋が横方向へ動く場合は、早めの確認が必要です。一方、異物の除去だけで安定し、部材や周辺構造に異常がなければ、記録を残して経過を観察する対応も考えられます。

原因、補修方法、再発までの期間を継続的に記録すると、現場ごとに有効な対策を判断しやすくなります。単発の作業記録ではなく、維持管理履歴として蓄積することが、補修の効率化と再発防止につながります。

現場で避けたい応急処置

がたつきを早く止めるため、現場にある材料を蓋と受け枠の間へ挟み込む対応は避けます。木片、金属片、一般的なゴム片、テープなどは、荷重による変形や移動、劣化、脱落が想定されます。一時的に音が止まっても、蓋が不安定になったり、排水部をふさいだりする可能性があります。

蓋を強く叩いて無理に受け枠へ納める方法も適切ではありません。異物が挟まっている状態で衝撃を加えると、蓋や受け枠の角部、ロック機構を損傷するおそれがあります。蓋が正常に納まらない場合は、異物、方向、変形、固定部品の位置を確認します。

ロック部や締結部を必要以上に締め付ける対応にも注意が必要です。過度な締付けで一時的に動きを抑えられても、部材が変形したり、次回開放できなくなったりする可能性があります。指定された条件がある場合は、その条件に従います。

蓋のがたつきを受け枠周辺へ材料を流し込むだけで処理することも避けます。枠下に空洞や脆弱部が残っていると、表面だけが固まっても荷重を十分に支持できません。既設部の状態を確認し、必要な範囲を処理してから補修します。

蓋だけを交換して受け枠を確認しないことも再発の原因になります。蓋と受け枠は組み合わせによって安定するため、片方だけを交換する場合は適合性を十分に確認します。摩耗や変形が双方にある場合は、組み合わせでの交換を検討します。

作業後に音が消えたことだけを確認し、段差や開閉性を確認しない対応も不十分です。蓋が高くなった、ロックが解除できない、周囲に隙間が残ったといった別の問題が発生していないかを確認します。

点検結果を位置情報とともに記録する方法

電線共同溝には多数のハンドホールが設置されるため、点検写真だけを保存すると、後から場所を特定できなくなることがあります。管理番号、路線名、位置、撮影方向、点検日、作業内容を関連付けて記録することが重要です。

現場では、最初にハンドホールの全景を撮影し、周辺道路や構造物との位置関係が分かるようにします。その後、蓋の表面、路面との段差、がたつきが発生する位置、受け枠周辺の亀裂、接触面、ロック部などを撮影します。

写真を撮る順番と方向を統一すると、過去の写真と比較しやすくなります。毎回異なる角度から撮影すると、摩耗や沈下の変化を判断しにくくなります。測定値を記録する場合は、基準点と測定位置を明確にします。

点検結果には、がたつきの有無だけでなく、動き方を記録します。中央を踏んだときの上下動、対角位置を踏んだときの浮き、横方向のずれ、受け枠自体の動きなどを区別すると、原因を判断しやすくなります。

補修内容については、清掃、調整材の使用、緩衝部材の交換、ロック機構の調整、受け枠の修正、蓋と受け枠の交換などを明確にします。使用した材料、交換部材、施工日、作業者、確認結果も残します。

位置情報と点検履歴を結び付けると、再発箇所を地図上で把握できます。同一路線でがたつきが集中する区間、短期間で再発する箇所、受け枠沈下が多い箇所などを抽出しやすくなります。これらの情報は、日常点検だけでなく、更新計画や重点点検箇所の設定にも活用できます。

LRTK Phoneを使用すると、現場の位置情報と写真、測定結果を関連付けて記録しやすくなります。補修前後の状態を同じ位置情報に結び付けることで、管理台帳や完成図との照合、関係者間での情報共有を進めやすくなります。

ただし、位置情報や写真だけで蓋の安全性を自動的に判断できるわけではありません。調整方法の選定や部材交換の判断は、設計図書、管理者の基準、現地の荷重条件、部材の損傷状態などを踏まえて行います。LRTK Phoneは、現場判断を支える正確な記録手段として活用することが重要です。

まとめ

電線共同溝のハンドホール蓋ががたつく場合は、音を止めるだけの応急処置ではなく、蓋が動く原因を確認して適切な方法で調整する必要があります。

最初に、蓋と受け枠の接触面を清掃し、正しい方向で据え直します。清掃しても動きが残る場合は、適合する調整材による支持状態の改善、ロック機構や緩衝部材の調整、受け枠と周辺舗装の修正、蓋と受け枠の組み合わせ交換へと確認範囲を広げます。

蓋だけが動くのか、受け枠も動くのかを見分けることが重要です。蓋だけが動く場合は、異物、摩耗、変形、ロック部などを確認します。受け枠まで動く場合は、枠下の支持不足、周辺舗装の破損、ハンドホール本体上部の変状などを疑います。

現場にある木片やゴム片などを挟む、蓋を強く叩く、固定部を過度に締め付けるといった対応は、再発や別の損傷につながる可能性があります。使用する部材や施工方法は、設計図書、管理者の基準、蓋と受け枠の構造に適合させます。

調整後は、蓋の上下動、横ずれ、回転、ロック機構、開閉性、路面との段差、周辺舗装、排水状態を確認します。施工前後の写真、位置、測定値、原因、補修内容を残すことで、再発した際に前回との違いを比較できます。

多数のハンドホールを管理する場合は、点検結果を位置情報と結び付け、補修履歴として蓄積することが効果的です。現場写真や測定結果を正確な位置情報とともに管理し、電線共同溝の点検、補修、完成図との照合を効率化する手段として、LRTK Phoneを活用できます。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

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