LRTKレフィクシア株式会社

電線共同溝の管路内に異物を残さない6つの清掃・確認手順

電線共同溝の管路清掃が重要な理由

電線共同溝は、電力線や通信線などを道路の地下へ収容し、道路上から電柱や架空線を減らすために整備される施設です。管路、特殊部、引込部などで構成され、完成後は各設備事業者によるケーブルの敷設や更新に利用されます。そのため、管路工事では形状や位置を設計どおりに施工するだけでなく、ケーブルを安全に通せる内部状態を確保することが重要です。

管路内に残りやすい異物には、砂、土、小石、泥、管材を切断した際の切粉、削りかす、コンクリート片、モルタル片、余分な接着材やシール材などがあります。施工中に使用した布、ひも、養生材、工具の一部などが誤って残される可能性もあります。管口付近で見える異物だけでなく、継手部、曲がり部、勾配の低い部分など、外から確認しにくい場所へ異物が移動していることにも注意が必要です。

異物が残ったまま通線すると、ケーブルの引込み抵抗が増加する可能性があります。砂や泥が薄く堆積しているだけでも、長い区間では摩擦抵抗が積み重なります。角のある小石や硬化した材料がある場合は、ケーブルの外装が傷ついたり、通線具が引っ掛かったりするおそれがあります。

通線途中で異常な抵抗が発生すると、作業をいったん中断しなければなりません。管路の再清掃、内部調査、通線具の回収、作業員や機材の再手配などが必要になり、道路規制や工程にも影響します。複数の設備事業者が順番に作業する区間では、一つの管路の不具合が後続工程へ波及することもあります。

管路清掃の目的は、見える範囲をきれいにすることではありません。異物を管路外へ回収し、必要な通過断面が確保されていることを確認し、清掃後の状態を次工程まで維持することが目的です。したがって、清掃、通過確認、内部確認、記録、再封止を一連の品質管理として実施する必要があります。

完成後にまとめて清掃すればよいと考えるのではなく、施工中から異物を入れない管理を続けることも大切です。管路の保管、切断、接続、埋戻し、特殊部施工の各段階で管口を管理すれば、最終清掃の負担を減らせます。電線共同溝の管路品質を確保するには、異物を入れない予防と、残った異物を確実に除去する清掃の両方が必要です。

清掃前に確認すべき管路条件と作業範囲

管路清掃を始める前には、対象となる管路の条件を整理します。管路の内径、延長、材質、勾配、曲がりの位置と数、継手の種類、接続する特殊部、管口の封止状態などを確認します。設計図だけでなく、施工記録や現地の識別表示も照合し、実際の施工状態を把握することが重要です。

管路が長い場合や曲がりが多い場合は、清掃具や確認具を通したときの抵抗が大きくなりやすくなります。通常の摩擦抵抗と、異物や変形による異常な抵抗を区別するためにも、事前に管路条件を確認しておく必要があります。同じ内径の管路でも、直線区間と複数の曲がりを含む区間では、清掃具の通り方が異なります。

管路の両端がどこにつながっているかも確認します。電線共同溝では、特殊部内に複数の管口が規則的に配置されているため、入口側で選んだ管路と出口側で確認した管路を取り違える可能性があります。管路番号だけでなく、上下左右の配置や接続方向を確認し、両端の担当者が同じ管路を認識している状態にします。

施工履歴から、想定される異物を整理することも有効です。現場で管材を切断した区間では切粉や削りかす、特殊部との接続箇所ではモルタル片やシール材、降雨時に開口していた管路では泥や細砂が残っている可能性があります。近くでコンクリート打設や削孔を行った場合は、破片や粉じんの流入も考えられます。

管路内に水がある場合は、その原因を確認します。降雨による一時的な流入なのか、管路勾配による滞水なのか、周囲から継続的に水が入っているのかによって対応が変わります。水だけを排出しても、砂や泥が管底に残れば清掃完了にはなりません。滞水の下に固形物が沈んでいることを想定し、排水後に改めて清掃具を通す必要があります。

既設設備が供用されている区間では、空き管路と同じ方法をそのまま適用できない場合があります。隣接管路や特殊部内に収容されている設備へ影響を与えないよう、施設管理者や関係事業者が定める作業条件を確認します。圧縮空気、水、吸引機器などを使用する際は、周辺設備への影響や飛散範囲を考慮しなければなりません。

作業範囲の確認では、清掃する管路だけでなく、異物を回収する場所、使用機材の設置場所、作業員の立ち位置、立入禁止範囲も決めます。特殊部内へ入って作業する場合は、照明、換気、昇降設備、連絡方法、退避方法など、清掃以外の安全条件も確認します。

清掃方法は、管路条件と異物の種類に合わせて選びます。乾燥した砂や切粉には乾式清掃が適していますが、固着した泥には湿式清掃が必要になることがあります。ただし、水を使用すると排水処理や残水確認が必要です。最初から一つの方法に決めつけず、乾式清掃を基本として、除去状況を見ながら追加方法を選ぶことが重要です。

手順1 管路番号を照合して端部と特殊部を養生する

最初の手順は、対象管路を正しく特定し、管路端部と特殊部を養生することです。清掃する管路を取り違えると、別の管路を清掃済みとして記録する重大なミスにつながります。作業開始前に、入口側と出口側の両方で管路番号、配置、接続先を確認します。

管路番号の表示が不鮮明な場合や、施工途中で表示位置が変わっている場合は、図面だけで判断しないことが大切です。呼び線や確認具を短く動かし、反対側で動きを確認するなど、両端が同じ管路であることを確かめます。その際も、通線具を強く引かず、周辺の管路と誤認していないことを確認しながら作業します。

対象管路が決まったら、特殊部内の床面や隣接する管口を養生します。清掃によって排出された砂、小石、切粉などが、別の管路や排水部へ入らないようにするためです。受け容器や回収用のシートを設置し、排出物をその場で確認できる状態にします。

送風を使用する場合は、排出口側から異物が勢いよく飛び出す可能性があります。管口の正面に人が立たないようにし、排出方向を囲って飛散を防ぎます。周辺設備に異物が当たらないこと、排出された異物を回収できることを確認してから作業を開始します。

吸引を行う場合も、吸引口と管口の周辺を養生します。吸い込みきれなかった細かな砂や粉じんが特殊部内へ広がることがあるためです。管口の周囲に付着している泥や異物を先に除去し、清掃具を出し入れする際に新たな異物を管内へ押し込まないようにします。

既設の呼び線やロープを利用する場合は、使用前に状態を確認します。長期間設置されていたロープは、摩耗、吸水、汚れ、結び目、途中接続などによって強度が低下している場合があります。劣化したロープで清掃具を牽引すると、途中で切れて清掃具を管内に残す可能性があります。

清掃具とロープの接続部も重要です。接続金具や結び目が大きすぎると、継手や曲がり部で引っ掛かることがあります。反対に接続が弱いと、牽引中に外れて清掃具が残置されます。管路の形状に適した接続方法を選び、使用前に抜けや緩みがないことを確認します。

養生と準備が完了したら、清掃前の状態を記録します。管路番号、入口側と出口側、管口の汚れ、封止状況、滞水の有無などが分かる写真を残します。写真には識別表示を含め、後から見た人が対象管路を判断できるようにします。

手順2 入口付近の異物を回収して乾式清掃を行う

管路全長の清掃を始める前に、入口付近で確認できる異物を回収します。管口に砂や小石がたまっている状態で清掃具を押し込むと、異物を管路の奥へ移動させることになります。見える範囲の異物は、吸引や手作業によって管路外へ取り出します。

管口付近の清掃では、内面だけでなく管口の縁も確認します。切断面に削りかすが残っていないか、接続材が内側へはみ出していないか、管口が欠けたり変形したりしていないかを確認します。硬い突起があると、清掃具が通過してもケーブル外装へ接触する可能性があります。

乾燥した砂、土、小石、切粉などには、乾式清掃を基本とします。吸引、送風、払拭用の清掃具などを管路条件に応じて使い分けます。水を使わずに回収できれば、残水や濁水処理の負担を抑えられます。

吸引による清掃では、入口付近から届く範囲を確実に回収します。吸引力だけで管路の中央部にある重い小石を取り除くことは難しいため、全長清掃と組み合わせます。管口を密閉しすぎると機器や管路へ想定外の負荷がかかる場合があるため、使用機器の条件と施工計画に従って作業します。

送風を使う場合は、異物を単に奥へ移動させないことが重要です。出口側を開放し、排出物を回収できる状態にしたうえで、一方向へ送り出します。途中に開口部や分岐がある場合は、意図しない場所へ異物が移動する可能性があるため、管路系統を事前に確認します。

圧縮空気は、いきなり強い状態で送り込まず、排出口側の状況を確認しながら調整します。強い空気を使用すれば必ず清掃効果が高まるわけではありません。異物が広範囲へ飛散したり、養生が外れたりする可能性があるため、安全に回収できる範囲で使用します。

排出された異物はすぐに捨てず、種類を確認します。砂や泥だけでなく、管材片、金属片、硬化したモルタル片などが含まれている場合は、施工時の損傷や部材の脱落が疑われます。異常な破片が見つかったときは、清掃によって取り除けたことだけで完了とせず、発生箇所や原因を確認します。

乾式清掃後は、管口付近を再度確認します。作業時に清掃具やロープへ付着していた泥が管口へ戻っていないか、排出物が隣接管路へ入っていないかを点検します。入口付近の清掃は全長清掃の前処理であると同時に、再汚染を防ぐ重要な工程です。

手順3 管路全長に清掃具を通して異物を排出する

入口付近を清掃したら、管路全長に清掃具を通します。管路の中央部、曲がり部、継手付近、勾配の低い部分には、外から見えない異物が残っている可能性があります。管口がきれいに見えても、全長を確認しなければ清掃完了とは判断できません。

清掃具は、管路の内径や形状に適したものを選びます。小さすぎる清掃具は、管底の砂や小石に触れずに通過することがあります。大きすぎる清掃具は、摩擦抵抗が過大になり、正常な継手や曲がり部でも停止する可能性があります。管内面へ適度に接触しながら、無理なく通過できる寸法が必要です。

清掃具を入口側から出口側へ牽引し、管内の異物を押し出すか、付着させて回収します。出口へ到達したら、清掃具に付着した砂、泥、切粉などを確認します。付着物が多い場合は、管内にまだ異物が残っている可能性が高いため、一度で終了せず再度清掃します。

清掃具は、通過するたびに洗浄または交換します。付着物を残したまま反対方向へ戻すと、一度回収した異物を再び管内へ持ち込むことになります。往復清掃を行う場合も、両端で清掃具を確認し、きれいな状態にしてから次の通過を行います。

牽引中は、抵抗の変化を注意深く確認します。一定の抵抗で進んでいた清掃具が特定の位置で急に重くなる場合は、異物、継手の段差、管路の変形などが考えられます。反対に、急に軽くなった場合は、清掃具や接続部が外れた可能性もあります。

異常な抵抗が発生したときは、力を増して無理に通過させないことが重要です。強く引くと、清掃具が変形したり、ロープが切断したりして、管内に残置される危険があります。一度停止し、引き戻せるかを確認したうえで、停止位置や管路条件を調べます。

停止位置は、送り出したロープの長さや管路図から推定します。ただし、ロープの伸びや曲がりによる経路差があるため、距離は目安として扱います。継手、曲がり、勾配変化などの位置と照合し、異常が生じた原因を検討します。

複数回清掃する場合は、毎回の回収量を比較します。最初は大量に異物が出ても、二回目、三回目と減少していけば、清掃が進んでいると判断できます。反対に、同じ量の泥や砂が繰り返し出る場合は、管路外から継続的に流入しているか、途中に大量の堆積がある可能性があります。

清掃具が通過したことだけを完了条件にしないことも大切です。小さな異物は清掃具の脇をすり抜け、管底に残る場合があります。回収物の減少、清掃具の付着状態、牽引抵抗、後に行う内部確認を組み合わせて評価します。

手順4 必要に応じて湿式清掃と排水処理を行う

乾式清掃を行っても泥や細砂が残る場合は、湿式清掃を検討します。湿式清掃は、固着した泥を緩めて排出するために有効なことがありますが、水を流すだけでは異物を除去したことになりません。洗浄水と異物を確実に回収する計画が必要です。

最初に確認するのは、管路の勾配と排水方向です。設計上の勾配が確保されていても、施工誤差や局部的な沈下によって途中に低い部分が生じている可能性があります。水を流した後に管内へ滞留すると、泥や細砂が低い場所へ集まり、清掃前より除去しにくくなる場合があります。

出口側には、濁水と固形物を回収する容器や設備を準備します。特殊部の床面や排水部へ直接流すと、別の場所に土砂を残したり、排水経路を詰まらせたりする可能性があります。水と固形物を分けて回収し、現場の環境管理や処理方法に従って取り扱います。

洗浄水は少量から使用し、出口側の排出状況を確認しながら調整します。大量の水を流せば必ずきれいになるわけではありません。回収設備の容量を超えたり、隣接する設備へ濁水が流れ込んだりするおそれがあるため、必要な範囲で使用します。

固着した泥には、水と清掃具を組み合わせます。水だけでは泥の表面が崩れて下流へ移動するだけで、管底や曲がり部へ再堆積することがあります。清掃具で内面を払拭し、出口側で異物を回収することが重要です。

排出された水の濁りが少なくなっても、重い小石や硬化した破片が残っている可能性があります。水が透明に近づいたことを清掃完了の基準にせず、湿式清掃後に再び清掃具や確認具を通します。清掃具に泥や砂が付着する場合は、追加清掃が必要です。

湿式清掃後は、管路内の残水を確認します。必要に応じて吸引や送風を行い、低い部分に水が残っていないかを調べます。残水がある場合は、その下に土砂が沈んでいる可能性を考慮します。

送風で水分を除去する際も、排出口側の飛散対策が必要です。水滴とともに細かな砂や泥が飛び出すことがあります。周囲の設備や作業員へ飛散しないように養生し、排出物を回収します。

湿式清掃を実施した場合は、使用した方法、洗浄回数、排出物、残水確認の結果を記録します。単に「洗浄済み」と記載するのではなく、どの区間に対して何を確認したかが分かる記録を残します。

手順5 往復通過と内部確認で残留異物を確認する

清掃後は、確認具や清掃具を管路全長へ通し、必要な断面が確保されていることを確認します。一方向へ一度通過しただけでは、継手の段差や残留異物を見逃すことがあります。可能な範囲で反対方向からも通し、往復時の状態を比較します。

確認具は、管路内径や曲がり条件に合ったものを使用します。小さすぎる確認具は、異物を避けて通過する可能性があります。大きすぎるものは、正常な管路でも抵抗が大きくなるため、施工条件や管理基準に適した寸法を選ぶ必要があります。

入口側から出口側へ通過したときと、出口側から入口側へ戻したときで抵抗が異なる場合は注意が必要です。継手の段差や異物の向きによって、片方向では通っても反対方向では引っ掛かることがあります。特定の位置で同じ抵抗が再現する場合は、その付近を追加確認します。

牽引時の感覚だけに頼らず、停止位置、通過に要した時間、清掃具への付着物などを記録します。管路延長や曲がりの条件が同じ区間であれば、ほかの管路との比較も参考になります。ただし、管路条件が異なるものを単純に比較することは避けます。

管口付近は、照明を使用して目視します。管底に砂や泥が残っていないか、内面に突起がないか、接続材がはみ出していないか、管口が欠けていないかを確認します。管口周辺はケーブルが接触しやすいため、小さな異常も見逃さないことが大切です。

管路内部を確認できる機器を使用する場合は、管路番号、撮影方向、入口からの距離を記録します。映像だけを保存しても、どの管路のどの位置か分からなければ有効な品質記録になりません。映像と図面、管路番号、確認日を関連付けます。

内部確認では、管底の堆積物だけでなく、継手のずれ、局部的な変形、内面の傷、滞水、付着物などを確認します。水面がある場合は、その下に土砂が隠れている可能性があります。映像で目立つ異物が見えなくても、清掃具への付着や牽引抵抗と合わせて判断します。

確認具が通過しても、清掃具に砂や泥が付着する場合は、清掃状態として十分でない可能性があります。反対に、清掃具がきれいでも、管路の上部や側面に固着物が残っている場合があります。そのため、一つの確認方法だけで完了を判断しないことが重要です。

異常が見つかった場合は、その場で完了扱いにせず、再清掃や原因確認を行います。無理に確認具を通過させて記録上だけ合格にするのではなく、後工程で安全に使用できる状態かを判断します。

手順6 清掃記録を残して管口を確実に封止する

清掃と確認が完了したら、結果を記録し、管口を速やかに封止します。管路内部が清浄になっても、端部を開放したままにすれば、雨水、砂、粉じん、小動物などが再び入る可能性があります。清掃後の封止までを同じ工程として管理することが重要です。

記録には、施工区間、特殊部番号、管路番号、入口側と出口側、清掃方向、実施日、作業者、使用した清掃方法、清掃回数、回収物、通過確認結果、異常の有無などを残します。湿式清掃を行った場合は、排水と残水の確認結果も記載します。

「清掃済み」や「異常なし」という短い記録だけでは、どのような作業を行ったのか確認できません。乾式清掃を何回行ったか、確認具を往復させたか、内部確認を行ったかなど、実施内容が分かるようにします。

写真は、管路番号と撮影方向が判断できる構図にします。清掃前、清掃中、清掃後、封止後の状態を同じ管路番号に関連付けると、後から確認しやすくなります。回収物に異常な破片が含まれていた場合は、その形状や大きさが分かる写真も残します。

管口の封止には、対象管路に適した栓や封止材を使用します。容易に外れないように固定し、雨水や土砂が入る隙間がないことを確認します。封止材そのものが管路内へ落下しない構造であることも必要です。

封止後は、清掃済みであることや封止日を表示すると管理しやすくなります。ただし、表示だけで判断せず、実際の封止状態を確認します。栓が緩んでいたり、一部に隙間があったりする場合は、表示上は清掃済みでも管路内部が再汚染される可能性があります。

清掃後も周辺工事が続く場合は、特に注意が必要です。掘削、埋戻し、コンクリート作業、管材切断などによって、封止が外れたり、管口周辺へ異物が堆積したりすることがあります。工程の節目で封止状態を点検し、開放した場合は再確認します。

引き渡しまで長期間空く場合や、豪雨が発生した場合は、通線前に再度確認することも有効です。清掃時点で問題がなくても、その後の現場条件によって状態が変わるためです。再確認の時期や条件をあらかじめ施工計画へ組み込んでおくと、直前の手戻りを防ぎやすくなります。

施工中に異物を入れないための予防管理

管路内の異物をなくすには、完成後の清掃だけでなく、施工中に異物を入れないことが重要です。大量の砂や泥が入った後で除去するより、各工程で管口を管理する方が確実で、清掃負担も小さくなります。

管材の保管時は、端部を地面へ直接置かず、仮栓や養生で閉じます。開口した管材を砂や泥の多い場所へ置くと、運搬中に異物が奥へ移動します。使用前には管内を確認し、異物があれば接続前に取り除きます。

管材を切断する際は、切粉が内部へ落ちないように作業方向や姿勢を工夫します。切断後は端面を整え、内側に削りかすや突起が残っていないことを確認します。切粉を残したまま接続すると、完成後に外部から回収することが難しくなります。

接続作業では、接着材やシール材を必要以上に使用しないことが大切です。内側へ大きくはみ出した材料が硬化すると、通線時の抵抗や引っ掛かりの原因になります。接続直後に確認できる範囲を点検し、余分な材料を除去します。

埋戻し前には、すべての管口が封止されていることを確認します。管口周辺に土砂が多い状態で栓を外すと、異物が落下する可能性があります。接続や確認のために一時的に開放した場合は、作業終了後すぐに再封止します。

降雨前には、低い位置の管口や特殊部周辺を重点的に点検します。雨水が周囲の土砂を巻き込んで管内へ流れ込むと、長い区間に泥が広がることがあります。管口の封止だけでなく、周辺の仮排水や水の流れも確認します。

特殊部の施工中は、コンクリート片、結束材、切断片、削孔粉などが管口へ入らないようにします。使用していない管口は閉塞し、作業終了時に封止状態を点検します。特殊部内を清掃しても、開放した管路へ異物を押し込めば問題は解決しません。

工程ごとの確認責任を明確にすることも有効です。管路施工、特殊部施工、埋戻し、清掃を異なる担当者が行う場合は、いつ誰が管口を確認したか分かる記録を残します。接続前、埋戻し前、特殊部完成時、最終清掃時など、確認の区切りを定めます。

最終清掃は、施工中に入った大量の異物をまとめて処理する工程ではありません。各工程で異物を防ぎ、最後に使用可能な状態を確認する工程として位置付けることが、電線共同溝の品質向上につながります。

管路清掃で起こりやすい失敗と改善方法

管路清掃で起こりやすい失敗は、清掃具が一度通ったことだけで完了と判断することです。小さな清掃具は異物を避けて通ることがあり、管底に砂や小石が残っていても通過できます。複数回の清掃、回収物の確認、往復通過を組み合わせる必要があります。

管口付近だけをきれいにし、全長を確認しないことも問題です。異物は、曲がり部、継手、低い位置などへ集まりやすいため、入口と出口がきれいでも中央部に残っている可能性があります。全長へ清掃具を通し、反対方向からも確認します。

送風によって異物を出口へ飛ばしたものの、回収せず特殊部内へ散乱させる失敗もあります。飛散した異物が別の管路へ入れば、新たな清掃対象を増やすことになります。送風前に排出口を養生し、異物を受け止める準備をします。

水を大量に流して清掃終了とする方法も適切ではありません。泥が薄まり、水が透明に見えても、重い小石や砂が管底に残っている場合があります。湿式清掃後は、排水処理、残水確認、清掃具による再確認を行います。

清掃具に付着した泥を落とさず往復させると、異物を管路内で移動させるだけになります。通過ごとに清掃具を確認し、洗浄または交換してから再使用します。

異常な抵抗があるときに、強い力で無理に引くことも避ける必要があります。清掃具やロープが破損し、管路内へ残る可能性があります。異常を感じた位置を記録し、引き戻して原因を調べます。

管路の取り違えも重大な失敗です。入口側と出口側で識別を行わず、位置関係だけで判断すると、別の管路を清掃済みとして記録するおそれがあります。管路番号、配置、接続方向を両端で照合します。

写真を多く撮っても、管路番号や方向が分からなければ品質記録として使いにくくなります。写真ごとに対象管路と作業内容を関連付け、清掃前後を比較できるようにします。

清掃後に管口を開放したままにすることも、よくある再作業の原因です。清掃直後は良好でも、降雨や周辺作業によって再び異物が入ります。確認が完了した管路から速やかに封止します。

清掃完了を判断する際の確認ポイント

管路清掃の完了は、一つの結果だけで判断せず、複数の確認結果を組み合わせて判断します。まず、対象管路が正しく識別され、入口側と出口側が一致していることが前提です。

次に、管路全長へ清掃具または確認具が通過し、異常な抵抗や停止がなかったことを確認します。途中で抵抗が増えた場合は、原因が説明できる状態にしなければなりません。力を加えて通過したという事実だけでは、正常な管路とは判断できません。

清掃具への付着物も確認します。繰り返し清掃した後も砂や泥が多く付着する場合は、残留物があるか、外部から流入している可能性があります。付着量が十分に減少し、回収物に異常な破片がないことを確認します。

管口の目視では、砂、泥、突起、欠け、接続材のはみ出しなどを確認します。内部確認を行った場合は、映像上で堆積物、変形、継手のずれ、滞水などがないかを確認します。

湿式清掃を実施した管路では、濁水と固形物が回収され、管内に大量の残水がないことを確認します。水面の下に土砂が隠れていないかを考慮し、清掃具による再確認を行います。

清掃記録が揃っていることも完了条件の一つです。管路番号、実施日、清掃方法、回数、確認結果、写真などが関連付けられ、第三者が作業内容を確認できる状態にします。

最後に、管口が確実に封止されていることを確認します。封止が不十分であれば、清掃後の状態を維持できません。現場責任者や品質管理担当者が記録と現物を照合し、次工程へ引き渡せる状態であることを判断します。

まとめ

電線共同溝の管路内に異物を残さないためには、管口付近を清掃するだけでなく、管路全長を対象とした計画的な作業が必要です。管路条件と異物の種類を事前に把握し、対象管路の照合、端部の養生、乾式清掃、全長清掃、必要に応じた湿式清掃、往復通過、内部確認、記録、封止までを一連の手順として実施します。

手順1では、入口側と出口側で管路番号や配置を照合し、異物が特殊部や隣接管路へ飛散しないように養生します。手順2では、入口付近の砂や小石を奥へ押し込まず、乾式清掃によって管路外へ回収します。

手順3では、内径や線形に適した清掃具を管路全長へ通し、通過ごとに付着物と牽引抵抗を確認します。異常な抵抗があった場合は無理に引かず、停止位置と原因を調べます。

手順4では、乾式清掃で除去できない泥や固着物に対して湿式清掃を検討します。水を流すだけで終わらせず、濁水と固形物を回収し、残水や再堆積がないことを確認します。

手順5では、確認具を往復させ、必要に応じて内部確認を行います。通過できたかどうかだけでなく、清掃具への付着、抵抗の変化、管内面、継手、滞水などを総合的に確認します。

手順6では、清掃方法、回数、回収物、確認結果、写真を記録し、管口を速やかに封止します。清掃後も工事が続く場合や引き渡しまで期間が空く場合は、封止状態を点検し、通線前の再確認も検討します。

また、管路内の異物を減らすには、完成後の清掃だけに頼らないことが重要です。管材の保管、切断、接続、埋戻し、特殊部施工の各段階で管口を管理し、切粉や土砂を入れない施工を徹底します。

清掃前後の写真や確認位置を整理して残せば、施工者、管理者、設備事業者の間で管路状態を共有しやすくなります。現場写真へ位置情報を関連付け、確認箇所を分かりやすく記録したい場合は、LRTK Phoneを活用した現場記録の方法も確認してみてください。

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