LRTKレフィクシア株式会社

電線共同溝の水位センサー故障を見抜く5つの動作確認

電線共同溝の特殊部や接続部では、鉄蓋周辺、構造物の継目、管路取付部などから雨水や地下水が入り、内部に水や土砂がたまることがあります。施設によっては、水位スイッチや連続式の水位計を設け、一定水位で警報を出したり、排水ポンプの制御に利用したりしています。

ただし、水位を検知する機器は、設置されているだけで監視機能が保証されるものではありません。検出部への泥の付着、可動部の引っ掛かり、ケーブルや端子の劣化、電源異常、通信停止、設定変更などにより、実際の水位と表示や警報の状態が一致しなくなることがあります。画面に数値が残っていても、更新が止まり、過去の値を表示し続けている可能性もあります。

故障を早く見抜くには、センサー本体だけを見るのではなく、実水位、検出動作、警報、排水設備、電源、配線、通信、記録までを一つの監視系統として確認することが大切です。点検方法や判定値は、使用している機器の方式、完成図書、取扱説明書、管理者の点検要領によって異なります。現場で独自の操作や配線変更を行わず、設備ごとに認められた試験方法を用いる必要があります。

この記事では、電線共同溝に水位監視設備が設置されている場合を前提に、水位センサーの故障や周辺系統の不具合を見抜くための5つの動作確認を、実務の流れに沿って解説します。

電線共同溝で水位センサー故障を早期発見すべき理由

電線共同溝は、道路の地下空間に電力線や通信線などを収容する施設で、一般に管路部と特殊部から構成されます。特殊部は、ケーブルの接続、分岐、引込み、入線作業などに用いられ、鉄蓋、構造物本体、管路取付部などが点検対象になります。

特殊部への漏水や土砂流入を放置すると、内部の作業環境が悪化し、付属金物の腐食や設備の劣化を早める可能性があります。流入した土砂の量や位置によっては、排水経路の閉塞やセンサーの埋没につながることもあります。水位監視設備が正常に働けば、水位上昇や排水不良の早期把握に役立ちますが、監視系統に不具合があると、異常の発見が遅れるおそれがあります。

注意したいのは、明確な故障表示が出ないまま、測定値や接点状態だけが誤っているケースです。断線や電源断であれば欠測や通信異常として表れることがありますが、表示値の固定、ゼロ点のずれ、接点の固着、更新時刻の停止などは、短時間の画面確認だけでは見抜きにくいものです。

また、監視画面に異常が出たからといって、原因が必ずセンサー本体にあるとは限りません。水位監視は、検出部、変換器、制御盤、警報接点、通信回線、記録装置、監視画面などで構成されます。どこか一つに不具合があれば、現場の水位と遠隔表示が一致しないことがあります。

反対に、画面上の水位が正しく見えていても、警報出力や排水ポンプへの運転指令だけが動作していない場合があります。そのため、数値表示の確認だけで点検を終えず、検出から通知、制御、復帰までの流れを確認する必要があります。

水位センサーの点検結果は、前回値、現地写真、試験条件、警報履歴、処置内容と一緒に残すことが重要です。その場で正常に見えても、実水位との差が徐々に広がっている場合や、反応時間が長くなっている場合は、経時変化を比較することで異常の兆候をつかみやすくなります。

水位センサーの方式と故障の兆候を整理する

水位を検知する方式は、施設の設計目的や必要な情報によって異なります。一定の高さに水が到達したかを判定する水位スイッチと、水位を連続値として測る水位計では、確認すべき動作が同じではありません。点検前に設備台帳や完成図書を確認し、方式、測定範囲、出力形式、警報設定、設置基準高さを把握します。

フロート式は、液面に追従して動く浮子の位置によって接点を切り替える方式です。可動範囲に土砂、ケーブル、支持材などが入り込むと、フロートが途中で止まる可能性があります。フロート本体だけでなく、吊り下げ位置、支持部、ケーブルの余長、周囲との接触も確認対象です。

電極式は、導電性のある液体が電極に接触したときの電気的な変化を利用して水位到達を検知する方式です。検知状態は、水の電気的性質、電極表面の汚れ、付着物、配線状態、感度設定などの影響を受ける場合があります。湿った土砂が電極間に残れば水位到達と同様の状態になることがあり、絶縁性の付着物があれば反応しにくくなる可能性があります。

圧力を利用する連続式の水位計は、水深に応じた圧力から水位を求めます。検出部の閉塞、設置高さの変化、ケーブルの引っ張り、設定した基準位置のずれなどは、表示値に影響することがあります。大気圧補正用の構造を持つ機器では、その構造や配線を含め、製造者が定める点検方法に従う必要があります。

非接触式には、超音波、電波、光などを利用するものがあり、方式によって外乱の受け方が異なります。障害物、壁面からの反射、取付角度、水面の泡や揺れ、結露などの影響を受けるかどうかは機種ごとに確認します。非接触式を一括して同じ方法で点検せず、測定原理と検出範囲を確認することが大切です。

故障や異常の兆候としては、表示値が長期間変化しない、短時間に不自然な上下を繰り返す、現地の水位変化より著しく遅れて反応する、上昇後に復帰しない、警報が頻繁に発生と解除を繰り返す、最終更新時刻が進まないといった挙動があります。

ただし、一時的な変動だけで故障と断定してはいけません。降雨、地下水位、排水ポンプの運転、周辺工事、点検時の振動、通信の送信周期などでも値は変化します。異常を判断するときは、現場状況と測定値を同じ時間軸で照合し、原因を段階的に切り分けます。

動作確認1 実水位と表示値の整合を確認する

最初に行うのは、特殊部内で確認した実際の水位と、現地表示器や遠隔監視画面に表示された水位との照合です。これは、表示値の固定、ゼロ点のずれ、設定基準の誤り、通信更新の停止を見つける基本的な確認です。

作業前に、表示値が何を基準にしているかを確認します。特殊部底面からの水深、基準高さから求めた標高、センサーから水面までの距離など、表示の意味によって比較方法が変わります。水位上昇時に数値が増える方式と、水面までの距離が縮まるため数値が減る方式もあるので、単位と増減方向を含めて確認します。

現地では、施設の安全管理手順に従って鉄蓋を開放し、入坑せずに確認できる方法を優先します。管理者が定めた水位標、測定棒、既知の基準位置などを用い、無理のない範囲で水面位置を確認します。底面に勾配、段差、堆積土がある場合は、測定位置によって見かけの水深が変わるため、測定位置も記録します。

実水位と表示値は、できるだけ同じ時刻で比較します。排水ポンプが運転中であれば、水位が短時間で変化することがあります。遠隔監視に送信間隔が設定されている場合は、画面の表示時刻や最終更新時刻を確認し、現地で測った時刻と取り違えないようにします。

差がある場合は、直ちに故障や交換と判断せず、設備仕様で定められた許容差、分解能、応答時間、測定条件を確認します。実測側にも、水面の揺れ、目盛の読み取り、測定位置、堆積物などによる誤差が含まれます。判定基準が明確でない場合は、管理者や設備担当者に確認し、独自の数値基準を設定しないことが安全です。

実水位が変化しているのに表示値が動かない場合は、センサーの固着、入力信号の停止、変換器の異常、通信更新の停止などを候補として調べます。水がないのに一定水位を表示する場合は、基準設定、検出部周辺の残水や泥、設置高さ、配線、表示変換の設定を確認します。

この確認では、実水位、現地表示値、遠隔表示値、確認時刻、最終更新時刻、排水設備の運転状態、降雨状況を一緒に記録します。水面と基準位置が分かる写真を残せば、次回点検時に堆積土や設置状態の変化を比較しやすくなります。

動作確認2 模擬水位変化への追従を確認する

平常時の水位がほとんど変わらない施設では、センサーの値が固定されていても、実水位と偶然一致することがあります。そのため、設備に認められた試験機能がある場合は、模擬入力や試験操作を利用して、水位変化への追従を確認します。

試験方法は、機器の取扱説明書、設備の試験要領、制御回路図に従います。現地判断でセンサーを取り外したり、接点を短絡したり、端子へ任意の信号を入力したりしてはいけません。試験端子、テストモード、校正用治具などが用意されている場合は、指定された方法を優先します。

フロート式で手動確認が認められている場合は、電源状態、連動出力、周囲の安全を確認したうえで、通常の可動範囲内をゆっくり動かします。支持部やケーブルに無理な力を加えず、上昇側だけでなく下降側の復帰も確認します。途中で引っ掛かる、接点が切り替わらない、元の位置へ戻らない場合は、可動部や周囲の干渉を調べます。

連続式の水位計では、既知の入力に対する表示値を確認できる試験機能があれば、それを利用します。水中に設置されたセンサーを動かす試験は、取り外しや再設置によって基準高さが変わる可能性があるため、管理者と製造者が認めた手順がある場合に限ります。

非接触式では、機器が測る方向、測定範囲、不感帯、周囲の障害物を確認したうえで、指定された試験方法を用います。任意の板や器具を近づけるだけでは、実際の水面とは異なる反射条件になり、正常な機器を異常と誤判定する可能性があります。

動作確認では、値が変化したかだけでなく、上昇、設定値到達、下降、復帰までを確認します。低い範囲では合っていても、高い範囲で誤差が広がる場合や、特定の位置で動きが止まる場合があります。連続式で複数点の確認が認められている場合は、測定範囲内の複数の基準点で結果を記録します。

試験を始める前に、警報、遠隔通報、排水ポンプなどが連動するかを確認します。必要に応じて関係者へ試験開始を通知し、設備の手順に従って外部出力を試験状態にします。試験終了後は、テストモード、一時停止した出力、自動運転、警報監視が通常状態に戻ったことを確認します。

動作確認3 警報・通報・排水設備との連動を確認する

水位センサー単体が正常でも、警報や排水設備へ信号が伝わらなければ、水位監視の目的を果たせません。3つ目の動作確認では、水位到達の検知から現地表示、警報、遠隔通報、排水設備の指令、復帰までを一連の流れとして確認します。

最初に、警報設定値、復帰設定値、ポンプ始動水位、停止水位を、設備台帳や制御資料で確認します。これらが同じ値とは限りません。注意水位、高水位、ポンプ始動、異常高水位など、複数段階がある設備では、各段階で何が作動する設計なのかを整理します。

模擬入力または指定された試験操作を行ったら、現地制御盤の表示、警報接点、遠隔監視の受信、履歴記録を確認します。警報発生時刻と監視側の受信時刻を記録し、通常の通信周期を考慮して遅延の有無を判断します。

遠隔監視では、警報が届いたかだけでなく、設備番号、地点名、警報名称、発生と復帰の状態が正しいかを確認します。別地点として表示される、警報名称が実設備と一致しない、復帰後も表示が残るといった不具合は、現地の表示だけでは発見できません。現地担当者と監視担当者が連絡を取り、同じ試験を追跡する方法が有効です。

排水ポンプと連動する設備では、試験で実運転まで行うのか、運転指令や接点出力までにとどめるのかを事前に決めます。水量が不足している状態での運転、排水先を確認しない運転、閉塞した配管での運転は、設備を損傷させるおそれがあります。実運転は、管理者が認めた条件と手順の下で行います。

実運転を行う場合は、始動だけでなく停止と復帰も確認します。水位が低下した後もポンプが止まらない場合は、空運転や設備損傷につながる可能性があります。主機と予備機がある設備では、交互運転や故障時切替の確認範囲も、点検要領に従って決めます。

試験警報は、実際の障害と区別できるように記録します。開始時刻、終了時刻、対象設備、試験者、監視担当者、停止した機能、復旧確認者を残します。試験中に一時停止した自動制御や通報機能は、終了後に複数の確認項目で復旧を確かめ、戻し忘れを防ぎます。

動作確認4 電源・配線・通信・記録系を確認する

水位表示の異常は、センサー本体だけでなく、電源、配線、変換器、制御盤、通信、記録装置でも発生します。4つ目の確認では、測定値や接点状態が現場から監視画面へ届くまでの経路を、上流から順番に確認します。

まず、制御盤、変換器、通信装置への電源供給と異常表示を確認します。表示器が点灯していても、電源切替や瞬時停電の履歴が残っている場合があります。予備電源を備える設備では、切替履歴、警報、点検期限などを設備の管理基準に沿って確認します。

次に、センサーケーブルの外観を確認します。被覆の傷、押しつぶれ、過度な曲げ、固定部の緩み、垂れ下がり、鉄蓋や器具に挟まれた痕跡がないかを見ます。湿気や水のある場所では、接続部や端子箱の防水状態も重要です。

端子箱や制御盤内の点検は、電気設備の管理手順に従い、必要な知識と権限を持つ担当者が行います。通電部へ不用意に触れたり、原因確認のために配線を抜き差ししたりしてはいけません。必要な場合は、停電措置、誤投入防止、検電など、現場で定めた安全措置を実施します。

設備に確認用の表示や試験端子がある場合は、センサー出力、変換器入力、制御盤表示、遠隔受信の各段階を比較します。どの段階から値が変わるかを確認すれば、原因範囲を絞り込めます。ただし、信号測定や模擬入力は、回路仕様を理解した担当者が指定された測定器で行います。

時刻情報も確認対象です。水位が正しくても、測定時刻や記録時刻がずれていると、降雨やポンプ運転との関係を誤って判断します。現地表示、記録装置、監視画面の時刻を比較し、受信時刻と測定時刻が別に表示される設備では両者を区別します。

数値が残っていても、最終更新時刻が進んでいなければ、通信停止前の値を表示し続けている可能性があります。通信状態の表示だけでなく、水位、警報、ポンプ運転状態など、必要な各項目が実際に更新されるかを確認します。

欠測や異常値が見つかった場合は、そのまま正常値として扱わず、現地実測、他の表示系統、降雨記録、ポンプ運転履歴などと照合します。通信復旧後に過去データがまとめて送信される設備では、データの順序と時刻を確認し、復旧時の受信を現時点の水位と誤認しないようにします。

動作確認5 センサー部の汚れと設置状態を確認する

5つ目は、検出部の汚れと設置状態の確認です。電気的な信号が正常でも、土砂、泥、さび、浮遊物、結露、周囲設備との接触などにより、水位を正しく検知できないことがあります。

特殊部内に土砂が流入すると、センサー周辺だけ底面が高くなることがあります。検出部が堆積土に埋まれば、本来の水位とは異なる状態を検知する可能性があります。反対に、センサー周辺のくぼみに水が残れば、特殊部全体の排水後も水位到達状態が続くことがあります。

フロート式では、可動部の周囲に必要な空間があるかを確認します。壁、ケーブル、支持金具、排水ホースなどに触れていると、フロートが途中で止まる場合があります。手動確認が認められている場合でも、支持部やケーブルに力をかけず、通常の可動範囲で滑らかに動くかを見ます。

電極式では、電極表面の泥、さび、腐食生成物、付着物を確認します。清掃は、指定された工具、方法、薬剤の範囲で行います。強い研磨や不適切な薬剤は、検出部の表面や絶縁部を傷める可能性があります。

圧力式では、検出部の閉塞、設置高さ、固定状態、ケーブルの張りを確認します。センサーが設計位置から動けば、同じ水深でも表示の基準が変わることがあります。堆積土の上に載っていないか、固定金具が緩んでいないかを確認します。

非接触式では、検出方向に新たな障害物がないかを確認します。後から追加されたケーブル、支持材、排水配管などが測定範囲に入る可能性があります。向きや取付角度が変わっている場合は、目測で戻さず、設置図や基準位置を確認して調整します。

センサーだけでなく、特殊部本体の状態も確認します。鉄蓋周辺、構造物の継目、管路取付部からの漏水、土砂流入、ひび割れ、付属金物の腐食などがあれば、水位上昇の原因がセンサー故障ではなく、施設側の変状にある可能性があります。

清掃や位置調整を行った後は、外観だけで復旧と判断せず、実水位との照合や認められた動作試験を行います。清掃前後の表示値、接点状態、警報、復帰を記録し、機能が回復したかを確認します。

汚れが繰り返し付着する場合は、清掃頻度を上げるだけでなく、流入口、鉄蓋周辺の排水、底面勾配、センサー位置、ケーブル配置などを見直します。再発原因を整理しなければ、同じ不具合を繰り返す可能性があります。

故障と誤判定しないための切り分け手順

異常が疑われるときは、最初からセンサー交換を前提にせず、現場状況、検出部、信号変換、通信、表示の順に原因を切り分けます。センサーを交換しても、設定や通信に原因が残れば不具合は解消しません。

最初に、実際の水位が変化しているかを確認します。降雨、地下水、排水ポンプの運転、排水先の状態を確認し、表示値の変化が現場と矛盾していないかを見ます。急な水位低下も、ポンプ運転中であれば正常な変化の可能性があります。

次に、現地表示と遠隔表示を比較します。両方が同じ異常を示す場合は、検出部、変換器、共通設定などを候補にします。現地表示が正常で遠隔側だけ異常であれば、通信、データ変換、監視設定、画面表示を確認します。ただし、この比較だけで原因を断定せず、試験結果を重ねて判断します。

指定された模擬入力に対して表示と警報が正常に動けば、入力点より後段の機能が動作している可能性が高まります。模擬入力でも反応しない場合は、電源、変換器、制御回路、設定、通信を確認します。どの試験点から正常または異常になるかを記録すると、原因範囲を整理しやすくなります。

異常が断続的に発生する場合は、発生条件を整理します。降雨時だけ発生する場合は接続部への浸水や漏水、気温差が大きい時間帯では結露、ポンプ運転時では振動、電源変動、電気的な雑音などが候補になります。候補はあくまで調査の入口とし、履歴と現地確認で裏付けます。

複数地点が同時に異常になった場合は、共通電源、共通通信、監視装置の状態を確認します。一地点だけであれば、その地点の検出部、配線、設置環境を重点的に調べます。共通部分と個別部分を分けて確認することで、不必要な部品交換を避けやすくなります。

原因を特定できない場合は、正常として終了せず、要監視や詳細調査として扱います。監視期間、確認項目、再点検日、担当者を決め、再発の有無を追跡します。一時的に表示が戻っただけでは、原因が解消したとは限りません。

点検記録を次回の故障予知に生かす

点検記録は、作業実施の証拠であると同時に、故障の前兆を把握するための資料です。同じ設備を同じ条件で比較できるよう、記録項目と撮影方法を統一します。

記録には、設備番号、位置、センサー方式、点検日時、天候、直前の降雨、実水位、現地表示値、遠隔表示値、最終更新時刻を残します。模擬試験を行った場合は、試験方法、入力値、反応時間、警報発生、遠隔受信、復帰状態も記録します。

清掃や調整を行った場合は、作業前と作業後を分けて記録します。「清掃済み」だけではなく、泥の付着、フロートの干渉、固定金具の緩み、端子箱内の湿気など、確認した状態を具体的に残します。部品交換や設定変更を行った場合は、対象、変更前後、理由、承認者を記録します。

写真は、特殊部の全景、センサー周辺、基準位置、ケーブル経路、端子箱など、後から状態を再現できる範囲で撮影します。毎回できるだけ同じ方向と距離で撮影すると、土砂堆積や位置ずれを比較しやすくなります。設備番号と写真を確実に関連付け、別地点の写真と混在させないようにします。

正常範囲内でも、実水位との差や反応時間の推移を確認します。差が徐々に広がる、復帰が遅くなる、警報回数が増えるといった変化があれば、故障判定に達する前でも点検頻度や調査内容を見直す判断材料になります。

判定区分は、正常、要監視、要詳細調査、要補修など、管理者が定めた表現に統一します。許容差、反応時間、点検周期などの数値は、機器仕様、完成図書、管理基準に基づいて設定し、担当者の感覚だけで決めないことが大切です。

異常を発見した場合は、点検記録だけで完結させず、応急措置、補修期限、担当者、再確認日まで管理します。経過観察とした設備にも次回確認日を設定し、処置が未完了のまま埋もれないようにします。

安全に動作確認を進めるための注意点

水位センサーの点検では、道路上や歩道上で鉄蓋を開け、地下の特殊部を確認する場合があります。機器の確認より先に、道路利用者と作業者の安全を確保します。

鉄蓋を開放する場合は、道路管理者や施設管理者の手順に従い、作業帯、誘導、転落防止、工具落下防止を行います。開口部を無人にせず、作業終了後は鉄蓋のがたつき、施錠、周辺舗装との段差を確認します。

特殊部内へ入る必要がある場合は、外観だけで安全と判断してはいけません。雨水や湧水が滞留したことのあるピットやマンホールなどは、条件によって酸素欠乏危険場所に該当する可能性があります。作業が関係法令上の酸素欠乏危険作業に該当するかを事前に確認し、該当する場合は、必要な測定、換気、作業主任者、監視、保護具、救出体制などを法令と現場手順に従って整えます。入坑を避けて確認できる場合は、地上からの確認を優先します。

水がたまった場所では、段差、開口、堆積泥が見えにくく、滑りや転倒の危険があります。排水後も底面が滑りやすいことがあるため、足場と移動経路を確認します。単独で入坑せず、現場で定めた監視と連絡体制を確保します。

電気設備がある特殊部では、浸水、損傷したケーブル、端子部への接触による感電の危険を考慮します。異常な発熱、焦げたにおい、変色、火花などが認められた場合は作業を中止し、電気設備の担当者へ連絡します。仮設ポンプを使用する場合も、電源、配線、保護装置、排水先を確認します。

模擬試験では、排水ポンプ、警報、遠隔通報が突然作動する可能性があります。可動部付近に人がいないことを確認し、試験開始と終了を関係者へ周知します。外部出力を停止した場合は、停止内容を明示し、終了後の復旧確認を記録します。

清掃時は、土砂や汚水を端子箱、コネクタ、ケーブル接続部へかけないようにします。除去した土砂や排水は、施設の管理ルールと関係法令に従って処理します。センサーに付着した汚れを落とすために、指定されていない洗浄剤や高圧水を使用しないようにします。

点検終了時は、センサーの固定、端子箱の閉鎖、制御設定、警報出力、自動運転、遠隔監視の復旧を確認します。試験用の仮設定やバイパスが残っていないことを確認し、施設を通常状態へ戻してから作業を終了します。

まとめ

電線共同溝の水位センサー故障を見抜くには、監視画面に数値が表示されているかを見るだけでは不十分です。実水位と表示値を比較し、認められた方法で模擬水位変化への追従を確認し、警報や排水設備まで信号が伝わることを確かめる必要があります。

さらに、電源、配線、変換器、通信、記録装置を段階的に確認し、検出部周辺の土砂、汚れ、設置位置まで点検することで、センサー本体と周辺系統の不具合を切り分けやすくなります。

5つの動作確認は独立した作業ではありません。実水位の確認から始め、模擬試験、警報連動、通信確認、外観確認を一つの流れとして行うことで、水位監視系統全体の状態を判断できます。試験方法と判定基準は、機器仕様、完成図書、管理者の点検要領に従うことが前提です。

点検で得た数値、写真、警報履歴、処置内容は、設備番号と位置情報に関連付けて残します。同じ地点を継続的に比較すれば、値のずれ、反応の遅れ、土砂堆積の進行など、故障に至る前の変化を把握しやすくなります。

電線共同溝の点検箇所や写真を位置情報と結び付けて整理する運用には、LRTK Phoneの活用も検討できます。ただし、地下や鉄蓋周辺では衛星測位の条件が悪くなる場合があるため、特殊部内での測位精度を前提にせず、地上の蓋位置、既知点、設備番号、図面上の位置を組み合わせて記録します。現場の測位条件と管理者の運用ルールを確認したうえで、点検記録の共有や履歴管理に利用することが重要です。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る