LRTKレフィクシア株式会社

中古太陽光発電所の価格交渉で確認したい5つの根拠

中古太陽光発電所の価格交渉は感覚ではなく根拠で進める

中古太陽光発電所の価格交渉では、「相場より高い気がする」「利回りが合いそうにない」といった感覚だけで話を進めると、売主との交渉が噛み合いにくくなります。太陽光発電所の中古価格は、設備容量だけで決まるものではありません。発電実績、売電条件、設備の劣化状態、土地や権利関係、保守管理の履歴、今後の修繕可能性など、多くの要素が重なって評価されます。

特に「太陽光発電所 中古価格」で情報を探している実務担当者にとって重要なのは、価格そのものを単独で見るのではなく、その価格を支える根拠が十分にそろっているかを確認することです。同じような規模の発電所であっても、日射条件、影の影響、出力制御の発生状況、パワーコンディショナの状態、モジュールの劣化傾向、土地契約の残存期間などによって、取得後の収益性は変わります。

中古案件では、過去の運転実績を確認できる点が大きな特徴です。新設案件ではシミュレーションをもとに将来を見積もることが中心になりますが、中古発電所では実際の発電量、売電量、停止履歴、点検記録などを確認できます。これは交渉材料として重要です。一方で、記録が不足していたり、説明に一貫性がなかったりする場合は、取得後のリスクを買主側が負う可能性が高まります。

価格交渉を進めるためには、単に値下げを求めるのではなく、「どの部分に不確実性があり、どのリスクを価格に反映すべきか」を整理する必要があります。根拠が明確であれば、売主に対しても合理的な説明ができます。反対に、根拠が曖昧なまま交渉すると、条件調整が感情的になりやすく、必要な確認が後回しになるおそれがあります。

中古太陽光発電所の価格を見る際は、表面上の収益性だけで判断しないことが大切です。過去の売電収入が安定していても、今後も同じ状態が続くとは限りません。設備は年数とともに劣化し、周辺環境も変化します。草木の成長、隣地利用の変化、地盤や排水の問題、設備交換の時期、保守会社の対応品質など、時間の経過によって見え方が変わる要素があります。

この記事では、中古太陽光発電所の価格交渉で確認したい5つの根拠を、実務で使いやすい視点から整理します。売主から提示された資料をそのまま受け取るのではなく、自社として確認すべき観点を持つことで、価格の妥当性を判断しやすくなります。

根拠1 発電実績と想定発電量の差を確認する

中古太陽光発電所の価格交渉で最初に確認したい根拠は、実際の発電実績です。太陽光発電所の価値は、将来にわたってどれだけ安定して発電し、売電できるかによって左右されます。そのため、過去の発電量や売電量の推移は、価格妥当性を判断するうえで中心的な資料になります。

確認したいのは、単年の発電量だけではありません。複数年の月別データを見て、季節変動、年ごとのばらつき、特定月の落ち込み、長期停止の有無を把握することが重要です。太陽光発電は天候の影響を受けるため、ある年だけ発電量が少ないこと自体が直ちに問題とは限りません。しかし、同じ季節に毎年落ち込みがある場合や、特定の回路だけ継続的に出力が低い場合は、設備や環境に原因がある可能性があります。

売主が提示する想定発電量と実績発電量の差も、交渉根拠になります。想定値を継続的に下回っている場合、その原因を確認しなければなりません。影の影響、モジュール汚れ、パワーコンディショナの停止、ケーブル不良、接続箱の不具合、出力制御、系統側の条件など、発電量低下の原因は複数あります。原因が特定されており、改善策も確認できる場合は、取得後の改善余地として評価できます。一方で、原因が不明なまま「天候の影響」として説明されている場合は、慎重な確認が必要です。

発電実績を見る際には、日射量との比較も有効です。発電量だけを見ても、天候が悪かったのか、設備に問題があったのかを切り分けにくいからです。可能であれば、近隣の日射データや現地の観測値と照合し、同じ日射条件に対して発電量が妥当かを確認します。日射量が高いにもかかわらず発電量が伸びていない期間がある場合は、設備停止や出力低下が隠れている可能性があります。

また、売電量と発電量の違いにも注意が必要です。発電所内で記録される発電量と、電力量計で確認できる売電量には、設備内損失や停止、計測条件の違いが影響します。差が大きい場合は、配線ロス、変圧器ロス、計測点の違い、記録方法の違いなどを確認する必要があります。価格交渉では、「発電しているように見えるが、実際に売電収入へ十分反映されているか」という視点が重要になります。

過去の発電実績に異常値がある場合は、その月だけを除外して平均化するのではなく、異常の理由を確認することが大切です。台風、積雪、機器故障、停電、系統側作業、保守作業など、理由が明確で記録が残っていれば判断しやすくなります。逆に、停止理由や復旧対応の記録が残っていない場合は、管理体制そのものに不安が残ります。この不確実性は、価格交渉時に考慮すべき要素です。

発電実績は、価格を下げるためだけの材料ではありません。安定した実績が確認でき、設備状態にも大きな問題がなければ、買主側にとっても安心材料になります。重要なのは、提示価格に見合う発電実績があるか、実績の裏付けが十分か、今後も継続できる条件が整っているかを確認することです。

中古価格の交渉では、「発電量が想定を下回っているから安くしてほしい」と単純に伝えるよりも、「複数年の実績で特定期間の出力低下が確認され、原因と改善費用が未確定であるため、そのリスクを条件に反映したい」と説明するほうが実務的です。根拠が具体的であれば、売主も検討しやすくなります。

根拠2 設備状態と将来修繕リスクを確認する

中古太陽光発電所の価格を判断するうえで、設備状態の確認は欠かせません。発電実績が良好に見えても、主要機器の劣化が進んでいれば、取得後に修繕や交換が必要になる可能性があります。中古価格の交渉では、現在の収益だけでなく、将来発生し得る維持費用を見込んで評価する必要があります。

まず確認したいのは、太陽光パネルの状態です。表面の汚れ、割れ、焼け、変色、フレームの歪み、裏面の劣化、接続部の異常などは、現地確認や点検記録から把握します。外観上の異常が少なくても、出力低下が進んでいる場合があります。可能であれば、ストリングごとの発電傾向や電気的な測定結果を確認し、部分的な劣化やばらつきがないかを見ます。

次に重要なのが、パワーコンディショナの状態です。パワーコンディショナは発電所の稼働に直結する機器であり、停止や出力抑制が発電量に影響します。交換履歴、故障履歴、警報履歴、運転時間、冷却部の状態、設置環境、保守対応の記録を確認します。設置から年数が経過している場合、直ちに問題がなくても、今後の交換リスクを考慮する必要があります。価格交渉では、交換時期が近い可能性や、部品供給の見通し、保守対応の可否が判断材料になります。

接続箱、集電箱、ケーブル、端子、遮断器、変圧器などの周辺設備も見落とせません。端子の緩みや発熱、ケーブル被覆の劣化、動物による損傷、雨水の浸入、盤内の腐食などは、事故や停止につながる可能性があります。特に屋外設備では、風雨、湿気、塩害、積雪、草木、虫や小動物の影響を受けやすく、設置環境に応じた確認が必要です。

架台や基礎の状態も価格交渉の根拠になります。架台の傾き、ボルトの緩み、腐食、沈下、基礎周辺の洗掘、地盤の変化などがあると、将来的な補修が必要になる場合があります。モジュールの角度や向きが変われば発電量にも影響します。特に斜面地、造成地、排水条件が不十分な土地では、雨水の流れや土砂移動の影響を確認することが大切です。

設備状態を確認する際は、単に「不具合があるかどうか」だけでなく、「不具合が価格にどの程度影響するか」を整理します。軽微な汚れや簡単な補修で改善できるものと、主要機器の交換や大規模な改修が必要なものでは、交渉への影響が異なります。点検結果をもとに、取得後すぐに必要な対応、数年以内に想定される対応、長期的に備える対応を分けて考えると、価格条件を説明しやすくなります。

保証の有無も確認が必要です。太陽光発電所では、機器ごとに保証内容や期間が異なります。ただし、保証が残っているように見えても、所有者変更後にそのまま引き継げるとは限りません。保証書、保証条件、手続き、対象範囲、免責事項を確認し、売買後も利用可能かを事前に整理します。保証が引き継げない場合や、必要書類が不足している場合は、買主側のリスクとして価格交渉に反映する余地があります。

修繕履歴の有無も重要です。過去にどの機器が故障し、どのような対応を行い、再発がないかを確認することで、設備の信頼性を判断できます。履歴が丁寧に残っている発電所は、管理状態を評価しやすくなります。一方で、故障履歴が不明、点検報告書が少ない、修理内容が曖昧といった場合は、取得後に想定外の対応が発生する可能性があります。

撤去・処分費用や原状回復の見込みも、将来費用として確認しておきたい項目です。発電事業の終了時には、設備撤去、廃棄、土地の原状回復などが問題になります。制度上の積立状況、契約上の負担者、撤去範囲、土地契約における原状回復義務を整理しておくと、長期的な収支を見誤りにくくなります。

価格交渉では、設備の問題を指摘するだけでなく、取得後に必要となる対応を具体的に示すことが効果的です。たとえば、主要機器の更新時期が近い、ケーブル経路に劣化が見られる、排水対策が不十分、点検記録が不足している、といった事実を整理することで、提示価格に対する調整理由を説明できます。

中古太陽光発電所は、すでに稼働している資産である一方、設備の年数も進んでいます。発電実績だけでは見えない修繕リスクを確認し、そのリスクを価格交渉の根拠として扱うことが、取得後の収益安定につながります。

根拠3 売電条件と契約関係の継続性を確認する

中古太陽光発電所の価格交渉では、売電条件と契約関係の確認が重要です。発電所の価値は、設備そのものだけでなく、発電した電気をどのような条件で販売できるかによって変わります。売電単価、制度上の残存期間、認定情報、契約名義、接続契約、出力制御の条件などは、将来の収益を左右するため、価格妥当性の根拠として確認したい項目です。

まず確認すべきなのは、売電に関する認定や契約上の地位が、売買後も問題なく引き継げるかどうかです。発電所の設備を購入できても、認定情報の変更、売電契約、系統接続に関する手続きが滞ると、期待した収益を得られない可能性があります。名義変更や変更届出に必要な書類、関係者の承諾、手続きの流れ、完了までの想定期間を確認し、売買契約の条件にも反映させることが大切です。

売電条件を確認する際は、単に単価や期間を見るだけでは不十分です。制度上の認定内容、設備情報、所在地、発電出力、運転開始時期、接続条件などが、現況と一致しているかを確認します。書類上の内容と現地設備に差異がある場合、手続きや評価に影響する可能性があります。軽微に見える差異であっても、売買後に買主が対応を求められることがあるため、事前に確認しておく必要があります。

出力制御の有無や発生状況も、価格交渉の根拠になります。発電所によっては、系統側の条件により出力を抑える必要がある場合があります。過去にどの程度の出力制御が発生しているか、今後も同様の傾向が想定されるか、制御時の記録が残っているかを確認します。発電能力があっても、売電できない時間が多い場合は、収益性に影響します。

契約関係では、保守契約、遠隔監視契約、土地契約、電力関係の契約など、複数の契約が関係します。これらが売買後に継続できるのか、解約や再契約が必要なのか、契約条件が変わるのかを確認する必要があります。現所有者では問題なく運用できていても、所有者変更によって条件が変わる場合があります。特に保守や監視の契約が切れると、異常検知や復旧対応が遅れ、発電量に影響することがあります。

収益計画を確認する際は、売主が提示する収支資料の前提を丁寧に見ることが重要です。売電収入の計算にどの発電量を使っているか、停止や出力制御をどのように見込んでいるか、保守費用や修繕費用が十分に反映されているかを確認します。収入側だけが強調され、将来費用やリスクが控えめに見積もられている場合は、価格交渉の余地があります。

税務や会計上の扱いについても、自社の判断だけで進めず、必要に応じて専門家に確認することが望まれます。中古発電所の取得では、設備、土地、認定、契約上の地位などが複合的に関係するため、取引条件の整理が重要です。価格交渉では、単純な売買金額だけでなく、引き渡し時点の未収金、前払費用、固定資産に関する扱い、保険契約の切り替えなども確認対象になります。

また、契約書に記載された表現と実際の運用が一致しているかも確認します。例えば、保守範囲が書類上は広く見えても、実際には緊急対応が別扱いになっている場合があります。土地利用に関する契約も、発電事業の継続に必要な範囲が確保されているか、通行や作業車両の進入に問題がないかを確認する必要があります。

価格交渉では、契約関係の不確実性を曖昧にしたまま進めないことが大切です。売電条件の引き継ぎに不明点がある、出力制御の実績が十分に開示されていない、名義変更の完了条件が整理されていない、保守契約が継続できない可能性があるといった場合は、買主側のリスクとして価格や契約条件に反映させる必要があります。

中古太陽光発電所の価格は、現在の設備価値だけでなく、将来の売電継続性に支えられています。発電所が物理的に存在していても、契約や制度上の条件が整っていなければ、想定した収益を得られません。売電条件と契約関係の継続性を確認することは、価格交渉の基礎となります。

根拠4 土地・権利・許認可の引き継ぎ条件を確認する

中古太陽光発電所の価格交渉では、設備や売電条件だけでなく、土地・権利・許認可の確認も重要です。太陽光発電所は土地に固定された設備であり、土地を安定して使い続けられることが事業継続の前提になります。土地に関する条件が不安定な場合、発電所そのものの価値に影響します。

まず確認したいのは、土地の所有形態です。発電所が自社所有地に設置されているのか、借地に設置されているのかによって、確認すべき内容が変わります。借地の場合は、契約期間、更新条件、解約条件、賃借権の譲渡可否、地権者の承諾、原状回復義務などを確認します。売買後も同じ条件で土地を使えるかどうかは、価格判断に直結します。

借地契約の残存期間が発電事業の想定期間と合っていない場合、将来的に更新交渉や撤去対応が必要になる可能性があります。契約期間が十分に残っているように見えても、更新時の条件変更、地代の見直し、契約解除の条項などによってリスクが生じることがあります。価格交渉では、土地利用の安定性を確認し、不確実性がある場合は条件調整の根拠として扱います。

土地への進入路や管理用通路も重要です。発電所の敷地そのものは確保されていても、保守作業のための通行権が明確でない場合、点検や修繕に支障が出る可能性があります。大型車両が進入できるか、隣地を通る必要があるか、通行に関する承諾があるかを確認します。設備交換や災害復旧時には、通常点検より大きな作業スペースが必要になることもあります。

法令や許認可に関する確認も欠かせません。発電所の設置時に必要だった手続き、開発行為、農地転用、林地開発、条例に基づく届出、景観や防災に関する条件など、案件によって確認項目は異なります。すべての発電所に同じ手続きが必要とは限りませんが、該当する手続きが適切に行われているか、売買後に買主が引き継ぐ義務があるかを確認することが大切です。

権利関係では、抵当権、担保設定、賃借権、地上権、第三者の利用権などがないかを確認します。発電所の売買では、設備、土地、認定情報、契約上の地位などが複雑に関係します。登記情報や契約書を確認し、売買後に第三者との権利トラブルが発生しないよう整理する必要があります。権利関係に未整理の部分がある場合は、価格だけでなく、引き渡し条件や契約解除条件にも反映すべきです。

災害リスクも土地評価の一部です。浸水、土砂災害、強風、積雪、落雷、塩害などのリスクは、地域や地形によって異なります。過去に被害があったか、復旧履歴があるか、排水対策が十分か、周辺の造成や水路に問題がないかを確認します。災害リスクがあるから直ちに取得できないというわけではありませんが、対策費用や保険条件、運用上の注意点を踏まえて価格を判断する必要があります。

周辺環境の変化も見落とせません。発電所の周囲に建物や樹木が増えると、影の影響が大きくなる場合があります。現時点で問題がなくても、隣地の利用予定、道路計画、造成計画、農地や山林の管理状況などによって、将来の発電量に影響する可能性があります。価格交渉では、現地確認と資料確認を組み合わせ、将来リスクを整理します。

土地や権利に関する問題は、設備の不具合と違って取得後に簡単に修正できないことがあります。設備であれば交換や修理で対応できる場合がありますが、土地契約や権利関係の不備は、関係者との調整に時間がかかり、事業継続に影響する可能性があります。そのため、価格交渉では重い根拠になります。

売主が提示する資料だけでなく、契約書、登記関係、許認可書類、図面、境界資料、地権者との合意書などを確認し、必要に応じて専門家の確認を受けることが望まれます。中古太陽光発電所の価格を評価する際は、「設備を買う」のではなく、「その土地で発電事業を継続する条件を引き継ぐ」という視点を持つことが重要です。

根拠5 運用管理体制と取得後の改善余地を確認する

中古太陽光発電所の価格交渉で最後に確認したい根拠は、運用管理体制と取得後の改善余地です。同じ設備状態でも、日常管理が行き届いている発電所と、異常対応が遅れがちな発電所では、将来の収益安定性が変わります。中古価格を判断する際は、過去の管理品質と、取得後に改善できる余地の両方を見ることが大切です。

運用管理体制では、まず点検記録の有無を確認します。定期点検がいつ行われ、どの項目を確認し、どのような指摘があり、どのように対応したかが記録されているかを見ます。記録が継続的に残っていれば、発電所の状態を追いやすくなります。反対に、点検報告書が少ない、異常の記録が曖昧、改善対応の完了確認がない場合は、取得後に隠れた不具合が見つかる可能性があります。

遠隔監視の運用状況も確認が必要です。監視装置が設置されているかだけでなく、実際に誰が見ているか、異常通知を受けたときにどのような対応をしているか、休日や夜間の対応体制はどうなっているかを確認します。監視データがあっても、異常を見逃していれば意味がありません。発電量低下や機器停止に早く気づける体制があるかどうかは、収益に影響します。

除草や清掃などの現場管理も重要です。草が伸びると影の原因になり、設備点検の妨げにもなります。排水不良や動物の侵入、フェンスの破損、看板の劣化なども、長期的には発電所の安全性や運用性に影響します。中古発電所では、現地を確認することで、売主の管理姿勢が見えることがあります。書類上は問題がなくても、現地の荒れ具合が大きい場合は注意が必要です。

取得後の改善余地は、価格交渉で重要な見方です。発電量が十分でない発電所でも、原因が明確で改善可能であれば、取得後に価値を高められる可能性があります。例えば、除草管理の改善、軽微な補修、監視体制の見直し、点検頻度の調整、影の原因への対応、接続部の点検強化などによって、発電量の安定化が期待できる場合があります。

ただし、改善余地を過大評価しないことも大切です。売主から「管理を改善すれば発電量は上がる」と説明されても、その根拠がなければ慎重に扱うべきです。改善に必要な作業、費用、期間、関係者の同意、設備制約を確認し、実行可能性を判断します。改善できる可能性があることと、確実に改善できることは別です。価格交渉では、この不確実性も考慮する必要があります。

運用管理に関する契約の引き継ぎも確認します。現在の保守会社との契約を継続するのか、取得後に別の体制へ切り替えるのかによって、管理品質や費用が変わります。既存の保守会社が発電所の履歴を把握している場合、継続するメリットがあります。一方で、対応品質に課題がある場合は、管理体制の見直しが必要です。どちらの場合でも、取得後の運用計画を価格評価に織り込むことが大切です。

保険の加入状況も確認したい項目です。自然災害、設備故障、第三者への損害など、発電所にはさまざまなリスクがあります。保険の対象範囲、免責条件、所有者変更時の扱い、事故履歴などを確認します。保険があるから安心というわけではなく、実際にどの範囲まで補償されるのかを理解する必要があります。保険条件が十分でない場合、買主側で見直しが必要になるため、価格交渉の材料になります。

運用管理体制は、将来の発電量を守るための基盤です。設備が良くても、監視や点検が不十分であれば、停止に気づくのが遅れ、発電機会を失う可能性があります。反対に、多少の課題がある発電所でも、管理体制を改善できれば、収益の安定性を高められる場合があります。

中古太陽光発電所の価格交渉では、現状の管理品質を評価するとともに、自社が取得後にどのような改善を行えるかを考えることが重要です。改善余地がある場合は、その実行コストとリスクを差し引いて価格を判断します。改善余地が少なく、すでに適切に管理されている場合は、安定性を評価できます。どちらにしても、運用管理の根拠を確認せずに価格だけを見るのは避けるべきです。

中古価格の交渉で注意したい進め方

中古太陽光発電所の価格交渉では、確認した根拠をどのように売主へ伝えるかも重要です。価格を下げたいという意図だけが前面に出ると、交渉が対立的になりやすくなります。実務では、資料確認、現地確認、リスク整理、条件提示の順に進め、売主にも理解しやすい形で論点を示すことが望まれます。

まず、売主から受け取った資料を整理し、不足している情報を明確にします。発電実績、売電明細、点検報告書、故障履歴、契約書、図面、認定関係書類、土地関係資料、保守契約、保険関係資料など、確認すべき資料は多岐にわたります。すべてを一度に精査するのが難しい場合でも、価格に影響しやすい項目から優先順位を付けて確認します。

次に、資料上の内容と現地の状況を照合します。中古発電所では、資料が整っていても現地に課題が残っている場合があります。反対に、資料が十分でなくても、現地管理が良好であれば評価できる場合もあります。現地確認では、設備状態、影の影響、雑草、排水、フェンス、盤内の状態、通路、周辺環境などを確認し、写真や記録を残します。

交渉時には、単なる印象ではなく、確認事実をもとに伝えることが大切です。「設備が古いから価格を下げたい」ではなく、「主要機器の交換履歴が確認できず、今後の修繕リスクを買主側で見込む必要がある」と説明します。「発電量が少ないように見える」ではなく、「複数年の実績で想定値との差があり、原因特定に必要な資料が不足している」と伝えます。このように根拠を具体化することで、交渉の説得力が高まります。

また、価格だけでなく条件面で調整する方法もあります。引き渡し前に売主側で修繕を行う、必要書類を追加で提出する、名義変更や契約引き継ぎの完了を条件にする、一定の不具合が見つかった場合の対応を契約に入れるなど、価格以外の条件でリスクを調整できる場合があります。中古太陽光発電所の取引では、価格と条件を一体で考えることが大切です。

注意したいのは、短期間で結論を急ぎすぎないことです。良さそうな案件に見えても、資料確認が不十分なまま進めると、取得後に想定外の費用や手続きが発生する可能性があります。特に、土地権利、契約引き継ぎ、主要機器の状態、発電実績の異常値は、後から修正しにくい項目です。価格交渉を急ぐよりも、重要な根拠を確認したうえで判断するほうが安全です。

一方で、過度に細かい指摘を積み重ねるだけでは、交渉が進まないこともあります。価格に大きく影響する論点と、運用上の軽微な改善で済む論点を分ける必要があります。交渉では、重大なリスク、条件調整が必要なリスク、取得後に自社で対応できるリスクを整理し、優先順位を付けて伝えると進めやすくなります。

中古価格の交渉は、安く買うためだけの作業ではありません。取得後に安定して運用できる発電所かどうかを見極める作業でもあります。根拠を確認し、リスクを価格や条件に反映し、取得後の運用計画まで考えることで、取引の納得感が高まります。

まとめ

中古太陽光発電所の価格交渉では、提示価格だけを見て判断するのではなく、その価格を支える根拠を確認することが重要です。発電実績と想定発電量の差、設備状態と将来修繕リスク、売電条件と契約関係、土地・権利・許認可、運用管理体制と改善余地を整理することで、価格の妥当性を判断しやすくなります。

特に中古発電所は、実際に稼働してきた履歴があるため、資料と現地の両方から評価できる点が強みです。しかし、その履歴が十分に開示されていない場合や、説明に不明点が残る場合は、買主側がリスクを負うことになります。交渉では、単に値下げを求めるのではなく、どのリスクをどの条件に反映するのかを明確にすることが大切です。

発電実績が安定しているか、設備の劣化がどの程度進んでいるか、売電条件が継続できるか、土地を問題なく使い続けられるか、管理体制が適切かを確認すれば、価格に対する説明力が高まります。反対に、これらの確認を省略すると、取得後に想定外の停止、修繕、契約変更、収益低下が発生する可能性があります。

中古太陽光発電所の価格交渉は、買主と売主のどちらかが一方的に有利になるためのものではなく、リスクと価値を正しく整理するためのプロセスです。根拠をもとに交渉すれば、売主にとっても買主にとっても納得しやすい取引条件を作りやすくなります。

中古太陽光発電所の取得を検討する際は、現地確認、発電実績の整理、設備状態の把握、契約関係の確認を一つずつ進めることが重要です。こうした確認を効率よく進めたい場合は、太陽光発電所の現地情報、点検記録、発電データ、契約資料を扱いやすく整理できる仕組みづくりも役立ちます。発電所の状態を正確に把握し、価格交渉の根拠を明確にすることで、中古価格の妥当性をより冷静に判断しやすくなります。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る