LRTKレフィクシア株式会社

太陽光 施工で雨漏りを防ぐ屋根貫通部の防水処理6ポイント

太陽光 施工で屋根貫通部の防水管理が重要な理由

屋根に太陽光発電設備を設置する工事では、太陽電池モジュールや架台の固定強度だけでなく、屋根の雨仕舞と防水性能を維持することが重要です。支持金具や配線引込部材を取り付けるために屋根材、下葺き材、防水層などへ穴を設ける工法では、その貫通部が新たな水の入口にならないよう、屋根の構成に合った処理を行う必要があります。

ただし、太陽光 施工の固定方法は一種類ではありません。垂木や母屋などへ固定する工法、所定の性能が確認された野地板へ固定する工法、金属屋根のはぜや折板を利用する非貫通工法、陸屋根で基礎や支持脚を設ける工法などがあります。したがって、すべての屋根に共通する穴あけ位置や防水材料を決めることはできません。採用する設備、支持部材、屋根材、防水仕様の組合せごとに、設計図書と施工要領を確認することが前提です。

多くの勾配屋根では、屋根材の重なりと勾配によって雨水を下方へ流し、下葺き材などが補助的な防水層として働きます。一方、陸屋根ではシート防水、塗膜防水、アスファルト防水などの防水層が主要な役割を担います。見た目が似ていても水を止める仕組みが異なるため、表面へシール材を塗るだけで同じ防水性能を再現できるとは限りません。

貫通部の防水処理では、材料の性能だけでなく、雨水の流れる方向、部材の重なり、接着面の状態、締結による変形、施工時の温度や湿潤状態が結果に影響します。施工直後に漏水が見られなくても、日射による温度変化、風による繰返し荷重、地震、積雪、経年劣化などによって接合部の状態が変化する可能性があります。

雨漏りは、浸入口の真下で症状が出るとは限りません。屋根内部へ入った水が野地板、下地材、梁、断熱材などを伝い、離れた天井や壁で確認されることがあります。このため、完成後の外観だけでなく、施工前の状態、下地、貫通位置、防水部材、締結状態を工程ごとに記録しておくことが、原因調査と維持管理に役立ちます。

太陽光 施工における防水は、固定作業の最後に追加する処置ではありません。現地調査、工法選定、部材照合、穴あけ、止水、検査、記録、引渡し後の点検までを一連の品質管理として計画する必要があります。

防水処理の前に確認したい屋根の構造と既存状態

施工前には、屋根材の種類、葺き方、勾配、下地構成、固定可能な部位、防水層の種類、改修履歴を確認します。設計図書が残っている場合でも、増改築や部分補修によって現況が変わっていることがあるため、図面だけで判断せず現地の状態と照合します。

勾配屋根では、棟、谷、軒先、けらば、外壁との取り合い、屋根設備の周辺など、雨水の流れや部材の納まりが複雑になる場所を確認します。これらの部位を一律に施工禁止とするものではありませんが、標準的な固定部より詳細な検討が必要になることがあります。支持金具や配線引込部を配置するときは、設備設置後の落水位置や点検動線も含めて検討します。

屋根表面では、割れ、欠け、浮き、ずれ、腐食、塗膜の剥離、既存シール材の劣化、過去の補修跡、水が滞留した痕跡などを確認します。屋根裏を安全に確認できる場合は、野地板の変色、雨染み、腐朽、金属部のさび、断熱材の濡れなども調べます。既存の雨漏りや著しい劣化がある場合は、太陽光設備の設置と同時に隠してしまわず、原因と補修範囲を整理してから工程を進めます。

建物の所有者や管理者には、過去の雨漏り、葺き替え、塗装、防水改修、台風や積雪による損傷などの履歴を確認します。既存不具合と太陽光 施工による新たな工事範囲を着工前に記録しておけば、引渡し後の責任範囲を判断しやすくなります。

屋根保証、防水保証、建物保証が残っている場合は、保証期間だけでなく、太陽光設備の追加、穴あけ、指定外部材の使用、第三者による補修が保証条件へ与える影響を確認します。保証の取扱いは契約や工法によって異なるため、一般論で継続可否を断定せず、保証書、施工会社、屋根材や防水材の供給者へ確認することが大切です。

設置工事では、太陽光設備の施工者、屋根工事の担当者、防水工事の担当者、電気工事の担当者が分かれることがあります。責任分担が不明確だと、穴あけ後の止水、配線引込部の納まり、屋根材復旧後の確認が抜けやすくなります。誰が施工し、誰が検査し、誰が最終判断を行うかを施工計画に明記します。

屋根や防水層に著しい劣化がある場合、局所的なシール処理だけで設置可能と判断しないことが重要です。必要に応じて建築、構造、屋根、防水の専門者へ確認し、補修や改修を先行させます。

ポイント1 貫通位置と下地位置を正確に照合する

第一のポイントは、採用する工法で指定された固定位置と、実際の屋根構成を正確に照合することです。貫通工法の場合は、支持部材が必要な強度を得られる下地へ取り付けられ、防水処理を所定の形で納められる位置を選びます。非貫通工法の場合も、はぜ、折板、屋根材のかみ合わせなどが採用工法の適用条件に合っているかを確認します。

垂木、母屋、野地板などの位置は、図面、屋根裏からの確認、実測、屋根材を必要範囲だけ外して行う確認などを組み合わせて把握します。表面の目地や屋根材の形状だけから下地位置を推測し、確認なしで穴を開けることは避けます。

下地を外した締結は、固定強度が不足するだけでなく、ねじが傾いたり、穴が広がったり、止水部材が均等に密着しなかったりする原因になります。試し打ちを前提に位置を探すのではなく、穴あけ前に基準位置と寸法を確定します。

瓦屋根では、瓦の見付け位置と下地位置が一致しない場合があります。瓦を外して支持部材の位置、下地の健全性、防水層の状態を確認し、瓦の浮きや割れを生じさせない納まりを選びます。瓦を加工する工法では、加工範囲と貫通部の止水方法を施工要領に従って決めます。

金属屋根では、山部、谷部、はぜ、折板の形状、板厚、支持金具、下地の配置を確認します。外観が似ていても、屋根材の成形形状や接合方式が異なれば、適合する金具や締付け条件も変わります。穴あけを伴う工法と、はぜなどをつかむ工法を混同しないことが重要です。

陸屋根では、表面の防水層だけでなく、保護層、断熱層、下地、構造体まで含めて貫通位置を検討します。排水口、オーバーフロー、伸縮目地、立上り、既存設備基礎の周辺は、排水や防水の重要部位です。支持脚や配管が排水を妨げないこと、点検や補修に必要な空間を確保できることを確認します。

位置決め後は、固定金具、下地、屋根材の継ぎ目、雨水の流れ、モジュール端部、レール、配線経路が干渉しないことを再確認します。一度設けた穴は補修しても施工履歴として残るため、穴あけ前の照合を独立した検査工程にします。

ポイント2 穴あけ前に施工手順と使用部材を確定する

第二のポイントは、穴を開ける前に、固定から防水、検査までの手順と使用部材を確定することです。施工開始後に部材不足や適合しない納まりが判明すると、未処理の開口を残したり、指定されていない材料で応急処置したりするおそれがあります。

事前に、支持金具、ねじやボルト、補強板、パッキン、止水ワッシャー、下葺き材の補修材、防水シート、板金部材、シール材、下地処理材などの組合せを確認します。似た形状の部材でも、寸法、材質、耐候性、圧縮特性、接着性が異なるため、現場にある材料で安易に代用しません。

穴径、ねじの種類、長さ、本数、下穴の要否、工具、締付け管理方法は、採用する支持部材と屋根構成に対応した施工要領で確認します。一般的な数値を別の屋根へ流用すると、屋根材の割れ、金属板の変形、保持力不足、止水部材の圧縮不良につながる可能性があります。

穴あけに適さない工具や刃を使用すると、屋根材の欠け、ひび割れ、塗膜損傷、過大な開口が生じることがあります。金属屋根では切粉を残さず回収し、清掃時に隙間へ押し込まないようにします。瓦や薄型屋根材では、振動、押付け力、歩行荷重による周辺損傷にも注意します。

穴あけ後は、切粉、木くず、粉じん、油分、水分などを除去し、接着面を所定の状態へ整えます。清掃方法や下地処理材の要否は、屋根材、防水材、シール材の組合せによって異なります。表面を傷める溶剤や、材料同士の接着を阻害する処理を使用しないよう確認します。

天候条件も施工手順の一部です。降雨中だけでなく、朝露、結露、降雨直後の水分が残る状態では、接着材やシール材が所定の性能を発揮できない場合があります。施工可能温度、下地の乾燥条件、硬化時間、降雨までに必要な養生時間を製品資料で確認します。

一度に穴を開ける範囲は、その日の天候と作業体制を踏まえ、固定、防水、検査まで完了できる量に限定します。工程を小さく区切り、一つの貫通部を所定の状態まで完了させてから次へ進める方法は、急な天候変化に対するリスクを抑えやすくなります。

施工手順書には、屋根材の取外し、下地確認、位置決め、穴あけ、清掃、下地処理、止水部材の設置、支持金具の固定、屋根材の復旧、仕上げ、検査までを記載します。現場責任者と作業者が同じ手順を共有し、途中で仕様を変更する場合は承認と記録を残します。

ポイント3 雨水を外へ逃がす一次防水を優先する

第三のポイントは、シール材だけに頼らず、屋根本来の雨仕舞を維持して雨水を外へ排出することです。ここでいう一次防水は、主に屋根材の勾配や重なりによって雨水を建物外へ流す考え方を指します。下葺き材や防水層との役割分担は屋根構成によって異なるため、実際の納まりは採用工法に合わせます。

勾配屋根で防水シートや板金部材を追加する場合は、上流側から来た水が下流側へ連続して流れるよう、既存の重なり方向と整合させます。部材の上下関係を誤ると、水を受ける袋状の部分や逆重ねが生じ、内部へ水が回り込むことがあります。

支持金具の根元では、水を不必要にせき止める段差を作らないようにします。ただし、シール材の量や仕上げ形状は工法ごとに指定が異なり、多ければ安全、少なければ安全と単純には判断できません。指定された充填位置、幅、厚さ、端部処理を守り、排水を妨げる盛り上がりや隙間がないかを確認します。

防水シートを使用する工法では、しわ、浮き、折れ、端部のめくれ、過度な引張りを避けます。屋根の凹凸に無理に追従させると、温度変化や部材の動きによって端部が浮くことがあります。成形部材や板金部材を使用する場合も、屋根材との重なりと固定位置を確認します。

配線を屋内へ引き込む貫通部では、ケーブル表面を伝う水が開口へ向かわないよう、屋外側で水を落とせる配線形状と支持を検討します。ただし、過大なたるみは、屋根面との擦れ、風による振動、ごみの堆積、被覆損傷の原因になる可能性があります。排水、支持間隔、曲げ条件、保護を同時に確認します。

保護管や貫通部材は、開口が雨を受けやすい向きになっていないか、接続部から水が内部へ移動しないかを確認します。屋外側で発生する結露水も含め、建物内部へ向かう経路を作らないようにします。

モジュールやレールの設置後は、施工前と落水位置が変わることがあります。モジュール端部やレールから特定の支持部へ水が集中しないか、落ち葉や土ぼこりがたまりやすい形になっていないかを確認します。完成状態の外観だけでなく、水がどこから来て、どの部材の上を通り、どこへ排出されるかを断面で考えることが重要です。

ポイント4 シール材の適合性と施工条件を管理する

第四のポイントは、シール材を万能な防水材料として扱わず、接触する母材と使用環境に適合するものを選ぶことです。屋外用と表示された材料であっても、すべての屋根材、塗膜、防水シート、金属、樹脂、既存シール材に同じように接着するとは限りません。

材料選定では、シール材が接する屋根材、支持金具、ねじ、パッキン、塗膜、防水材、下地処理材を整理します。材料同士の組合せによっては、接着不良、硬化不良、軟化、変色などが生じる場合があるため、施工部品とシール材の供給者が示す適合条件を確認します。

施工面に、ほこり、油分、切粉、古いシール材、浮いた塗膜、水分が残っていると、健全な下地へ接着できません。表面だけが密着して見えても、下地側の塗膜や汚れごと剥離することがあります。既存シール材へ重ね打ちする場合も、適合性と既存材の健全性を確認し、必要な範囲を除去して下地を整えます。

下地処理材を使用する場合は、対象母材、塗布範囲、塗布量、乾燥時間、施工可能時間を守ります。塗布直後や、規定時間を超えてほこりが付着した状態で施工すると、十分な接着性能を得られない場合があります。

充填形状は、薄く塗り広げればよい、厚く盛ればよいというものではありません。部材の動きに追従できる断面、必要な接着面、内部に空洞を残さない連続性を確保します。ねじ頭や金具を覆う範囲についても、工法の指定を優先し、点検性だけを理由に防水仕様を変更しません。

屋根上では、紫外線、温度変化、風雨、部材の伸縮が繰り返されます。初期接着だけでなく、想定される動きと露出条件に対応する材料を選びます。異なる金属や塗膜と接触する場合は、腐食や変質への影響も確認します。

施工後は、所定の硬化時間と養生条件を確保します。硬化前に金具を動かす、配線を強く引く、雨水へさらすと、接着界面や充填形状が乱れる可能性があります。天候と作業工程を調整し、硬化前の接合部へ負荷を加えないよう管理します。

ポイント5 締結部の止水部材と締付け状態を確認する

第五のポイントは、固定強度と止水性能を両立するように締結部を管理することです。ねじやボルトが固定されていても、パッキンや止水ワッシャーがずれている、座面が傾いている、異物を挟んでいる場合は、所定の止水性能を得られない可能性があります。

締結前に、支持金具の座面と屋根側の形状が適合していることを確認します。凹凸が合わないまま締め付けると、一部へ荷重が集中し、屋根材の割れ、金属板のへこみ、止水部材の片寄りが生じることがあります。

ねじは、指定された下地と角度へ施工します。下地位置を外したからといって斜めに打ち直すと、止水部材が均等に圧縮されず、不要な穴や下葺き材の損傷を増やすおそれがあります。打ち損じが生じた場合は、穴がどの層まで達したかを確認し、周囲の防水層と連続する方法で補修します。

締付け不足では、金具の浮き、止水部材の圧縮不足、振動が生じる可能性があります。一方、締め過ぎると、パッキンの過度な変形、屋根材の割れ、金属板のへこみ、シール材の過剰な押し出しにつながることがあります。工具の設定値だけでなく、部材の位置、座面、外観、固定状態を合わせて確認します。

瓦や薄型屋根材では、局所荷重によるひび割れや浮きに注意します。金属屋根では、締結部周辺がへこんで水が滞留する形になっていないかを確認します。固定直後だけでなく、レール、モジュール、配線の設置後にも、支持部へ無理な力が加わっていないかを再確認します。

締結部材と屋根材が異なる金属で構成される場合は、接触腐食の可能性を検討します。適合する材質、表面処理、絶縁部材、防食措置は使用環境と工法に応じて決めます。沿岸部や腐食性物質の影響を受ける場所では、標準地域と同じ仕様をそのまま使用できるか確認が必要です。

防水確認は、支持金具を固定した直後だけで終わらせません。後工程で金具へ荷重をかけた場合、配線を引いた場合、工具や部材を接触させた場合は、止水部材のずれ、シール材の損傷、屋根材の変形がないかを最終工程で確認します。

ポイント6 工程ごとの検査と写真記録を残す

第六のポイントは、完成時の目視だけで防水品質を判断せず、施工途中の状態を工程ごとに検査して記録することです。支持金具の周辺は、レールやモジュールを設置すると見えにくくなり、完成後に下地や防水部材を直接確認できない場合があります。

検査は、施工前の屋根、屋根材を外した状態、下地を確認した状態、穴あけと清掃を終えた状態、下葺き材や防水層を補修した状態、止水部材を設置した状態、支持金具を固定した状態、屋根材を復旧した状態に分けて行います。

下地確認時には、固定位置、下地材の種類、部材寸法、劣化の有無を記録します。穴あけ後には、位置、径、傾き、周囲の割れや欠け、切粉や粉じん、不要な穴の有無を確認します。防水処理後には、重なり方向、しわ、浮き、端部、シール材の連続性、パッキンの位置を確認します。

写真は近接写真だけでなく、屋根面全体、棟や軒先との位置関係、通り番号など、後から場所を特定できる情報と組み合わせます。固定部へ管理番号を付け、施工図、写真、検査記録を対応させると、点検時に同じ場所を追跡しやすくなります。

記録には、施工日、施工者、検査者、天候、下地の乾燥状態、使用部材、施工要領の版、変更箇所、補修箇所を含めます。予定位置を変更した場合や、打ち損じた穴を補修した場合は、変更理由と処置内容を残します。

不要な穴が生じた場合、表面へシール材を塗るだけで補修完了と判断しません。屋根材、下葺き材、防水層、下地のどこまで損傷したかを確認し、採用する屋根工法に適合する方法で修復します。補修箇所は完成後に見えなくなることがあるため、位置情報を確実に残します。

散水確認を行う場合は、屋根構成、施工要領、検査方法に沿って実施します。近距離から過大な水圧をかけて屋根材の重なりへ水を押し込むと、通常の降雨条件とは異なる結果になることがあります。散水範囲、方向、時間、屋内側の確認方法を事前に定めます。

異常が見つかった場合は、外側から材料を追加して見た目だけを整えず、原因を確認します。パッキンのずれや下地不良が原因であれば、必要な範囲を取り外し、所定の手順から施工をやり直します。

検査記録と竣工図書は、施工者側だけで保管せず、建物所有者や管理者へ引き渡します。将来の点検、屋根改修、設備更新、撤去の際に、固定位置、防水構成、補修履歴が分かる資料として活用できる形にします。

屋根材ごとに異なる防水処理の注意点

屋根貫通部の防水処理は、屋根材と防水工法によって異なります。すべての屋根へ同じ支持金具、同じシール材、同じ締付け方法を適用すると、屋根本来の排水構造や防水層を損なう可能性があります。

瓦屋根では、使用する瓦の種類、形状、寸法、固定方法を確認し、適合する支持部材を選びます。支持金具が瓦や水返しへ接触すると、瓦の浮きや破損を招くことがあります。瓦を加工する場合は、加工範囲を必要最小限とし、復旧後の重なりと排水経路を確認します。

スレートなどの薄型屋根材では、貫通部だけでなく施工中の歩行による割れにも注意します。歩み板などを用いて荷重を分散し、工具や部材を落とさない作業計画を立てます。既存材が劣化している場合は、固定作業に耐えられるかを先に判断します。

金属屋根では、はぜ、折板、山部、谷部、板厚、表面処理、下地を確認します。穴あけを伴う場合は切粉を確実に回収し、塗膜損傷を放置しません。非貫通工法であっても、過度な締付けによるはぜや折板の変形、屋根材の滑り、排水阻害がないかを確認します。

金属屋根の谷部は雨水が流れる経路になるため、貫通位置として適切かを工法ごとに慎重に判断します。ただし、屋根形状や専用部材によって納まりが異なるため、谷部は一律に禁止、山部なら常に安全という断定はできません。

陸屋根では、防水層の種類、保護層、断熱層、下地、構造体、立上りの納まりを確認します。貫通部は既存防水と連続する防水層を形成し、必要に応じて防水工事の専門者が施工または確認します。表面へシール材を追加するだけで、防水層内部の連続性を確保できるとは限りません。

陸屋根では、排水口やオーバーフローへ向かう流れを妨げないことも重要です。架台、支持脚、配線、保護管の周囲へごみがたまると、水が長時間滞留する可能性があります。清掃と点検に必要な空間を確保し、排水経路を完成後にも確認します。

同じ屋根材でも、築年数、改修履歴、地域の風、積雪、塩害、温度条件によって適用できる仕様が変わる場合があります。標準納まりを無条件に流用せず、現場条件と施工要領を照合します。

施工中の急な雨に備える養生と判断基準

屋根貫通部は、完成後だけでなく施工途中の降雨によっても浸水する可能性があります。穴あけ後に天候が急変すると、止水処理が完了していない部分から水が入るおそれがあるため、着工前に気象条件と作業量を確認します。

降雨が予想される場合は、穴あけを伴う工程を見合わせる判断が必要です。予報だけでなく、現地の雲、風、湿度、屋根面の濡れを確認し、使用材料の施工条件を満たしているかを判断します。

現場には、一時的に開口を保護できる養生材を準備します。ただし、緊急養生を恒久的な防水処理として残しません。天候回復後に養生を外し、下地、防水材、接着面へ水分や汚れが入っていないかを確認したうえで、所定の防水処理を行います。

防水処理の途中で雨を受けた場合は、表面を拭くだけで再開できるとは限りません。材料と下地の間へ水が入った場合、接着不良や腐食の原因になることがあります。施工済み範囲を点検し、必要に応じて材料を除去して下地からやり直します。

一日の作業終了時には、すべての貫通部が所定の恒久防水まで完了していることを確認します。翌日に続きを行う予定でも、未処理の穴を残す工程は避けます。

強風時は、作業者の安全だけでなく、防水シート、養生材、シール材の施工品質にも影響します。高温時や低温時には、材料の粘度や硬化時間が変化する場合があります。中止基準は現場の安全計画と使用材料の施工条件に基づいて定め、工程遅延を理由に条件外で施工しません。

引渡し後の点検で確認したい劣化の兆候

屋根貫通部の防水性能は、完成時に異常がなければ恒久的に維持されるとは限りません。日射、風雨、温度変化、地震、積雪、設備の振動などの影響を受けるため、設備と屋根の点検計画を引渡し時に整理します。

点検時期や方法は、太陽光設備、支持部材、屋根材、防水材の各資料と建物の維持管理計画に合わせます。屋根上作業には墜落や感電などの危険があるため、所有者が安易に上がらず、必要な知識と安全設備を備えた事業者へ依頼します。

外観では、シール材のひび割れ、剥離、収縮、硬化、変色、パッキンのずれ、ねじの浮き、支持金具の傾き、金属部の腐食を確認します。異常が見つかった場合、上から材料を追加するだけで済ませず、既存材の接着状態と下地を確認します。

屋根材の割れ、欠け、浮き、ずれ、金属板のへこみ、塗膜の膨れ、水の滞留跡も確認します。支持金具に異常がなくても、周囲の屋根材や防水層が損傷すれば浸水につながる可能性があります。

モジュール下や支持金具周辺へ、落ち葉、鳥の巣材、土ぼこりなどがたまると、排水経路が変わります。排水口や谷部を含め、水が滞留する状態がないかを確認します。

台風、地震、大雪などの後は、通常点検とは別に臨時確認を検討します。設備の移動、屋根材の損傷、締結部の変化が疑われる場合は、発電状態だけで異常なしと判断せず、屋根と支持部の状態を確認します。

室内側では、天井や壁の変色、壁紙の浮き、かび臭、断熱材の濡れなどがないかを確認します。雨染みが見つかった場合は、症状の真上だけを補修せず、屋根勾配、下地、貫通部、既存屋根の水の経路を調査します。

点検や補修を行った場合は、日付、場所、症状、原因、処置内容、使用材料を記録します。施工時の写真と比較できれば、シール材の変化、金具の移動、屋根材の劣化を判断しやすくなります。

太陽光 施工で雨漏りを防ぐためのまとめ

太陽光 施工で屋根貫通部からの雨漏りを防ぐには、シール材を塗る作業だけでなく、屋根の構造、防水方式、雨水の流れ、固定方法、施工条件を一体で管理する必要があります。

第一のポイントは、採用工法で指定された固定位置と実際の下地を照合することです。貫通工法と非貫通工法を区別し、屋根材、下地、支持部材の適用条件を確認します。

第二のポイントは、穴あけ前に施工手順と部材を確定することです。穴径、ねじ、工具、清掃、下地処理、止水部材、養生時間を施工要領で確認し、現場での安易な代用を防ぎます。

第三のポイントは、屋根本来の雨仕舞を維持することです。勾配と重なりを利用して雨水を外へ流し、逆重ね、水の滞留、配線を伝う水の侵入を防ぎます。

第四のポイントは、シール材の適合性と施工条件を管理することです。母材、下地処理、乾燥、温度、硬化時間、充填形状を確認し、材料本来の性能を発揮できる状態にします。

第五のポイントは、締結部の止水部材と締付け状態を確認することです。締付け不足だけでなく、締め過ぎ、ねじの傾き、パッキンのずれ、屋根材の変形にも注意します。

第六のポイントは、工程ごとの検査と写真記録を残すことです。完成後に隠れる下地、穴、防水層の補修、止水部材の状態を記録し、竣工図書として建物所有者や管理者へ引き渡します。

防水処理に万能な標準仕様はありません。太陽光設備、支持部材、屋根材、防水材の施工要領を優先し、既存屋根の劣化や保証条件を確認したうえで、必要に応じて建築、屋根、防水の専門者を交えて施工します。

さらに、貫通部の位置、屋根面の形状、配線経路、補修履歴を写真や三次元記録で整理しておけば、将来の点検や設備更新時に位置関係を確認しやすくなります。特定の製品名へ依存せず、関係者が同じ情報を参照できる記録方法を選ぶことが、太陽光 施工の防水品質を継続的に管理するうえで有効です。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る