LRTKレフィクシア株式会社

太陽光 施工前にアスベスト調査は必要?対象住宅の3条件

太陽光発電設備を既存住宅へ設置するときは、屋根形状、方位、日射条件、構造、防水状態、配線経路などを確認します。これらに加えて、屋根材や外壁材、軒天材など、施工時に触れる既存建材の石綿、いわゆるアスベストの有無も着工前に整理しなければなりません。

太陽光 施工では、支持金具のための穿孔、配線を通すための外壁貫通、屋根材の一時撤去、機器固定部の下穴加工などが行われることがあります。このような作業が建築物の改造や補修に当たる場合、工事の規模が小さくても、原則として施工対象部分の事前調査が必要です。行政への結果報告が不要な規模であっても、事前調査そのものまで不要になるわけではありません。石綿総合情報ポータルサイト+1

この記事で示す3条件は、法令上の対象を限定するための条件ではなく、太陽光 施工の計画段階で特に注意したい実務上の確認軸です。法令上の要否は、築年だけではなく、既存建材へどのような作業を行うかによって判断します。着工時期、加工方法、判定資料の確実性を順に確認し、必要な調査、報告、施工措置へつなげることが大切です。

太陽光施工前にアスベストを確認する意味

アスベストは、耐熱性、耐久性、補強性などを持つことから、過去に多くの建築材料へ使用されてきました。住宅では、屋根用の成形板、外壁材、軒天材、内装下地材、仕上塗材などに含まれている可能性があります。建材が通常の状態で使用されているときと、切断、研磨、穿孔、破砕などで粉じんが生じるときでは、飛散のおそれが異なります。

太陽光 施工は、パネルを屋根上へ載せるだけの作業ではありません。支持金具の固定、屋根材の一時撤去、防水処理、直流配線の引き回し、接続機器の固定、屋内への配線貫通など、既存建築物へ手を加える工程が含まれることがあります。そのため、工事名称だけで判断せず、どの材料に、どの工具で、どの程度の損傷を与えるかまで分解して確認する必要があります。

事前調査の目的は、古い住宅を一律に危険とみなすことではありません。加工対象となる建材の石綿含有の有無を確認し、判定根拠を残したうえで、非含有なら通常の施工計画へ進み、含有または含有みなしなら必要な措置を組み込むことです。施工当日に疑わしい建材が見つかると、作業停止、追加調査、工法変更、工程再調整が必要になるため、概略設計の段階から調査を組み込む方が安全です。

アスベスト調査が必要になる基本の考え方

建築物の解体、改造、補修を伴う工事では、原則として、作業対象部分にある全ての材料について石綿含有の有無を事前に調査します。戸建て住宅の改修や設備工事も、既存建材を損傷する作業を含む場合は対象になり得ます。工事金額や作業面積は行政への結果報告を判定する基準になりますが、事前調査の要否を一律に決める基準ではありません。

事前調査は、原則として設計図書などによる書面調査と現地での目視調査を行い、含有の有無が明らかにならない材料は分析するか、石綿含有とみなして法令上の措置を講じます。建築物の事前調査は、2023年10月以降に着工する工事では、原則として所定の要件を満たす調査者が行います。ただし、書面で新築工事の着工日が2006年9月1日以降であることを確認する方法など、法令上認められた書面確認だけで調査を終えられる場合には、調査者資格を要しない扱いがあります。石綿総合情報ポータルサイト+1

調査結果は記録として作成し、所定期間保存するとともに、工事現場への備え付けや掲示など、法令に沿った管理が必要です。一定規模以上の工事では、石綿がないと判断した場合も、着工前に調査結果を行政へ報告しなければなりません。事前調査、結果報告、石綿含有建材を扱う作業の届出は、それぞれ対象基準が異なるため、同じ手続きとして扱わないことが重要です。

なお、この記事の3条件に当てはまらないからといって、直ちに調査不要とは判断できません。最初に確認するべきなのは、既存の建築材料へ切断、穿孔、研磨、破砕、取り外しなどの作用を加えるかどうかです。そのうえで、着工時期や建材情報を使って調査方法と判定根拠を整理します。

対象住宅の条件1 2006年9月1日より前に着工した可能性がある

第一の条件は、住宅または今回加工する部分の新築工事が、2006年9月1日より前に着工した可能性があることです。この日以降に着工したことを書面で確認できる建築物やその部分は、原則として石綿含有なしと判断できるため、着工日の確認は調査方法を決める重要な分岐になります。反対に、着工日がそれ以前である場合や、着工日を客観的な資料で確認できない場合は、材料ごとの調査が必要です。環境省+1

ここで注意したいのは、建物全体の完成年と施工対象部分の着工時期が常に一致するとは限らないことです。母屋は古くても屋根が全面改修されている場合があり、建物本体は比較的新しくても、増築部、下屋、物置、車庫などに古い建材が残っている場合があります。太陽光パネルを複数の屋根面へ設置するときは、各面の施工履歴を分けて確認します。

屋根の葺き替え履歴があっても、既存屋根を撤去せず、その上へ新しい屋根材を重ねる工法が採用されていることがあります。この場合、表面材が新しくても、支持金具や配線部材の固定具が下層の古い建材まで到達する可能性があります。調査範囲は見えている表面だけではなく、実際の穿孔経路や撤去範囲に含まれる層を基準に決めます。

着工時期の確認には、確認申請関係書類、設計図書、仕様書、竣工図、引渡し資料、改修工事の契約書類、施工写真、保証書類などを使います。登記事項や固定資産関係の情報は建築時期を把握する手掛かりにはなりますが、個別の屋根面や増築部の着工日、使用材料まで示すとは限りません。複数の資料を照合し、今回の施工範囲に対応する根拠を残すことが必要です。

築年や改修年が不明な場合は、不明のまま非含有と扱って工事を進めてはいけません。書面と現地確認で判定できない建材は、分析調査を行うか、石綿含有とみなして必要な措置を講じます。概略の金具位置や配線経路を示してから調査を行えば、調査後の設計変更によって未調査箇所が増えるリスクを抑えられます。

対象住宅の条件2 屋根や外壁を切る・削る・穴を開ける

第二の条件は、太陽光 施工で屋根材、外壁材、軒天材、天井材などを切断、研磨、穿孔、破砕、取り外しすることです。法令上の事前調査を考えるうえでは、設備の目的より、既存材料へどのような作用を加えるかが重要です。支持金具用の下穴、配線用の貫通孔、機器固定用アンカー、屋根材の切り欠きなどは、加工範囲が小さくても粉じんを発生させる可能性があります。

事前調査が不要とされる作業には、石綿を含まないことが明らかな材料だけを周囲の材料を傷つけずに取り外す作業や、通常の釘打ちなど、石綿が飛散する可能性がほとんどない極めて軽微な損傷しか与えない作業などがあります。一方、電動工具を使って石綿が使用されている可能性のある壁面などへ穴を開ける作業は、この軽微作業には該当せず、事前調査が必要とされています。太陽光 施工で行うビス下穴や配線貫通を、孔径だけで軽微作業と決めつけることはできません。石綿総合情報ポータルサイト+1

屋根上では、固定具が表面材を通過し、防水層や下地へ達することがあります。外壁では、外装材、防水層、下地材、室内側仕上材まで複数層を貫通する場合があります。軒天へ配線孔を設ける場合も、板材の種類と裏側の構成を確認しなければなりません。調査対象は、工具が接触する表面だけではなく、実際に損傷を受ける全ての層です。

既存建材を損傷せず、石綿を含まないことが明らかな金属部材だけへ固定できる工法であれば、調査対象や法令上の扱いが変わる可能性があります。ただし、金属屋根の裏側に断熱材や接着材がある場合や、固定具が周辺の下地へ達する場合もあります。外観だけで対象外と決めず、固定方法と接触材料を施工図で確認します。

工法を比較するときは、石綿対策だけでなく、構造安全性、耐風性能、防水性、電気安全、維持管理性を総合して判断します。穿孔を減らせる工法でも、屋根や架台の仕様に適合しなければ採用できません。調査者へは、工具の種類、孔数、孔径、加工深さ、対象層、予定位置を具体的に示し、調査範囲を決めてもらいます。

対象住宅の条件3 図面や改修履歴だけでは含有なしを確認できない

第三の条件は、設計図書、仕様書、建材表示、改修履歴などを確認しても、施工対象材料の石綿含有なしを客観的に判断できないことです。屋根材や外壁材は、色、模様、厚さ、表面形状が似ている製品が多く、遠景写真や外観だけで含有の有無を確定することはできません。

書面調査では、建物や対象部分の着工日、増改築時期、仕上表、建材の商品名や型式、過去の調査結果などを確認します。ただし、設計図に記載された材料と現物が異なることや、部分補修で別材料へ交換されていることがあります。図面に一般的な材料名しか記載されていない場合は、製品の特定や石綿含有情報との照合に十分とは限りません。

過去のアスベスト調査報告書があっても、今回の太陽光 施工へそのまま流用できるとは限りません。過去の調査範囲が屋内だけで、今回加工する屋根や外壁が対象外の場合があります。分析試料の採取位置、同一建材と判断した範囲、分析した石綿の種類、判定基準などが確認できない場合も、今回の非含有判定の根拠として使えるかを調査者が再評価します。

住宅所有者からの口頭説明は、資料収集の手掛かりにはなりますが、それだけで非含有の判定を完結させることはできません。報告書、分析結果、材料証明、施工写真などを確認し、今回の加工位置と対応しているかを照合します。資料がない場合は、現地で材料の種類、切替位置、裏面表示、補修跡などを確認し、必要に応じて分析へ進みます。

同じ屋根面に見えても、部分補修された範囲だけ材料や施工時期が異なることがあります。北面と南面、母屋と下屋、増築部と既存部を一括して同一材料と扱わず、色調、厚み、目地、固定方法、裏面表示、劣化状態などから範囲を区分します。含有なしを確認できない材料は、分析するか、含有とみなして施工計画へ反映します。

太陽光施工で調査対象になりやすい部位と建材

太陽光 施工で注意されるのは屋根材ですが、調査対象は屋根面だけとは限りません。パネルから接続機器や分電設備までの配線経路をたどると、外壁、軒天、天井裏、間仕切り壁、機器設置面など、複数の建築材料に接触する可能性があります。調査範囲は、パネル配置図、支持金具位置図、配線経路図をもとに、加工または取り外しを行う部分を洗い出して設定します。

屋根では、平板状や波板状の成形板、下地材、仕上材、防水に関係する材料などが対象になり得ます。既存屋根材を一時的に外す場合は、重なり部や裏面を確認できることがあります。一方、着工前には見えない部分がある場合は、目視困難箇所として記録し、工事の進行により確認可能となった時点で、その材料へ作業を加える前に追加調査する手順を決めておきます。

外壁の貫通では、外装材だけでなく、下地、防水層、断熱材、室内側の仕上材まで影響する場合があります。貫通位置を少し移すだけで材料区分が変わることもあるため、調査済み範囲と実際の孔位置を一致させる管理が必要です。配管支持金具や接続機器の固定部も、下穴を開ける材料まで確認します。

軒天は、屋根上から下ろした配線を外壁へつなぐ位置にあり、加工されやすい部位です。板状材料は塗装されていることが多く、表面から製品を特定できない場合があります。点検口や既存開口から裏面を確認できるか、同一材料の範囲をどこまでとするかを調査者と共有します。

屋内では、機器を固定する壁、配線を通す天井や間仕切り、分電設備周辺の仕上材や下地材が関係します。屋外側の材料が非含有でも、室内側が未調査なら貫通作業を完了できないことがあります。屋根工事班と電気工事班が別であっても、共通の調査結果と加工ルールを使用し、各班が独自判断で孔を追加しないようにします。

工法が変わればアスベスト調査の範囲も変わる

アスベストの事前調査は、建物全体について一度実施すれば、どの場所でも自由に加工できるという仕組みではありません。調査は、解体や改修の対象となる部分の材料について行います。支持金具の位置、パネル設置面、配線経路、機器固定面などが変われば、新しい施工位置が既存の調査範囲に含まれるかを確認しなければなりません。

例えば、当初は南面屋根だけへ設置する計画だったものを、容量調整のため東面へ広げる場合、東面の屋根材が南面と同一とは限りません。同時期に施工されたように見えても、部分補修や増築の履歴が異なる可能性があります。追加範囲へ既存結果を適用するには、同一材料と判断できる根拠が必要です。

配線経路の変更も注意が必要です。既存配管を利用できず、現場で新しい貫通孔を設けることになった場合、その場で最短経路へ変更すると未調査の外壁や天井を加工するおそれがあります。設計段階で代替経路を準備し、候補箇所も調査範囲へ含めておくと、現場変更へ対応しやすくなります。

調査報告書には、単に屋根材や外壁材の判定を書くだけでなく、どの面のどの範囲を確認したかが分かる図面や写真を添えます。施工前打合せでは、設計担当、現場責任者、電気工事担当、防水担当、調査者が同じ図面で加工位置を確認し、未調査部分へ変更する場合の停止と連絡の手順を決めます。

太陽光施工前のアスベスト調査の進め方

最初に、太陽光設備の概略計画から、パネル設置面、支持金具位置、配線経路、貫通部、機器固定部、既存材の取り外し範囲を抽出します。加工範囲が曖昧なままでは調査漏れが生じるため、確定図面がない段階でも候補範囲を具体化して調査者へ伝えます。

次に、発注者や所有者から、確認申請関係書類、設計図、仕上表、仕様書、竣工図、改修図、過去の工事写真、材料証明、既存の石綿調査報告書などを収集します。資料が存在しない場合は、その事実も記録します。資料不足を推測で埋めて非含有と判定すると、後から判断根拠を説明できません。

書面確認だけで調査を終えられる法令上の条件に該当しない場合は、現地で対象材料を目視します。図面と現況が一致しているか、増築や補修がないか、材料の切替位置はどこか、裏面表示を確認できるかを調べます。屋根上の調査では墜落防止などの安全対策を優先し、確認が難しい場所は既存開口、屋根裏、地上撮影などを組み合わせます。

書面と目視で含有の有無が明らかにならない材料は、適切な資格を有する者による分析調査を行うか、石綿含有とみなします。試料採取では、同一材料と判断する範囲を代表する位置を選び、表面と下地を取り違えないようにします。採取位置、採取対象、採取後の補修状態を写真と図面へ記録し、居住中の住宅では生活動線への影響も管理します。

調査結果は、部位と材料ごとに、石綿あり、石綿なし、石綿ありとみなす、着工前には目視困難などの状態を整理します。太陽光 施工では、建物全体の結果だけでなく、個々の金具位置や貫通位置がどの判定範囲に入るかが重要です。調査報告書を受け取った後は、施工図へ結果を反映し、現場作業者が加工可能範囲を識別できる状態にします。

事前調査と行政への結果報告を混同しない

事前調査と行政への結果報告は、対象基準が異なります。解体や改修の対象部分について行う事前調査は、原則として工事規模にかかわらず必要です。一方、行政への結果報告は、建築物の解体では対象床面積、改修では工事全体の請負代金など、法令で定められた基準により判定されます。報告基準に達しない小規模工事でも、事前調査を省略できるとは限りません。環境省+1

一定規模以上の工事では、石綿含有建材が見つからなかった場合や、2006年9月1日以降の着工を根拠に非含有と判断した場合も、調査結果の報告対象になり得ます。反対に、結果報告の対象外でも、石綿含有建材を加工する場合は、作業計画、ばく露防止、飛散防止、記録、廃棄物処理などの措置が必要です。

報告の要否は、太陽光設備の機器代だけを切り離して判断せず、関連する改修作業を含む工事全体で確認します。同じ工事を複数契約へ分けた場合も、一体の工事として扱われることがあります。元請業者または自主施工者は、協力会社が行う作業を含めて範囲を把握し、着工前に手続きを確認します。

石綿含有建材の種類や作業内容によっては、事前調査結果の報告とは別に、工事開始前の届出が必要です。自治体の条例により、国の基準に追加して届出や周辺対応を求める場合もあります。工事場所を所管する労働基準監督署と自治体の最新案内を確認し、調査、説明、報告、届出に必要な期間を工程へ組み込みます。

発注者と施工業者が着工前に整理したい役割

発注者や住宅所有者は、設計図書、改修履歴、過去の調査結果など、調査に役立つ情報を施工業者へ提供します。現地調査や試料採取が必要な場合は、屋根裏、点検口、室内、敷地への立入り条件や、採取後の補修方法も事前に調整します。資料が見つからない場合は、ないことを明確にし、施工業者が別の調査方法を計画できるようにします。

元請業者は、工事対象部分を明確にし、法令上必要な場合は資格要件を満たす調査者へ事前調査を依頼します。結果を発注者へ書面で説明し、現場で作業する各事業者へ共有し、必要な記録、備え付け、掲示、報告を管理します。屋根工事班、電気工事班、足場担当などが分かれていても、共通の調査結果を使わなければなりません。

調査者には、建物住所と築年だけでなく、どの屋根面へ設置するか、どこへ金具を固定するか、配線をどこから下ろすか、外壁や天井へどのような孔を設けるかを示します。施工図が未確定なら、加工候補範囲を広めに設定し、その範囲内で最終設計をまとめる方法があります。

現場責任者は、調査結果を具体的な作業手順へ変換します。調査済み箇所と未調査箇所を識別し、金具位置や貫通位置を変更するときの承認者を決めます。未知の建材、想定外の下層材、補修跡が現れた場合は、加工を続けず作業を止め、調査者へ確認する基準を周知します。

契約や工程の説明では、調査結果によって工法、施工範囲、着工時期が変わる可能性を伝えます。含有建材が確認された場合に、当初工程を優先して通常の工具や手順で加工することは避けなければなりません。概略設計、事前調査、工法検討、施工図確定、着工という順序を共有しておくと、現場での無理な判断を減らせます。

アスベスト含有が判明した場合の施工計画

事前調査で石綿含有建材が確認されても、直ちに太陽光 施工が不可能になるとは限りません。まず、含有建材の種類、状態、作業方法を確認し、必要な届出、作業計画、作業体制、飛散防止措置を整理します。吹付材や保温材などと、成形板や仕上塗材では必要な措置が異なるため、材料区分を曖昧にしたまま施工してはいけません。

最初に検討するのは、含有建材を損傷しない工法へ変更できるかです。金具位置や配線経路の変更、別の機器設置面の採用、既存開口の利用などにより、加工を避けられることがあります。ただし、構造安全性、耐風性能、防水性、電気安全、保守性を満たす必要があり、石綿対策だけを理由に不適切な固定方法を採用することはできません。

加工を避けられない場合は、法令と作業計画に従い、粉じんの発散を抑える措置、適切な呼吸用保護具や作業衣、作業区域の管理、清掃、廃棄物の適正処理などを組み込みます。石綿等を切断する作業では、湿潤な状態にすること、除じん性能を有する電動工具を使用すること、その他の粉じん発散防止措置のうち、作業条件に適した措置を講じる必要があります。石綿を扱う作業では、石綿作業主任者の選任や作業者への特別教育なども必要です。石綿総合情報ポータルサイト+1

成形板などを取り扱う場合は、原則として切断や破砕を避ける方法を優先します。やむを得ず穿孔や切り欠きを行う場合も、粉じんの発生と拡散を抑え、加工くずを適切に回収します。破片を屋根上から落とす、圧縮空気で粉じんを吹き飛ばす、汚染の可能性があるくずを一般の清掃ごみと混ぜるといった処理は避けます。

作業の実施状況は、写真などで記録し、所定期間保存します。加工前の材料状態、養生、発散防止措置、保護具、加工状況、清掃、廃棄物の梱包、完了後の状態を、金具番号や貫通部番号と対応させると追跡しやすくなります。必要な措置は材料や作業によって異なるため、施工前に所管機関や専門事業者へ確認します。

現場で起こりやすい判断ミスと防止策

よくある判断ミスは、一般住宅や木造住宅だからアスベストは関係ないと考えることです。住宅用途や構造種別だけでは調査不要と判断できません。屋根、外壁、軒天、室内仕上げなど、実際の加工対象を確認します。

次に、2006年9月1日以降の建物だから何もする必要がないと考える誤りがあります。この日以降の着工を客観的な書面で確認すること自体が事前調査の一部であり、結果の記録が必要です。また、一定規模以上なら非含有の判定でも行政への結果報告が必要です。増築部や改修部の時期が異なる場合は、建物全体の年だけで判断しません。

穴が小さいから軽微作業だと考えることも危険です。通常の釘打ちのような極めて軽微な損傷と、電動工具による穿孔は同じ扱いではありません。支持金具や配線貫通の孔が小さくても、既存建材へ電動工具で穴を開けるなら、事前に対象材料を確認します。

屋根材の写真だけで非含有を確定することもできません。写真は製品特定の手掛かりになりますが、着工時期、製品表示、改修履歴、メーカー情報、分析結果などの根拠と組み合わせる必要があります。表面が同じでも、下層や部分補修材が異なることがあります。

調査済みという言葉を建物全体へ広げて解釈することも避けます。調査報告書には対象範囲があります。南面屋根だけの調査結果を東面へ適用したり、外壁表面の結果を室内側下地へ適用したりするには、同一材料と判断できる根拠が必要です。

報告書を元請業者だけが保管し、作業者へ説明しない状態も問題です。実際に工具を使う人が、加工可能位置、含有または含有みなしの範囲、禁止事項、変更時の停止手順を理解していなければ、現場対策は機能しません。作業前打合せで図面と現地を照合します。

さらに、調査結果が出る前に金具位置と工程を完全に固定すると、含有判明後の変更余地がなくなります。調査結果を設計へ戻せる工程を設け、未調査材料が現れたときに作業を止められる余裕を持たせます。

調査結果と施工記録をデジタルでつなぐ

太陽光 施工前のアスベスト管理では、調査報告書を作成するだけでなく、現場の加工位置と結び付けて運用することが重要です。屋根面は似た外観が多く、写真だけでは撮影場所を後から特定しにくいことがあります。調査箇所、試料採取箇所、非含有確認範囲、含有または含有みなし範囲、目視困難範囲を図面と写真へ対応させます。

現地調査時には、棟、軒、けらば、谷、外壁の出隅、窓など、位置を再確認できる基準を決めます。試料を採取した場合は、採取前、採取中、補修後の写真を同じ位置番号で管理し、部位、材料、判定、調査日、判断根拠と関連付けます。

次に、パネル割付図、支持金具位置図、配線経路図へ調査結果を重ねます。各金具と貫通部がどの材料区分に入るかを確認し、未調査範囲には注意表示を付けます。設計変更が発生した場合は、新旧図面を残し、変更後の位置が調査済みかを加工前に再確認します。

施工当日は、棟や軒からの距離、屋根材の割付、既存設備との位置関係を使って、図面と現地を照合します。作業者が金具位置を変更する場合は、変更理由と位置を記録し、調査範囲外なら作業を止めます。施工写真には、防水処理、固定状態、配線支持とともに、必要な石綿対策の実施状況を残します。

位置情報を扱える現場記録手段としてLRTK Phoneを活用する場合は、調査位置や施工位置を写真、座標、図面と関連付けることで、確認範囲の共有を補助できます。ただし、測位結果だけで建材の同一性や石綿含有の有無を判定することはできません。屋根上では測位環境や記録方法によって位置にずれが生じる可能性もあるため、図面上の寸法、建物の基準点、写真番号と組み合わせて使用します。

まとめ

太陽光 施工前のアスベスト調査は、大規模な解体工事だけに関係する手続きではありません。既存住宅の屋根や外壁へ穴を開け、建材を切り欠き、取り外す作業が建築物の改造や補修に当たる場合は、工事規模にかかわらず、原則として施工対象部分の事前調査が必要です。

実務上、早い段階で確認したい3条件は、施工対象部分が2006年9月1日より前に着工した可能性があること、屋根や外壁を切る、削る、穴を開けること、図面や改修履歴だけでは非含有を確認できないことです。ただし、この3条件は法令上の対象を限定するものではありません。特に、既存建材を電動工具で穿孔する計画がある場合は、築年や孔の小ささだけで調査不要と判断しないことが重要です。

安全な進め方は、概略設計で加工候補位置を整理し、必要な事前調査を行い、その結果を受けて工法と施工図を確定する順序です。2006年9月1日以降の着工を客観的な書面で確認できる場合も、調査結果の記録を残し、工事規模に応じて行政報告の要否を確認します。含有または含有みなしの建材を扱う場合は、材料と作業内容に応じた届出、作業計画、飛散防止、作業者保護、廃棄物処理、記録管理を行います。

調査結果を図面、写真、位置情報と結び付ければ、未調査箇所への誤穿孔や設計変更時の確認漏れを防ぎやすくなります。LRTK Phoneなどの現場記録手段は位置共有を補助できますが、法令上の事前調査や調査者の判断に代わるものではありません。工事場所を所管する労働基準監督署と自治体の最新情報も確認し、着工前に必要な手続きと施工条件を確定することが大切です。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る