LRTKレフィクシア株式会社

BIM/CIMのIFC変換で情報欠落を防ぐ6つのチェック

BIM/CIMでIFC変換時の情報欠落が起きる理由

BIM/CIMの活用が進むほど、作成した3次元モデルを特定の作成環境だけで完結させず、発注者、設計者、施工者、協力会社、維持管理担当者など複数の関係者で共有する場面が増えます。そのときに重要になるのが、IFC形式への変換です。IFCは、異なるソフトウェア間で建築物や土木構造物に関する情報を受け渡すために使われる中立的なデータ形式の一つとして扱われることが多く、BIM/CIMモデルを長期的に活用するうえで重要な役割を持ちます。

ただし、IFCに変換すればすべての情報がそのまま安全に引き継がれる、という考え方は危険です。作成元のモデルでは正しく見えていた部材名、属性、分類、座標、階層、数量に関わる情報が、変換後に一部抜けたり、別の項目に入ったり、見た目だけは残っているのに検索や集計で使いにくくなったりすることがあります。特にBIM/CIMでは、形状そのものだけでなく、施工段階、管理区分、測点、工種、材料、出来形、点検情報など、現場管理に関わる属性が価値を持ちます。そのため、形が表示されているだけで問題なしと判断してしまうと、後工程で手戻りにつながる可能性があります。

情報欠落が起きる原因は一つではありません。作成元のモデルで属性の入れ方が統一されていない場合もあれば、変換設定で出力対象から外れている場合もあります。IFC側で想定される分類と、作成元で使っている分類の考え方が合わないこともあります。また、ビューア上では形状がきれいに見えていても、部材ごとの属性を開くと空欄が多い、数量集計に必要な識別情報が残っていない、座標がずれている、といった問題が後から見つかることもあります。

BIM/CIMでIFC変換を扱う実務担当者にとって大切なのは、変換を単なるファイル保存の一工程として見ないことです。IFC変換は、モデルに入れた情報を別の環境へ渡すための情報整理作業です。何を残すのか、どの属性を優先するのか、どの段階で確認するのかを決めておかないと、変換後のファイルは見た目だけの3次元データに近づいてしまいます。

この記事では、BIM/CIMのIFC変換で情報欠落を防ぐために、実務で確認したい6つのチェックを整理します。専門的な変換設定の細部に入りすぎるのではなく、現場説明、設計照査、施工計画、出来形管理、維持管理への引き渡しまでを見据えて、どのような視点で確認すればよいかを解説します。

チェック1 変換前に引き継ぐ情報の範囲を決める

IFC変換で最初に確認すべきことは、どの情報を引き継ぐ必要があるのかを明確にすることです。BIM/CIMモデルには多くの情報を入れられますが、すべての情報が同じ重要度を持つわけではありません。設計照査で必要な情報、施工段階で必要な情報、発注者との協議で必要な情報、維持管理へ引き継ぎたい情報は、それぞれ少しずつ違います。この範囲を決めないまま変換すると、何が欠けたら問題なのかを判断できません。

たとえば、構造物の位置や形状を確認するだけであれば、部材の外形や配置が正しく出力されていることが重要です。一方で、施工数量の確認に使う場合は、部材の区分、寸法、数量算出に関わる属性、工種ごとの分類が重要になります。維持管理に使う場合は、点検対象として識別できる名称、管理番号、材料、設置位置、関連する図面や写真との紐付け情報が重要になることがあります。同じIFC変換でも、利用目的が違えば守るべき情報も変わります。

実務でよく起きるのは、変換後にこの属性も必要だったと気づくケースです。作成元では属性が入っていたとしても、変換設定で出力されていなければ、IFCファイルを受け取った側では確認できません。また、属性が出力されていても、名称が変わっていたり、別の項目に入っていたりすると、受け取り側が見つけにくい場合があります。そのため、変換前に必要情報を洗い出し、最低限確認すべき属性を決めておくことが欠かせません。

このとき、必要情報を欲張りすぎると確認作業が重くなります。すべての属性を完全に残そうとすると、変換後の確認に時間がかかり、かえって運用が続きません。まずは、業務上の判断に使う情報、後工程で再入力すると手戻りが大きい情報、発注者や関係者と合意した情報を優先します。部材名、分類、管理番号、測点、施工段階、材料、数量に関わる情報などは、BIM/CIMの実務では確認対象になりやすい項目です。

また、引き継ぐ情報の範囲は、関係者間で共有しておく必要があります。作成者だけが重要だと思っている属性と、受け取り側が必要とする属性が一致していないことは珍しくありません。IFC変換後に誰が何を確認するのか、どの情報があれば次の作業に進めるのかを事前に合わせておくと、確認の観点がぶれにくくなります。BIM/CIMでは、モデルを作る人と使う人が同じとは限らないため、変換前の合意が情報欠落対策の第一歩になります。

チェック2 オブジェクト分類と属性名の対応を確認する

IFC変換で情報欠落が起きやすいポイントの一つが、オブジェクト分類と属性名の対応です。作成元のBIM/CIMモデルでは、部材や構造物を独自の分類で管理していることがあります。道路、橋梁、トンネル、河川構造物、下水道、造成、仮設など、土木分野では対象物が多様であり、建築分野の部材分類とは考え方が異なる場合もあります。そのため、作成元の分類がIFC変換後に意図した形で残るかを確認する必要があります。

見た目が同じ部材でも、分類が変わると後工程での扱いが変わります。たとえば、擁壁として管理したい部材が一般的な形状要素として出力されてしまうと、受け取り側の環境で擁壁だけを抽出したり、工種別に集計したりすることが難しくなります。配管、舗装、基礎、側溝、函渠、床版、橋脚なども同様です。正しい形で見えていても、分類が曖昧だとBIM/CIMデータとしての利用価値が下がります。

属性名にも注意が必要です。作成元では管理番号、部材番号、工区、施工段階、材料名のように分かりやすく設定していても、IFC変換後に別名で表示される場合があります。また、作成元で自由入力した属性が、変換後には汎用属性としてまとめられることもあります。受け取り側が属性を探しやすいように、どの項目に何が入るのかを事前に確認しておくことが重要です。

属性名が統一されていないと、変換後の検索や集計で問題が出ます。同じ意味の情報が施工区間、工区名、区間名のように複数の名前で存在すると、IFCに出力されたあとに一括で扱いにくくなります。さらに、全角と半角、空白の有無、表記ゆれがあると、見た目では似ていても別項目として扱われることがあります。BIM/CIMのモデル作成段階から、属性名のルールをそろえておくことが、変換後の情報欠落を防ぐ近道です。

また、属性の値が空欄になっていないかも確認します。項目名だけが出力されていても、実際の値が入っていなければ情報として使えません。特に、コピーした部材や一括作成した部材では、一部だけ属性が未入力のまま残ることがあります。作成元で入力漏れがあるのか、変換時に値が落ちたのかを切り分けるためにも、変換前後で代表的な部材を比較することが大切です。

分類と属性の対応確認では、全件を細かく見るよりも、重要な部材を選んで確認する方法が現実的です。主要構造物、数量に影響する部材、維持管理対象になる部材、施工段階で変更が起きやすい部材を選び、変換前後で分類名と属性値を照合します。この確認を数点だけでも行うことで、変換設定の問題や入力ルールのばらつきに早く気づけます。

チェック3 形状だけでなく座標と単位を確認する

IFC変換後の確認では、まず形状が表示されるかに目が向きがちです。確かに、部材が消えていないか、形が崩れていないかを確認することは重要です。しかし、BIM/CIMの実務では、形状が見えているだけでは十分ではありません。構造物が正しい位置にあるか、座標系がずれていないか、単位が正しく扱われているかを確認する必要があります。

座標の問題は、変換後すぐには気づきにくいことがあります。単体でモデルを開くと問題なく見えていても、測量成果、地形データ、線形、設計図、点群、写真位置などと重ねたときにずれが分かる場合があります。特に土木分野のBIM/CIMでは、現地座標との整合が重要です。モデルの内部原点だけで判断すると、実際の平面直角座標や測量基準との関係が崩れていることに気づけない場合があります。

IFC変換では、作成元の座標の持ち方と、変換後の座標の扱いが一致しているかを確認します。モデル原点、プロジェクト原点、測量座標、ローカル座標などが混在していると、変換後に位置がずれる原因になります。作成元で正しく配置していたつもりでも、変換設定によって原点が変わったり、回転角が反映されなかったりすることがあります。BIM/CIMモデルを他のデータと重ねて利用する場合は、代表点の座標を変換前後で確認することが有効です。

単位の確認も見落とせません。長さ、面積、体積などの単位が変換後に正しく扱われていないと、数量や寸法の確認に影響します。たとえば、作成元ではメートル単位で扱っていたものが、変換後の環境で別の単位として解釈されると、寸法や位置が大きく変わって見えることがあります。多くの場合、明らかな違和感として気づけますが、縮尺や表示範囲によっては発見が遅れることもあります。

形状の崩れについては、曲面、複雑な断面、勾配を持つ部材、地形に沿った面、長大な線形構造物で注意が必要です。作成元では滑らかに見えていた曲面が、変換後に粗くなったり、面が欠けたり、不要な分割が増えたりすることがあります。また、土工や舗装のように広い面を持つモデルでは、三角形分割や面の向きの問題によって、一部が表示されないように見える場合もあります。これは単なる見た目の問題に見えても、数量や干渉確認に影響することがあります。

座標と単位の確認では、モデル全体を見るだけでなく、基準となる点や線を使うことが重要です。たとえば、既知の基準点、構造物の端部、中心線との交点、測点位置、管理境界などを選び、変換前後で位置関係を確認します。形状が表示されているかどうかだけで判断せず、現地や設計条件とつながる座標情報が保たれているかを見ることで、BIM/CIMデータとしての信頼性を高められます。

チェック4 レイヤ・階層・部材構成の崩れを確認する

BIM/CIMモデルは、単に部材が集まった3次元形状ではありません。工区、構造物、部位、部材、施工段階、管理単位などのまとまりを持って整理されていることが多く、その階層構造が後工程での確認や共有に役立ちます。IFC変換では、このレイヤや階層、部材構成がどのように引き継がれるかを確認する必要があります。

作成元では分かりやすく整理されていたモデルでも、IFC変換後に階層が浅くなったり、すべての部材が同じ階層に並んだりすることがあります。こうなると、受け取り側が必要な部材を探しにくくなります。特に、橋梁の上部工と下部工、道路の舗装と排水構造物、トンネルの覆工と付帯設備、造成の切土と盛土など、工種ごとのまとまりが重要な場面では、階層の崩れが実務上の負担になります。

部材構成の崩れにも注意が必要です。作成元では一つの管理単位として扱っていた部材が、変換後に細かく分割されすぎる場合があります。逆に、別々に管理したい部材が一体化してしまう場合もあります。細かく分かれすぎると、検索や選択がしづらくなり、属性の確認にも時間がかかります。一体化してしまうと、部材ごとの数量や施工段階を分けて扱えなくなる可能性があります。

レイヤや階層は、見た目の整理だけではなく、情報の入り口でもあります。モデルを受け取った担当者は、まず階層ツリーや部材一覧から対象を探すことが多いため、ここが崩れていると、必要な属性にたどり着きにくくなります。BIM/CIMの共有データでは、誰が開いても同じように対象を見つけられることが大切です。そのため、変換後の階層表示を確認し、業務で使う単位で整理されているかを見る必要があります。

施工段階の情報を持たせている場合は、さらに慎重な確認が必要です。施工前、施工中、完成形、仮設、撤去対象などの区分が変換後に残っていないと、工程確認や施工計画の説明で使いにくくなります。仮設部材と本設部材が同じ扱いになってしまうと、関係者への説明で誤解を招くこともあります。施工に使うBIM/CIMモデルでは、完成形だけでなく、途中段階の情報が正しく分かれているかを確認します。

階層や部材構成を確認するときは、代表的な利用シーンを想定すると判断しやすくなります。たとえば、発注者に構造物単位で説明できるか、施工担当者が工区ごとに表示を切り替えられるか、維持管理担当者が点検対象だけを抽出できるか、といった視点です。IFC変換後のファイルを開いて、実際に部材を選択し、非表示や抽出を試すことで、階層構造の使いやすさを確認できます。

チェック5 変換後のビューア確認だけで判断しない

IFC変換後の確認では、汎用的な閲覧環境でファイルを開き、モデルが表示されるかを確認することがよくあります。これは大切な作業ですが、ビューアで見えたから問題なしと判断するのは早計です。ビューアは形状確認には便利ですが、すべての属性や分類、座標、階層、数量情報を十分に確認できるとは限りません。

ビューア上ではきれいに見えていても、属性を開くと必要な項目が空欄になっていることがあります。また、部材をクリックしたときに表示される情報だけでは、出力されたすべての属性を確認できない場合もあります。検索や集計に使う情報が残っているかどうかは、表示画面だけでなく、属性一覧やデータ構造を確認する必要があります。BIM/CIMでは、見える情報と使える情報を分けて考えることが重要です。

また、閲覧環境によって表示のされ方が異なることがあります。ある環境では表示される属性が、別の環境では見えにくい場所に入っている場合があります。形状の表示精度や階層ツリーの見え方も、使用する環境によって違うことがあります。そのため、一つのビューアだけで判断するのではなく、受け取り側が実際に使う環境でも確認することが望ましいです。

数量に関わる情報を利用する場合は、特に注意が必要です。IFC変換後に寸法や数量属性が残っていたとしても、それが作成元と同じ考え方で算出されたものかどうかは確認が必要です。見た目の形状から自動的に数量が計算できそうに見えても、部材の分割方法や属性の持ち方が変わっていると、作成元の数量と一致しない場合があります。数量確認に使う場合は、代表部材を選び、作成元の値と変換後の値を照合します。

干渉確認や施工検討に使う場合も、ビューア確認だけでは不足することがあります。表示上は重なっていないように見えても、座標や部材構成の違いにより、別の環境で重なりが発生する可能性があります。逆に、変換時の形状近似によって、不要な干渉が出ることもあります。BIM/CIMモデルを業務判断に使う場合は、目的に応じた確認を別途行うことが必要です。

実務では、変換後の確認項目を段階的に分けると進めやすくなります。最初にファイルが開けるか、次に形状が大きく崩れていないか、その次に重要部材の属性が残っているか、さらに座標や階層、数量に関わる情報を確認するという流れです。このように確認を分けることで、単なる表示確認で終わらず、BIM/CIMデータとして使える状態かどうかを判断できます。

チェック6 納品・共有前に変換条件を記録する

IFC変換で情報欠落を防ぐには、変換作業そのものだけでなく、変換条件を記録することも重要です。どのモデルを、どのタイミングで、どの設定で変換したのかが分からないと、後から不具合が見つかったときに原因を追いにくくなります。特にBIM/CIMでは、設計変更や施工段階の更新によってモデルが何度も修正されるため、変換条件の記録がないと、どのファイルが最新で、どの情報が含まれているのか分からなくなります。

記録しておきたい内容は、難しいものばかりではありません。変換元モデルの版、変換日、変換対象の範囲、出力した属性の範囲、座標や単位に関する設定、除外した部材や属性、確認した代表部材、不具合があった場合の対応内容などです。これらを簡単に残しておくだけでも、後から見返したときの安心感が大きく変わります。

変換条件の記録は、受け取り側への説明にも役立ちます。IFCファイルを渡すだけでは、どの情報が入っているのか、どこまで確認済みなのかが伝わりません。受け取り側が必要な情報を探すときに迷わないよう、属性の見方や注意点を簡単に添えておくと、共有後の問い合わせを減らせます。BIM/CIMデータは関係者が多いほど解釈の差が出やすいため、変換時の前提を残すことが品質管理になります。

また、変換後に見つかった不具合も記録しておくことが大切です。たとえば、特定の部材分類が意図した項目に入らなかった、曲面の一部が粗くなった、属性名が変わった、階層構造が変わった、といった内容です。一度発生した問題は、次回の変換でも繰り返す可能性があります。対応方法を残しておけば、同じ確認を毎回やり直す必要がなくなります。

納品や社外共有を行う場合は、変換後のIFCファイルだけでなく、確認済みの範囲を明確にしておくことが重要です。すべての情報が完全に保証されているような印象を与えると、後で認識のずれが起きます。どの用途を想定した変換なのか、どの属性を確認したのか、どの情報は作成元モデルを参照する必要があるのかを整理しておくと、共有後のトラブルを防ぎやすくなります。

BIM/CIMでは、モデルそのものが成果品として扱われる場面があります。そのため、変換条件の記録は補助的なメモではなく、成果品の信頼性を支える管理情報と考えるべきです。IFC変換を行った担当者だけが分かる状態にせず、後から別の担当者が見ても経緯を追えるようにしておくことが、継続的なBIM/CIM活用につながります。

BIM/CIMのIFC変換は作業ではなく情報管理として見る

IFC変換は、ボタンを押してファイル形式を変えるだけの作業に見えます。しかし、BIM/CIMの実務では、変換によって情報の意味や使い方が変わる可能性があります。だからこそ、変換を情報管理の一部として捉える必要があります。モデルを作る段階、属性を入れる段階、関係者と共有する段階、納品する段階までをつなげて考えることで、情報欠落を防ぎやすくなります。

作成元のモデルで情報整理ができていない場合、IFC変換だけで品質を高めることはできません。属性名がばらばら、分類が曖昧、座標の基準が不明、不要な部材が混在している状態では、変換後の確認にも時間がかかります。逆に、作成段階で情報のルールが整理されていれば、変換後の確認は効率的になります。IFC変換時の問題は、変換設定だけでなく、モデル作成ルールにも関係していると考えることが大切です。

BIM/CIMでは、関係者ごとにモデルを見る目的が異なります。設計者は設計条件や干渉を確認し、施工者は施工手順や数量、現場との整合を確認し、維持管理担当者は将来の点検や更新に使える情報を確認します。IFC変換でどの情報を残すべきかは、この利用目的によって変わります。したがって、変換時には誰が何に使うファイルなのかを常に意識する必要があります。

情報欠落を完全にゼロにすることは簡単ではありません。作成元と変換先のデータ構造が完全に同じではない以上、どこかで表現の違いや扱いの差が生まれる可能性があります。重要なのは、欠落や変化が起きる前提で確認し、業務上問題となる情報を守ることです。すべてを完璧に確認するのではなく、重要度の高い情報を優先して確認する考え方が現実的です。

また、IFC変換は一度だけで終わるものではありません。設計変更、施工段階の更新、属性追加、納品前の整理など、複数回発生することがあります。毎回同じ品質で変換するためには、確認項目を標準化しておくことが有効です。担当者によって確認の粒度が変わると、同じ現場の中でもファイル品質にばらつきが出ます。チェックの観点を共有し、変換前後の比較方法を決めておくことで、組織として安定したBIM/CIM運用ができます。

IFC変換の品質を高めることは、単にデータの互換性を高めるだけではありません。関係者が同じ情報を見て判断できる状態をつくることにつながります。設計照査の手戻りを減らし、施工時の認識違いを防ぎ、維持管理への引き渡しをスムーズにするためにも、変換後のファイルが本当に使える情報を持っているかを確認することが重要です。

まとめ

BIM/CIMのIFC変換で情報欠落を防ぐには、変換後に形が表示されるかどうかだけで判断しないことが重要です。IFCは異なる環境でモデルを共有するために役立つ形式ですが、作成元のすべての情報が自動的に同じ意味で引き継がれるとは限りません。部材の分類、属性名、座標、単位、階層、施工段階、数量に関わる情報など、実務で使う情報が残っているかを確認する必要があります。

まず、変換前に引き継ぐ情報の範囲を決めることが出発点です。どの情報が業務上必要なのかが明確でなければ、変換後に何を確認すべきかも決まりません。次に、オブジェクト分類と属性名の対応を確認し、受け取り側が必要な情報を検索・集計できる状態になっているかを見ます。さらに、形状だけでなく座標と単位を確認し、現地や測量成果、設計条件と正しく重なるかを確認します。

レイヤや階層、部材構成の確認も欠かせません。BIM/CIMモデルは、部材のまとまりや管理単位が実務での使いやすさに直結します。変換後に階層が崩れたり、部材が分割・一体化されたりすると、後工程での確認作業が重くなります。また、ビューアで表示できたことだけを根拠にせず、属性、分類、数量、座標などを目的に応じて確認することが必要です。

最後に、変換条件を記録しておくことで、再変換や修正、納品後の確認がしやすくなります。どのモデルをどの設定で変換し、どの範囲を確認したのかを残しておけば、担当者が変わっても経緯を追いやすくなります。IFC変換は単なる保存形式の変更ではなく、BIM/CIMの情報を次の工程へ渡すための品質管理です。

現場でBIM/CIMを活用するうえでは、モデル上の情報と現地の位置情報を結び付けて確認する視点も重要です。IFC変換後のモデルを実際の施工位置や点検対象と照らし合わせ、座標や属性のずれを早めに見つけられる体制を整えることで、モデルの信頼性はさらに高まります。BIM/CIMデータを現場でより扱いやすくし、位置確認や情報共有を身近に進めたい場合は、次にLRTKを活用したBIM/CIM連携の進め方も確認してみてください。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る