LRTKレフィクシア株式会社

体積計算を効率化する点群ビューア操作5つの時短術

体積計算で時間がかかる原因を最初に整理する

点群ビューアを使った体積計算は、盛土、掘削、残土、仮置き土、砕石などの量を三次元データから確認するときに役立ちます。現場を点群として取得しておけば、対象となる範囲を指定し、基準となる面との関係から体積を求めるという流れで作業できます。

しかし、実際に体積計算を行ってみると、時間を使っているのは計算処理そのものだけではありません。むしろ、対象となる土砂山を探す、点群を回転させる、不要な部分を非表示にする、境界を引き直す、基準面を確認する、計算後に違和感が出て最初から確認し直すといった周辺作業に多くの時間を使っているケースがあります。

「体積計算 点群ビューア」で検索する実務担当者にとって重要なのは、計算機能があるかどうかだけではありません。現場から取得した点群を、どれだけ少ない手戻りで計算結果までつなげられるかが重要です。

作業時間は、点群の容量、現場形状、使用する点群ビューアの機能、必要な確認項目、担当者の経験などによって変わります。そのため、特定の削減率を前提にするのではなく、どの工程に時間がかかっているかを把握し、削減できる作業を見つけることが大切です。

たとえば現在30分かかっている作業のうち、10分が対象範囲探し、5分が表示設定、5分が境界の引き直し、5分が結果確認後の再計算だった場合、こうした時間を削る余地があります。計算そのものを高速化できなくても、操作前後の無駄を減らせば、全体の所要時間を短縮できる可能性があります。

特に見直したいのが、「同じ場所を何度も見ていないか」「同じ条件を毎回設定し直していないか」「判断できずに画面を回転し続けていないか」「前回と同じ現場なのにゼロから範囲を作っていないか」という点です。

体積計算を速くするためには、クリックの速さを追求するより、判断の流れを整理することが効果的です。点群を開く、対象位置を把握する、計算範囲を絞る、境界を決める、基準面を確認する、計算する、結果を確認する、保存するという一連の工程を固定すると、操作の迷いを減らせます。

ここからは、体積計算に取り組む実務担当者が実践しやすい5つの時短術を順番に解説します。

時短術1|計算対象だけに表示範囲を絞ってから作業する

最初の時短術は、点群全体を細かく見ながら作業を始めないことです。

広い施工現場を点群化した場合、データには道路、法面、建物、資材置場、掘削部、盛土部、重機の周辺など、今回の体積計算には関係しない場所も含まれます。その状態で全点群を表示しながら一つの土砂山を探していると、視点移動や拡大縮小を繰り返すことになります。

大容量の点群では、表示する範囲や点数が多いほど、操作に対する描画更新が重く感じられることもあります。そこで、最初に行うべきなのは計算ではなく、「今回触る範囲を限定すること」です。

たとえば現場全体のうち北側にある仮置き土だけを計算したいのであれば、まず全体を上から確認し、対象の位置を特定します。位置が分かったら、その周辺まで表示範囲を絞ります。その後で細かな境界確認へ進みます。

この順番なら、現場全体を高密度で表示しながら目的地を探す必要がありません。

対象範囲を探す段階では、地表面の微細な凹凸まで判断する必要はありません。まず「どの区画か」「どの山か」を判断できれば十分です。詳細確認は対象を絞った後に行います。

ここで注意したいのは、土砂山だけをぎりぎり残せばよいとは限らないことです。体積計算では、周囲の地盤が基準面を判断する材料になる場合があります。土砂山の裾まで完全に切り取ってしまうと、周辺地盤との接続状態が確認できなくなることがあります。

したがって、最初の絞り込みでは「計算対象そのもの」と「基準を確認するために必要な周辺」を残すことが大切です。

仮置き土であれば、山の裾より少し外側まで見えるようにします。掘削部であれば、掘削範囲だけでなく周囲の未掘削部分が確認できる状態を残しておくと、形状を判断しやすくなります。

複数の土砂山が近接している場合も、先に管理単位を整理します。

一つの点群に5つの土砂山が写っている場合、最初から5つすべてを細かく表示して順番に計算しようとすると、現在どの山を処理しているのか分からなくなることがあります。まず区画ごとに対象を整理し、一つずつ作業するほうが確認漏れを防ぎやすくなります。

点群ビューアに表示範囲の切り替え、クリッピング、一時的な非表示などの機能がある場合は、元の点群を削除する目的ではなく、作業画面を整理する目的で利用すると便利です。

大切なのは、データを減らすこと自体ではありません。現在の体積計算に関係しない点群へ注意を向ける時間を減らすことです。

対象位置を探す段階、境界を決める段階、細部を確認する段階を分けるだけでも、点群ビューア上を行ったり来たりする操作を減らしやすくなります。

時短術2|表示条件と確認順序を固定して迷う時間を減らす

二つ目の時短術は、点群を見るたびに表示方法を考え直さないことです。

点群ビューアには、視点、点の大きさ、表示密度、高さに応じた表示、取得時の色情報を利用した表示など、さまざまな見せ方が用意されている場合があります。これらは便利ですが、毎回「どの表示が一番見やすいか」と試していると、それだけで時間がかかります。

体積計算では、すべての場面に最適な一つの表示を探す必要はありません。目的別に確認方法を固定したほうが効率的です。

たとえば、最初に上から全体位置を確認し、次に高さの違いが判断しやすい表示で対象形状を確認し、その後に必要な場所だけ詳細表示に切り替えるという流れを決めます。

このように順番を固定すると、表示設定を何度も変更する必要がなくなります。

特に時間がかかりやすいのが不要点の確認です。

点群には、地表以外の点が含まれる場合があります。草木、車両、重機、作業員、柵などが計測されていることもあります。また、取得条件によっては周囲から離れた位置に孤立した点が見える場合もあります。

ここで、見つけた不要点をすべて完全に処理してから体積計算へ進もうとすると、多くの時間が必要になります。

重要なのは、「今回の体積計算へ影響する可能性があるか」という観点で確認することです。

計算対象の中央に大きな不要物が含まれているのであれば、結果への影響を検討する必要があります。一方、計算範囲から離れた位置にある不要点まで細かく処理しても、今回の結果には影響しない可能性があります。

不要点の除去作業そのものを目的にするのではなく、体積計算への影響を基準に優先順位を付けることで、確認時間を短縮できます。

表示密度についても同様です。

広い範囲から対象物を探すだけであれば、必ずしも最大限の詳細表示が必要とは限りません。対象を見つけて境界を判断するときにだけ、より詳細に確認すればよい場合があります。

ただし、ここでは表示上の軽量化と、実際に計算へ使用する点群の変更を混同しないことが重要です。点群ビューアによっては、画面上の表示点数を調整しても元データや計算対象には影響しない場合がありますが、処理方法は環境によって異なります。

そのため、自分たちが使用している点群ビューアで「表示を軽くしたときに計算対象まで変わるのか」を把握しておくことが大切です。

表示条件を固定するメリットは、担当者が変わったときにも現れます。

一人の担当者は上面から確認し、別の担当者は最初から斜め視点で確認すると、作業時間だけでなく境界判断にも差が出ることがあります。

「全体を上から確認する」「対象を絞る」「高さ方向を確認する」「必要箇所だけ詳細を見る」という基本順序を共有しておけば、経験の浅い担当者でも作業を進めやすくなります。

点群ビューアを速く操作できる人になることより、毎回同じ手順で迷わず確認できる状態を作ることのほうが、継続的な時短につながります。

時短術3|境界と基準面の決め方を標準化して再計算を防ぐ

三つ目の時短術は、体積計算で手戻りが発生しやすい境界と基準面の決め方を標準化することです。

体積計算では、対象となる範囲を決め、何を基準として体積を求めるのかを設定します。この条件が変われば、同じ点群を使用していても結果が変化する可能性があります。

つまり、計算ボタンを押す作業をどれだけ速くしても、境界や基準面を後から変更すれば再計算が必要です。

体積計算を短時間で終わらせたい場合こそ、最初に条件を確定することが大切です。

たとえば独立した仮置き土の体積を求める場合、山の裾をどこまで対象にするのかを判断します。周囲に平坦な地盤があれば比較的分かりやすいですが、地盤自体に傾斜がある場合や、別の土砂山と接触している場合は境界判断が難しくなります。

このとき、担当者が毎回感覚だけで境界を決めると、確認時間が長くなります。

そこで、「最初に上面から裾の候補を確認する」「判断が難しい部分だけ斜めや断面で確認する」「隣接する別対象を含めない」といった判断順序を決めます。

基準面についても同じです。

現場の目的によって、周辺地盤をもとに考える場合、一定の高さを基準にする場合、別時点の地形を比較対象にする場合などがあります。重要なのは、どの方法が常に正しいと決めることではなく、計算目的と基準面を対応させることです。

施工前後の変化量を確認したいのに、その場で便宜的に設定した別の基準面を使用すれば、本来比較したかった変化とは異なる結果になる可能性があります。

逆に、一時的な土砂山のストック量を確認したい場合は、その山と周囲地盤の関係が重要になることがあります。

この目的整理を計算開始前に行うだけで、「計算した後に基準が違うことに気づく」という大きな手戻りを防ぎやすくなります。

境界線を作る際には、細かく頂点を増やせばよいわけでもありません。

土砂山の裾には細かな凹凸がありますが、そのすべてに合わせて境界を作ろうとすると時間がかかります。反対に大まかすぎる範囲指定では、隣接地盤まで含める可能性があります。

そこで、体積へ影響しそうな大きな形状変化は捉えつつ、必要以上に細かな凹凸を追い過ぎないという考え方が有効です。

どの程度の細かさが必要かは、対象物の規模、点群密度、要求される確認精度などによって変わります。そのため、作業目的に対して過剰な境界編集になっていないかを意識します。

もう一つ有効なのが、定期計測で同じ範囲の考え方を利用することです。

同じ資材ヤードを毎週確認する場合、前回とまったく異なる境界で計算すると、単純比較が難しくなります。

管理区画自体が変わっていないのであれば、前回の計算条件を参考にし、変更が必要な部分だけ修正したほうが効率的です。

もちろん、現場形状が変わっていれば以前の条件をそのまま使えない場合もあります。重要なのは、前回設定を無条件で流用することではありません。

前回どのような理由で範囲と基準面を決めたのかが残っていれば、今回も使えるのかを短時間で判断できます。

再計算を減らすことは、体積計算を効率化するうえで効果が期待できる改善です。計算後のやり直しを一回なくすだけでも、その案件の所要時間を減らせる場合があります。

時短術4|平面・斜め・断面表示を役割別に使い分ける

四つ目の時短術は、三次元表示を自由に操作し過ぎないことです。

点群ビューアの魅力の一つは、現場をさまざまな方向から見られることです。しかし自由度が高いからこそ、目的なく画面を回転させ続けると時間がかかります。

体積計算では、視点ごとに役割を決めると効率的です。

まず、対象位置と平面的な範囲を確認する段階では、上からの視点を基本にします。

上面に近い視点であれば、土砂山の配置、区画境界、隣接する対象との位置関係を把握しやすくなります。最初から斜め方向で対象を探すと、奥行きの影響で位置関係が分かりにくくなることがあります。

次に、高さや斜面形状を確認するときは斜め方向から見ます。

上から見たときには分かりにくかった段差や斜面、土砂山の高さなどを判断しやすくなります。特に、境界付近が地盤へどのようにつながっているかを見るときに有効です。

そして、判断が難しい場所だけ断面表示を使用します。

断面表示は、点群を横から切ったような形で高さ変化を確認できるため、境界判断や異常点確認に役立つ場合があります。

ただし、全域を細かく断面確認すると、体積計算に時間がかかります。

時短を目的とするのであれば、断面は「全体を確認するための表示」ではなく、「平面や斜め表示だけでは判断できない部分を確認する表示」として使います。

たとえば、土砂山の南側は裾が明確でも、北側だけ別の地形へなだらかにつながっているとします。その場合、南側まで断面確認する必要はありません。北側の判断が難しい場所を重点的に確認することで、確認範囲を絞れます。

また、上空に孤立しているように見える点があった場合も、断面で確認することで、地表から大きく離れた点なのか、実際の地形につながっているのかを判断しやすくなります。

計算結果に違和感がある場合も同様です。

結果が想定より大きいからといって、最初から点群全体を見直すと時間がかかります。まず境界、基準面、明らかな異常点など、結果へ影響しやすい条件を確認します。

そのうえで怪しい場所だけ斜め表示や断面表示へ切り替えます。

この「全体から異常候補を絞り、部分だけ詳しく確認する」という方法は、体積計算の確認作業を短くするうえで役立ちます。

点群ビューアの操作では、見れば見るほど安心できるように感じることがあります。しかし、目的のない確認を増やしても、必ずしも結果の信頼性が高まるとは限りません。

確認すべき場所と、確認する必要が低い場所を分けることが大切です。

平面で範囲を確認し、斜めから高さを確認し、断面は疑問点を重点的に確認するという役割分担を決めれば、視点移動の回数を減らしながら必要な情報を確認できます。

時短術5|計算条件と結果を保存して次回作業へ再利用する

五つ目の時短術は、今回の体積計算を今回だけで終わらせないことです。

点群ビューアで体積を計算した後、数値だけを別の場所へ記録して作業を終えてしまうと、次回の計算で同じ確認を繰り返すことになります。

どの点群を使ったのか、どの範囲を囲ったのか、どの基準面を使ったのかが分からなければ、後日確認を求められたときにも再計算が必要になる可能性があります。

定期的に同じ現場を扱うなら、計算条件を次回作業の出発点として残すことが時短につながります。

まず、データの命名を統一します。

現場名、区画、計測日などを一定の順序で管理しておけば、対象データを探しやすくなります。

担当者によって「最新」「最新版」「修正版」「最終」「最終2」のように自由な名前を付けていると、数週間後にはどれを使用すればよいか分からなくなります。

ファイルを探す時間も、体積計算にかかる作業時間の一部です。

次に、計算範囲が分かる状態を残します。

点群ビューアに計算範囲や作業履歴を保存する機能がある場合は、その仕組みを活用します。結果確認用の画面を保存する場合も、体積値だけでなく、どの場所を対象とした結果なのかが判断できるようにすると後から確認しやすくなります。

たとえば、一つのヤード内に複数の土砂山がある場合、数値だけを並べてもどの山に対応しているか分からなくなる可能性があります。

対象範囲が視覚的に確認できれば、「この数値はどこの体積か」を説明するために点群を開き直す回数を減らせます。

基準面についても記録しておくと便利です。

前回の担当者と今回の担当者が違っても、基準面の考え方が分かれば、条件を再検討する時間を短縮できます。

この記録は、前回と必ず同じ設定を使うためではありません。

現場条件が変化していないかを確認したうえで、使える条件を再利用するためのものです。

たとえば前回は単独だった土砂山の隣に新しい山が作られていれば、境界条件を見直す必要があります。施工によって地盤形状が変わった場合も、以前の基準面が適切とは限りません。

そのため、再利用するのは判断そのものではなく、判断材料です。

過去の条件が分かる状態を作っておけば、「前回はどうしたのか」を探す時間がなくなり、変更点を中心に確認して計算へ進めます。

毎週、毎月繰り返す体積計算では、この積み重ねが時短につながります。

一回の操作を30秒短くすること以上に、一から計算条件を作り直す工程そのものを減らすほうが効果的な場合があります。

大容量点群でも体積計算を速く進める考え方

点群データが大きくなると、体積計算そのものより画面操作の待ち時間が気になることがあります。

現場全体を高密度で計測した場合、確認対象ではない区域まで含めた大量の点が存在します。こうしたデータを常に同じ細かさで扱おうとすると、視点変更や拡大縮小の際に表示更新の待ち時間が生じる場合があります。

大容量点群では、最初から「全体を見る操作」と「詳細を見る操作」を分離することが重要です。

まず全体位置を確認するときは、対象区画を探すことだけに集中します。細かな地表形状まで確認する必要はありません。

対象が特定できた段階で、その周辺だけを詳しく確認します。

さらに、境界が分かりにくい部分、不要点の可能性がある部分など、結果へ影響しそうな場所だけを詳細に見ます。

この段階的な確認にすると、高い詳細度が必要な時間を限定できます。

大容量点群を扱う際には、最初から「すべて表示してすべて確認する」のではなく、目的に応じて確認範囲と詳細度を切り替えることが大切です。

体積計算では、対象となる形状と基準との関係を適切に把握する必要があります。

計算対象外の区域を細かく表示しても、その情報を今回の判断に使用しないのであれば、確認範囲を絞ったほうが効率的な場合があります。

また、大きな現場では区画単位に作業を分けることも有効です。

現場全体に複数の盛土、掘削部、資材置場が存在するなら、対象番号や区画名を付け、順番に処理します。

これにより、一つ計算するたびに現場全体から次の場所を探す作業を減らせます。

対象位置を最初に把握し、処理順序を決めておくだけでも、点群ビューア内の長距離移動を減らせます。

複数の土砂山や区画を連続計算するときの効率化

一つの土砂山だけを体積計算する場合と、10か所、20か所を連続して計算する場合では、効率化の考え方が変わります。

対象数が増えるほど、一件ごとの小さな無駄が積み重なるためです。

複数対象を処理するときは、まず作業順序を決めます。

点群上で近い場所から順番に進める、管理番号順に進める、区画ごとにまとめるなど、一定のルールを設けます。

一件計算するたびに「次はどこだったか」と探していると、対象数が増えるほど時間を使います。

また、完了した対象と未完了の対象を区別できるようにします。

どこまで計算したか分からなくなると、同じ場所を二度計算したり、一か所だけ抜けたりする原因になります。

計算漏れが見つかれば、後で再び点群を開き、位置を探し、表示条件を整える必要があります。

一度の作業で最後まで処理するためには、進捗が分かることも時短の条件です。

複数の土砂山が接触している場合は、個別計算とまとめ計算を混同しないようにします。

管理上は別々の山なのに、接触部を含めて一つの範囲として計算してから後で分けようとすると、余計な作業が発生することがあります。

最初に報告単位と計算単位の関係を整理することが重要です。

また、同じ条件を繰り返し使える部分があれば再利用します。

たとえば同一ヤード内で周辺地盤の条件が共通している場合でも、それぞれの山の周囲形状を確認したうえで、判断の考え方を共通化できます。

毎回ゼロから悩むのではなく、同じ種類の対象は同じ確認順序で処理します。

連続作業では、一件だけを最速で終わらせることより、全件を同じ流れで処理するほうがトータル時間を短くしやすくなります。

時短しても省略してはいけない確認ポイント

体積計算の効率化で最も注意したいのは、必要な確認まで省略してしまうことです。

時短の目的は、誤った体積を早く出すことではありません。結果の妥当性を確認しながら、不要な操作だけを減らすことです。

まず確認したいのは計算範囲です。

対象の土砂や掘削部だけが含まれているか、隣接する地盤や別の対象を巻き込んでいないかを確認します。

特に対象同士が接触している現場では、上面表示だけでは境界が判断しにくいことがあります。その場合は、必要な位置だけ斜め方向や断面で確認します。

次に確認したいのが不要点です。

体積計算範囲の内部に、実際の地表ではない大きな点群が存在していないかを確認します。

ただし、不要点が一つでもあれば必ず結果が使えないという意味ではありません。位置や大きさ、計算処理との関係によって影響度は異なります。

重要なのは、結果に影響する可能性がある要素を把握したうえで判断することです。

基準面も確認が必要です。

計算目的に対して適切な基準になっているかを確認します。特に、施工前後を比較する場合は、比較範囲や位置関係が揃っているかに注意します。

異なる時点の点群を比較する場合、同じ場所にある構造物や地形が不自然にずれて見えるのであれば、体積計算へ進む前に位置や高さの整合性を確認する必要があります。

計算後には、結果の大きさにも目を向けます。

見た目から正確な体積を判断することはできませんが、前回とほとんど形状が変わっていないのに体積だけ極端に変化している場合などは、条件確認のきっかけになります。

異常を感じた場合に全データを最初から調べるのではなく、まず計算範囲、基準面、不要点、使用データなど、影響が大きい条件から順番に確認すると効率的です。

このように、確認項目を削除するのではなく、確認順序を固定することで時短を図ります。

標準的な確認項目は省略せず、違和感や複雑な条件がある案件では追加確認を行う運用にすると、効率と品質を両立しやすくなります。

チーム全体で体積計算を速くする運用の整え方

点群ビューアを使う担当者が複数いる場合、個人の操作速度だけを上げても、組織全体では十分な時短にならないことがあります。

経験者は短時間で終わる一方、別の担当者ではより時間がかかるという状態では、担当変更によって作業時間に差が生じます。

そこで、熟練者が無意識に行っている判断を手順として整理します。

まず、体積計算の基本工程を揃えます。

データを確認し、対象位置を探し、表示範囲を絞り、境界を確認し、基準面を決め、体積を計算し、結果を確認して保存するという順番を共通化します。

順番が決まっていれば、操作中に「次に何を確認するのか」と考える時間が減ります。

また、途中で作業を引き継ぐ場合も、どこまで完了しているか把握しやすくなります。

次に、追加確認が必要になる条件を共有します。

たとえば、隣の土砂山と接触している、周囲地盤が大きく傾斜している、点群に大きな欠落が見える、不要物が対象内にある、前回との差が極端に大きいといった場合には、通常より詳しく確認するという運用です。

一方で、条件に応じた確認方法をあらかじめ整理しておけば、必要以上に同じ確認を繰り返すことを避けやすくなります。

標準的な案件と、追加確認が必要な案件を分けることが重要です。

さらに、時間がかかった案件の原因を振り返ると改善点を見つけやすくなります。

単に「今回は30分かかった」で終わらせるのではなく、対象を探すのに時間がかかったのか、点群が扱いにくかったのか、境界判断に時間がかかったのか、計算後のやり直しが発生したのかを分けて考えます。

対象探しに時間がかかるのであれば、現場区画名や位置情報の整理が有効です。

境界判断に時間がかかるのであれば、平面、斜め、断面の確認順序を見直します。

再計算が多いのであれば、計算前の基準面確認を強化します。

こうしてボトルネックを一つずつ減らすことで、点群ビューア自体を変更しなくても作業時間を短くできる場合があります。

体積計算の時短は、熟練担当者がマウスを速く動かす技術だけではありません。

誰が担当しても、同じ場所を何度も見ず、同じ条件を何度も設定せず、必要な確認を一定の順番で行える仕組みを作ることが重要です。

まとめ|点群ビューアの体積計算は迷いとやり直しを減らす

点群ビューアで体積計算にかかる時間を短縮するためには、計算処理だけを見るのではなく、その前後を含めた作業全体を見直す必要があります。

一つ目の時短術は、最初に計算対象へ表示範囲を絞ることです。現場全体を常に細かく確認するのではなく、対象位置を把握してから必要な周辺だけを詳しく見ることで、不要な視点移動や表示待ちを減らせます。

二つ目は、表示条件と確認順序を固定することです。毎回見やすい表示を探すのではなく、全体確認、対象確認、詳細確認という流れを決めることで、設定に迷う時間を減らせます。

三つ目は、境界と基準面の決め方を標準化することです。計算後に条件を変更すると手戻りが発生します。対象範囲と計算目的を先に整理し、必要な確認を終えてから計算へ進むほうが、効率化につながります。

四つ目は、平面、斜め、断面の表示を役割別に使うことです。すべての場所をあらゆる角度から見るのではなく、平面で範囲、斜めで高さ、断面で疑問点を確認するという流れにすると、必要な情報へ到達しやすくなります。

五つ目は、計算条件と結果を次回へ残すことです。同じ現場を定期的に計測するのであれば、毎回ゼロから条件を考える必要はありません。過去の範囲や判断材料を参照し、変化した部分を中心に見直すことで継続的な時短につながります。

体積計算の時間を短縮するために重要なのは、すべての操作を一律に速くすることではありません。不要な操作をなくし、迷う時間を減らし、再計算を防ぐことです。

特に定期的な土量管理では、一回当たりの削減時間が小さくても、回数を重ねれば作業時間の削減につながります。現場ごとに毎回違うやり方をするのではなく、計算範囲の確認方法、表示条件、基準面の考え方、保存ルールを揃えることで、体積計算を継続的に効率化できます。

また、点群ビューアでの処理を速くするだけでなく、点群を取得する段階から体積計算までの流れを一体で考えることも重要です。現場で取得したデータを確認しやすくし、必要な情報を後工程へつなげやすい運用にすることで、データ移動や確認のための往復作業を減らせる可能性があります。

現場計測から点群確認、距離・面積・体積などの計測業務までをよりスムーズにつなげたい場合は、LRTK Phoneを活用した運用も選択肢になります。点群ビューアの中だけで数分を削るのではなく、現場でのデータ取得から体積計算、結果確認までの一連の流れを見直すことで、実務全体のさらなる効率化を目指せます。

現場を3Dで残して、あとから測る。
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