LRTKレフィクシア株式会社

現場で土量管理の測量頻度を決める進捗確認5つの基準

現場で土量管理を行うときに測量頻度が重要な理由

造成工事、道路工事、河川工事、宅地開発、土地造成などの土工現場では、掘削や盛土の進捗を把握するために土量管理が重要です。工事開始前の現況測量と完成時の出来形確認だけでは、施工途中で計画と実績にどの程度の差が生じているのかを把握しにくいためです。

現場で土量管理を行う実務担当者が悩みやすいのが、「どれくらいの頻度で測量すればよいのか」という問題です。毎日測量すれば細かく進捗を把握できるように思えますが、測量、データ整理、数量計算、施工担当者への共有までを毎日繰り返せば管理工数が大きくなります。一方、測量間隔を長くしすぎると、計画土量と実績土量の差が大きくなってから異常に気づくことがあります。

土量管理では、単純に「週に1回」「月に2回」と固定するより、現場の変化に応じて測量頻度を設定する考え方が有効です。土工が急速に進む期間と、構造物工事などで地形がほとんど変わらない期間では、進捗確認に適した測量頻度が異なるためです。

たとえば、大規模な掘削を複数の施工機械で進めている期間であれば、数日間でも地形が大きく変わることがあります。前回測量から次回測量までの間に多くの土砂が搬出されれば、計画との差を途中で確認できないまま工事が進む可能性があります。反対に、土工が一時停止している期間に同じ頻度で測量を繰り返しても、得られる情報がほとんど変わらない場合があります。

したがって、現場で土量管理を効率化するためには、「何日おきに測るか」だけでなく「何が起きたときに測るか」を決めることがポイントになります。施工量、工程の切り替え、搬出入数量、次工程、報告時期などを基準にすれば、必要なタイミングで測量しながら不要な作業を減らしやすくなります。

また、測量頻度を考える際には、測った後の処理時間にも注意が必要です。測量しても、データ整理や土量計算に時間がかかり、結果が現場へ共有されるまで数日必要であれば、施工判断に使える情報としての鮮度が下がります。土量管理では、測量から数量確認までの一連の流れをできるだけ短くし、結果を必要な施工判断に間に合わせることが重要です。

基準1 土量の変化量が大きい工程かを確認する

測量頻度を決める最初の基準は、一定期間にどの程度の土量が変化するかです。

土量の変化が大きい工程では、測量間隔を短くすることを検討します。大量掘削や大規模盛土が進んでいる場合、数日間でも現況地形が大きく変化することがあります。そのため、一律に週1回と決めるより、施工速度が速い期間だけ測量回数を増やしたほうが進捗を把握しやすい場合があります。

たとえば、施工機械が1台で限られた範囲を掘削している期間と、複数台の施工機械で広範囲を掘削している期間では、一日に動く土量が大きく異なることがあります。同じ測量頻度にしてしまうと、施工量が多い時期には管理が粗くなり、施工量が少ない時期には不要な測量が増える可能性があります。

重要なのは、現場全体の工事進捗率だけで判断しないことです。現場全体では工事が進んでいるように見えても、実際に地形が変化している範囲は一部の工区だけという場合があります。そのような場合は、施工中の工区を重点的に測量することで効率よく土量管理できます。

また、施工終盤では一日の土量変化そのものが小さくなっても、測量頻度を下げるべきとは限りません。掘削面や盛土面が計画形状へ近づいている段階では、施工量よりも計画面との差を細かく確認したい場面があります。完成形へ近づくほど、過掘りや盛り過ぎが生じた場合の修正範囲が限られることがあるためです。

つまり、土量変化の大きさを見るときには、単純な施工数量だけでなく、その時点で生じた差を後工程でどの程度調整できるのかも考える必要があります。

施工初期であれば数量差を後工程で調整できるケースがあります。一方、床付け直前や仕上げ造成では、小さな差でも追加施工や手戻りにつながる可能性があります。そのため、土量管理の測量頻度は、大量施工時や仕上げ段階では高め、その中間で施工状態が安定している時期には下げるなど、現場条件に応じて柔軟に設定する考え方が適しています。

基準2 掘削・盛土の工程切り替え時期を確認する

第二の基準は、土工工程が切り替わるタイミングです。

現場で土量管理を行う場合、単純な定期測量だけではなく、施工状態が変わる節目を記録しておくことが重要です。特に掘削から盛土へ切り替わる場合や、粗造成から仕上げ造成へ進む場合などは、工程が切り替わる直前の現況を取得しておくと数量を整理しやすくなります。

たとえば、ある工区で掘削した土砂を別工区の盛土材として場内流用するとします。掘削完了時点を測量せず、そのまま盛土まで進めると、後から全体を測量しても、どの期間にどれだけ掘削され、どれだけ盛土側へ移動したのか分かりにくくなることがあります。

一方、掘削完了時に現況を取得しておけば、初期地形との差から掘削工程までの数量を確認しやすくなります。その後、盛土完了時に再度測量すれば、工程ごとの数量を分けて整理しやすくなります。

工程切り替え時の測量が有効なのは、掘削と盛土だけではありません。一次掘削から二次掘削へ進むとき、床付けへ移るとき、仮置き土を撤去するとき、盛土が一定の高さへ到達したとき、別工区へ施工機械を移動するときなども記録の節目となり得ます。

この考え方では、「毎週金曜日に測る」と固定するより、「重要工程が終了したら対象工区を測る」という運用を組み合わせます。定期測量と工程節目の測量を併用すれば、必要以上に現場全体を測ることなく、数量管理に重要な状態を残しやすくなります。

工程の節目で測量しておくことには、数量計算以外のメリットもあります。数週間後や数か月後に施工履歴を確認するとき、当時の地形を客観的に振り返るための資料として利用できるためです。

現場では日々施工状況が変化します。担当者の記憶だけで、「この時点ではどこまで掘削していたか」「仮置き土がどこにあったか」を正確に説明することは容易ではありません。工程ごとの現況データを残しておけば、数量確認や施工経緯の整理に利用しやすくなります。

したがって、現場で土量管理を行う際には、日数による測量周期だけでなく、「工程が変わる前の地形を残す」という基準を持つことが有効です。

基準3 搬出入土量と計画土量の差を確認する

第三の基準は、日々記録している搬出入数量と計画数量との差です。

土工現場では、測量による土量計算とは別に、搬出車両や搬入車両の記録から土砂の動きを管理することがあります。この記録を日常的に取得している現場では、追加測量が必要かどうかを判断する一つの指標として利用できます。

たとえば、当初の工程計画では現在までに一定量の掘削を予定していたにもかかわらず、搬出実績が想定を大きく上回っている場合があります。その場合、施工速度が計画以上に速い可能性もあれば、施工範囲や地形条件、数量算出の前提などに差がある可能性もあります。

反対に、現場ではかなり掘削が進んでいるように見えるのに、搬出数量が計画より少ない場合は、場内流用量が増えている可能性や、仮置き土として現場内に残っている可能性があります。

こうした差が発生したときに現況測量を行えば、現在の地形から施工量を確認し、日常の搬出入記録などと照合する材料を得られます。

ただし、搬出入記録から把握する数量と測量から求めた土量は、そのまま比較して必ず一致するものではありません。土は地山の状態、掘削してほぐれた状態、締固め後の状態で体積の扱いが異なり、土量配分では土量変化率を考慮する考え方があります。また、車両記録が重量、台数、推定体積などのどの方法で管理されているかによっても比較条件は異なります。

そのため、数量差が生じたからといって、どちらかの記録が直ちに誤っていると判断するのは適切ではありません。地山土量、ほぐし土量、締固め後土量のどの状態を扱っているのか、どの換算条件や計量方法を用いているのかを確認し、比較の前提をそろえることが重要です。

ここで重要なのは、計画と実績の差を追加測量のきっかけとして使うことです。

通常時は搬出入記録を日々確認し、計画との差が現場で設定した管理範囲に収まっている間は通常の測量頻度を維持します。差が連続して広がった場合や、想定以上に残土または不足土が発生しそうな場合には、次の定期測量を待たずに現況測量を行うという運用が考えられます。

このような運用なら、毎日現場全体を測量しなくても、数量差の兆候を比較的早く捉えやすくなります。

特に工事終盤になってから多量の残土が判明したり、必要な盛土材が不足していることが分かったりすると、施工工程への影響が大きくなる可能性があります。早い段階で測量による現況数量と日常の施工実績を照合することで、搬出計画や搬入計画を見直すための材料を得られます。

現場で土量管理を実用的なものにするには、測量だけに頼るのではなく、日々取得できる施工記録と組み合わせることが重要です。

基準4 次工程に進む前の判断材料が必要かを確認する

第四の基準は、現在の地形が次工程によって見えなくなるかどうかです。

土工事では、一度次工程へ進むと、それまでの地形を後から直接測量できなくなる場合があります。掘削面の上に構造物を施工したり、埋め戻したり、盛土を重ねたりすれば、前工程の状態をそのまま確認することは困難になります。

そのため、次工程に進む直前は、土量管理上の重要な記録タイミングになり得ます。

たとえば、掘削完了後に基礎工事へ進む場合、掘削完了時点の現況を取得しておけば、掘削数量や掘削範囲を後から確認するための資料になります。測量せずに構造物施工へ進んだ場合、施工前の掘削面を後から直接計測することは難しくなります。

盛土でも同様です。一定の層まで施工した状態を記録してから次の施工へ進めば、その段階までの土量を区切って管理しやすくなります。

このようなタイミングでは、通常の定期測量日だけに合わせる必要はありません。たとえば定期測量を毎週金曜日としていても、水曜日に対象工区の次工程が始まるのであれば、必要性を確認したうえで水曜日までに対象範囲を測量する方法があります。

つまり、測量頻度を考えるときには「次回いつ測るか」だけでなく、「今この状態を記録しなければ後で確認できるか」という視点が必要です。

ただし、土量管理を目的とした現況測量だけですべての出来形や品質を判定できるわけではありません。工事で求められる出来形計測、品質試験、写真管理、検査などは、適用される契約図書、施工管理基準、監督・検査要領、発注者との協議内容などに従って実施する必要があります。土量管理の測量は、それらを置き換えるものではなく、現況形状や数量を把握して施工判断を補助する情報として位置付けることが重要です。

複数工区が同時進行している現場では、次工程へ進む時期も工区ごとに異なります。そのため、現場全体の測量日を一つに固定するだけでは、残しておきたい状態を記録できないことがあります。

工区単位で施工工程を確認し、後から見えなくなる状態について必要性を判断して測るという運用にすれば、必要なデータを効率的に蓄積できます。

基準5 発注者・元請・協力会社への進捗報告時期を確認する

第五の基準は、誰にいつ進捗を説明する必要があるかです。

現場で土量管理を行う目的は、数量を計算して保管することだけではありません。現場責任者、施工管理担当者、発注者、元請、協力会社などへ現在の状況を伝え、今後の施工方針を判断するための材料としても利用できます。

そのため、工程会議や進捗報告の前を測量タイミングの候補として設定する方法があります。

たとえば、定期的に工程会議を行っている現場であれば、会議前に現況を取得しておくことで、より新しい土量情報を基に説明できます。前回測量が会議のかなり前であれば、資料上の進捗と現在の現場状況に差が生じることがあります。

施工の進捗を説明するときも、単に「現在50%程度です」と伝えるだけではなく、同じ比較条件で前回測量から今回測量までに掘削量や盛土量がどの程度変化したかを確認できれば、状況をより具体的に共有できます。

さらに、同じ条件で時系列に土量を記録しておけば、施工ペースの変化を把握する材料にもなります。

前回まで一定のペースで進んでいた掘削量が今回大きく減っている場合、天候、地盤条件、施工機械、搬出条件などに変化があった可能性があります。反対に、施工ペースが大きく上がっている場合には、搬出先や次工程の準備時期を見直す必要が生じるかもしれません。

このように、進捗測量は数量を確認するだけではなく、工程上の変化を把握する材料になります。

ただし、報告のたびに現場全域を測る必要があるとは限りません。会議で重点的に確認する工区が決まっているのであれば、その工区を中心に測量する方法もあります。

大切なのは、測量そのものを目的にしないことです。誰が何を判断するための測量なのかを明確にすれば、必要な測量範囲と頻度を決めやすくなります。

現場条件に合わせて測量頻度を変える考え方

5つの基準を踏まえると、現場で土量管理を行う際に、工期を通して必ず同じ測量頻度を続けなければならないわけではありません。

施工初期、中盤、終盤で測量の目的を整理し、それに合わせて頻度を調整する考え方があります。

施工初期は、初期地形と設計条件が適切に整理できているかを確認する重要な時期です。基準となる地形データや比較条件に問題があれば、その後に測量を繰り返しても適切な土量比較ができない可能性があります。そのため、初期段階では測量条件や比較範囲を確認しながら状況を見る方法があります。

施工中盤では、大量の土砂が動く現場もあります。この時期は、施工速度と計画数量との差を中心に確認します。大規模な掘削や盛土が続く期間であれば測量頻度を高め、計画との差が小さく施工状態が安定している場合は適切な間隔を維持する考え方ができます。

施工終盤では、残り数量の確認や計画面との差が重要になります。施工量が少なくなったからといって測量頻度を下げすぎると、完成直前の調整に必要な情報を得るタイミングが遅れる可能性があります。

つまり、測量頻度は土量が最も多く動くときだけ高くすればよいとは限りません。施工初期の基準確認、大量施工期間、完成形に近づく仕上げ期間では、それぞれ異なる目的から測量頻度を検討します。

また、天候や現場条件も考慮します。施工が数日間停止し、対象地形にも変化がないことを確認できる場合は、予定していた進捗測量の時期を見直せるケースがあります。

一方、大雨などの後は、法面、掘削面、仮置き土などの状態が変化している可能性があります。この場合はまず現場の安全確認や所定の点検を優先し、その結果や施工管理上の必要性に応じて現況計測を行うことが考えられます。土量測量だけを安全確認の代替として扱わないことが重要です。

測量頻度はカレンダーだけで管理するのではなく、現場の変化と施工管理上の目的を基準に調整することが重要です。

工区ごとに測量頻度を変えて管理負担を抑える

広い現場ほど、現場全体を毎回測量する運用は担当者の負担になりやすくなります。その場合は、現場を工区や施工範囲に分けて測量頻度を変える方法が有効です。

たとえば、現在掘削中の工区は短い間隔で確認し、施工を開始していない工区は測量頻度を下げます。盛土が完成して当面施工しない工区についても、地形に変化がなければ進捗確認を目的とした測量を繰り返す必要性は低くなります。

こうした運用にすると、「必要な場所を高頻度で測ること」と「測量作業を増やしすぎないこと」を両立しやすくなります。

土量管理では、現場全体の総土量だけを見ていると工区ごとの問題を見落とす場合があります。

たとえば、現場全体では掘削量と盛土量がおおむね計画どおりでも、一つの工区で掘削が進みすぎ、別の工区では予定より遅れている可能性があります。工区別に土量を確認すれば、施工進捗の偏りを把握しやすくなります。

特に場内流用を行う現場では、どこから土砂を掘削し、どこへ移動したのかを工区単位で整理しておくことが土量収支を確認するうえで役立ちます。

施工中の範囲を重点的に測りながら、別途設定したタイミングで現場全体を取得する方法もあります。日常の進捗確認と全体数量確認を分けることで、管理の目的を明確にできます。

毎回同じ場所を同じ範囲で測るのではなく、「今回の施工判断に必要なのはどこか」を考えて対象範囲を決めることが、効率的な土量管理につながります。ただし、時系列比較を行う範囲では、比較条件が変わったことを識別できるよう記録しておくことが重要です。

土量管理で測量頻度を上げるべきタイミング

土量管理の測量頻度は現場ごとに異なりますが、頻度を上げることを検討しやすい典型的な状況があります。

大量掘削や大量盛土が始まり、一日に動く土量がそれまでより増えたときは、計画との差が短期間で拡大する可能性があるため、確認間隔を短くすることを検討します。

施工速度が急に変化した場合も重要です。施工機械の追加や施工体制の変更によって作業速度が上がれば、従来の測量間隔では変化を追いにくくなることがあります。

逆に、地盤条件などによって施工速度が大幅に低下した場合は、工程への影響を把握するために現況数量を確認することが有効な場合があります。

設計変更や施工範囲の変更が発生した場合も、変更前後の状態を区別できる記録を残しておくと数量を整理しやすくなります。変更後の状態しか残っていない場合、変更前までに施工した数量との区切りを後から確認しにくくなることがあるためです。

さらに、残土量や搬入土量に予想外の変化が発生した場合にも、追加の現況測量を検討する価値があります。

このように、あらかじめ「どのような変化が発生したら臨時測量を検討するか」を現場内で決めておくと、担当者ごとの判断のばらつきを抑えやすくなります。具体的なしきい値は一律に決めるのではなく、工事規模、施工速度、許容できる数量差、工程への影響などを踏まえて現場ごとに設定することが重要です。

測量回数を増やしても土量管理が改善しないケース

土量管理を改善しようとして、単純に測量回数だけを増やすのは注意が必要です。

測量頻度を高めても、取得したデータが迅速に処理されなければ施工判断には活用しにくくなります。たとえば毎日現況を取得していても、土量計算が1週間後にまとめて行われるのであれば、日々の測量結果をその期間の施工管理へ十分に生かせない可能性があります。

また、測量ごとに対象範囲や基準が変わってしまうと、前回との比較が難しくなります。同じ現場を高頻度で測っていても、比較条件が統一されていなければ、土量差が実際の施工によるものか、計算条件の違いによるものか判断しにくくなります。

データを取得しているものの、施工担当者まで結果が共有されていないケースにも注意が必要です。

土量管理の結果は、次にどれだけ掘削するか、どこへ盛土するか、搬出量をどう調整するかなどの判断材料として活用することで価値が高まります。

したがって、測量頻度を上げる前に、現況取得から土量計算、結果確認、共有までの流れを整理することが重要です。

必要なタイミングで測量し、その結果を必要な人が短時間で確認できる状態を整えるほうが、単純に測量回数だけを増やすより効果的な場合があります。

測量条件と比較基準を統一することが重要

現場で土量管理を継続する場合、測量頻度と同じくらい重要なのが比較条件の統一です。

土量は、比較する地形面や設計面などの差と計算範囲を基に算出します。そのため、基準となる座標や高さ、計算範囲、対象となる面などが変われば、同じ現場でも計算結果が変化する可能性があります。

初回測量では、どの範囲を土量管理の対象にするのか、どの地形面や設計面を比較基準にするのかを明確にしておく必要があります。そのうえで2回目以降も同じ条件を基本として比較します。

途中で施工範囲が変更された場合には、変更日や対象範囲を記録し、条件変更を識別できるようにして数量を扱うことが重要です。

計算範囲が広がれば、新たに加えた範囲の形状によって総数量が変化します。逆に範囲が狭くなれば集計対象そのものが変わるため、施工による変化との区別が必要です。

また、測量日時を明確に管理することも大切です。

進捗測量を繰り返すとデータが増え、「どれが最新なのか」「どの工程終了時のデータなのか」が分かりにくくなる場合があります。測量日だけでなく、その時点の施工状態と関連付けて管理すると後から確認しやすくなります。

初期地形、施工途中、工程切り替え、完成時というように、同じ比較条件または条件変更を追跡できる状態で時系列に整理することが土量管理の基本です。

土量の変化を工程管理へつなげる方法

測量結果から現在の土量を算出したら、その数字を工程管理の判断材料として利用します。

重要なのは、今回の数量だけを見るのではなく、同じ比較条件で前回からどの程度変化したかを確認することです。

たとえば、前回測量から今回測量までの間に一定量の掘削が進んだのであれば、その期間の日数や実稼働日数などと合わせることで、概算の施工ペースを把握する材料になります。同じ方法で複数回記録すれば、施工ペースが一定なのか、上昇しているのか、低下しているのかを確認しやすくなります。

さらに、同じ数量基準で整理した計画数量から現在までの施工量を差し引けば、残り数量を把握する材料になります。

残り土量と直近の施工ペースが分かれば、現在と同程度の条件が続いた場合に、どの程度の期間が必要になるかを概算する材料として利用できます。

もちろん、実際の工程は天候、施工機械、作業員配置、搬出入条件、土質、他工程との干渉などさまざまな要因で変化します。そのため、単純な数量計算だけで工期を確定することはできませんが、工程上の判断材料としては有効です。

土量管理を継続して行うメリットは、一時点の数量だけでなく時系列の変化を把握できることにあります。

施工が予定より遅れていれば早い段階で対応を検討できます。反対に、計画以上のペースで進んでいる場合も、次工程や搬出入の準備時期を見直す判断につながります。

土量データを取得するだけで終わらせず、工程表や施工計画と照らし合わせることが重要です。

現場写真と位置情報を土量管理に組み合わせる

土量管理では数値だけでなく、その時点の現場状況を残しておくことも有効です。

数週間後に数量差が見つかった場合、土量データだけを見ても、当時現場で何が起きていたのか分からないことがあります。

たとえば、一時的に仮置き土が存在していた場合、それをどの計算面や対象範囲に含めたかによって数量の解釈が変わることがあります。施工途中で別工区へ土砂を移動した場合も、その経緯を知らなければ数字だけから判断することは困難です。

測量日と同じ時点の現場写真が残っていれば、その日の施工状態を確認しやすくなります。

さらに、写真と位置情報が関連付けられていれば、「どこを撮影した写真か」を後から確認しやすくなります。

広い造成現場では、同じような景観の場所が多く、写真だけでは撮影地点を判断しにくいことがあります。撮影位置や日時が整理されていれば、工区や施工段階との対応を把握しやすくなります。

土量測量、位置情報、現場写真、施工記録を同じ時系列で管理することで、数量に変化があった理由を追跡しやすくなります。

こうした記録は、日常的な進捗確認だけでなく、工程会議で施工状況を説明するときにも役立ちます。数値と現場状況を組み合わせることで、「どの場所でどの程度施工が進んだか」を共有しやすくなります。

LRTK Phoneで現場の土量管理を効率化する

現場で土量管理の測量頻度を決める際に重要なのは、最初から「毎週1回」などと一律に固定することではありません。

土量の変化量が大きくなったとき、掘削や盛土の工程が切り替わるとき、搬出入数量と計画との差が広がったとき、次工程へ進む前、進捗報告が必要なときという5つの基準を中心に考えることで、現場状況に合った測量タイミングを設定しやすくなります。

施工が大きく動いている工区は短い間隔で確認し、変化していない工区は頻度を下げれば、測量作業を増やしすぎることなく必要な進捗情報を取得しやすくなります。

さらに、施工初期、施工中盤、仕上げ段階でも測量の目的は変わります。

施工初期には基準となる地形や比較条件を確認し、中盤には大きく動く土量と計画との差を確認し、終盤には計画面への到達状況や残り数量を確認します。測量頻度を工期全体で固定するのではなく、それぞれの段階で必要な情報に合わせることが重要です。

そして、土量管理を実務で役立てるためには、測るだけで終わらせないことが欠かせません。

測量結果を前回データや計画面と同じ条件で比較し、どれだけ土量が変化したのかを確認します。その情報を残り数量、搬出入計画、次工程、施工ペースなどと結び付けることで、土量データを工程管理の判断材料として使えるようになります。

現場写真や位置情報も同時に記録しておけば、数値だけでは分からない施工状況を後から確認できます。いつ、どこで、どのような状態だったのかを測量結果と合わせて残せれば、時系列で現場の変化を追いやすくなります。

こうした運用を定着させるためには、測量するたびに大掛かりな準備を必要とする仕組みではなく、現場担当者が必要と判断したタイミングでデータを取得しやすい環境が有効です。測量の準備や記録作業の負担を抑えられれば、固定した測量日を待つだけではなく、工程の節目や数量差に気づいた時点で確認する運用へ移行しやすくなります。

LRTK Phoneでは、高精度な位置情報の取得、位置情報や撮影方位を関連付けた測位写真、現況点群の取得、点群を利用した土量確認など、現場記録と測量に利用できる機能が提供されています。取得したデータを施工前後や設計データと比較する運用を組み立てることで、進捗確認や土量管理、現場共有に必要な情報をまとめやすくなります。

ただし、LRTK Phoneを含む3次元計測技術を出来形管理や正式な検査に利用する場合は、対象工事に適用される要領、要求精度、計測方法、使用条件などを別途確認することが重要です。日常的な進捗土量の確認と、契約上求められる出来形・品質管理は目的を区別して運用します。

現場で土量管理を改善する第一歩は、単純に測量回数を増やすことではありません。「どの程度土量が変化したら測るのか」「どの工程の前後で測るのか」「どの工区を重点的に確認するのか」「結果を誰がどの判断に使うのか」を明確にすることです。

そのうえで、施工の変化を現場で記録できるLRTK Phoneを活用すれば、測量を独立した作業として切り離すのではなく、日常の施工管理と組み合わせた土量管理へつなげやすくなります。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

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