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現場で即土量を岩混じり土で補正|選別後の搬出量を読む3係数

現場で即土量を岩混じり土で求めるときの基本

岩混じり土を掘削する現場では、掘削範囲から算出した土量と、選別後に実際に場外搬出する量が一致しないことがあります。細かな土砂、礫、玉石、岩塊、表土、粘性土、異物などが混在し、選別後の材料をすべて同じ用途や搬出先へ回すとは限らないためです。

現場で即土量を把握できれば、仮置き場所の確保、選別作業の段取り、搬出車両の手配、搬出先との調整を早い段階で進めやすくなります。ただし、点群計測などで得た体積を、そのまま車両の公称荷台容量で割っても、必要台数を適切に見込めるとは限りません。

最初に区別したいのは、地山状態、掘削してほぐれた状態、仮置きされた状態、選別後に分けた状態、車両へ積み込んだ状態です。国土交通省の積算基準でも、土量は地山、ほぐした状態、締固め後の三つに区分され、地山土量に対する体積比として土量変化率LとCが整理されています。したがって、異なる状態の立方メートルを無条件に足し引きせず、何を分母とした量かをそろえる必要があります。

本記事では、選別後の搬出量を施工管理上で予測するため、岩分率、選別残存率、搬出換算係数という三つの管理係数を使います。これらは法令、積算基準、共通仕様書で全国一律に定められた名称や固定値ではなく、現場ごとに定義して実績で校正する試算用の係数です。公的な土量変化率LやCと混同せず、契約数量、出来高数量、処分数量の確定には設計図書、発注者との協議、受入先の計量記録などを優先します。

三つの係数を使う場合も、基準体積を一つに決めることが前提です。地山土量を基準にするのか、選別前仮置き山の見掛け体積を基準にするのか、重量を共通基準にするのかを明記します。地山土量からほぐした状態へ変換するために公的な土量変化率を使い、さらに搬出換算係数を掛ける場合は、空隙の増加を二重に計上していないか確認しなければなりません。

岩の大きさ、風化の程度、含水状態、選別方法、現場内再利用の範囲、搬出先の受入条件は現場ごとに異なります。したがって、三つの係数は初期計画の便宜的な値として設定し、試験選別、重量記録、搬出台数、残量計測を用いて更新するのが安全です。

岩混じり土で計測値と搬出量が一致しない理由

岩混じり土の計測値と搬出量が一致しない主な理由は、掘削、選別、仮置き、積込みの各段階で材料の空隙、含水状態、粒度構成、行き先が変わるためです。掘削前の地山では土砂や岩が周囲の地盤と一体になっていますが、掘削後は土塊や岩塊の間に空隙が生じ、同じ材料でも見掛け体積が変わります。

選別前は細粒分が岩塊の間を埋めていても、選別後に岩だけを集めると、岩塊同士の間に大きな空隙ができます。このため、選別後の岩山と土砂山の見掛け体積を合計しても、選別前山の見掛け体積と一致しないことがあります。差が出たからといって、直ちに材料が増減した、または点群計測が誤っているとは判断できません。

一方、選別後の土砂は埋戻しや整地へ再利用されることがあります。岩も、小割りや破砕後に現場内で利用できる場合があります。計測した総量から、再利用量、別工区への移動量、一時保留量を区別しなければ、場外搬出量を過大に見積もる可能性があります。

反対に、含水状態や異物混入、搬出先の受入条件によって、当初は再利用する予定だった材料を場外へ出すこともあります。その場合、材料構成が同じでも、搬出対象として残る割合は上昇します。

搬出計画には体積だけでなく重量も影響します。密度の高い岩塊や含水量の多い土砂では、荷台の容積に余裕があっても車両ごとの最大積載量へ先に達することがあります。国土交通省の施工事例でも、車両ごとに異なる最大積載量を登録し、積込み重量を確認して過積載を防ぐ運用が紹介されています。([国土交通省人事・厚生情報システム][1])

雨天や湧水の影響も記録が必要です。含水状態が変わると重量が増え、粘性土が岩へ付着しやすくなり、乾燥時とは選別結果が変わる場合があります。現場で即土量を試算するときは、形状だけでなく、計測日時、天候、材料の湿潤状態、選別方法も残します。

選別前土量と選別後搬出量を区別する

岩混じり土の数量管理では、土量の名称と計測時点を先に整理します。少なくとも、地山相当の掘削土量、掘削後の選別前仮置き量、選別後に分けた岩分と土砂分、場外搬出対象量、車両積込状態の見掛け量を区別します。

地山相当の掘削土量は、一般に掘削前後の地形差分から求める考え方です。これは対象範囲から取り除かれた材料の地山状態の体積であり、掘削後の仮置き山を計測した見掛け体積とは一致しないことがあります。

選別前土量は、掘削した岩混じり土を仮置きした状態で計測する量です。材料間の空隙を含み、山の積み方、重機の走行、押土、沈下によって変化します。同じ材料でも、山を積み直しただけで見掛け体積が変わる可能性があります。

選別後土量は、岩分、土砂分、再利用材、異物、保留材などへ分けた後の量です。ただし、選別前後の各山を異なる空隙状態のまま単純比較しても、材料収支は評価できません。物量収支を厳密に確認する必要がある場合は、重量を併用するか、各体積を共通の基準状態へ換算します。

場外搬出対象量は、選別後の材料のうち、現場外へ運ぶことが決まった量です。現場内再利用分、一時保管分、処理方法が未確定の保留分は分けて管理します。車両台数の算定では、搬出対象の基準量を積込状態へ換算し、さらに一台当たりの実績積載量と重量制約を確認します。

担当者が「土量は何立方メートルか」と尋ねられたときは、数値だけでなく、地山、選別前仮置き、選別後、積込状態のどれを表すかを併記します。すべてを単に残土量として管理すると、掘削数量、仮置き残量、搬出予定量、搬出済み量が混在し、計画と実績の比較が難しくなります。

搬出量を読むために使う3係数

本記事で使う岩分率、選別残存率、搬出換算係数は、選別後搬出量を説明しやすくするための現場管理用の変数です。国土交通省の土量変化率LやCとは別の概念であり、公的な標準値として扱うものではありません。公的基準では土質別のLとCが体積比として示されていますが、本記事の三係数には全国共通の標準値はありません。

岩分率は、選別前の基準量を、管理上の岩分と土砂分へ配分する係数です。ここでいう基準量が選別前仮置き山の見掛け体積である場合、岩分率は表面の目視割合ではなく、試験選別や重量記録から校正した配分係数として扱います。

選別残存率は、岩分または土砂分の基準量のうち、選別後に場外搬出対象として残る割合です。現場内再利用、別工区への流用、保留、異物処理を区別し、岩分と土砂分で別々に設定します。

搬出換算係数は、搬出対象の基準量を、車両へ積み込む状態の見掛け体積または実績積載量へつなぐ係数です。基準状態と積込状態の空隙差を反映しますが、車両の積載率まで含めるかどうかを明記します。

三つを一つの補正率にまとめると、差が出たときに原因を追いにくくなります。材料構成の変化なのか、再利用計画の変化なのか、積込状態の変化なのかを分けて確認するため、係数の意味と単位を文書化します。

係数1の岩分率で土砂と岩を分ける

岩分率は、選別前の基準量を岩分と土砂分へ配分するための係数です。選別前の基準量をV、岩分率をRとすると、試算上の岩分基準量はV×R、土砂分基準量はV×(1-R)で表せます。

ただし、この式がそのまま物理的な岩山体積と土砂山体積を示すわけではありません。Vが選別前仮置き山の見掛け体積で、選別後の山が別の空隙状態になる場合、選別後の岩山体積をV×Rで直接予測することはできません。ここで得る数値は、同一基準にそろえた配分基準量です。

最初に決めるべきなのは、何を岩として扱うかです。一定粒径以上の玉石や礫を岩へ含めるのか、破砕後の材料をどの区分に置くのかで岩分率は変わります。搬出先や再利用用途に材料区分が定められている場合は、その区分を優先します。

表面の目視だけで岩分率を決めると、内部の材料構成を反映できないことがあります。可能であれば、代表区画を実際に選別し、岩分と土砂分の重量、または共通基準へ換算した体積から岩分率を設定します。

重量基準の岩分率を体積計算へ使う場合は、岩分と土砂分のかさ密度や含水状態が必要です。重量比をそのまま体積比として扱うと、岩分の体積を過大または過小に配分する可能性があります。重量基準で管理するなら、後続の選別残存率や搬出換算も重量基準でそろえる方法が分かりやすくなります。

施工範囲が広い場合は、現場全体に一つの岩分率を当てるより、工区、掘削深度、地質区分、施工期間ごとに分けます。表土、風化層、岩塊の多い層では構成が異なるため、地質条件が変わった時点で再確認します。

岩分率を現場で設定する手順

岩分率を設定するときは、対象範囲と判定基準を決めます。工区全体を一つにするのか、深度や地質区分ごとに分けるのかを整理し、岩として扱う粒径、破砕状態、付着土の扱いを関係者で共有します。

次に、対象範囲を代表する材料で試験選別を行います。表層だけ、岩が露出した部分だけを選ぶと偏りが生じます。掘削断面に複数の層が見られる場合は、位置と深さを分けて試料区画を設定します。

試験選別前には、対象区画の体積または重量を記録します。選別後は、岩分と土砂分を離して仮置きし、それぞれの量を確認します。山の裾が接触していると境界を設定しにくいため、点群で計測する場合は十分な間隔を確保します。

体積基準で岩分率を求める場合は、選別前後の体積を同じ基準状態へ換算します。選別前山と選別後山の見掛け体積をそのまま比べると、空隙率の差が岩分率へ混ざります。実務上は、全量搬出した試験区の重量と材料区分別重量を使う方法、または各区分のかさ密度を測って共通体積へ換算する方法が考えられます。

初期値を設定した後は、本施工の搬出実績と比較します。岩の搬出台数が想定より多い場合でも、岩分率だけが原因とは限りません。岩塊が大きくなって一台当たりの積載量が減った場合や、再利用量が減って選別残存率が上がった場合もあります。

岩分率を変更するときは、適用工区、期間、深度、変更理由を記録します。新しい係数を過去期間へ一律に上書きせず、当初予測と実績の差を追跡できるようにします。

係数2の選別残存率で搬出対象を求める

選別残存率は、岩分率で配分した各材料の基準量のうち、選別後に場外搬出対象として残る割合です。岩分と土砂分では再利用用途や受入条件が異なるため、別々に設定します。

岩分基準量をVr、岩分の選別残存率をSrとすると、搬出対象となる岩分基準量はVr×Srです。土砂分基準量をVs、土砂分の選別残存率をSsとすると、搬出対象となる土砂分基準量はVs×Ssです。

たとえば、岩分基準量が400立方メートル相当あり、そのうち100立方メートル相当を現場内利用、300立方メートル相当を搬出する計画なら、岩分の選別残存率は0.75です。ここでいう立方メートル相当は、同じ基準状態へそろえた量でなければなりません。

搬出しない材料の行き先は、現場内再利用、別工区への移動、一時保管、追加処理待ち、残置に分けます。選別前量から搬出量を引き、残りをすべて再利用量とみなすと、計測範囲外への移動や保留材が混ざる可能性があります。

含水状態によっても選別残存率は変化します。湿った粘性土が岩へ付着し、岩側の搬出対象へ回る場合があります。ただし、この変化を岩分率の変更として扱うのか、選別残存率の変更として扱うのかは、現場内でルールを統一します。

搬出先の受入条件や現場内需要が変わった場合も見直しが必要です。再利用予定の土砂が使えなくなれば土砂分の残存率は上がり、小割りした岩を現場内利用できるようになれば岩分の残存率は下がります。

選別残存率を試験施工から確認する

選別残存率は、本施工に近い条件で一定量を選別し、材料区分別の行き先を追跡して確認します。試験時だけ通常より丁寧に選別すると、本施工の残存率を再現できないため、使用重機、投入方法、作業時間、判定基準をそろえます。

まず、選別前材料を他の山と混ざらないよう区画し、開始時の基準量を記録します。次に実際の方法で選別し、岩分、土砂分、再利用分、異物、保留材へ分けます。選別後は各区分を計測し、搬出または再利用まで追跡します。

選別前後の見掛け体積が一致しなくても、直ちに計測ミスとはいえません。選別によって空隙率が変わるためです。選別残存率の分母と分子は、重量、共通基準体積、または同一条件で校正した管理量のいずれかへ統一します。

重量を併用する場合は、含水状態の変化に注意します。選別前後で降雨や乾燥があると重量収支も変わるため、計測時刻、天候、降雨、排水状況を記録します。

試験量が少な過ぎると、一つの大きな岩塊で結果が大きく変わります。材料状態が複数ある場合は条件別に試験し、施工初期の複数回の結果から平均値と変動幅を確認します。

残存率が安定しない場合は、一つの係数へ無理にまとめず、工区、材料区分、天候条件、選別方法ごとに分けます。係数を細分化すると管理は増えますが、差の原因を説明しやすくなります。

係数3の搬出換算係数で見掛け体積を補正する

搬出換算係数は、選別後の搬出対象基準量を、車両積込状態の見掛け体積へ変換する管理係数です。岩塊は形状が不規則で、粒径が大きいほど荷台内に使い切れない空間が残る場合があります。

搬出対象となる岩分基準量をAr、岩分の搬出換算係数をKrとすると、岩分の想定積込見掛け体積はAr×Krです。土砂分基準量をAs、土砂分の搬出換算係数をKsとすると、土砂分の想定積込見掛け体積はAs×Ksです。

岩分と土砂分は別の係数にします。岩だけを積む場合、細粒分を含む土砂を積む場合、岩と土砂を混合して積む場合では空隙状態が異なるからです。

重要なのは分母となる基準量です。地山体積から積込状態へ変える係数と、選別後仮置き山の見掛け体積から積込状態へ変える係数は同じではありません。選別後仮置き山がすでに大きな空隙を含む場合、地山からのほぐれを想定した係数をさらに掛けると二重補正になる可能性があります。

国土交通省の土量変化率Lは、地山土量に対するほぐした土量の比として定義されています。本記事の搬出換算係数をLの代替として使うのか、Lで変換した後の積込条件だけを表すのかを明確にし、同じ変化を重複計上しないことが必要です。

搬出換算係数は、選別後の山を全量搬出した実績から校正すると分かりやすくなります。仮置き山の基準量、搬出台数、車両ごとの実積載量、積載重量を対応付けます。

荷台の公称容量を、そのまま実積載体積として扱うのは避けます。岩塊が荷台形状に収まらない場合や、容積を満たす前に最大積載量へ達する場合があるためです。車格、荷台形状、材料区分ごとに実績値を分けます。

3係数を使った基本計算

三係数の計算は、岩分と土砂分を分けて行い、最後に合算します。選別前の基準量をV、岩分率をR、岩分の選別残存率をSr、土砂分の選別残存率をSs、岩分の搬出換算係数をKr、土砂分の搬出換算係数をKsとします。

岩分の想定積込見掛け体積は、V×R×Sr×Krで求めます。

土砂分の想定積込見掛け体積は、V×(1-R)×Ss×Ksで求めます。

総積込見掛け体積は、岩分と土砂分の結果を合算します。

この式を使えるのは、V、R、Sr、Ss、Kr、Ksの基準が互いに整合している場合です。Vが地山体積なのに、Rが選別前仮置き山の体積比から求められている場合や、Krに地山からのほぐれと車両積載率の両方が含まれている場合は、計算の意味が不明確になります。

搬出換算係数に一台当たりの積載率を含める場合は、台数計算で再び積載率を掛けません。搬出換算係数を材料の状態変化だけに使う場合は、一台当たりの実積載体積を別に設定します。

地山土量を入力する場合は、地山から選別前仮置き状態への変換をどこで行うかを決めます。公的なLを使う方法もありますが、現場実績から三係数全体を校正している場合は、さらにLを掛けると二重補正になる可能性があります。

計算結果は確定数量ではなく施工計画上の予測値です。計測量、各係数、計算日、対象工区、基準状態、材料状態を結果と一緒に保存し、実績との差を追跡します。

岩混じり土1,200立方メートルの計算例

選別前仮置き山の見掛け体積を計測し、1,200立方メートルだったとします。この例では、試験選別と重量記録から校正した体積配分用の岩分率を0.30と仮定します。

試算上の岩分基準量は、1,200×0.30で360立方メートル相当です。土砂分基準量は、1,200×0.70で840立方メートル相当です。これらは同一基準に配分した管理量であり、選別後に実測する岩山と土砂山の見掛け体積そのものではありません。

岩分の一部を現場内で利用し、岩分の選別残存率を0.75とすると、搬出対象の岩分基準量は360×0.75で270立方メートル相当です。

岩分の搬出換算係数を1.20と仮定すると、岩分の想定積込見掛け体積は270×1.20で324立方メートルです。

土砂分は埋戻しや整地へ再利用し、土砂分の選別残存率を0.35と仮定します。搬出対象の土砂分基準量は840×0.35で294立方メートル相当です。

土砂分の搬出換算係数を1.10と仮定すると、土砂分の想定積込見掛け体積は294×1.10で323.4立方メートルです。

岩分と土砂分を合算すると、想定積込見掛け体積は324+323.4で647.4立方メートルです。

この数値は、三係数の使い方を示す仮定例です。0.30、0.75、0.35、1.20、1.10を他現場へ流用したり、公的な標準値とみなしたりしてはいけません。特に1.20という数値が公的な土量変化率Lと同じになる場合があっても、この例の搬出換算係数と定義が同じとは限りません。

車両台数は、647.4立方メートルを一つの荷台容量で割って確定するものではありません。岩分と土砂分で一台当たりの実積載体積、かさ密度、最大積載量が異なるため、区分ごとに計算します。

車両台数へ換算するときの確認事項

岩分の台数は、岩分の想定積込見掛け体積を岩積載時の一台当たり実積載体積で割って求めます。土砂分も同様に、土砂積載時の実績値で割ります。

同時に重量基準でも確認します。区分別の想定搬出重量を、一台当たりに許容される積載重量で割り、体積基準と重量基準のうち必要台数が多い方を採用する考え方が安全です。各車両の最大積載量は同一とは限らず、土砂等を運搬する大型車両には最大積載量に基づく制度上の区分もあります。([国土交通省情報提供システム][2])

大きな岩塊は荷台の隅や岩塊間に空間を残しやすく、公称容量を使い切れない場合があります。一方、湿潤土砂は容積を満たす前に重量制約へ達する場合があります。

一台当たりの実積載体積は、車格、荷台形状、材料粒径、小割り状態、積込方法ごとに記録します。車両や積込担当が変わった場合は、同じ一台として平均せず、条件を分けて確認します。

台数計算で小数が出た場合は、基本的に必要便数として切り上げます。ただし、搬出終盤は残量を再計測し、最終便が満載にならないことを前提に配車を調整します。

体積の試算は配車計画に有効ですが、過積載防止の確認を代替しません。実際の積載可否は、車検証等で確認した最大積載量、計量設備、ペイロード計測、現場の積込管理手順に従って判断します。

点群計測で選別前後の土量を正しく捉える

岩混じり土を点群計測する際は、点の密度だけでなく、計測範囲、基準面、死角、不要物の除外が重要です。仮置き山の裾を広く取り過ぎると地盤を含み、狭く取ると材料を除外します。

選別前後を比較する場合は、それぞれの基準面を確認します。同じ場所でも、選別作業中に地盤が掘られたり、残土が薄く残ったりすると、基準面が変化します。可能であれば、仮置き前の地盤面を取得しておきます。

仮置き場所を移動した場合は、移動先の地盤面を別に計測します。平坦な地盤上の山と傾斜した作業床上の山を同じ基準面で処理すると、地盤形状の差が土量へ混ざります。

岩山は表面の凹凸が大きく、岩塊の背面や隙間が欠測しやすいため、周囲から複数方向で取得します。頂部、側面、背面、裾を確認し、取得できない部分を推定面で補った場合は、その方法を記録します。

重機、車両、人、資材が点群へ含まれた場合は、土量計算前に除外します。計測中に山の形状が変わらないよう、可能な範囲で選別や搬出を止め、開始時刻と終了時刻を記録します。

搬出途中の残量を測る場合は、何台目の搬出後かを記録します。選別後の岩山と土砂山は裾が重ならないよう離し、同じ材料を二重計上しないよう境界を確認します。

データ名には、工区、日付、材料区分、選別前後、計測時点を含めます。点群体積は形状を表す有力な管理情報ですが、材料の内部密度、含水量、重量を直接示すものではないため、搬出記録や計量記録と組み合わせます。

係数が合わないときに確認するポイント

計画台数と実績が合わない場合は、計測土量だけを疑わず、基準状態と三係数を順に確認します。

最初に、入力したVが地山体積なのか、選別前仮置き山の見掛け体積なのかを確認します。途中で基準状態が変わっていると、すべての係数が正しくても結果は合いません。

次に、計測範囲と基準面を確認します。山の裾を広く囲み過ぎていないか、地盤面を含めていないか、背面や頂部に欠測がないか、重機などの不要点が残っていないかを見ます。

岩分率では、掘削位置や深度が変わっていないか、岩の判定基準が担当者間で一致しているか、重量比を体積比として誤用していないかを確認します。

選別残存率では、現場内再利用量、保留量、受入条件、岩への付着土、異物の扱いを確認します。再利用需要が満たされた後に土砂の搬出割合が増える場合は、期間別に係数を分けます。

搬出換算係数では、岩塊の粒径、小割り方法、混合積みと分離積み、車格、荷台形状を確認します。地山からのほぐれを別に補正している場合は、二重計上も疑います。

一台当たりの実積載量は、車両別の最大積載量と実際の積載重量を確認します。雨天後に差が増えた場合は、含水による重量増加、岩への付着、仮置き山の沈下が重なっている可能性があります。

原因が分からない場合は、一定量の試験区を区切り、選別前計測、選別、区分別計測、全量搬出、重量確認まで一つの単位として追跡します。工程ごとの記録をつなぐことで、差が生じた段階を特定しやすくなります。

日々の搬出実績から3係数を更新する

三係数は着工前に一度決めて終わりではありません。掘削深度、施工位置、天候、選別方法、再利用需要が変われば、適切な値も変わります。

日々の管理では、当日の入力基準量、材料区分、岩分率、岩分と土砂分の搬出対象量、搬出台数、積載重量、残置量を対応付けます。毎日詳細に計測できない場合でも、地質が変わった日、計画との差が大きかった日、新しい工区へ移った日には再計測します。

単日の数値だけで係数を変更すると、最終便の積載不足や一時的な作業条件に引っ張られる可能性があります。複数日の実績から平均値と変動幅を確認し、外れ値の原因を調べます。

岩分率が安定していても、選別残存率は施工段階で変わることがあります。現場内で必要な埋戻し量を確保した後は、それまで再利用していた土砂が搬出側へ回る可能性があります。

搬出換算係数は、材料粒径と積込条件で分けると実績へ合わせやすくなります。大岩主体、小割り後、土砂主体、混合積みを同じ係数で扱うと、変動が大きくなります。

係数を更新した場合は、変更日、対象工区、変更前後の値、基準状態、変更理由を記録します。過去計画を新しい係数で上書きせず、当時の予測と実績を比較できる状態を保ちます。

別現場の値は初期検討の参考にはできますが、そのまま流用しません。地質、含水、選別設備、車両、受入条件が異なるため、当該現場の試験選別と搬出実績で確認します。

LRTK Phoneで現場の土量管理を効率化する

岩混じり土の三係数を管理するには、掘削前後、選別前後、搬出途中など、複数時点の形状を記録する必要があります。計測準備の負担が大きいと測定頻度が下がり、材料状態の変化を把握しにくくなります。

LRTK Phoneは、公式情報上、絶対座標付き点群の取得に対応し、クラウド上で座標、距離、面積、体積を計測できる製品です。また、現場で盛土体積や設計との差分体積を確認する機能が案内されています。したがって、適切な計測条件を確保すれば、仮置き山の形状記録や体積確認を支援できます。([Lefixea Irtk][3])

選別前の岩混じり土、選別後の岩山、再利用する土砂山、搬出途中の残量を分けて計測し、工区、日付、材料区分、選別状態を統一した名称で保存すると、実績比較に使いやすくなります。

搬出開始前と一定台数搬出後の残量を計測すれば、点群上の体積減少量と搬出台数を対応付けられます。ただし、一台当たりの実積載体積を推定する際は、途中の積み直し、山の沈下、基準面の変化がないか確認します。

選別前後の各山を計測すると、岩分率や選別残存率を校正するための形状データを蓄積できます。ただし、見掛け体積だけで材料収支を確定せず、重量記録、搬出伝票、再利用記録を併用します。

位置付きデータを残せば、複数の仮置き場がある現場でも対象を識別しやすくなります。仮置き場所を変更した場合は、移動前後の位置と基準面を記録し、別の山を同じ対象として比較しないようにします。

点群による土量だけで車両台数、過積載の有無、処分数量、契約数量を確定することはできません。車両の最大積載量、材料重量、受入条件、設計図書、発注者との協議、計量記録を合わせて判断します。

LRTK Phoneの利用可否、計測範囲、精度、必要な標定や検証方法は、現場条件、端末構成、ソフトウェアの仕様によって異なります。実運用前に現場で既知寸法や既知数量との比較を行い、要求精度を満たすか確認します。

まとめ

岩混じり土では、計測した選別前土量と選別後の搬出量を同じ数値として扱えません。掘削、選別、仮置き、積込みで空隙状態が変わり、現場内再利用や保留材も生じるためです。

選別後の搬出量を試算する方法として、本記事では岩分率、選別残存率、搬出換算係数の三つを使いました。これらは公的な標準係数ではなく、現場ごとに定義し、試験選別と搬出実績で校正する管理係数です。

岩分率は共通基準量を岩分と土砂分へ配分し、選別残存率はそのうち場外搬出対象となる割合を示し、搬出換算係数は積込状態の見掛け体積へつなぎます。三係数の分母と分子を同じ基準へそろえ、国土交通省の土量変化率LやCと重複させないことが重要です。

岩分と土砂分は別々に計算し、車両台数は体積基準と重量基準の両方で確認します。大きな岩塊は荷台内に空隙を生じさせ、湿潤土砂や高密度の岩は容積を満たす前に最大積載量へ達する場合があります。

点群計測は、仮置き山の形状と体積を時系列で追う手段として活用できますが、内部密度や重量を直接示すものではありません。基準面、欠測、不要物、計測時点を管理し、重量記録、搬出実績、再利用記録と組み合わせます。

現場で即土量を把握し、選別前後の数量と搬出実績を継続的に比較すれば、係数の変化を早く捉え、配車、仮置き場所、搬出先との調整へ反映しやすくなります。LRTK Phoneを活用する場合も、点群体積を確定数量とみなさず、現場条件に応じた検証と他記録との照合を行うことが安全な運用につながります。

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