LRTKレフィクシア株式会社

現場で即土量をトラックスケールで算出|湿潤密度を使う4換算

トラックスケールで現場土量を算出する考え方

掘削土や盛土材の数量を現場で早く把握したいとき、トラックスケールで得られる重量は有力な管理情報になります。ただし、トラックスケールが直接示すのは質量であり、設計数量や出来高管理で使われる立方メートルではありません。重量から土量へ換算するには、積載物の湿潤密度を組み合わせ、重量と体積の関係を整理する必要があります。

基本式は、体積を正味湿潤質量で割るのではなく、正味湿潤質量を湿潤密度で割る形です。すなわち、体積は正味湿潤質量÷湿潤密度で求めます。正味湿潤質量が20トン、代表する湿潤密度が1.80トン毎立方メートルであれば、換算体積は約11.11立方メートルです。ここで重要なのは、使用する湿潤密度が積載時の土の状態を適切に表していることです。密度の条件が異なれば、計算式が正しくても求めたい土量にはなりません。

土は掘削前の地山、掘削してほぐれた状態、運搬中に振動や自重で沈んだ状態、敷き均して締め固めた状態で体積が変化します。一方、土粒子と水を合わせた質量は、こぼれ落ちや排水、異物混入などがなければ大きくは変わりません。この性質を利用すると、重量を共通の軸として、異なる状態の体積を比較できます。

現場で即土量を把握する目的は、単に一便の体積を計算することではありません。搬出済み数量、搬入済み数量、当日の進捗、残土置場の残容量、盛土に必要な追加量、車両手配の過不足などを早い段階で判断することにあります。そのため、重量票の数値だけでなく、空車重量、土質区分、含水状態、密度の測定時点、積込場所、搬出先、便番号を一つの記録として結び付けることが重要です。

トラックスケールによる算出は、広い範囲を直接測量できない日でも継続しやすく、日々の数量管理に向いています。ただし、重量換算値は採用した密度に依存します。契約数量や正式な出来高として扱う場合は、設計図書、施工計画、発注者との協議、承認された測定方法に従う必要があります。日常管理用の速報値と、検査や精算に用いる確定値を分けて運用すると、現場判断の速さと数量根拠の両方を保ちやすくなります。

換算前にそろえる重量と湿潤密度の条件

換算を始める前に、どの重量を使い、どの状態の体積を求めるのかを明確にします。最初に確認するのは、計量時の総重量、同じ車両の空車重量、積載物の正味湿潤質量です。総重量には車両本体、乗員、燃料、工具、付着土、積載土が含まれます。空車重量の条件が総重量計量時と大きく異なると、その差がそのまま積載土の質量誤差になります。

空車重量は、一度登録すれば常に同じとは限りません。燃料残量、荷台に残った土、泥水、積載している養生材や工具、乗員数によって変化します。特に粘性土を運搬した後は、荷台や足回りへの付着が増えやすく、計量のたびに空車条件がずれることがあります。現場では車両ごとに識別番号を付け、空車重量を定期的に再確認し、通常値から大きく外れた場合に原因を確認できるようにします。

次に、求めたい体積の状態を決めます。積込直後のほぐれた土量を知りたいのか、掘削前の地山土量に戻したいのか、締固め後の盛土完成量を見込みたいのかで、使う密度が変わります。積載土の湿潤密度を用いれば積載状態に近い体積が得られます。地山の湿潤密度を用いれば同じ湿潤質量に対応する地山体積が得られます。締固め後の湿潤密度を用いれば、同じ材料が所定の状態に締め固められたときの概算体積を求められます。

湿潤密度は、土粒子と間隙水を含む湿潤質量を、その状態の全体積で割った値です。単位はトン毎立方メートルまたはキログラム毎立方メートルで管理できますが、計算時には単位を必ずそろえます。質量をトンで扱うなら密度もトン毎立方メートルを使い、質量をキログラムで扱うなら密度もキログラム毎立方メートルを使います。単位が混在すると千倍の誤差が生じるため、記録様式の段階で単位欄を固定しておくことが有効です。

さらに、土質区分を混ぜないことも大切です。砂質土、粘性土、礫を多く含む土、改良土、砕石混じり土では湿潤密度も含水状態も異なります。同じ搬出先へ運ぶ場合でも、掘削層や工区が変われば代表密度を分けた方が安全です。複数の土質を一つの密度で一括換算すると、日ごとの傾向は把握できても、工区別数量や残量の説明が難しくなります。計量記録には少なくとも車両、日時、積込場所、材料区分、総重量、空車重量、正味湿潤質量、採用密度、換算体積を残し、後から計算根拠を追える状態にします。

換算1 総重量と空車重量から正味湿潤質量を求める

最初の換算は、トラックスケールで得た総重量から空車重量を差し引き、積載土の正味湿潤質量を求める作業です。式は、正味湿潤質量=総重量-空車重量です。総重量が31.60トン、空車重量が11.20トンであれば、正味湿潤質量は20.40トンになります。この20.40トンには土粒子だけでなく、その時点で土に含まれる水も含まれています。

この計算は単純ですが、現場では空車条件の違いによる誤差が起こりやすい部分です。たとえば、空車計量時には運転者だけが乗車し、積載時の総重量計量では同乗者がいる場合、その差も積載土の質量として計上されます。燃料を給油した直後や、荷台に敷板を追加した後も同様です。車両ごとに標準的な空車条件を定め、運転者、携行品、燃料、荷台付着物の扱いをそろえると、便ごとのばらつきを抑えられます。

空車重量を固定登録する運用は効率的ですが、固定値が長期間更新されないと誤差が累積します。日常管理では、一定期間ごと、車両仕様の変更後、荷台清掃後、通常値と不自然な差が出たときなどに再計量します。特に雨天時は、荷台や車体への付着水、泥の持ち込み、積載土からの排水によって計量条件が変わります。計量時刻と天候を記録しておけば、後から数量差の原因を検討しやすくなります。

過積載防止の確認と土量換算の記録は、目的を分けて管理することも重要です。車両の運行上確認すべき重量と、土量算出に用いる正味湿潤質量は関連しますが、同じ帳票の数値を無条件に流用してよいとは限りません。土量管理では、対象材料以外の積載物がないか、荷台から土がこぼれていないか、排水が続いていないかを確認し、積込地点から計量地点までの間に質量が変化する要因を記録します。

複数回の計量で総重量が不自然に同じ値を繰り返す場合や、同じ積込量に見えるのに正味湿潤質量が大きく変動する場合は、計量値だけで判断せず、積込方法、土質、含水状態、空車重量を見直します。運転者の感覚や荷台の見た目は補助情報として役立ちますが、最終的には計量記録と現場条件を対応させることが大切です。

一便ごとの正味湿潤質量が確定したら、その数値を次の体積換算へ渡します。この段階ではまだ立方メートルではありません。重量票に体積を直接書き込む場合も、採用した湿潤密度と計算式を併記し、重量の原記録と換算後の管理値を区別しておくと、密度を見直した際に再計算しやすくなります。

換算2 正味湿潤質量を同一状態の体積へ換算する

二つ目の換算は、正味湿潤質量を、その土の状態を代表する湿潤密度で割り、体積へ変換する作業です。式は、換算体積=正味湿潤質量÷湿潤密度です。正味湿潤質量が20.40トン、積載状態を代表する湿潤密度が1.70トン毎立方メートルであれば、換算体積は12.00立方メートルです。

この結果を積載状態の体積として扱うには、密度試料が積載物を適切に代表している必要があります。積込直後のほぐれた土から密度を求めたのか、荷台内で沈下した土を想定したのか、仮置場で締まった土から採取したのかによって結果が変わります。同じ名称の土でも、採取位置や締まり方が違えば湿潤密度は一定ではありません。

密度が小さいほど、同じ重量から換算される体積は大きくなります。反対に、密度が大きいほど体積は小さくなります。たとえば正味湿潤質量が20.40トンのとき、湿潤密度1.60トン毎立方メートルでは12.75立方メートル、1.80トン毎立方メートルでは約11.33立方メートルになります。密度が0.20トン毎立方メートル違うだけで、一便あたり約1.42立方メートルの差が生じます。便数が多い現場では、この差が累積するため、代表密度の設定根拠が重要になります。

現場で即土量を出すために、最初は暫定密度を使うことがあります。その場合は、数値を確定値として扱わず、速報値であることを記録します。後日、実際の土質と含水状態に基づく密度が得られたら、重量の原記録を残したまま体積だけを再計算します。重量票を保存し、計算表に採用密度の版や適用期間を記録しておけば、密度変更の影響を一括で見直せます。

含水状態が変わる現場では、同じ土質に一つの湿潤密度を固定するより、期間や区画ごとに代表値を分ける方が実態に近づきます。晴天が続いた期間、降雨直後、湧水の多い掘削層、改良材混合後など、明らかに状態が異なるものを同じ密度で処理しないことがポイントです。すべての便で密度を測る必要がない場合でも、状態が変化した節目で再測定し、どの便から新しい密度を適用したかを明確にします。

体積換算後は、荷台の公称容量や目視による積載高さと照らし合わせます。換算体積が荷台の実態と大きく合わない場合、空車重量、単位、密度、土質区分、積載物の混在を再確認します。荷台容量だけで正確な土量を決めることはできませんが、計算ミスや入力ミスを見つけるための検算には役立ちます。

換算3 密度比で地山・ほぐし・締固め後の体積へ換算する

三つ目の換算は、同じ土の質量を基準にして、地山、ほぐし、運搬、締固め後といった別の状態の体積へ置き換える方法です。土は状態によって密度が変わるため、同じ正味湿潤質量でも体積は一致しません。求めたい状態の湿潤密度が分かっていれば、対象状態体積=正味湿潤質量÷対象状態の湿潤密度で概算できます。

たとえば正味湿潤質量20.40トンについて、積載状態の湿潤密度が1.70トン毎立方メートル、地山状態の湿潤密度が1.90トン毎立方メートルであるとします。積載状態の体積は12.00立方メートルですが、地山換算体積は約10.74立方メートルです。この差は土が掘削によってほぐれ、間隙が増えたことを表します。ただし、含水量が運搬中に変わっている場合や、異物が混ざっている場合は、単純な状態換算が成立しにくくなります。

積載状態の体積がすでに求められている場合は、密度比を使うこともできます。対象状態体積=積載状態体積×積載状態の湿潤密度÷対象状態の湿潤密度です。先ほどの例では、12.00×1.70÷1.90となり、約10.74立方メートルになります。質量から直接計算しても、密度比で計算しても、同じ前提なら同じ結果になります。

締固め後の体積を見込みたい場合も考え方は同じです。正味湿潤質量を、目標とする締固め状態の湿潤密度で割ります。ただし、盛土施工では含水状態の調整、材料の選別、締固め機械、まき出し厚、締固め回数などによって完成時の密度が変わります。搬入時の湿潤質量だけから完成体積を確定することはできません。重量換算は必要量や進捗の概算に用い、完成数量は所定の出来形確認や品質管理と組み合わせて判断します。

また、地山密度と積載密度を同じ日に測れないこともあります。その場合は、試験施工や代表区間の測定結果を使い、適用範囲を限定します。掘削深度が変わる現場では、上層土と下層土で密度が異なることがあるため、層別に換算します。複数材料が混ざった便は、どの区分に入れるかを事前に決め、混合便として別管理する方法もあります。

状態換算で最も避けたいのは、地山体積、ほぐし体積、運搬体積、締固め体積を同じ「土量」として混在させることです。記録欄には数値だけでなく、「積載状態換算」「地山換算」「締固め後見込」のように状態名を必ず付けます。会議や日報でも状態を明示すれば、搬出台数から算出した数量と設計数量を比較するときの誤解を減らせます。

換算4 便ごとの結果を累計土量と残量管理へつなげる

四つ目の換算は、一便ごとの重量と湿潤密度から求めた体積を累計し、日量、工区別数量、残量へつなげる作業です。土質や含水状態がほぼ一定で、同じ代表密度を適用できる場合は、各便の正味湿潤質量を合計し、その合計を代表湿潤密度で割れます。たとえば正味湿潤質量の合計が204トン、代表湿潤密度が1.70トン毎立方メートルであれば、累計体積は120立方メートルです。

一方、便ごとに土質や密度が異なる場合は、すべての重量を単純合計して一つの密度で割ると誤差が大きくなります。この場合は、各便について正味湿潤質量÷その便に適用する湿潤密度を計算し、便別体積を合計します。たとえば前半の便には1.65、後半の便には1.80というように密度を分けることで、降雨や掘削層の変化を反映できます。

平均密度を使う必要があるときは、密度の単純平均ではなく、総質量と総体積の関係から求める考え方が適しています。すでに便別体積が分かっているなら、代表となる加重平均湿潤密度は総正味湿潤質量÷総換算体積で求められます。密度1.60と1.90を単純に足して二で割るだけでは、それぞれの便の重量割合が反映されません。重量の大きい区分ほど全体結果への影響が大きいため、管理表では便別計算を残す方が説明しやすくなります。

日量を求めたら、計画数量との差を確認します。計画搬出量が150立方メートル、当日の実績換算量が120立方メートルであれば、差は30立方メートルです。ただし、計画が地山数量で、実績が積載状態の換算量であれば、そのまま比較できません。双方を同じ状態へそろえてから差を求めます。差が大きいときは、便数不足だけでなく、積載量、運搬待ち、密度変化、計量漏れ、工区の切替時刻も確認します。

残量管理では、開始時点の対象土量から、同じ状態に換算した累計搬出量を差し引きます。開始時点が地山体積なら、搬出実績も地山換算体積にそろえます。仮置場の残土量を管理する場合は、重量換算の累計だけでなく、定期的な形状計測と照合すると効果的です。搬入と搬出が同時に行われる置場では、開始残量+搬入換算量-搬出換算量で帳簿上の残量を求め、現況計測との差を確認します。

便別の記録は、単なる集計資料ではなく、異常を見つける時系列データになります。正味湿潤質量、換算体積、採用密度、積込時刻を並べると、特定時間帯だけ値が変化していることや、特定車両だけ空車差が大きいことが分かります。現場で即土量を把握するには、当日中に集計し、翌日の配車や施工順序へ反映できる運用が重要です。

湿潤密度を代表値にするための測定方法

重量から体積を求める精度は、採用する湿潤密度の代表性に大きく左右されます。密度を一度だけ測り、長期間固定して使うと、土質や含水状態の変化を見逃しやすくなります。反対に、測定回数を増やしすぎると現場負担が大きくなります。そのため、土質が変わる境界、降雨後、湧水量が変わったとき、掘削深度が変わったとき、改良や混合の条件が変わったときなど、密度が変化しやすい節目で測定する考え方が実務的です。

試料採取では、見た目のよい部分だけを選ばず、積載物全体を代表する位置から採る必要があります。表面は乾燥しやすく、荷台底部は締まりやすいうえに水分が集まることがあります。礫が多い部分と細粒分が多い部分でも密度は異なります。採取位置、採取時刻、土質、天候、積込場所を記録し、その密度をどの便に適用したかを追えるようにします。

湿潤密度は、既知の体積に入った試料の湿潤質量を測る方法や、現場の所定方法で体積と質量を測る方法などで求めます。どの方法を採用するかは、材料の粒径、現場条件、求める精度、施工計画や品質管理基準に合わせます。大きな礫を含む材料では、小さな容器で測った試料が全体を代表しにくいことがあります。試料に入らない粒径を除いて測定した場合は、その扱いを記録し、換算値の適用範囲を限定します。

同じ土質区分で複数の測定値が得られた場合、平均値だけでなく、ばらつきも確認します。測定値が近い範囲に収まっていれば代表値を設定しやすいですが、大きく離れている場合は、試料採取の偏り、含水差、土質混在、測定手順の違いを疑います。異なる状態を無理に平均するより、区分を分けてそれぞれの密度を使う方が、結果を説明しやすくなります。

密度値には、測定日と適用開始便を持たせます。たとえば午前中は上層の砂質土、午後からは下層の粘性土を掘削した場合、切替時刻と便番号を記録し、それぞれ別の密度を適用します。降雨で状態が変わった場合も、雨の前後で区分を分けます。こうした運用により、後から密度を見直す必要が生じても、対象便だけを再計算できます。

速報性を優先する日常管理では、直近の代表値を使って仮集計し、測定結果が確定した後に更新する方法が使えます。ただし、仮値と確定値を同じ欄に上書きすると変更履歴が失われます。初回計算値、採用密度、更新後計算値、更新理由を残し、誰がいつ変更したかを確認できるようにすることが、数量管理の信頼性につながります。

誤差を大きくする要因と検算方法

トラックスケールと湿潤密度を使う方法では、計量誤差、空車条件の差、密度の代表性、含水変化、材料損失、入力ミスが主な誤差要因になります。一つひとつの差が小さくても、数十便、数百便と累計すると大きな数量差になることがあります。現場では、計算式だけでなく、どこで誤差が入り得るかをあらかじめ整理しておく必要があります。

計量時には、車両が所定の位置に停止しているか、周囲に接触していないか、急停止や急発進の直後ではないか、計量値が安定しているかを確認します。泥や土が計量設備周辺に堆積している場合は、管理者の手順に従って状態を確認します。計量設備の点検や校正については、設備管理者の記録を確認し、異常が疑われるときは土量計算を進める前に原因を切り分けます。

空車重量の誤差は、全便に共通して影響することがあります。固定空車重量が実際より0.20トン小さければ、各便の正味湿潤質量を0.20トン多く見積もります。湿潤密度1.70トン毎立方メートルなら、一便あたり約0.12立方メートルの過大計上です。100便では約12立方メートルになるため、小さな差でも放置できません。

含水変化も重要です。降雨後の土は水分を多く含み、同じ土粒子量でも湿潤質量が増えることがあります。湿潤密度も同時に変化しますが、重量だけが増えたと見なして乾燥時の密度を使うと、体積換算がずれます。また、運搬中に荷台から水が抜ける材料では、積込時と計量時で湿潤質量が変わる可能性があります。計量地点までの距離や待機時間が長い場合は、排水の有無も記録します。

検算では、まず正味湿潤質量の範囲を車両別に確認します。同じ車両、同じ材料、同じ積込方法なのに数値が急変した便は、空車重量、計量票、入力値を見直します。次に、換算体積を荷台の見かけの積載状況と照合します。さらに、一定期間ごとに仮置場や掘削範囲の形状計測を行い、重量換算累計と比較します。両者が一致しない場合は、密度、状態換算、搬入出の記録漏れ、対象範囲の違いを確認します。

計算表の入力ミスを減らすには、総重量から空車重量を引いた結果が負になっていないか、採用密度が空欄やゼロになっていないか、単位が統一されているか、便番号が重複していないかを自動的に確認できる仕組みが有効です。ただし、自動計算が正しくても入力元が誤っていれば結果は正しくなりません。重量票の原本または電子記録と集計値を定期的に照合し、修正履歴を残します。

正式な数量確認では、重量換算だけで結論を出さず、設計条件、測量結果、材料試験、施工記録など複数の情報を組み合わせます。重量換算は日々の進捗把握に優れていますが、境界形状や掘削底面の凹凸までは示しません。重量で量の流れを追い、形状計測で空間的な変化を確認することで、数量差の原因を説明しやすくなります。

施工計画と搬出入管理に活用する実務手順

実務では、最初に対象範囲と数量の状態を決めます。たとえば「第一区画の地山換算搬出量」「仮置場への積載状態搬入量」「盛土完成状態の見込量」のように、場所と状態を一組で定義します。次に、車両ごとの空車重量、土質区分ごとの暫定湿潤密度、重量票の記録項目、集計時刻、異常値の確認担当を決めます。

作業開始後は、一便ごとに総重量と空車重量から正味湿潤質量を求め、適用する密度区分を選びます。その後、積載状態体積、地山換算体積、締固め後見込体積など、必要な項目だけを計算します。すべての状態を毎回計算すると帳票が複雑になるため、現場の意思決定に必要な状態を明確にしておくことが大切です。

午前と午後、または工区切替時に中間集計を行うと、当日の遅れを早く把握できます。計画便数に達していても、正味湿潤質量が小さければ予定土量に届かないことがあります。反対に、一便あたりの積載量が大きくても、運搬サイクルが長ければ日量は伸びません。便数、平均正味湿潤質量、平均換算体積、運搬時間を合わせて見ると、積込、計量、運搬、荷下ろしのどこが制約になっているかを判断しやすくなります。

翌日の配車計画を立てるときは、残りの同一状態土量を、一便あたりの実績換算体積で割って必要便数を見込みます。残り地山量が220立方メートルで、直近実績の一便あたり地山換算体積が11立方メートルなら、単純計算では20便が必要です。ただし、土質変化、天候、積込場所の移動、交通条件、車両の入替えを考慮し、実績値に余裕を持たせます。

搬入材管理では、受入重量を湿潤密度で体積へ換算し、設計必要量や施工済み体積と比較します。受入量が十分でも、含水状態が施工に適さない場合や、材料区分が異なる場合は、そのまま使用できないことがあります。数量と品質を分けて確認し、使用可能量、保留量、場外搬出量を区別します。

日報には、累計土量だけでなく、採用密度、密度の測定日、状態区分、異常便の扱いを記載します。数値が後日変わる可能性がある場合は、速報値として明示します。朝礼や打合せでは、単に「何立方メートル進んだ」と伝えるのではなく、「地山換算で何立方メートル」「積載状態で何立方メートル」と状態を添えることで、関係者間の認識をそろえられます。

点群計測を組み合わせて数量の説明力を高める

トラックスケールは、搬出入した材料の質量を連続的に把握する方法として優れていますが、どの場所がどれだけ掘られたか、仮置場のどこに材料が残っているかまでは示しません。そこで、現場の形状を取得する点群計測を組み合わせると、重量による流量管理と、形状による在庫管理を相互に検算できます。

たとえば掘削開始前と施工途中の地形を計測し、その差分から掘削体積を求めます。同じ期間のトラックスケール記録から地山換算搬出量を集計し、両者を比較します。差が大きい場合は、測定範囲、基準面、密度、土質区分、計量漏れ、場内移動土の扱いを確認します。重量換算だけでは密度の影響を受け、点群差分だけでは死角や対象範囲設定の影響を受けるため、異なる方法を照合することに意味があります。

仮置場では、開始時点の点群から体積を算出し、その後の搬入換算量と搬出換算量を帳簿上で加減します。一定期間後に再び点群計測を行い、帳簿残量と現況体積を比較します。差が継続的に増える場合は、湿潤密度の設定、雨水による含水変化、材料の沈下、場内の別用途への持ち出し、計測範囲のずれなどを確認します。

点群計測を数量管理に使うときは、毎回同じ基準座標、同じ対象範囲、同じ基準面を使うことが重要です。周辺の重機、車両、資材、雑草など、土量に含めないものを除外し、法肩や法尻、土留め際、構造物周辺の境界を明確にします。重量換算値と比較する場合は、点群側の体積が地山状態なのか、仮置き状態なのかもそろえます。

LRTK Phoneを活用すれば、現場で位置情報を持つ点群を取得し、土山や掘削範囲の形状確認へつなげられます。トラックスケールで日々の搬出入量を追いながら、節目で点群計測を実施すると、数量差が発生した時点と場所を絞り込みやすくなります。計量記録には便番号と時間があり、点群には位置と形状があります。両者を同じ工区、同じ期間、同じ状態区分で整理することで、現場で即土量を把握するだけでなく、後日の説明資料としても使いやすくなります。

重量換算と点群計測のどちらか一方を常に正解と考えるのではなく、それぞれの前提と誤差要因を理解して使い分けることが重要です。搬出入が頻繁な日は重量で速報値を出し、掘削段階の切替えや月次確認では点群で形状差を確認するなど、目的に応じて測定頻度を設定します。これにより、現場作業を止めずに進捗を把握しながら、数量根拠を段階的に確かめられます。

まとめ

トラックスケールから現場土量を算出する基本は、総重量から空車重量を差し引いて正味湿潤質量を求め、その質量を目的の状態に対応する湿潤密度で割ることです。実務で使う四つの換算は、正味湿潤質量の算出、同一状態の体積換算、密度比を用いた地山・ほぐし・締固め後への状態換算、便別結果の累計と残量管理です。

計算式そのものは難しくありませんが、結果の信頼性は空車条件、土質区分、含水状態、密度の代表性、単位の統一、適用期間の記録によって決まります。重量と体積の状態を混在させず、数値には必ず「積載状態」「地山換算」「締固め後見込」といった区分を付けます。密度が変わる節目では再測定し、重量の原記録を残したまま体積を再計算できるようにします。

また、トラックスケールの累計は材料の流れを捉えるのに適し、点群計測は掘削面や土山の形状変化を捉えるのに適しています。両者を同じ期間と状態で照合すれば、計量漏れ、密度設定のずれ、対象範囲の違いを早く見つけやすくなります。日々は重量で即時に進捗を確認し、工区切替えや出来高確認では形状計測で検算する運用が実務的です。

現場で即土量を把握し、搬出計画、配車、残量管理、出来高説明まで一連の情報としてつなげるには、重量記録と位置を持つ現況データを同時に扱える体制が役立ちます。トラックスケールによる換算を土量管理の軸に据え、形状確認を補完する次の手段としてLRTK Phoneを活用することで、現場判断の速さと数量根拠の両立を目指せます。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

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