LRTKレフィクシア株式会社

じゃかごの体積計算で石材の空隙率を見込む5ポイント

じゃかご工の数量を算出するときは、かごの外形寸法から求めた体積を、そのまま石材の発注量として扱わないことが重要です。じゃかごの内部には不規則な形の石材が詰められるため、石と石の間には空隙が生じます。さらに、設計上のかご体積、石材粒子が占める実体積、現場へ搬入する際のかさ体積、設計図書や積算基準で定める詰石数量は、それぞれ意味が異なる場合があります。

この違いを整理しないまま体積計算を進めると、必要量を少なく見積もって施工途中で不足したり、反対に空隙率や補正係数を重複して見込んで過大な数量を手配したりするおそれがあります。特に円筒形のじゃかごは、設計寸法どおりの真円を保つとは限らず、据付面の状態や詰め方によって断面形状が変化します。単純な円柱の公式だけでは、施工管理上の出来形や発注量を適切に把握できない場合があります。

ただし、公共工事などでは、設計図書、数量算出要領、標準歩掛、製品仕様などに詰石量の算定方法が定められていることがあります。標準歩掛の詰石量が補正済みとされる例もあるため、一般的な空隙率を後から重ねて補正してはいけません。まず指定された算定方法を確認し、空隙率による計算は、指定がない場合の検討や質量換算、試し詰め結果の整理に使うのが安全です。林業情報システム

この記事では、体積計算で検索している施工管理、積算、設計、資材手配などの実務担当者に向けて、じゃかごの容積と石材の空隙率を分けて考える方法を解説します。計算式だけでなく、石材の粒径、形状、詰め方、密度、施工時の変形をどのように数量へ反映するかまで確認していきます。

じゃかごの体積計算で最初に区別する3つの数量

じゃかごの数量計算では、最初に「何の体積を求めているのか」を明確にする必要があります。少なくとも、かごの内部容積、石材粒子の実体積、搬入時のかさ体積という3つの数量を区別します。これに加えて、契約や積算で使用する詰石数量が別に定義されていないかも確認します。

かごの内部容積とは、石材を入れる空間全体の体積です。円筒形じゃかごであれば、基本的には胴径と長さから円柱として求めます。角形じゃかごであれば、幅、高さ、長さを掛けて直方体として求めます。この内部容積には、石材が占める部分だけでなく、石と石の間に残る空隙も含まれます。

石材粒子の実体積とは、石材間の空隙を除いた石材側の体積です。内部容積が10立方メートルあり、石材間の空隙率を30%と仮定した場合、石材粒子の実体積は7立方メートルです。残りの3立方メートルは、石材間に存在する空間となります。ただし、石材粒子の内部にある微細な孔を密度計算上どのように扱うかは、使用する密度の試験方法によって異なります。

搬入時のかさ体積とは、石材を荷台、容器、集積場所などへ積み込んだ状態で測る見掛けの体積です。搬入時にも石材間には空隙がありますが、その割合は、じゃかご内で配置を整えた状態と一致するとは限りません。荷下ろししただけの石材は空隙が大きくなりやすく、じゃかご内部で石の向きやかみ合わせを調整すると、同じ質量でも占めるかさ体積が変わることがあります。

したがって、かごの内部容積に充填率を掛けて石材粒子の実体積を求めた後、その数値をそのまま搬入時の立方メートル数として発注することはできません。発注単位が質量であれば、試験条件をそろえた石材粒子密度を使って換算します。発注単位がかさ体積であれば、搬入状態のかさ密度や、供給者が定める計量条件を確認する必要があります。

じゃかごは、金網の内部に石材を詰める構造であり、円筒形では胴径と長さが主要な数量計算条件になります。標準寸法に対する詰石量が示される場合もありますが、その値が幾何学的な内部容積、歩掛上の所要量、搬入時のかさ体積のどれを表すかは資料ごとに確認しなければなりません。

体積計算を始める前に、成果として必要なのが設計数量、石材粒子の実体積、搬入量、発注質量、出来形の外形体積のどれなのかを決めておくことが、数量の取り違えを防ぐ基本となります。

ポイント1 じゃかごの形状と有効寸法を確認する

じゃかごの体積計算で最初に確認するポイントは、形状と寸法です。名称が同じじゃかごでも、円筒形、角形、扁平な形状、段積み用の形状などがあり、適用する計算式が異なります。

円筒形じゃかごの基本体積は、次の式で求めます。

じゃかご体積=円周率×胴径×胴径÷4×長さ

胴径をD、長さをLとすると、式は次のように表せます。

V=πD²L÷4

たとえば、胴径0.60メートル、長さ4.00メートルの場合、幾何学的な円柱体積は約1.131立方メートルです。ただし、この値は断面が真円で、全長にわたって同じ直径を保っていると仮定した数値です。

実際の施工では、じゃかごを地面へ置いた時点で下側がやや平らになったり、石詰めによって側面が膨らんだりすることがあります。斜面や不陸のある地盤に沿わせる場合は、全長にわたって同じ断面にならないこともあります。そのため、設計数量では設計図書に示された規格寸法と算定方法を使い、施工管理用の出来形確認では必要に応じて実測断面を使うという区分が必要です。

角形じゃかごの基本体積は、幅、高さ、長さを掛けて求めます。

じゃかご体積=幅×高さ×長さ

幅をW、高さをH、長さをLとすると、次の式です。

V=WHL

角形の場合も、側面のはらみ、上面の盛り上がり、底面の不陸などがあるため、出来形が完全な直方体になるとは限りません。仕切りや補強材の配置、据付条件、詰石方法によっては、石詰め時の側圧で金網が変形し、中央部の幅が設計値と異なる可能性があります。

寸法を確認するときは、外側寸法、内側寸法、呼び寸法のどれを使うかも整理します。通常の設計数量では、設計図書に示された規格寸法と数量算定方法を基本とします。特殊な枠材や太い構成材が使われる場合や、実際に充填できる空間を検討する場合は、有効寸法との差を確認します。ただし、一般的な金網構造では、線材の占有体積よりも、施工時の変形や端部の閉じ方による影響が大きい場合があります。

単位の統一も欠かせません。胴径をセンチメートル、長さをメートルのまま式へ入れると、正しい立方メートルになりません。すべてメートルへそろえてから計算します。胴径60センチメートルは0.60メートル、長さ400センチメートルは4.00メートルとして扱います。

複数基を計算するときは、1基当たりの体積を求めてから基数を掛ける方法が確認しやすくなります。寸法が異なるじゃかごを一括して平均寸法で処理すると誤差が増えるため、規格ごと、施工区間ごと、設置段ごとに分けて集計することが大切です。

ポイント2 空隙率と充填率の意味を混同しない

2つ目のポイントは、空隙率の定義を統一することです。ここで扱う空隙率は、じゃかご内部の全体容積のうち、石材粒子間の空間が占める割合です。

空隙率をn、石材間の空隙体積をVv、じゃかごの内部容積をVとすると、次の式になります。

n=Vv÷V

空隙率が30%であれば、nは0.30として計算します。このとき、石材側が占める割合である充填率は70%です。

充填率=1-空隙率

したがって、石材粒子の実体積Vsは次の式で求められます。

Vs=V×(1-n)

じゃかごの内部容積が10立方メートル、空隙率が0.30の場合は、石材粒子の実体積が7立方メートル、石材間の空隙体積が3立方メートルとなります。

ここで注意したいのが、空隙率と間隙比の違いです。空隙率は、全体体積に対する空隙体積の割合です。一方、間隙比は、石材粒子の実体積に対する空隙体積の割合です。分母が異なるため、同じ数値として扱うことはできません。

間隙比をeとすると、次の式になります。

e=Vv÷Vs

空隙率nと間隙比eには、次の関係があります。

n=e÷(1+e)

e=n÷(1-n)

資料に「空隙30%」と書かれているのか、「間隙比0.30」と書かれているのかによって結果は変わります。間隙比0.30を空隙率30%として使用すると、石材粒子の実体積の計算にずれが生じます。現場の打合せでは空隙率、空隙割合、充填率、実積率などの言葉が混在することがあるため、数値だけでなく分母と計算式も併記しておくと安全です。

もう一つ注意したいのが、空隙率や補正係数を重ねて適用しないことです。設計図書や標準歩掛に示された詰石量がすでに補正済みである場合、その値へ一般的な空隙率をさらに掛けたり割ったりすると、補正を二重に反映する可能性があります。石材業者から提示されたかさ密度にも、その計量状態における石材間空隙が含まれています。

質量を求める場合は、どの密度を使うかによって式が変わります。石材粒子の密度を使う場合は、石材粒子の実体積に、その密度を掛けます。

石材質量=石材粒子の実体積×石材粒子密度

一方、じゃかご内に詰めた状態の単位体積質量が、実施工に近い試し詰めなどで分かっている場合は、じゃかご内部容積にその値を掛けます。

石材質量=じゃかご内部容積×詰石状態の単位体積質量

この2つの方法を混ぜず、使用する密度が石材粒子側の密度なのか、石材間空隙を含むかさ密度なのかを明記することが重要です。石材粒子密度を使う場合も、乾燥、表乾、湿潤などの含水条件と、粒子内部の孔をどのように扱う試験値かをそろえます。

ポイント3 使用する石材から空隙率を設定する

3つ目のポイントは、空隙率を一律の固定値として決めつけず、実際に使用する石材と施工条件から設定することです。石材間の空隙率は、粒径、粒度分布、形状、表面の粗さ、割れ方、詰め方などによって変化します。

粒径がほぼそろった単粒度の石材は、大きな石の間へ入り込む小さな石が少ないため、空隙が残りやすい傾向があります。反対に、複数の粒径が適度に混ざると、大きな石の隙間へ小さな石が入り、空隙が小さくなる場合があります。

ただし、細かい材料を増やせばよいとは限りません。網目より小さい石や細粒分が多いと、施工中や供用中に流出するおそれがあり、排水性や透水性にも影響します。公的な共通仕様の例でも、じゃかごの中詰材には網目より大きい天然石または割ぐり石を使い、詰石時には有害な大空隙を少なくする考え方が示されています。実際の粒径や材料条件は、設計図書と適用仕様を優先して確認します。国土交通省の飲食業者登録システム+1

石材の形状も空隙率と安定性へ影響します。丸みのある石は詰める過程で再配列しやすく、条件によっては比較的密な状態になることがありますが、角張った石よりかみ合わせが弱くなる場合があります。角張った割石は互いにかみ合いやすい一方、向きや配列によって大きな空隙を残すことがあります。扁平な石や細長い石が多い場合は、向きによって充填状態と局部的な安定性が変わります。形状だけから空隙率や安定性を一方向に断定せず、実際の材料で確認することが大切です。

空隙率を精度よく把握したい場合は、代表的な石材を使った試し詰めが有効です。一定容積の試験容器や試験用のじゃかごへ、実施工と同じ手順で石材を詰め、投入した石材の質量を測定します。試験条件と整合する石材粒子密度が分かっていれば、質量から石材粒子の実体積を求め、容器体積との差から石材間の空隙率を算出できます。

石材粒子の実体積=投入質量÷石材粒子密度

空隙率=1-石材粒子の実体積÷試験容器体積

たとえば、容積1.00立方メートルの試験容器に石材を詰め、乾燥状態に換算した投入質量が1.75トン、同じ乾燥基準に対応する石材粒子密度が2.50トン毎立方メートルだったとします。石材粒子の実体積は0.70立方メートルです。そのため、石材間の空隙率は0.30、つまり30%となります。

この数値は計算方法を説明するための仮定値であり、すべての現場へそのまま適用できるものではありません。石材の種類や粒度、含水状態、試験時の詰め方が変われば、得られる空隙率も変化します。また、密度試験の定義が異なれば、算出する実体積の意味も変わります。

試し詰めを行うときは、実施工との条件差を小さくします。実施工が段階的な投入と人力による配置調整を含む方法であれば、試験でも同様の手順を再現します。試験容器だけを強く揺すったり、実施工では行わない突き固めを加えたりすると、現場より空隙率が小さく算出される可能性があります。

石材の含水状態にも注意が必要です。湿った石材は表面水や付着水の分だけ質量が増えるため、湿潤質量を乾燥基準の密度で割ると、石材粒子の実体積を大きく算定することがあります。質量から空隙率を求める場合は、乾燥状態へ換算するか、質量と密度の含水基準をそろえます。

同じ採取場所の石材でも、供給時期や採取区画によって粒度や形状が変わることがあります。工事期間が長い場合や複数の供給元を使う場合は、最初の試験結果だけで全数量を決めず、材料条件が変わる時点で再確認する方法が適切です。

ポイント4 詰め方と施工時の変形を体積計算へ反映する

4つ目のポイントは、計算上の空隙率と施工後の空隙率が一致するとは限らないことです。石材の条件が同じでも、投入方法、配置方法、作業者、施工場所によって充填状態が変わります。

石材を上方から一度に投入すると、大きな石が局所的に集まり、その周囲に大きな空間が残ることがあります。表面だけを整えて蓋を閉じた場合、内部には目視しにくい空洞が残る可能性があります。特に円筒形じゃかごでは、下部や端部の充填状態を確認しにくいため、適用する施工仕様に従い、段階的に投入しながら配置を調整します。

外側から見える面に比較的大きく形の整った石を配置し、内部のかみ合わせを調整する方法では、外観と安定性を整えやすくなります。ただし、表面の石だけで内部の大きな空洞を覆わないように注意します。大きな空洞が残ると、供用後に石材が移動して沈下し、蓋網の緩みや局部的な変形につながることがあります。

反対に、網目より小さい石や細粒分を意図的に詰め込んで空隙をなくそうとすると、材料流出や透水性の変化が問題になる場合があります。じゃかごは、コンクリートのような密実体をつくる構造ではありません。設計図書で定められた材料規格を守り、構造上有害な大空隙を少なくしながら、石材を安定してかみ合わせることが基本です。

施工時には、かご自体の変形も発生します。円筒形じゃかごを平坦な地面へ置くと、石材の自重によって断面がやや扁平になる場合があります。真円断面の直径だけを使った体積と、実際の扁平断面を近似した体積が異なる可能性があります。

扁平断面を楕円として近似する場合は、長径と短径を測り、次の式で断面積を求めます。

楕円断面積=円周率×長径×短径÷4

長径をA、短径をB、長さをLとすると、体積は次の式です。

V=πABL÷4

たとえば、施工後の横幅が0.66メートル、鉛直方向の高さが0.54メートル、長さが4.00メートルであれば、楕円近似による体積は約1.120立方メートルです。公称胴径0.60メートルの円柱体積である約1.131立方メートルとは大きく離れていませんが、変形の仕方によっては差が拡大します。

側面の一部だけが膨らんでいる場合や、底部が平らで上部が円弧になっている場合は、楕円近似でも十分に表せないことがあります。その場合は、複数の断面を測って区間ごとに体積を近似します。

区間体積≈区間長×(始点断面積+終点断面積)÷2

この平均断面積法は、断面積が区間内でおおむね直線的に変化するとみなせる場合の近似です。断面変化が大きい場所では区間を短くし、中間断面を追加します。中間断面積Amを取得でき、形状が滑らかに変化するとみなせる場合は、次のプリズモイダル公式による近似も検討できます。

区間体積≈区間長×(始点断面積+4×中間断面積+終点断面積)÷6

全体を複数の短い区間に分け、それぞれの区間体積を合計すれば、断面が変化するじゃかごの出来形外形体積を求めやすくなります。断面変化が大きい場所では区間を短くし、変化が小さい場所では区間を長くすることで、測定作業と精度のバランスを取れます。

角形じゃかごでは、側面のはらみによって中央部の幅が大きくなることがあります。端部の幅だけで全長を計算すると、中央部の膨らみを見落とします。端部、中央部、仕切り位置などで幅と高さを測り、複数断面から外形体積を近似する方法が適しています。

ただし、設計数量や契約数量を算出する場面では、実際の膨らみをそのまま増加数量として扱えるとは限りません。数量の算定方法は設計図書や発注条件に従い、施工管理のための実測外形体積と、契約上の数量を分けて管理する必要があります。

ポイント5 発注量では搬入時のかさ体積と余裕量を分ける

5つ目のポイントは、計算した石材粒子の実体積を発注量へ変換する方法です。ここでは、空隙率による換算と、施工ロスや予備量による割増しを分けて考えます。ただし、設計図書や標準歩掛に詰石量が指定されている場合は、その数量と定義を優先します。

空隙率から質量を検討する必要がある場合は、まず、じゃかご内部容積と空隙率から石材粒子の実体積を求めます。

石材粒子の実体積=じゃかご内部容積×(1-空隙率)

次に、同じ含水基準と試験定義の石材粒子密度を使って必要質量を求めます。

必要質量=石材粒子の実体積×石材粒子密度

この方法で求めた必要質量は、採用した密度定義に対応する石材の質量です。質量で発注する場合は、搬入時の石材間空隙の影響を直接受けませんが、含水状態、付着土、細粒分、計量方法などによって受入質量が変わることがあるため、契約上の計量条件を確認します。

搬入量をかさ体積で管理する場合は、搬入状態のかさ密度を使います。

搬入時のかさ体積=必要質量÷搬入状態のかさ密度

じゃかご内で整えて詰めた状態のかさ密度と、荷台へ積み込んだ状態のかさ密度が異なれば、同じ質量でも体積が変わります。そのため、じゃかご内部容積が10立方メートルだから、搬入量も10立方メートルでよいとは限りません。供給者が立方メートルで販売または計量する場合は、その立方メートルが荷台上、ストックヤード上、締め固め後など、どの状態を表すか確認します。

資材数量へ余裕を持たせる場合は、余裕率の理由を明確にします。施工時のこぼれ、選別による使用不可材、運搬時の散逸、現地での寸法差、端部処理への追加使用などは、石材間の空隙率とは別の要因です。

発注量=算定必要量×(1+余裕率)

空隙率と余裕率を混同すると、計算過程が分かりにくくなります。たとえば、空隙率30%を見込んだ後に「隙間分」としてさらに30%を加えると、同じ要因を二重に計上する可能性があります。空隙率は、かご内部における石材粒子と空間の割合を整理するための数値です。余裕率は、施工や供給の不確実性に対応するための数値です。

余裕率は一律に決めるのではなく、設計図書の規定、石材品質のばらつき、現場までの運搬方法、施工規模、再搬入の難しさ、保管場所の広さなどから設定します。再搬入が容易で、現場に余分な石材を置けない場合は、初回搬入量を抑えて追加手配できる体制を取る方法もあります。反対に、現場が遠隔地で追加搬入に時間がかかる場合は、工程への影響を考慮した備えが必要です。

施工後に余った石材の扱いも、発注前に確認しておくと管理しやすくなります。他区間で転用できるのか、仮置きできるのか、搬出が必要なのかによって、適切な余裕量は変わります。

円筒形じゃかごの体積計算例

ここでは、円筒形じゃかごを12基設置する場合を例に計算します。使用する数値は計算手順を示すための仮定です。実工事では、設計図書や標準歩掛に指定された詰石量があるかを先に確認します。

胴径は0.60メートル、長さは4.00メートル、基数は12基とします。空隙率は試し詰めの結果から0.32と設定します。石材粒子密度は2.50トン毎立方メートル、搬入状態のかさ密度は1.55トン毎立方メートルとします。両方の密度は、含水条件と試験定義が整合しているものと仮定します。

1基当たりの内部容積は次のとおりです。

V=π×0.60²÷4×4.00

計算結果は約1.131立方メートルです。

12基分の内部容積は次のとおりです。

1.130973…×12=約13.572立方メートル

この数値は、石材粒子と石材間空隙を合わせたじゃかご内部全体の体積です。

空隙率が0.32であるため、充填率は0.68です。石材粒子の実体積は次のようになります。

13.571680…×0.68=約9.229立方メートル

石材粒子密度を2.50トン毎立方メートルとすると、必要質量は次のとおりです。

9.228743…×2.50=約23.072トン

搬入状態のかさ密度が1.55トン毎立方メートルであれば、搬入時のかさ体積は次のように求められます。

23.071856…÷1.55=約14.885立方メートル

この結果から、じゃかご内部容積は約13.572立方メートルである一方、搬入時の石材は約14.885立方メートルのかさになると分かります。これは、搬入状態のほうがじゃかご内より石材間空隙が大きいという仮定による結果です。

さらに、選別やこぼれなどを考慮して5%の余裕を設定する場合は、次のようになります。

23.071856…×1.05=約24.225トン

または、同じ搬入時かさ密度を用いる場合、かさ体積では次のようになります。

14.885069…×1.05=約15.629立方メートル

ここで、じゃかごの内部容積に1.05を掛けるだけでは、搬入状態のかさ体積を表せない点に注意します。内部容積、石材粒子の実体積、必要質量、搬入時かさ体積、余裕込み発注量を順番に分けて計算することで、数量の意味が明確になります。

角形じゃかごと変形断面の計算方法

角形じゃかごでは、基本的に幅、高さ、長さを掛けて体積を求めます。幅1.20メートル、高さ0.50メートル、長さ3.00メートルであれば、内部容積は1.80立方メートルです。

V=1.20×0.50×3.00=1.80立方メートル

同じ規格を10基設置する場合、合計内部容積は18.00立方メートルです。空隙率を0.30と仮定して石材粒子の実体積を検討する場合は、12.60立方メートルとなります。

Vs=18.00×(1-0.30)=12.60立方メートル

斜面へ設置する角形じゃかごでは、長さの取り方にも注意します。図面上の水平長さを使うのか、斜面に沿った実長を使うのかによって体積が変わります。じゃかご本体の長さが斜面に沿った寸法として示されている場合は、その実長を使います。平面図の水平投影長さだけを使うと、斜面が急なほど幾何学的な延長を小さく算定することになります。

水平長さをLp、高低差をhとし、その区間が直線とみなせる場合、斜面に沿った長さLsは次の式で求められます。

Ls=√(Lp²+h²)

ただし、実際の斜面が直線ではなく凹凸を含む場合、この式は始点と終点を結ぶ直線距離しか表しません。細かな地形変化に沿って設置する場合は、測点間を短い区間へ分けて、それぞれの斜距離を合計します。

幅や高さが途中で変わる角形じゃかごは、平均断面積法で近似できます。始点断面積をA1、終点断面積をA2、区間長をLとすると、区間体積は次の式です。

V≈L×(A1+A2)÷2

この式は、断面積が区間内でおおむね直線的に変化するとみなせる場合の近似です。幅と高さが同時に変化する場合や、断面形状が複雑に変化する場合は、中間断面を追加して区間を細分化するか、プリズモイダル公式などを使います。

端部が斜めに切られた形状は、全長を一つの直方体として計算せず、定断面部と変化部に分けます。変化部を三角柱、台形柱、角すい台などの単純形状として近似し、それぞれの体積を合計します。複雑な形状ほど、無理に一つの公式へ当てはめるより、単純な形へ分割したほうが計算根拠を説明しやすくなります。

現地計測でじゃかご数量の精度を高める方法

設計段階では図面寸法から体積を算出できますが、施工場所に不陸や曲線、段差がある場合は、現地計測によって施工計画や出来形確認の精度を高められます。

施工前には、設置区間の始点、終点、折れ点、高低差、斜面長、基礎面の幅などを測定します。直線区間に見えても、途中で地形が膨らんでいたり、法肩や法尻の位置が変化していたりすることがあります。代表点だけで全区間を推定せず、形状が変わる場所に測点を追加します。

複数段のじゃかごを設置する場合は、下段と上段の延長が同じとは限りません。斜面の平面形状が曲がっている場合、外側の段と内側の段で延長差が生じます。各段の中心線または設計上指定された位置で延長を確認し、段ごとに体積を求めます。

施工後の出来形を確認するときは、長さだけでなく代表断面の幅と高さを記録します。円筒形では横幅と鉛直高さ、角形では上部幅、中央部幅、下部幅などを測ると、膨らみや扁平化を把握できます。

断面形状を多数取得できる場合は、点群などの三次元計測データから外表面を近似し、施工前後の形状差や出来形の外形体積を算出する方法もあります。ただし、外形体積から直接、石材粒子の実体積や内部空隙率が得られるわけではありません。点群で把握できるのは主として視認できる外表面であり、内部の石材間空隙は、試し詰めや質量記録など別の情報から評価する必要があります。

植生、濁水、金網、石材表面の凹凸、死角などがあると、計測データに欠測やノイズが生じる可能性があります。金網越しに石材表面が混在して取得される場合もあるため、点群から作る外表面の位置や補間方法を統一します。計測結果をそのまま正解とせず、現地で測った代表寸法や設計寸法と照合します。

数量算出の根拠として使う場合は、計測日、座標系、基準点、測定範囲、除外範囲、断面の作成間隔、体積の基準面、表面補間方法などを記録します。同じデータでも基準面や対象範囲が異なれば、計算結果は変わります。契約数量や出来形管理へ使う場合は、適用要領が求める計測方法、精度確認、成果形式を満たしているかも確認します。

体積計算で起こりやすい間違い

じゃかごの体積計算で起こりやすい間違いは、内部容積と石材粒子の実体積を同じものとして扱うことです。内部容積には石材間の空隙が含まれるため、理論上の石材粒子実体積を求めるには充填率を掛ける必要があります。ただし、設計図書や標準歩掛に示された詰石量を使う場面では、その数量に空隙や補正がどのように反映されているかを先に確認します。

一方で、搬入時のかさ体積を求めるときに、内部容積から空隙分を差し引くだけで終えるのも適切ではありません。搬入時には別の空隙状態が存在するため、必要質量と搬入時かさ密度を介して換算します。

空隙率を足し算で処理する間違いにも注意します。空隙率30%だから内部容積へ30%を追加するという計算は、求めたい数量によっては意味が合いません。石材粒子の実体積を求める場合は、内部容積へ0.70を掛けます。石材粒子の実体積から空隙率30%の充填空間を逆算する場合は、0.70で割ります。

じゃかご内部容積=石材粒子の実体積÷(1-空隙率)

たとえば、石材粒子の実体積が7立方メートル、空隙率が30%であれば、必要な内部容積は10立方メートルです。7立方メートルへ30%を足した9.1立方メートルではありません。

円筒形じゃかごの半径と直径を混同する間違いもあります。円の断面積は円周率×半径の2乗です。直径を使う場合は、円周率×直径の2乗÷4とします。直径を半径として式へ入れると、断面積が本来の4倍になります。

単位換算の誤りも見逃せません。センチメートル単位の寸法をそのまま掛けると、結果は立方センチメートルです。立方メートルにするには、各寸法を先にメートルへ換算する方法が分かりやすくなります。

延長の取り違えも起こります。斜面に沿う長さと水平投影長さ、曲線に沿う延長と始終点間の直線距離は同じではありません。どの延長が規格上のじゃかご長さに対応するかを確認します。

空隙率へ根拠のない固定値を使うことも避けます。過去の別現場で使った数値が、今回の石材にも当てはまるとは限りません。少なくとも石材の種類、粒径、粒度分布、形状、含水条件、施工方法が同等かを確認します。

参考資料に記載された詰石量を使用する場合は、その数値が何を表しているかを確認します。幾何学的な内部容積、施工歩掛用の所要量、補正済みの標準詰石数量、搬入時のかさ体積などは、同じ単位が立方メートルでも定義が異なる可能性があります。設計図書で指定された算定方法がある場合は、その方法を優先します。

計算途中で数値を丸めすぎることも誤差の原因になります。1基当たりの体積を小数第1位で丸めてから多数の基数を掛けると、合計誤差が大きくなります。途中計算では十分な桁数を保持し、最終数量を所定の単位と丸め規則で処理します。

じゃかごの数量計算をまとめる実務手順

実務では、最初に設計図書、数量算出要領、適用する標準歩掛、製品仕様を確認し、詰石数量の定義と算定方法を整理します。一般式よりも指定された算定方法を優先し、すでに補正された数量へ空隙率を重ねて適用しないことが重要です。

次に、設計図書からじゃかごの種類、胴径または幅と高さ、長さ、基数、設置位置を整理します。規格が複数ある場合は、同じ寸法ごとに区分します。

円筒形、角形、変断面などの形状に合う式を選び、1基当たりの内部容積を求めます。斜面や曲線に沿う場合は、使用する長さが実長か水平長かを確認します。

その後、全基数を掛けて総内部容積を算出します。ここまでの体積には、石材粒子と石材間空隙の両方が含まれています。

続いて、使用予定の石材について、粒径、粒度分布、形状、密度、含水状態、網目との関係を確認します。過去実績を使う場合は、今回の材料条件と施工方法が同等であることを確かめます。条件差が大きく、空隙率や質量換算が必要な場合は、試し詰めによって石材間の空隙率または詰石状態の単位体積質量を把握します。

石材粒子密度を使う方法では、総内部容積へ「1-空隙率」を掛けて石材粒子の実体積を求め、さらに同じ含水基準の石材粒子密度を掛けて必要質量へ換算します。

詰石状態の単位体積質量が分かっている場合は、総内部容積へその値を直接掛けて必要質量を求めます。この場合、空隙率を別途掛けると二重計上になるため注意します。

搬入量をかさ体積で管理する場合は、必要質量を搬入状態のかさ密度で割ります。じゃかご内のかさ密度と搬入時のかさ密度を区別し、どの状態の数値かを計算書へ記載します。

最後に、選別、こぼれ、供給のばらつき、追加搬入の難しさなどを踏まえて余裕量を検討します。空隙率による換算と余裕量による割増しを別の欄で示せば、数量の根拠を後から確認しやすくなります。

計算書には、使用した寸法、形状、基数、空隙率、石材粒子密度、かさ密度、含水条件、余裕率、丸め方法、参照した設計図書や歩掛を残します。数値だけでなく、どの状態の体積や密度を表しているかを記載することが、担当者間の認識違いを防ぎます。

施工開始後は、実際の石材使用量と計算数量を比較します。数基を施工した段階で1基当たりの使用質量や搬入量を確認すれば、残り数量の予測を修正できます。差が大きい場合は、石材間の空隙率、かさ密度、じゃかごの変形、石材の選別量、計量条件などを再確認します。

まとめ

じゃかごの体積計算では、かごの内部容積、石材粒子の実体積、搬入時のかさ体積、設計や積算で定める詰石数量を分けて考えることが重要です。円筒形では胴径と長さから円柱体積を求め、角形では幅、高さ、長さから直方体体積を求めます。ただし、施工後のじゃかごは扁平化やはらみによって設計形状と異なる場合があるため、設計数量と施工管理用の出来形外形体積を区別します。

理論上の石材粒子実体積は、内部容積へ「1-空隙率」を掛けて求められます。空隙率は石材の粒径、粒度分布、形状、詰め方によって変わるため、根拠のない固定値を使わず、材料試験、過去実績、実施工に近い試し詰めなどから設定します。一方、設計図書や標準歩掛に補正済みの詰石量が示されている場合は、その指定を優先し、空隙率を二重に反映しません。

発注量へ換算するときは、石材粒子密度とかさ密度を混同しないことが大切です。石材粒子の実体積から必要質量を求め、必要に応じて搬入状態のかさ密度から搬入体積へ換算します。施工ロスや予備量は空隙率とは別に計上し、二重の割増しを避けます。

じゃかごの設置区間が斜面、曲線、不整形地盤に及ぶ場合は、現地寸法を複数の区間や断面に分けて計算すると、外形体積の近似精度を高められます。施工前後の地形やじゃかご外形を記録し、体積計算の根拠を視覚的に残す手段として、三次元計測や位置情報付き記録を利用できます。LRTK Phoneは点群の取得とクラウド上での距離、面積、体積計測に対応していますが、じゃかご内部の空隙率を点群だけで直接求めるものではありません。契約数量や出来形管理に使う場合は、適用要領、計測条件、精度確認方法を別途確認したうえで活用を検討します。Lefixea Irtk

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る