LRTKレフィクシア株式会社

出来形体積計測で端部の平滑化による数量差を防ぐ5つの設定

出来形体積計測で端部の平滑化が問題になる理由

出来形体積計測では、施工前の現況面、施工後の出来形面、または3次元設計面などを用い、二つの面の高さ差を積み上げて盛土量や掘削量を算出します。点群には計測ばらつき、草木、資材、作業員、車両、反射による孤立点などが含まれることがあるため、不要点除去、点群密度の調整、グリッド化、TIN作成などの処理が行われます。

ここで最初に区別したいのが、任意の平滑化と、適用要領で認められた点群処理です。国土交通省の出来形管理要領は工種、計測技術、管理方式ごとに条件が異なり、公式ページでは令和8年3月改定の要領が案内されています。正式な出来形管理や数量算出では、発注図書、適用要領、監督職員との協議結果を優先しなければなりません。([国土交通省][1])

一部の出来形管理要領では、点群密度を変更する際に座標値を変える処理を行わないこと、平均処理は規定されたグリッドデータ化を除いて行わないことが示されています。一方、グリッドデータ化では、最近隣法、平均法、TIN法、逆距離加重法などの内挿方法が例示されています。したがって、正式データに対してソフトウェアの「スムージング」機能を自由に使えるとは限りません。

本記事でいう平滑化は、周辺の高さを参照して凹凸をならす広義の処理を指します。ただし、正式な出来形評価用データや数量算出用データで任意平滑化が認められていない場合は、平滑化を無効にすることが基本です。平滑化後のデータを使うとしても、表示用の複製データ、社内検討用の比較データ、または適用要領や協議で認められた処理に限定します。

端部で問題が生じやすい理由は、短い距離の中で高さや勾配が大きく変化するからです。法肩では天端と法面、法尻では法面と周辺地盤、掘削底の隅では底面と側面が接しています。周囲の点を一律に平均化すると、本来は折れている形状が丸くなり、端部の位置、高さ、勾配が変化します。

平坦部の中央では周囲の高さが近いため、処理による面形状の変化が小さい場合があります。しかし、端部では高い側と低い側の点が同じ近傍に入るため、わずかな処理でも断面形状が変わりやすくなります。端部の変化が数センチでも、その状態が長い延長に連続すれば、体積差として積み上がる可能性があります。

薄い盛土や浅い掘削では、端部処理による差が総数量に占める割合も大きくなりやすくなります。見た目が滑らかになったかどうかではなく、正式データに許される処理か、端部の形状が保持されているか、数量差がどこに発生したかを確認することが重要です。

平滑化によって数量差が生じる仕組み

平滑化処理の多くは、対象点または対象面の周囲にある高さ情報を参照し、局所的な高低差を小さくする方向に形状を変更します。具体的な計算方法はソフトウェアによって異なるため、「弱」「標準」「強」といった名称だけでは処理内容を判断できません。

盛土の法肩を例にすると、天端側の高い点が法面側の低い点に引かれれば、法肩付近の高さが下がります。同時に法面上部が天端側へ引かれると、折れが丸くなり、天端幅や法面勾配の表現も変わります。その結果、断面上部が削られたように表現され、盛土体積が小さくなる場合があります。

法尻では、周辺地盤の低い点が法面側の点に引かれたり、法面が外側へ広がるように表現されたりすることがあります。この場合は、施工範囲外まで盛土面が続く形になり、体積が大きく算出される可能性があります。ただし、増減の方向は地形、境界、面作成方法によって変わるため、一律には決められません。

掘削部では、掘削底と側面の接続部が丸められると、底面の隅が持ち上がり、掘削空間が小さく表現されることがあります。反対に、欠測部の補間や外挿で掘削境界が広がれば、掘削量が大きくなることもあります。平滑化、補間、外挿は別の処理ですが、最終結果では同じ体積差として現れるため、工程ごとの切り分けが必要です。

処理回数が増えるほど、微細な凹凸だけでなく、法肩、小段、溝、縁石際などの保持すべき形状まで変わることがあります。最初の一回で差が小さくても、繰り返し処理によって端部の変形が蓄積する場合があります。

さらに、平滑化前の間引きで端部を構成する点が失われると、残った点だけで実際とは異なる斜面が作られます。その後に平滑化しても、失われた折れ位置は復元できません。端部の数量差を防ぐには、平滑化だけでなく、不要点除去、間引き、グリッド化、TIN作成、補間、境界設定を一つの処理系列として管理する必要があります。

設定1 体積計算の境界線を平滑化前に固定する

一つ目の設定は、数量算出に用いる境界を、平滑化や面の簡略化より前に確定することです。ただし、境界は点群の見た目だけで決めるのではなく、発注図書、施工図、工区区分、設計上の施工範囲、測量成果、現地記録など、数量算出の根拠に基づいて設定します。

境界線を設定しないまま広い範囲を処理すると、施工範囲外の周辺地盤まで近傍として参照され、端部形状が外側へ引かれることがあります。また、平滑化後の勾配変化から境界を自動抽出すると、面の高さだけでなく計算面積まで変わるため、処理前後の数量差を正しく比較できません。

境界線は、平面表示だけでなく断面表示でも確認します。上から見て自然な線でも、断面では施工面を途中で切っている場合があります。反対に、平面では不明瞭でも、断面では法肩や法尻の折れが確認できることがあります。

体積計算境界と、面作成のために参照する点群範囲は同じとは限りません。境界近傍の面を安定させるため、計算境界の外側にある実測点を参照することはありますが、最終数量は正式な境界で切り分けます。境界外の点を参照した場合は、その範囲と目的を記録します。

同じ工区を複数回計測する場合は、確定した境界データを保存し、比較対象で共通利用します。境界を変更する必要が生じたときは、片方の時点だけを変更せず、比較する全データを同じ境界で再計算します。

境界線には、座標系、標高基準、作成日、作成者、根拠資料、版番号、修正理由を関連付けます。画面上で一時的に選択した範囲だけでは、担当者が変わった際に同じ数量を再現できません。

設定2 平滑化の強度と参照範囲を必要最小限にする

二つ目の設定は、平滑化を使用できる場面に限り、強度、参照距離、近傍点数、処理回数を必要最小限にすることです。適用要領や発注条件で任意平滑化が認められていない正式データでは、最小値は「無効」または「0回」です。

表示用データや社内検証用データで平滑化する場合も、元点群を上書きしてはいけません。未処理の原データ、不要点除去後のデータ、正式な数量算出用データ、表示用の平滑化データを分けて保存します。これにより、見栄えを整える処理が正式数量へ混入することを防げます。

設定を決める際は、保持すべき最小形状を明確にします。小段、排水溝、段差、法肩、法尻、縁石際、構造物基礎の周囲などより広い範囲を参照すると、その形状が一つの斜面へ変形する可能性があります。

採用候補を確認するときは、未処理面、許容されたグリッド化や面作成条件による面、表示用の弱い平滑化面を分けて作成します。計算境界と基準面を同じにして、体積、差分分布、代表断面を比較します。

全体体積の差が小さくても、端部ごとの増加と減少が相殺されている可能性があります。そのため、総量だけでなく、端部周辺の区間別数量と高さ差分布を確認します。

明らかな孤立点がある場合は、強い平滑化で周囲へなじませるのではなく、不要点として根拠を確認して除外します。異常点を残したまま平均化すると、その影響が周囲へ広がり、正常な範囲まで変形することがあります。

設定名だけで管理せず、アルゴリズム名、参照距離、近傍点数、処理回数、対象範囲、ソフトウェア名、バージョンを記録します。国土交通省の監督・検査要領でも、利用するソフトウェア名、メーカー、バージョンを施工計画書で確認する考え方が示されています。

設定3 法肩や法尻などの特徴線を保護する

三つ目の設定は、法肩、法尻、掘削境界、小段、構造物との接続部など、形状を保持すべき位置を特徴線やブレークラインとして管理することです。これは、使用するソフトウェアが特徴線を扱える場合の設定であり、すべての点群処理ソフトウェアに同じ機能があるわけではありません。

対応ソフトウェアでは、特徴線をTIN作成時の拘束線として使用し、線をまたぐ不自然な三角形や平均化を抑えられる場合があります。自動で作成したTINが現場形状と異なる場合に結合方法を修正できる考え方は、国土交通省の出来形管理要領にも示されています。

ただし、特徴線は点群の見た目だけで推定しないようにします。草木、崩れた土、資材、水たまり、車両走行跡などが端部付近にあると、地盤の折れ位置を誤認する可能性があります。施工図、補助測点、現地写真、境界杭などの根拠と照合します。

特徴線の周囲を平滑化対象から除外できる場合は、参照距離との関係を確認します。除外幅が参照距離より極端に狭いと、除外範囲外の点を経由して端部が変形することがあります。反対に、除外幅を広げ過ぎると計測ノイズが残るため、孤立点除去や追加計測を組み合わせます。

端部の点が不足している場合、特徴線を引くだけで正しい面になるとは限りません。国土交通省の監督・検査要領では、モバイル端末による単点計測管理で、端部の抽出または推定に必要な点群密度を確保する考え方が示されています。端部を表現できない密度であれば、後処理より追加計測や補助測量を優先します。

体積計算境界、工区境界、法肩線、法尻線、平滑化除外線は目的が異なります。同じ位置に重なる場合でも、何のための線かを区別して保存します。工区境界を法尻線と誤って共用すると、隣接工区との二重計上や未計上につながることがあります。

特徴線を設定した後は、その線に直交する断面を複数作成します。直線部だけでなく、曲線部、勾配変化部、構造物との取り合い、点密度が低い場所も確認します。

設定4 点群の間引きと欠測部の補間条件を統一する

四つ目の設定は、点群の間引き、グリッド化、欠測部の補間、外挿の条件を明確にし、比較ごとに変更しないことです。ただし、「統一する」とはすべてのデータを同じ点密度にする意味ではありません。

要求される測定精度や点群密度は、工種、計測技術、起工測量、出来高計測、出来形計測などの用途によって異なります。例えば国土交通省の監督・検査要領でも、起工測量と出来形計測では異なる密度や精度条件が示されています。適用要領が異なる条件を求める場合は、それぞれの条件を優先します。

間引きでは、座標を変更せずに代表点を抽出する処理と、平均値などで新しい座標を作る処理を区別します。正式な出来形評価用データでは、適用要領が認める方法だけを使用します。ソフトウェア上で同じ「間引き」と表示されても、処理内容が違うことがあるため、アルゴリズムを確認します。

平坦部では点が減っても形状が大きく変わらない場合がありますが、法肩や段差では数点の有無が折れ位置を左右します。保持すべき最小形状より粗い間隔で間引くと、天端点と法面点が直接結ばれ、実際より緩い斜面になる可能性があります。

グリッド化を用いる場合は、格子幅、評価点の位置、標高値の算出方法、検索範囲を記録します。平均法を使える要領であっても、任意の広い範囲を平均してよいわけではありません。適用要領に示された方法と上限を確認します。

欠測部の補間では、補間する最大距離や最大面積を設定できる場合は上限を設けます。法肩の両側、法尻の両側、構造物と地盤の間など、形状が不連続になる場所を一つの補間領域として扱わないようにします。

補間上限を超える欠測、端部の連続欠測、溝底や掘削底の欠測は、自動補間で埋めず、追加計測、補助測量、対象範囲からの除外、監督職員との協議などで処理します。根拠のない外挿面を数量に含めないことが重要です。

過去データと比較する場合は、処理済み面だけでなく元点群を確認します。過去の条件を再現できないときは、元点群から比較可能な条件で再処理し、変更した項目を記録します。

設定5 基準面と比較面の処理条件をそろえる

五つ目の設定は、基準面と比較面の処理条件を比較可能な状態にそろえることです。ここでいう「そろえる」は、両方に同じ平滑化をかけることではありません。各面の用途に適用される要領を満たし、境界、座標系、標高基準、面作成方法、数量算出方法を明確にすることを意味します。

施工前後の実測面を比較する場合は、不要点除去の考え方、計算境界、グリッドやTINの作成方法、欠測部の扱い、外挿の有無を確認します。片方だけ任意平滑化した場合、施工による変化と処理による変化を分離できません。

一方、設計面と出来形面を比較する場合、設計面へ出来形面と同じ平滑化を適用してはいけません。設計面は設計図書に定義された法肩、法尻、勾配、小段、構造物境界を保持し、出来形面側も適用要領に従って処理します。

点密度についても、起工測量と出来形計測で要求条件が異なる場合があります。粗い方へ無条件に合わせるのではなく、数量算出時の面作成方法と補間条件を明示し、端部の表現に不足がないかを確認します。

未施工範囲や固定地物で面同士の差を確認することも有効です。広い範囲に同じ方向の高さ差がある場合は、平滑化よりも、標高基準、座標変換、点群結合、基準点設定を疑います。

計測日が異なれば、降雨による侵食、沈下、車両走行、仮置き土の移動など、実際の地形変化も含まれます。処理条件だけでなく、計測日時と施工履歴をそろえて解釈します。

平滑化前後の数量差を確認する実務手順

最初に、取得した元点群を変更せずに保管します。次に、対象範囲外の点、草木、資材、作業員、車両、反射による孤立点など、出来形と関係しない点を根拠を確認して除外します。

続いて、適用要領、発注図書、施工計画書を確認し、使用できる点群処理、要求精度、点群密度、数量算出方法を確定します。任意平滑化が認められていない場合は、正式データへの平滑化を行いません。

その後、体積計算境界、法肩線、法尻線、掘削境界、構造物との接続線を設定し、平面と断面で確認します。面作成前に、点密度が端部形状を表現できるかも確認します。

正式な処理条件で面を作成し、基準となる体積を算出します。必要に応じて、表示用または社内検証用として平滑化した複製面を作り、正式面との差を確認します。この比較面を提出用や契約数量へ混在させないようにします。

処理前後の比較では、総体積の差だけでなく、高さ差分布、端部周辺の区間別体積、代表断面を確認します。正負の差が相殺されると総量だけでは異常を見落とします。

差が大きい場合は、一度に複数の設定を変更しません。境界、点群分類、間引き、グリッド化、TIN結合、補間、外挿、平滑化の順に、一項目ずつ比較します。

許容差は、工事の目的、対象規模、要求精度、契約条件、適用要領によって異なります。本記事だけで一律の許容値を設定せず、施工計画書や関係者間の合意に基づいて判定します。

最終的には、元点群、不要点除去後の点群、正式面、検証用面、境界線、特徴線、設定情報、断面図、差分結果を保存します。

端部の形状別に確認したい注意点

盛土の法肩では、天端から法面へ切り替わる位置が下がっていないか、天端幅が狭くなっていないかを確認します。延長の長い法肩では、局所的な断面差が数量へ連続して影響します。

盛土の法尻では、法面と周辺地盤の境界が外側へ広がっていないかを確認します。草木や崩土がある場合は、地盤点の分類と法尻線の根拠を写真や補助測点で確認します。

掘削底の端部では、底面と側面の接続部が持ち上がっていないかを確認します。掘削底の隅が欠測している場合は、周辺点だけで丸く補間せず、追加計測または補助測量を検討します。

小段では、上下の法面が一つの斜面として結ばれていないかを確認します。小段幅より粗い間引きや広い検索範囲は、平坦部を消失させる可能性があります。

構造物周辺では、地盤点と壁面、基礎、縁石などの点を同じ地表面として処理しないようにします。垂直面を含む点群から自動でTINを作ると、構造物と地盤の間に実在しない斜面が形成される場合があります。

曲線状の端部では、間引きによって曲線が粗い折れ線へ置き換わり、平面上の面積が変わることがあります。曲率が大きい区間では点密度と境界線の再現性を確認します。

水路や溝では、底部の点が取得できているかを確認します。両側の上端点だけで面を作ると、溝の上をふさぐ面ができる可能性があります。

施工範囲の端に仮設道路や作業ヤードが接している場合は、点群上の連続性と数量管理上の区分を分けて判断します。

数量差が大きいときの原因の切り分け方

最初に体積計算境界を確認します。処理前後で同じ境界を使用しているか、閉じた形状になっているか、設計上の数量範囲と一致しているかを確認します。

次に、基準面を確認します。異なる施工前面や異なる版の設計面を参照していれば、平滑化の影響だけを取り出せません。

その後、点群分類を確認します。草木や資材が残っていないか、地盤点が誤って削除されていないか、端部の点が分類処理で失われていないかを見ます。

間引きとグリッド化は別々に確認します。平滑化の実行時に点数削減や面の簡略化も同時に行われるソフトウェアでは、どの処理が数量へ影響したか分からなくなります。

差が端部へ集中している場合は、特徴線、TIN結合、参照範囲、補間領域を確認します。平坦部全体へ同方向の差がある場合は、標高基準、座標変換、点群結合を優先して疑います。

局所的な大差は、欠測補間や外挿によることがあります。取得点の外側まで面が延長されていないか、離れた点同士が結ばれていないかを確認します。

原因切り分けの各段階で、全体体積、区間別体積、代表断面、差分分布を保存します。最終値だけでは、どの設定が結果を変えたか説明できません。

出来形体積計測の再現性を高める記録方法

出来形体積計測では、最終数量だけでなく、その数量を再計算できる情報を残します。記録項目には、計測日時、計測範囲、座標系、標高基準、使用機器、ソフトウェア名、メーカー、バージョン、点群分類方法、間引き条件、グリッド幅、標高算出方法、補間条件、TIN作成条件、計算境界、基準面、数量算出方法を含めます。

端部については、法肩、法尻、掘削境界、工区境界をどの資料から設定したかを記録します。点群断面から判断した場合は、判断に使用した断面と現地写真も保存します。

任意平滑化を検証用に使用した場合は、正式数量に使っていないこと、対象ファイル、処理条件、正式面との差を記録します。正式面と表示用面を同じ名称で保存しないようにします。

代表断面には、設計面、基準面、正式な出来形面、検証用面を重ね、端部の位置と高さを比較できる状態にします。

条件を変更した場合は上書きせず、版を分けます。どの版を最終数量に採用したか、変更理由、確認者、承認日を残します。

同種現場で標準設定を作る場合も、適用要領、点密度、地形、要求精度が異なれば調整が必要です。標準設定を無条件に流用せず、変更点を記録します。

現地計測の段階で平滑化の影響を減らす方法

端部の数量差を減らす最も確実な方法は、後処理で形状を推定する前に、現地で必要な点を取得することです。法肩、法尻、小段、掘削境界、構造物周辺、工区境界を重点計測箇所として事前に確認します。

端部は一方向だけでなく、遮蔽を避けられる複数方向から計測します。斜面上側だけでは法尻が隠れ、下側だけでは法肩や天端が不足することがあります。

草木、資材、車両、重機が端部を遮っている場合は、可能な範囲で移動または除去します。移動できない場合は、遮蔽物の位置と欠測範囲を記録します。

水たまりや湿潤面では、計測方式によって点が不安定になる場合があります。掘削底や溝底を取得できないときは、別の測量方法や補助測点を検討します。

現地で点群を確認できる場合は、作業終了前に端部の欠測、点密度、境界位置を確認します。平面表示だけでなく簡易断面を確認すると、高さ方向の抜けを見つけやすくなります。

施工前後の比較では、可能な範囲で計測方法、計測範囲、計測方向をそろえます。ただし、出来形管理上の要求精度と密度は各時点の用途に応じて確保します。

現地で十分な点と根拠写真を取得しておけば、強い平滑化や広範囲の補間へ依存する必要が減ります。端部を実測データとして残すことが、数量差を防ぐ基本です。

まとめ

出来形体積計測で端部の数量差を防ぐには、平滑化を単なる見栄え調整として扱わないことが重要です。正式な出来形評価用データや数量算出用データでは、適用要領によって座標変更を伴う処理が制限されることがあります。任意平滑化が認められていない場合は、無効にすることが正しい設定です。

一つ目は、数量算出の根拠に基づいて体積計算境界を処理前に固定することです。二つ目は、許可された場面だけで平滑化の強度と参照範囲を必要最小限にすることです。

三つ目は、法肩や法尻などを特徴線として管理し、端部をまたぐ不自然な面作成を防ぐことです。四つ目は、間引き、グリッド化、補間、外挿の条件を明確にし、適用要領で認められた方法だけを使うことです。

五つ目は、基準面と比較面を比較可能な条件にそろえることです。設計面へ実測面と同じ平滑化をかけるのではなく、座標系、標高基準、境界、面作成方法、数量算出方法を確認します。

数量確定前には、総体積だけでなく、高さ差分布、区間別体積、代表断面を確認します。元点群、正式面、検証用面、境界線、特徴線、処理条件、ソフトウェア情報を保存し、再計算できる状態にします。

端部を正しく残すには、後処理より現地計測が重要です。作業終了前に欠測と点密度を確認し、必要な場所を追加計測できる運用を整えることで、不要な平滑化や推定面による数量差を抑えられます。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る