LRTKレフィクシア株式会社

反射しやすい地表の出来形体積計測で誤点を減らす5対策

反射しやすい地表で出来形体積計測が難しくなる理由

出来形体積計測では、施工前後の三次元データ、設計面、基準面などを比較し、盛土量、掘削量、堆積量や形状差を算出します。点群や地表面モデルを使うことで広い範囲を面的に確認できますが、成果の信頼性は、計測方式、現場条件、点群処理、検証方法によって変わります。

本稿でいう「反射しやすい地表」は、単に明るい色の面だけを指すものではありません。水膜や水面のように鏡面反射が生じやすい面、金属板や平滑な樹脂材のように反射方向が偏りやすい面、光を吸収して戻り光が弱くなる面、写真上で模様が乏しい面など、光学式の三次元計測を不安定にしやすい表面を便宜的にまとめた表現です。

重要なのは、レーザースキャナーと写真測量では不具合の生じ方が同じではないことです。レーザーを使う計測では、機器が照射した光の戻り方が距離計測へ影響します。表面の材質、粗さ、水分、色、波長、距離、入射角、受光性能などの組み合わせによって、点が取得できない、点数が減る、距離が不安定になる、複数の面らしき点が現れるといった現象が起こり得ます。

写真測量では、画像間で同じ地点を対応付けられることが重要です。光沢面の写り込みや強いハイライトは撮影位置によって移動するため、実際の地表に固定された模様として扱いにくくなります。また、単色で模様の少ない面、白飛びした面、深い影の中に入った面も対応点を得にくく、欠測や形状の乱れにつながる場合があります。

水面は特に注意が必要です。一般的な地形計測用のレーザーで、水面下の底面を常に取得できるとは限りません。水面から戻る点、底面らしき点、屈折などの影響を受けた点、まったく取得できない範囲が混在する可能性があります。水中測深を目的とする専用方式と、陸上地形を対象とする一般的な方式は分けて考え、使用機器の仕様と検証結果に基づいて判断しなければなりません。

濡れた土や舗装についても、「濡れると必ず強い反射が増える」と一律にはいえません。薄い水膜によって反射方向が偏ることもあれば、拡散反射が弱くなって戻り光が減ることもあります。写真では表面模様が見えにくくなり、レーザーでは点密度や距離のばらつきが変わることがあります。したがって、見た目の明るさだけで計測可否を決めず、短い試験計測で確認することが大切です。

出来形体積は、面積ごとの高さ差を積み上げて求めます。そのため、局所的な大きい誤点だけでなく、広い範囲に生じる小さな偏りにも注意が必要です。概念上、1000平方メートルの範囲が平均10ミリメートル高く評価されれば、体積差は10立方メートルになります。これは許容値を示す例ではなく、小さな高さ偏差でも面積が広いと体積へ無視できない影響を与え得ることを示すものです。

欠測部の扱いも重要です。点のない範囲を自動補間すると、実際のくぼみ、段差、法肩、法尻、堆積物の裾などが滑らかな面へ置き換わることがあります。補間後の面は見た目が整っていても、実測情報ではありません。どこまでが取得点に基づく面で、どこからが推定された面かを区別する必要があります。

反射しやすい地表の対策は、計測後に異常点を削除する作業だけでは完結しません。計測前の区分、方式に合った取得計画、現場条件の記録、取得直後の確認、点群処理、独立した検証を一連の品質管理として実施することが重要です。

対策1 計測前に反射面と影響範囲を区分する

一つ目の対策は、計測前に現場を確認し、不確かさが生じやすい面と体積への影響が大きい範囲を区分することです。現場全体を同じ地表条件として扱うのではなく、計測方式ごとに注意すべき場所を整理します。

レーザーを使う場合は、水たまり、湿潤面、鏡面に近い金属、平滑な樹脂材、黒色や濃色の材料、透明または半透明の材料などを確認します。ただし、材質名だけで異常が出ると断定してはいけません。同じ金属でも表面の粗さやさびの有無で戻り光は変わり、同じ土でも含水状態や入射角で取得状況が変わります。

写真測量を使う場合は、光沢面だけでなく、単色で模様が少ない場所、繰り返し模様が続く場所、白飛びや黒つぶれが生じやすい場所、日向と日陰の境界も確認します。レーザーでは取得できる面でも、写真上の特徴が乏しければ画像間の対応付けが不安定になることがあります。

次に、注意面が体積計算範囲のどこにあるかを確認します。計算範囲の中央にある小さな欠測と、外周、法肩、法尻、掘削底面の端、切盛境界、堆積物の裾にある欠測では、影響の性質が異なります。境界付近の誤点は高さだけでなく計算面積や外周線の設定を変え、体積を大きく動かすことがあります。

現地確認の結果は、平面図、簡易スケッチ、位置情報付き写真、現場メモなどで残します。計測担当者と点群処理担当者が異なる場合は、水があった範囲、一時的な養生材、日射方向、重機の通過、排水前後の状態などを共有します。点群だけから計測時の一時的な状況を完全に復元することは困難です。

注意範囲は、通常取得後に重点確認する範囲、条件を変えて重複取得する範囲、別方式で確認する範囲に分けると管理しやすくなります。すべてを同じ方法で再計測するのではなく、体積へ影響しやすい場所へ確認作業を集中させます。

本計測前には、注意面と周囲の安定面を含む小範囲で試験取得を行います。点数だけでなく、断面上のばらつき、方向別データの一致、欠測の広がり、画像の白飛びや特徴点不足などを確認します。試験結果が不十分であれば、距離、角度、経路、露出、時間帯、確認方法を本計測前に見直します。

表面へつや消し剤、粉体、塗料、目印などを付ければ光学計測が改善する場合がありますが、出来形面へ無断で処置を行うべきではありません。仕上がり面を変化させる、汚染する、厚みを加える、品質や安全へ影響する可能性があるためです。表面処置を検討する場合は、対象面を計測成果として扱えるか、施工管理上許可されるかを事前に確認します。

計測前の区分は、誤点を完全に予測するためのものではありません。どこに不確かさが残りやすく、どこで追加確認が必要かを明示し、処理段階での見落としを防ぐために行います。

対策2 計測距離と入射角を調整して複数方向から取得する

二つ目の対策は、機器と対象面の位置関係を調整し、異なる条件のデータを取得することです。ただし、「正面から当てればよい」「斜めから当てればよい」という一つの正解はありません。粗い土面、鏡面に近い材料、水面では適した条件が異なり、機器の方式によっても結果が変わります。

多くの光学式計測では、対象面へ極端に浅い角度で入射すると、点間隔が広がり、遮蔽が増え、戻り光が受光部へ届きにくくなることがあります。一方、鏡面に近い面では、受光部へ強い反射が戻る角度や、逆にほとんど戻らない角度が存在し得ます。そのため、一方向だけの結果を正しいとみなさず、位置や方向を変えたデータで再現性を確認します。

盛土や堆積物では、片側だけでなく反対側からも取得し、法面では上側、下側、斜め方向などを組み合わせます。掘削底面では、周壁や法面による遮蔽を考慮し、底面中央だけでなく端部へ視線が届く位置を選びます。反射面の周囲にある安定した地表を十分に含めると、高さと傾斜のつながりを比較しやすくなります。

複数方向の点群は、最初から一つへ統合して確認するのではなく、取得方向ごとに表示して比較します。実際の地表であれば、許容される範囲内で同じ位置に再現されることが期待されます。特定方向だけに浮いた点、二重面、筋状の点、局所的な欠測が現れる場合は、反射、遮蔽、軌跡、標定などの原因を切り分けます。

距離は、機器の有効範囲内であれば近いほど必ずよいわけではありません。遠すぎると点間隔が広がり、照射径や画像上の地上画素寸法も大きくなります。近すぎると視野が狭くなり、移動回数や姿勢変化が増え、統合誤差の要因が増える場合があります。求める測定精度、計測密度、対象の起伏、機器仕様に基づいて距離を決めます。

移動しながら取得する方式では、反射面の手前で急旋回したり、機器を大きく上下させたりしないようにします。軌跡推定が不安定な区間と表面反射の影響が重なると、点群のずれの原因を判別しにくくなります。一定の速度と安定した姿勢を保ち、必要に応じて往路と復路、別経路で取得します。

写真測量では、十分な重複を確保し、鉛直に近い画像と斜め画像を組み合わせます。ただし、同じ位置から似た画像を増やすだけでは、移動するハイライトや模様の少なさを解決できないことがあります。反射面だけを画面いっぱいに撮るのではなく、周囲の地表模様、地形変化線、固定された構造物など、画像間で追跡しやすい対象も含めます。

露出は、明部の白飛びと暗部の黒つぶれを避けるよう調整します。自動露出が撮影ごとに大きく変わると画像の見え方が不均一になるため、現場条件に応じて露出を固定または管理します。ただし、具体的な設定値はカメラ、天候、撮影高度によって異なるため、一律の値を用いず試験画像で確認します。

複数方向から取得する目的は、単純に点数や写真枚数を増やすことではありません。独立した条件で同じ形状が再現されるかを確認し、一方向だけに依存する誤りを見つけることにあります。

対策3 水分や照明などの現場条件を整える

三つ目の対策は、計測方式に応じて水分、照明、粉じん、降雨、障害物、作業動線などを整えることです。現場条件を変えられない場合もありますが、状態を記録し、計測結果の不確かさへ反映することはできます。

水たまりがある場合は、まず何を計測対象とするのかを明確にします。必要なのが水面の高さなのか、水を除いた地盤面なのか、水中の底面なのかによって方法は異なります。一般的な陸上用の光学計測で、水中底面を安定して得られると想定してはいけません。

工程と品質管理上許される場合は、形状を変えない方法で排水するか、自然に水が引くまで待って計測します。排水によって軟弱な地表をえぐる、土粒子を流す、地表をならすなど、出来形そのものを変える作業は避けます。水を除けない場合は、該当範囲を明示し、別方式による確認、再計測、計算範囲からの除外などを協議します。

水面下の点らしきデータが得られても、そのまま底面として採用しません。水中を通る光は空気中とは異なる挙動を示し、機器が想定する距離計算と一致しない場合があります。また、水深、濁度、波、入射角、レーザー波長によって取得状態が変わります。底面を成果へ使う場合は、その用途に適した方式と現場条件で精度を確認します。

降雨、霧、粉じん、飛散する水滴は、レーザー光の減衰や空中の不要点、写真の不鮮明化につながる可能性があります。重機通過直後や強風時は粉じんが落ち着くまで待ち、レンズや保護窓に水滴や泥が付着していないかも確認します。

照明の影響は、方式ごとに分けて考えます。写真測量では、強い日射によるハイライト、日向と日陰の急な境界、深い影が対応点の取得を妨げることがあります。可能であれば、明るさが安定し、反射の映り込みが少ない時間帯を選びます。人工照明を使う場合も、一方向から強く当てて局所的な白飛びを作らないようにします。

能動的にレーザーを照射する機器でも、外光の影響をまったく受けないとは限りません。背景光への耐性は機器ごとに異なるため、日中と夜間のどちらが必ず優れるとは決めつけず、仕様書と試験取得で確認します。

計測対象ではない敷鉄板、養生シート、資材、車両、仮設物などは、施工管理上支障がなく、地表を変化させない場合に限って移動します。移動できない物体は除外範囲として記録します。後処理で物体の点だけを削除しても、その下の地表が測れていなければ欠測が残るため、安易な補間は避けます。

作業員や重機などの移動物体も、可能な範囲で計測範囲から外します。動く物体は複数位置に点を残し、写真では遮蔽や対応点の乱れを生じさせます。計測時間を短く区切り、移動物体が入った区間を識別できるようにしておくと処理しやすくなります。

地表に一時的な泥、砂、粉じんが堆積している場合は、それを含む状態が出来形なのか、清掃後の面が出来形なのかを設計図書や施工計画で確認します。計測しやすくするためだけに表面を清掃し、測るべき形状を変えてはなりません。

計測時には、乾湿状態、水たまりの範囲、天候、照度の変化、日射方向、粉じん、レンズの状態、障害物、計測時刻などを記録します。施工前後で体積差を比較する場合は、形状の変化と計測条件の違いを区別できるようにすることが重要です。

対策4 点群の誤点除去と欠測処理を慎重に行う

四つ目の対策は、元データを保持したうえで、誤点、二重面、欠測、標定ずれを区別しながら処理することです。自動処理の設定を強くすれば正確になるわけではなく、正常な地形変化を削除する危険もあります。

まず、取得直後の点群を上面表示だけで判断せず、横断、縦断、斜め表示、高さによる色分けなどで確認します。反射面を横切る断面を作ると、点の上下方向のばらつき、浮遊点、二重面、不自然な折れを把握しやすくなります。

方向別または時刻別のデータを重ね、位置差を確認します。反射面だけがずれる場合は表面特性の影響が疑われますが、安定した地表や構造物まで同じ方向へずれている場合は、標定、座標変換、軌跡推定、基準点の扱いなど別の原因を確認する必要があります。

孤立点除去は、周辺に点が少ない点を候補として抽出する方法です。しかし、法肩、法尻、石、段差、細い構造物、堆積物の裾も孤立点に近い分布となることがあります。候補を一括削除せず、出来形として残すべき形状かを断面と現場記録で確認します。

統計的な外れ値除去や平滑化も同様です。広い範囲が数ミリメートルから数センチメートル偏っている場合、周囲との関係が滑らかなため外れ値として検出されないことがあります。一方で、実際の急変部が外れ値として削られる場合もあります。自動処理は候補抽出として使い、採否は地形と検証結果に基づいて決めます。

反射強度、受光強度、信頼度、リターン番号などの属性がある場合は、異常候補を見つける手掛かりになります。ただし、属性値は材質だけでなく、距離、角度、波長、表面の粗さ、湿潤状態、機器内部の補正によって変わります。特定のしきい値だけで正常点と誤点を完全に分けないようにします。

二重面が見える場合は、上側または下側のどちらかを見た目だけで選びません。水面、底面、反射点、別時刻の地表、重複走行のずれなど、複数の原因が考えられます。方向別点群、現場写真、確認点、周辺勾配を照合し、根拠がない場合は再計測または別方式で確認します。

点を削除した後は、欠測部の位置、面積、地形条件を確認します。周囲が平坦で小さい欠測と、法肩、法尻、底面端部、外周、切盛境界を含む欠測は区別します。体積へ影響する変化点をまたぐ欠測を、周囲の点だけで単純につなぐことは避けます。

三角形網を作る場合は、点のない範囲をまたいで長い辺が作られていないかを確認します。必要に応じて外周線、除外境界、ブレークライン、最大辺長などを設定し、実測していない広い範囲を自動的に面化しないようにします。設定できる項目と名称はソフトウェアによって異なるため、処理結果を断面で確認します。

格子状の地表面を作る場合も、格子を細かくすれば元データの情報量が増えるわけではありません。元の計測密度より細かい格子には補間値が多く含まれます。計測目的、要求精度、地形の粗さ、適用する管理要領に合わせて格子間隔を決めます。

体積算出の前後では、処理によって変化した範囲を差分表示します。少数の点を削除しただけで体積が大きく変わる場合は、その点が外周線や三角形網へ強く影響している可能性があります。合計値だけでなく、どの場所の面が変わったかを確認します。

元点群、方向別点群、一次処理後、手動確認後、最終採用データを分けて保存します。削除範囲、除外範囲、補間範囲、使用した設定、判断根拠を記録し、後から処理を再現できる状態にします。

点群処理の目的は、見た目を滑らかに整えることではありません。取得できた地表形状を保ち、根拠のある範囲だけを修正し、推定部分を明示することです。

対策5 確認点や断面比較で体積計測結果を検証する

五つ目の対策は、点群から作成した地表面を、確認点、断面、別方向データ、再計測結果などで検証することです。反射による広域の偏りは、点群が滑らかに見えるほど発見しにくいため、独立した確認が必要です。

確認点は、反射面の外側だけでなく、可能な範囲で内部または境界付近にも配置します。盛土では頂部、法肩、法面中央、法尻、裾部、掘削では底面中央、底面端部、法面の変化点などが候補です。ただし、具体的な点数や配置は、対象工種、面積、要求精度、適用する基準に従って決めます。

確認点に使用する方法は、点群と同じ誤差要因へ依存しないものを選ぶと有効です。たとえば、反射面に弱い光学方式だけを繰り返すのではなく、現場条件に適した測量方法で代表点を確認します。いずれの方法でも、要求される精度を満たしているかを事前に確認します。

点群と確認点を比較するときは、最近傍の一点だけを採る方法に注意します。点群に上下のばらつきがある場合、偶然近い誤点を選ぶ可能性があります。一定範囲内の代表高さ、断面との交点、地表面モデル上の高さなど、比較方法をあらかじめ統一します。

差の大きさだけでなく方向も確認します。複数の確認点が同じ方向へずれていれば、反射面全体の系統的な偏り、標定ずれ、基準面の不整合などが疑われます。一点だけの大きな差であれば、局所的な誤点、確認点の設置位置、地表の変化を確認します。

横断面と縦断面による比較も有効です。反射範囲を横切る断面では、周囲の安定面からのつながり、二重面、欠測補間、不自然な直線を確認できます。帯状の異常は、横断では一点の乱れに見えても、縦断では長く連続している場合があります。

再計測では、最初と同じ条件をそのまま繰り返すだけでなく、方向、距離、高さ、時間帯、乾湿状態など、原因を切り分けられる条件を一つずつ変えます。異なる条件で同じ形状が再現されれば信頼性が高まります。条件を変えるたびに高さが動く場合は、採用を急がず原因を確認します。

体積を比較するときは、計算範囲、外周線、基準面、除外範囲、格子間隔、計算方式をそろえます。条件が異なる体積値を比較すると、点群処理による差なのか計算設定による差なのか判断できません。

現場全体の合計体積だけでなく、反射範囲と安定範囲を分けた局所差分も確認します。高い偏りと低い偏りが相殺されれば、合計体積が近くても地表形状は正しくありません。面差分図と断面を併用し、局所的な過大・過小を把握します。

許容差は、対象工事、設計図書、発注者との協議、計測目的、適用する出来形管理要領、機器の精度確認結果によって異なります。記事中の一般論や他現場の数値をそのまま適用せず、当該工事で有効な最新版の基準を確認します。

検証結果は、確認点の位置と値、比較方法、断面位置、再計測条件、処理前後の体積、除外範囲、補間範囲とともに保存します。最終値だけでなく、なぜその面と体積を採用したのかを説明できる状態にします。

反射面を含む出来形体積計測の実務手順

反射しやすい地表を含む現場では、5つの対策を計測前から成果作成までの作業へ組み込むことで、確認漏れを減らせます。

最初に、計測目的と成果の定義を確認します。施工前後の差分、設計面との差、堆積物の量など、目的によって基準面と外周が異なります。水たまりや一時的な堆積物を含む状態を出来形とするのかも、計測前に明確にします。

次に、使用する計測方式と要求事項を確認します。レーザースキャナー、写真測量、モバイル計測、単点測量などには、それぞれ異なる得意条件と制約があります。公共工事では、適用する工種と方式に応じた測定精度、計測密度、精度確認の手順を確認し、施工計画へ反映します。

現場巡回では、水面、湿潤面、光沢面、暗色面、透明材、模様の少ない面、日向と日陰の境界、仮設物、移動物体を確認します。法肩、法尻、掘削底、外周、堆積物の裾など、体積へ影響しやすい場所との重なりを記録します。

注意範囲が分かったら、計測経路、機器位置、撮影方向、重複範囲、確認点、断面位置を決めます。必要に応じて小範囲の試験取得を行い、点密度、断面のばらつき、欠測、画像の露出、方向別データの一致を確認します。

本計測では、注意面だけでなく周囲の安定した地表を含めます。方向や時間を変えたデータは、比較できるよう別々に保存します。移動計測では安定した速度と姿勢を保ち、写真測量では適切な重複と露出を確保します。

計測後は、現場を離れる前に簡易確認を行います。計測範囲の有無だけでなく、注意面、外周、法肩、法尻、底面端部を断面で確認します。大きな欠測、二重面、方向別の不一致があれば、地表状態が変わる前に再計測します。

処理段階では、元データを保存し、安定範囲と注意範囲を分けて確認します。自動除去で正常な変化点が失われていないか、欠測をまたぐ長い三角形が生成されていないか、補間範囲が過大でないかを確認します。

地表面モデルを作成したら、確認点、断面、方向別データと比較します。結果が一致しない場合は、反射だけに原因を求めず、座標系、標定、軌跡、基準点、計算範囲、基準面も確認します。

体積算出では、外周、除外範囲、基準面、計算方式を固定し、処理前後と再計測データの差を比較します。局所差分が大きい場所は、合計体積が近くても再確認します。

最終成果には、計測方式、機器の精度確認、現場条件、注意面の位置、方向別取得、再計測、除外、補間、確認点、断面、採用判断を記録します。担当者が変わっても処理と判断を追跡できるようにします。

この手順を現場チェック表へ落とし込めば、反射面を例外的な問題として扱うのではなく、出来形体積計測における通常の品質管理として運用できます。

誤点を見落とさないための確認ポイント

反射しやすい地表の出来形体積計測では、見た目の印象だけで判断しないことが重要です。

点群が滑らかでも、正しい地表面とは限りません。広い範囲が同じ方向へ偏ると、誤りが滑らかな面として現れることがあります。確認点、方向別点群、断面、面差分で検証します。

点数が多くても、品質が高いとは限りません。高さの異なる点が密集している二重面や、誤った対応から生成された密な点群もあります。点密度だけでなく、厚み、再現性、周囲との連続性を確認します。

反対に、反射強度が低い点や信頼度が低い点をすべて削除するのも危険です。正常な濡れた土、暗色材、斜面端部まで失う可能性があります。属性値は異常候補の抽出に使い、地形と現場記録を併せて判断します。

欠測をすべて自動補間しないことも大切です。補間面積を表示し、実測点に基づかない範囲を把握します。特に外周、法肩、法尻、底面端部、切盛境界では、再計測または別方式による確認を優先します。

複数方向のデータは、統合後だけでなく統合前にも確認します。統合処理によって方向別のずれが平均化されると、元の不一致が見えにくくなります。

合計体積が近いことだけで処理を正しいと判断しません。過大部分と過小部分が相殺される可能性があるため、局所差分と断面形状を確認します。

一度の計測結果だけへ依存しないことも重要です。体積へ影響しやすい注意範囲では、異なる方向や条件で形状の再現性を確かめます。再現しない場合は、無理に一つの面を選ばず再計測や別方式を検討します。

処理担当者だけで判断を完結させず、現場記録を共有します。計測時の水分、仮設物、重機、日射、排水、清掃などは、点群だけから判別しにくい情報です。

削除前の元点群、方向別データ、処理履歴を残します。後から採用判断を見直す必要が生じたとき、元データへ戻れなければ検証できません。

出来形体積計測で重要なのは、誤点を一つも発生させないことではなく、不確かな範囲を特定し、体積への影響を評価し、根拠のある処理と検証を行うことです。

まとめ

反射しやすい地表では、レーザーの戻り光が弱くなる、特定方向へ偏る、写真のハイライトが移動する、表面模様が失われるなど、計測方式に応じた異なる問題が生じます。水面、湿潤面、平滑な金属や樹脂、暗色面、透明材、模様の少ない面を同じ原因で扱わないことが重要です。

対策の第一歩は、計測前に注意面の種類、位置、広さを確認し、外周、法肩、法尻、掘削底、切盛境界、堆積物の裾など、体積へ影響しやすい場所との重なりを把握することです。

計測時は、機器の仕様と現場条件に合わせて距離、角度、経路、露出を調整し、異なる方向から重複取得します。複数方向のデータは統合前にも比較し、一方向だけに現れる誤点、二重面、欠測を確認します。

水たまりがある場合は、水面、地盤面、水中底面のどれを求めるのかを明確にします。一般的な陸上用計測で水中底面を安定して取得できると決めつけず、必要に応じて排水後の再計測、専用方式、別の測量方法を選びます。

照明、日射、粉じん、降雨、移動物体、レンズの汚れなども記録します。条件を整えるために出来形面を削る、ならす、無断で表面処置を行うことは避けます。

点群処理では、孤立点除去や平滑化を一律に強く適用せず、断面、方向別点群、確認点、現場記録を使って判断します。欠測を補間した範囲は実測点と区別し、地形変化点をまたぐ大きな補間を避けます。

最終的な体積は、同じ外周、基準面、計算方式で比較し、合計値だけでなく局所差分と断面形状を確認します。適用する許容差や計測密度は現場ごとに異なるため、設計図書、施工計画、最新版の管理要領に基づいて判断します。

反射面対策は、特定の補正機能だけで解決するものではありません。現地確認、方式に合った取得計画、条件記録、慎重な点群処理、独立した検証を組み合わせることで、誤点や根拠のない補間が出来形体積へ与える影響を抑えられます。

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