LRTKレフィクシア株式会社

発電量が低い産業用太陽光で損失を抑える8対策

発電量が低いときは「故障」と決めつける前に切り分ける

産業用太陽光で「発電量が低い」と感じたとき、最初に行うべきことは、部品交換や清掃ではなく、低下の原因を切り分けることです。発電量の低下には、天候や季節による自然な低下、影や汚れによるロス、パワーコンディショナの停止、ストリング異常、出力制御、計測データの不具合など、複数の原因があります。

特に産業用太陽光では、数%の低下でも年間収益に影響します。たとえば年間発電量が60万kWhの設備で5%低下すると、失われる発電量は3万kWhです。売電単価が14円/kWhなら、単純計算で年間42万円の機会損失になります。低下率が20%なら、損失は年間168万円規模です。これは仮の計算ですが、低下原因を放置すると、点検費用より大きな損失になるケースがあります。

一方で、発電量が低いからといって、すぐにモジュール故障とは限りません。資源エネルギー庁の事業計画策定ガイドラインでも、運転開始後に発電電力量の低下や不具合が発生しているにもかかわらず、保守点検や維持管理の体制不足により発見や対処が遅れる事例があるとされています。発電設備の事故、運転停止、発電電力量の低下などが発生したときの対応方針を、関係者間で事前に定めることも求められています。

まずは次の3つを確認してください。

発電量低下の調査は、「全体が低いのか」「一部だけ低いのか」「発電はしているが売電できていないのか」の3方向から見ると、無駄な点検を減らせます。

発電量が低い主な原因7つ

1. 日射量・季節・気温による自然な低下

太陽光発電は、日射量が少ない日や季節には発電量が下がります。梅雨、台風、長雨、冬季の日照時間の短さ、積雪のある地域では、発電量が月単位で大きく変わることがあります。また、真夏は日射が強くても、モジュール温度が高くなることで出力が落ちる場合があります。

このタイプの低下は、設備故障ではなく自然条件によるものです。ただし、同じ地域・同じ方位・同じ容量の設備と比較して明らかに低い場合や、晴天日のピーク出力が例年より下がっている場合は、設備側の異常を疑う必要があります。

判断のコツは、月間発電量だけでなく、晴天日の発電カーブを見ることです。朝から夕方まで滑らかな山型になっていれば自然条件の影響が中心です。一方、途中で急に落ちる、一定出力で頭打ちになる、特定時間だけ極端に低いといった波形は、PCS停止、出力制御、影、温度保護、通信異常などの手がかりになります。

2. 影・雑草・障害物によるロス

産業用太陽光で多い原因が、影です。電柱、架台、フェンス、樹木、雑草、隣接建物、標識、監視カメラのポールなど、わずかな障害物でも発電量に影響します。JPEAは、太陽電池モジュールに陰が掛かると発電量が低下し、落ち葉など不透明な物体が貼り付いた場合は、その陰による低下以上に発電量が低下することがあると説明しています。長期間続くとホットスポット現象が発生する場合もあります。

実際の不具合事例では、1MWの発電所で電柱やアレイの影により、シミュレーション値と比べて約20%発電量が低い状態になった例が報告されています。この事例では、影の影響で発電電流がバイパスダイオード側に迂回していました。

影の問題で厄介なのは、午前・午後・季節で見え方が変わることです。冬は太陽高度が低くなるため、夏には問題なかった影が発電量を大きく下げることがあります。点検時に晴れていても、訪問時刻が正午だけでは影を見落とします。影の確認は、朝・昼・夕方、できれば冬至前後の条件も想定して行う必要があります。

3. 汚れ・鳥糞・土埃・積雪による表面ロス

モジュール表面の汚れも発電量低下の原因です。砂埃、黄砂、花粉、鳥糞、落ち葉、近隣道路の排気由来の油分、工場や農地からの粉じん、海沿いの塩分などが付着すると、光がモジュールに届きにくくなります。

JPEAは、ごみやほこりがモジュール表面に付けば発電量が数%程度ダウンすることがあり、平均的な都市部では汚れによる出力低下はおよそ5%以下と説明しています。一方で、交通量の多い道路に隣接する地域などでは油性浮遊物が付着し、降雨だけでは流されない場合があります。

汚れは「清掃すれば必ず採算が合う」とは限りません。全面的な洗浄には費用がかかるため、低下率、売電単価、自家消費単価、清掃費、再汚染の早さを見て判断します。鳥糞や落ち葉のように局所的でホットスポットにつながる汚れは、発電量だけでなく安全面からも早めに対応すべきです。

積雪地域では、積雪そのものに加えて、雪解け後の泥汚れ、落枝、防雪設備の影、除雪作業によるケーブル損傷にも注意が必要です。

4. パワーコンディショナの停止・劣化・温度保護

パワーコンディショナ、つまりPCSは、直流電力を交流に変換する設備の中核です。PCSが停止すると、その系統の発電は売電・利用できません。PCSのアラーム、吸排気口の詰まり、冷却ファンの劣化、フィルター汚れ、過熱による出力抑制、系統電圧上昇、ブレーカー遮断、通信不良などが起きると、発電量が低く見えます。

JPEAは、太陽電池モジュールは20年以上、パワーコンディショナは10〜15年と言われていると説明しており、業務用のパワーコンディショナは6か月に1回の点検を行い、必要に応じて部品交換や機器交換を行うよう案内しています。

産業用太陽光では、PCS1台あたりの容量が大きいため、1台停止しただけでも全体の発電量が大きく落ちます。複数台PCSの設備では、総発電量だけでなくPCS別の発電量を毎日比較してください。特定PCSだけが他より10%以上低い、日中に何度も停止と復帰を繰り返す、晴天日に出力が一定値で頭打ちになる場合は、早めに点検が必要です。

5. 接続箱・集電箱・ストリング・ケーブルの異常

モジュールが正常でも、ストリング、接続箱、集電箱、ヒューズ、端子、コネクタ、直流ケーブルに問題があれば発電量は低下します。たとえば、1ストリングが断線している、ヒューズが切れている、コネクタの接触抵抗が高い、端子が緩んで発熱している、絶縁抵抗が低下しているといった状態です。

NEDOの地上設置型太陽光発電システムの設計・施工ガイドラインでは、接続箱、集電箱、パワーコンディショナなどを平坦地から離れた場所に設置する場合、直流配線本数や配線長が増え、ケーブル損傷などによる地絡・短絡リスクが高まるとされています。

また、草刈り時のケーブル損傷も見落とされがちです。JPEAの不具合事例では、除草業者による転がし配線の破損はよくある事例とされ、再発防止策をさまざまな視点で検討することが求められるとされています。

この原因は、外観だけでは判断しにくいのが特徴です。発電量の低いストリングを特定し、電流測定、I-Vカーブ測定、絶縁抵抗測定、サーモグラフィ、接続部の発熱確認などで調査します。直流側は危険を伴うため、所有者が不用意に開閉・接触するのは避け、電気主任技術者や専門業者に依頼してください。

6. モジュールの経年劣化・クラック・ホットスポット

太陽光パネルは急に寿命を迎えるというより、時間をかけて徐々に性能が変化します。JPEAは、発電効率の低下について年間0.5%前後の劣化が蓄積し、25〜30年後には出力が80%以下になることもあると説明しています。また、経年劣化によりセルのクラック、層間剥離、ホットスポットなどが発生しやすくなるとも整理しています。

経年劣化そのものは避けられませんが、異常劣化は早期発見できます。特定のモジュールだけ温度が高い、ストリング間で電流差が大きい、発電カーブが急に崩れた、台風や雹の後から低下した、施工後数年で急激に落ちたといった場合は、単なる経年劣化ではなく不具合の可能性があります。

中古案件を取得した場合や、運転開始から10年以上経過した設備では、初期の発電シミュレーションだけでなく、直近3年の実績、点検記録、交換履歴、PCS停止履歴、保険事故履歴を確認することが重要です。

7. 出力制御・系統側・計測側の問題

発電量が低いと思っていても、実際には設備が発電できないのではなく、系統側の都合で出力を抑えられている場合があります。資源エネルギー庁は、エリアの発電量が需要量を上回る場合、火力の出力抑制、揚水発電のくみ上げ、地域間連系線による送電などを行い、それでも発電量が需要量を上回る場合に太陽光発電や風力発電の出力制御を行うと説明しています。

FIT制度では、年間30日、または太陽光360時間などの出力制御枠が定められてきました。また、2021年4月以降は、東京・中部・関西エリアを含む全エリアで無制限・無補償ルールが適用されています。

さらに、オンライン代理制御の対象は、FIT認定を受けた10kW以上の太陽光発電設備とされています。 そのため、発電量低下を判断するときは、PCSやモジュールだけでなく、出力制御の実施履歴、電力会社からの指令、監視装置のログ、売電メーターの値も確認する必要があります。

損失を抑える8対策

対策1. 「発電量」と「売電量」を分けて記録する

最初の対策は、発電量と売電量を分けて管理することです。発電量が低いのか、発電しているのに売電できていないのかで、打つべき対策は変わります。

発電量が低い場合は、設備側の異常、影、汚れ、PCS停止などを疑います。売電量だけが低い場合は、出力制御、メーター、通信、契約、系統側の制約を確認します。監視システムの表示だけに頼らず、PCSログ、売電メーター、電力会社の出力制御情報を照合しましょう。

月次だけでは発見が遅れるため、可能であれば日次で確認します。異常検知の基準としては、「晴天日の前年同日比で10%以上低い」「同じ設備内のPCS間で発電量差が10%以上ある」「突然ゼロに近い値になった」など、自社の判断基準を設定しておくと対応が早くなります。

対策2. PCS別・ストリング別に低下箇所を絞り込む

総発電量だけを見ていると、原因が見えません。PCS別、接続箱別、ストリング別に発電量を比較することで、低下箇所を絞り込めます。

たとえば、全PCSが同じように低いなら、天候、出力制御、全体的な汚れ、系統電圧、監視計測の問題が考えられます。1台のPCSだけ低いなら、PCS本体、冷却、系統連系、接続箱、ストリングの問題が疑われます。特定ストリングだけ低いなら、ヒューズ、断線、コネクタ、影、モジュール不具合の可能性があります。

この切り分けにより、現地調査の範囲を絞れるため、点検費用と停止時間を抑えられます。特に高圧・特別高圧の発電所では、原因箇所を事前に絞ってから現地に入ることで、調査の精度が上がります。

対策3. 影と雑草を「時刻」と「季節」で管理する

影対策は、現場を一度見ただけでは不十分です。朝・昼・夕方で影の位置が変わり、季節によって太陽高度も変わるためです。現場写真を撮るときは、日付、時刻、天気、影がかかっているモジュール番号を記録しましょう。

雑草対策では、単に草を刈るだけでなく、配線を傷つけない作業ルールを作ることが重要です。除草業者に発電所内の危険箇所、ケーブル位置、架台下の作業禁止範囲、緊急連絡先を共有しておきます。防草シート、砕石、低草丈管理、年2〜4回の除草計画など、現場条件に合わせて選択します。

影を作るポール、看板、監視カメラ、フェンス、隣接樹木は、設置時には問題なくても数年後に発電量低下の原因になります。毎年同じ時期に写真を撮り、影の範囲が広がっていないか確認しましょう。

対策4. 清掃は「全面洗浄」より先に採算を計算する

汚れがあると発電量は低下しますが、清掃費用をかけるべきかは別問題です。清掃の採算は、次の式で考えると判断しやすくなります。

回収できる金額 = 回復見込み発電量 × 売電単価または自家消費価値

たとえば、清掃により年間1万kWhの回復が見込め、売電単価が14円/kWhなら、回収できる金額は14万円です。清掃費用が30万円なら、その年だけでは採算が合いません。一方、鳥糞や落ち葉が局所的に付着している場合は、ホットスポット防止の観点から、採算だけでなく安全面も含めて判断します。

清掃を行う場合は、モジュールメーカーの取り扱い条件、洗浄水の水質、ブラシの材質、高圧洗浄の可否、作業時の安全対策を確認してください。誤った清掃は、ガラス傷、コーティング劣化、コネクタ浸水、感電リスクにつながります。

対策5. PCSの点検周期と交換計画を作る

PCSは発電所の収益に直結する機器です。停止してから修理を依頼すると、部品手配に時間がかかり、その間の発電機会を失います。運転開始から10年前後の設備では、冷却ファン、コンデンサ、フィルター、リレー、表示部、通信機器などの劣化を見越した保全計画が必要です。

JPEAが業務用PCSの6か月に1回の点検を案内していることを踏まえると、少なくとも半年ごとにPCSの運転ログ、エラー履歴、吸排気、異音、温度、端子部、フィルター、設置環境を確認する体制が望ましいです。

予備品が入手しにくい古いPCSでは、故障後の修理ではなく、リパワリングや更新も選択肢になります。ただし、PCS交換では認定容量、系統連系、保護協調、遠隔監視、メーカー保証、既存モジュールとの電圧範囲の整合性を確認する必要があります。

対策6. 電気測定で「見えない不具合」を発見する

目視だけで判断できない発電量低下には、電気測定が有効です。I-Vカーブ測定、ストリング電流測定、絶縁抵抗測定、サーモグラフィ、ドローン赤外線点検、接続箱内の温度確認などを組み合わせると、断線、接触不良、モジュール劣化、ホットスポット、地絡リスクを見つけやすくなります。

NEDOのガイドラインでも、維持管理計画では設備の損傷や劣化などについて計画的かつ適切な点検診断の時期、対象部位、方法などを定めることが示されています。基礎や架台についても、劣化、損傷、移動、変状、腐食、ボルトの緩みなどに着目した外観目視調査が重要とされています。

発電量が低い場合は、電気設備だけでなく、基礎・架台の変形、モジュール角度の変化、地盤沈下、架台の傾きも確認しましょう。角度や配列が変われば、日射の受け方や影の出方が変わります。

対策7. 出力制御と遠隔監視のログを毎月確認する

出力制御があるエリアでは、設備の故障ではないのに発電量や売電量が低くなることがあります。毎月、出力制御の実施日、指令時間、PCSの制御ログ、売電量の変化を記録しましょう。

資源エネルギー庁は、出力制御用機器を取り付けたオンライン制御は、オフライン制御に比べて実需給に近い柔軟な運用が可能で、出力制御量の低減も見込まれると説明しています。 そのため、オンライン化、遠隔監視、通信環境の安定化は、発電量低下の原因把握だけでなく、収益管理にも役立ちます。

監視装置の通信が不安定な場合、実際には発電しているのに管理画面上は低く見えることがあります。監視データとPCS本体ログ、売電メーターを照合し、計測の異常も疑ってください。

対策8. O&M計画を「記録・基準・責任者」まで決める

発電量低下を防ぐ最も重要な対策は、O&Mを場当たり的にしないことです。点検スケジュール、点検範囲、異常時の連絡先、判断基準、記録方法、予算、保険対応、復旧手順を事前に決めておきます。

資源エネルギー庁のガイドラインでは、保守点検および維持管理スケジュール、人員配置・体制計画、範囲、方法、安全対策、結果の記録方法などを具体的に定める例が示されています。 NEDOの地上設置型ガイドラインでも、設備全体について供用期間にわたって目的・機能・要求性能が維持されるよう、あらかじめ維持管理計画を作成したうえで維持することが示されています。

記録が残っていない発電所では、低下がいつ始まったのか、どの工事後に起きたのか、過去に同じ異常があったのかを判断できません。月次レポート、点検写真、PCSログ、除草記録、清掃記録、修理履歴、部品交換履歴を一元管理しましょう。

発電量低下を見逃さない点検フロー

発電量が低いときは、次の順番で確認すると原因を絞り込みやすくなります。

重要なのは、いきなり高額な工事をしないことです。まずデータで切り分け、次に目視で確認し、最後に測定で裏付けます。この順番なら、原因不明のまま清掃や部品交換を行うリスクを減らせます。

低下率別の対応目安

発電量低下の対応は、低下率と継続期間で優先順位を決めます。以下は実務上の目安です。

ただし、低下率が小さくても、焦げ跡、異臭、異音、絶縁異常、地絡警報、発熱、ケーブル破損がある場合は緊急性が高くなります。発電量の問題だけでなく、感電や火災のリスクがあるため、現地で不用意に触らず専門家に連絡してください。

専門業者に相談すべきサイン

次のような状態があれば、早めにO&M業者、電気主任技術者、施工会社、メーカーに相談しましょう。

  • 晴天日でも前年同月比で10%以上低い状態が続く

  • 特定PCSだけ発電量が低い

  • PCSが日中に停止と復帰を繰り返す

  • ストリング間の電流差が大きい

  • 影や雑草がモジュールにかかっている

  • 鳥糞や落ち葉が同じ箇所に長期間残っている

  • 接続箱やPCSから異音・異臭・焦げ跡がある

  • 絶縁異常、地絡、過電圧、温度異常のアラームが出ている

  • 出力制御の有無が分からず、売電量だけが下がっている

  • 運転開始から10年以上経過し、PCS更新計画がない

専門業者に依頼するときは、「発電量が低いので見てください」だけではなく、発電所容量、運転開始年、PCS台数、低下が始まった時期、監視データ、アラーム履歴、前年同月比、現地写真を共有すると調査がスムーズです。情報が多いほど、調査範囲を絞れて費用を抑えやすくなります。

よくある質問

発電量が低いかどうかは何%で判断すべきですか?

一律の基準はありませんが、晴天日を含む数日〜1週間で前年同時期より10%以上低い、または同じ発電所内のPCS間で10%以上の差がある場合は確認する価値があります。月間発電量だけで判断すると、天候の影響を受けやすいため、晴天日の発電カーブ、PCS別発電量、出力制御履歴も併せて見てください。

汚れがある場合、すぐ清掃したほうがよいですか?

全面清掃の前に、回復見込みと清掃費用を計算しましょう。JPEAは、汚れによる出力低下について平均的な都市部ではおよそ5%以下と説明していますが、油性浮遊物や鳥糞など、降雨で落ちにくい汚れは別です。 局所的な汚れがホットスポットにつながる可能性がある場合は、安全面から早めに対応してください。

シミュレーションより低い場合は施工不良ですか?

必ずしも施工不良とは限りません。発電シミュレーションには、日射条件、影、積雪、出力制御、経年劣化、汚れ、PCS停止などが十分に反映されていない場合があります。まずは実績データ、日射、出力制御、PCS別発電量、現地の影を確認してください。JPEAの不具合事例のように、影によってシミュレーション値より約20%低くなるケースもあります。

PCSを交換すれば発電量は回復しますか?

PCSが原因なら回復する可能性がありますが、原因が影、汚れ、ストリング異常、出力制御、モジュール劣化であれば、PCS交換だけでは解決しません。PCS交換は費用が大きいため、交換前にアラーム履歴、変換効率、温度、停止回数、ストリング側の状態を確認しましょう。運転開始から10〜15年が経過している場合は、更新計画を立てる価値があります。

出力制御は発電所側で防げますか?

完全に防ぐことはできません。出力制御は需給バランスを維持するための制度上の運用であり、発電所単独で避けられるものではありません。ただし、オンライン化、遠隔監視、制御履歴の確認、FIPや自家消費、蓄電池、需要家との契約設計などにより、収益への影響を把握・緩和しやすくなります。資源エネルギー庁も、オンライン制御はオフライン制御に比べて柔軟な運用が可能で、出力制御量の低減も見込まれると説明しています。

まとめ

産業用太陽光で発電量が低いときは、原因を決めつけず、発電量と売電量、PCS別発電量、ストリング、影、汚れ、PCS、出力制御を順番に切り分けることが大切です。特に、影やPCS停止、ストリング異常は年間損失が大きくなりやすく、早期発見が収益を守ります。

損失を抑えるための重要ポイントは、次の8つです。

  1. 発電量と売電量を分けて記録する

  2. PCS別・ストリング別に低下箇所を絞り込む

  3. 影と雑草を時刻・季節で管理する

  4. 清掃前に費用対効果を計算する

  5. PCSの点検周期と交換計画を作る

  6. 電気測定で見えない不具合を発見する

  7. 出力制御と遠隔監視のログを毎月確認する

  8. O&M計画を記録・基準・責任者まで決める

発電量低下は、放置すると収益低下だけでなく、機器故障や安全リスクにつながることがあります。日々の監視、定期点検、記録管理を徹底し、低下の兆候が出た時点で早めに原因を特定することが、産業用太陽光の長期安定運用につながります。

現場を3Dで残して、あとから測る。
実際の画面と動画で使い方を確認できます。

LRTK Phoneの使い方・実例を見る
資料請求導入相談
現場をスマホで3DスキャンLRTK Phone実例を見る